いつも見て頂きありがとうございます!「エンプレス」の編集部:sugiyamaです。4年で約2,000コンテンツ、トータル12,000,000文字分に携わってきた経験から、コンテンツマーケティングを理解するための情報をまとめました。
オウンドメディアを発展させ、自社の利益を増やすためには、アクセス数の向上が欠かせませんよね。
その方法として、コンテンツマーケティングの費用対効果に注目が集まっていますが、実際にコンテンツマーケティングがどんなものか、実態がよく分からない場合も。
私自身がコンテンツに向き合ってきた経験と、理想論も含めてコンテンツマーケティングの方程式についてまとめてみました。
公式サイト・ポータルサイト・キュレーションサイト・ブログなど、web媒体に載せる記事に対しての内容ですが、この情報があなたのお役に少しでも立てられれば嬉しいです。
コンテンツマーケティングの方程式を読み解くカギとして、段階に分けて情報を書かせて頂いています。※ コンテンツマーケティングの広義の意味である「つながりを作る」とは少し違う解釈で書かせてもらっているため、このような発想もあるのかな?と見て頂ければ幸いです。
- 目次
- 1. コンテンツマーケティングの方程式
- 2. コンテンツマーケティングに必要な組織
- 3. コンテンツマーケティングに必要な顧客理解
- 4. コンテンツマーケティングにおける戦略
- 5. コンテンツマーケティングのコンテンツ品質
- 6. コンテンツマーケティングとは
- 最後に。
コンテンツマーケティングの方程式とは?
方程式とは、未知数(予測がつかないこと)から解(答え)を導き出す式になりますが、コンテンツマーケティングにおける未知数とは、何に当たるのか。
集客性や費用対効果などの結果が未知数であり、解として導き出すためのもの。
解を導き出すことによって、オウンドメディアの成長は加速され成果も見えてくるため、コンテンツマーケティングの方程式を理解しておくのがオススメです。
私はコンテンツに対して「縁をつなぎ感情を変化させ行動を引き起こさせる存在」このような定義をしていますが、この定義のもと考えると下記のような方程式となります。
コンテンツマーケティングは、
組織 × 顧客理解 × 戦略 × コンテンツ品質(戦術) 。
コンテンツを作りだす工程すべての掛け合わせで、コンテンツマーケティングとなる。
この一つ一つを意識しながら、あなたにも内容を見て頂けると嬉しいです。
コンテンツマーケティングに必要な組織とは?
コンテンツマーケティングでは、コンテンツの品質やユーザーさんへの理解度が先に言及されることが多いです。
しかし、それらよりも組織としての体制や意識改革を最初に考える方が大切。
コンテンツマーケティングを簡単に訳せば、名前の通り「コンテンツ」を活用して「マーケティング」を行っていくことなのですが、コンテンツを作り出すのも、マーケティングを考えるのも、あなたや会社のスタッフさんになります。
もし、作り出される大元の認識や知識が間違っていれば、作り出されるコンテンツや、考え出されたマーケティング施策も方向性がズレて、失敗する確率は高くなりますよね。
それだけでなく、コンテンツマーケティングは長期的な視点で考えることが多く、すぐに効果が表れないことから、社内予算を確保するのが難しかったり、成果がないと判断されてしまって運営停止に追い込まれる事態にも。
関わる人たちのモチベーション維持や、方向性の統一がカギになる。
まずは大元の基盤(土台)である組織(チーム)に属する人達の体制や意識が整っていないと、コンテンツマーケティングを継続的に実行していくことは難しいので、最初は組織に焦点を当てて見ていきたいと思います。
コンテンツマーケティングの価値を社内に理解してもらう
コンテンツマーケティングが成功すると、ライティング未経験のスタッフが1人で対応したとしても、一年間後には10倍のアクセス数まで増やすことも可能です。
あなたも、自社で保有しているオウンドメディアの集客を強めて、ビジネスを安定させたいですよね。
しかし、効果も分かっていないコンテンツマーケティングに対して予算を確保するのは、なかなか骨が折れる場合も。
まずはコンテンツマーケティングの効果や費用対効果の情報を集めて、しっかりと予算が使える状態に持っていくことがオススメです。
ROI(投資利益率 / 費用帯効果)を説明する
自社でコンテンツマーケティングのROI(費用帯効果)の情報がなければ、周りから探してみます。
インターネット上で探してみて、求めている情報が見つからなければ、コンテンツマーケティングやSEOを行っている会社に対して見積もりと実績を踏まえた提案を受けるのもいいと思います。
私の情報で大丈夫なのであればコンテンツマーケティングに該当する成果も記事にしているため、
これらの情報を使って頂く形でもいいかもしれません。
実体験から言えば、アクセスの向上に比例してCVは増えていき、小さな事業でしたが安定した収益が確保できるようになりました。
確かに時間は掛かりましたが、ユーザーさんに向き合った品質の高いコンテンツを継続して作り続けられれば、事業や会社にとって大きなインパクトを残すことができます。
コンテンツマーケティングを行う予算を、ぜひとも確保してもらえればと思います。
トップレベルが主導して行えるのが理想
コンテンツマーケティングのボトルネックとして、
- 成果がすぐ出ない
- 投資した分の回収がすぐできない
- スタッフのモチベーション維持が難しい
- ノウハウが必要
これらがあるため「やりたい!」「やろう!」となっても、継続してできる会社さんは、それほど多くありません。
むしろ、本業に忙しくて片手間になってしまう会社さんが多いからこそ、コンテンツマーケティングの支援をしてくれるような会社もある状況。
そのため、社長・部長・課長など、会社のトップレベルの人事権を持つ人が率先して、コンテンツマーケティングを推進してくれる組織体制だと、かなりスムーズに進みます。
人員を確保するのも、外部ライターさんに依頼するのも、コンテンツの取材費を出すのも、何か人が動くとなったら、部課長の決済(ハンコや承認)が必要になりますよね。
しかし、日々必死で運用している現場にしてみれば、その決裁を待っていたり、何かをしたいのに判断の遅さで止められてしまう状況は、ストレスの何物でもありません。
現場の動きや熱意が見えていなかったり、部課長が自分事としてコンテンツマーケティングを捉えていないと進みは遅く、成果もどんどん先延ばしに。
つまり、意思決定をする人が自分事としてコンテンツマーケティングを見ていなければいけない。
それだけ意思決定の速さがコンテンツマーケティングには必要なので、会社のトップレベルの人たちが自分事として進めていける環境が必要なんです。
スタッフそれぞれの意識や気持ちが重要
たとえば、会社から方針が降りてきて、その意思決定をした人が「やるぞ!」となっても、現場が同じような気持ちになってれるかは、また別の話。
意思決定する人がどんなに優秀だったとしても、その意思を汲み取り気持ちに共感して、現場も同じ気持ちで動いてくれないと、結果は出せませんよね。
ましてや、指示側の一人ががんばっただけでは、コンテンツマーケティングの効果も最大化できません。
コンテンツマーケティングは、現場スタッフさんのがんばりが特に重要なので、同じ方向に向かって、アクションが継続的に起こせる体制へ整える必要があります。
コンテンツ品質は、作り手のモチベーションや感情にも大きく左右されるため、現場で働くスタッフさんが働きやすく、成果が評価されやすい環境作りを大事にしてほしいです。
社内の協力体制が必要不可欠
オウンドメディアに掲載するコンテンツに関して、あなたや作り手自身が、全ての情報を持っていればいいですが、そんな事はなかなか無いですよね。
他のスタッフさんに知恵を借りたり、誰にでも得意なこともあれば苦手なものもある。
コンテンツ作りだけでなく、たとえば何か経費で落としたい書籍、または新しく契約したいツールなどがあれば、経理にもお手数をお掛けする場合もあります。
コンテンツマーケティングは、現場が主導となって動きますが、周りのスタッフさんたちにも必ず協力をしてもらうシーンがやってくる。
組織として孤立してしまうと、どうにもやりずらいこともあり、社内間の協力体制はとりつけておくのがオススメです。
コンテンツマーケティングを行うための最適な組織図
PM(プロジェクトマネージャー)がいて、編集者がいて、ライターがいて…このように、オウンドメディアのコンテンツマーケティングを行うなら、組織として体制を整えておきたいところです。
しかし実際は、企業側でコンテンツマーケティングのノウハウを持っていない、または適切なスタッフさんがいないことも多く、実際と理想でこんな組織図の違いがあるかもしれませんね。
そうだとしても、コンテンツマーケティングを一人で続けていくのは難しいので、組織として対応できる形にしておくのがオススメ。
どんな組織が「最適」かは、オウンドメディアのテーマや社内状況などそれぞれ違うため、一つとして正解はないと思っています。
あなたの環境や状況に合わせて、コンテンツマーケティングで成果が出せる体制を考えていく必要があります。
どのような組織を作ればいいのか
PM、編集者、ディレクター、ライター、デザイナー、コーダー、マーケターなど、オウンドメディアを運用しながら、コンテンツマーケティングを行うためには、さまざま専門知識が必要となります。
しかしながら、一企業でこれらの人員を全て揃えることは難しいため、状況に応じて組織の在り方は変わってくる。
大きく分けて、自社にノウハウがある・ないの2つの場合で、どのような組織が合いそうなのか、イメージにしてみました。
自社にノウハウが無い場合
ノウハウがない場合は、外部から取り入れるか、自らノウハウを身に付けていか、もしくは外部と内部の掛け合わせ。
コンテンツマーケティングは、ユーザーさんへの理解がなければできない施策でもあるので、コンテンツを作りながらユーザーさんへの理解を深める行動をとっていくのがオススメです。
当然、予算が回せない場合は、人員を増やすことはできないので、スタッフさん1人で対応、または2~3人と少人数で行わなければいけない場合もある。
自社にノウハウがある場合
コンテンツマーケティングでは、一貫したブランドの統一(印象や人格のコントロール)した意識も必要なので、スタッフさんが何人かで書いていたとしても、読み手が受け取る印象は、できるだけ同じ感覚が持てるように調整していかなければいけません。
そのため、一人のブランド体現者が、全てのコンテンツをチェックして、統一した印象を残せるよう調整し、最終的な公開ができる体制がオススメです。
覚悟を決めたスタッフさんが一人でもいれば大きく変わる
成果が長期間出ないことには、なかなかモチベーションも行動も続かないですよね。
特にコンテンツマーケティングでは、成果が出てくるのを、今か今かと待つことになるのですが、この待っている期間が精神的にとてもキツイ…。
本当に挫けそうになるくらい、成果が出てくるのは遅いので、もしかしたらあなたはコンテンツマーケティングは苦行と感じてしまう可能性も。
しかし、ユーザーさんのため、事業のため、会社のため、そして自分のために成果を出すと覚悟を決めたスタッフさんが一人でもいれば、コンテンツマーケティングを成功へ導ける可能性は高いです。
一瞬のやる気であれば誰でも出せますが、成果を出すために継続した関わりを覚悟できる人はなかなかいません。
もし失敗すれば給料も下げられるかもしれない、周りの目が冷たくなるかもしれない。
そんな状況だとしても、成果を出すことに貪欲に取り組み続けられる人がいれば、そのスタッフさんをぜひ現場リーダーにしてあげてください。
コンテンツマーケティングのノウハウを持っていなくても、すでに様々な手法が編み出され、テクニックなどもインターネット上に転がっているため、真似しやすい状況です。
それならば、誰がやっても成功しそうな気がするかもしれませんが、継続して何かに取り組み続けられる人は多くなく、継続性こそコンテンツマーケティングには必要なので、この強みを組織の中に取り込むことで、成果を出していけます。
0→1を作るのが上手い人よりも、0→1へ踏み出し続けられる勇気を持つ人を抜擢する
コンテンツマーケティングに必要なコンテンツ作りの多くは、周りから情報を集めて、必要な形へと情報を変えていきながら作っていきます。
もとの情報はありますが、ユーザーさんが求める内容を精査し、伝わる内容に変換させていく。
つまり、0から1を作っていくのが、コンテンツマーケティングには必要なんです。
コンテンツ作りが上手な人は、コンテンツマーケティングに必要な人材なのですが、毎回ユーザーさんに必要とされるコンテンツを作り続けることは、正直大変…。
あなたが出したいコンテンツがあっても、すでに検索上位になっているコンテンツがあるため、勝負をしかけてもなかなか勝てない。
年々レベルは高まっているため、圧倒的な品質でユーザーさんに求められるコンテンツを作れなければ難しい場合もあります。
その中で、0→1を得意としているだけではコンテンツとしても弱いため、さらに高いレベルのコンテンツを作ることに対して、勇気を持って踏み出し続けられることが大事。
もし、そのようなスタッフさんがいれば、プロジェクトの軸になる存在なので、ぜひ現場での権限を与えたり、挑戦し続けられる環境を整えてあげるのがオススメです。
コンテンツが顧客化を促進してくれるので無駄な営業が減る
組織の話と少し離れるかもしれませんが、オウンドメディアではわざわざ大量の営業さんを雇わなくても、コンテンツが営業の代わりをしてくれます。
実際の営業さんはお客様との契約をとってくるのが仕事ですが、そう簡単に自社にとっての「顧客」になってくれる人は見つかりませんよね。
簡単にどの企業も「顧客」が見つかっていれば、こんな苦労しているはずありません…すぐに「顧客」探しが出来ていたら、コンテンツマーケティングの概念も生まれていなかったはず。
営業さんの役割としてはガンガンアプローチをして契約をとるだけでなく、
- 1. 自分達の存在を知ってもらう
- 2. ニーズを汲み取り的確な情報を与える
- 3. 気持ちが高まってきた段階で商談に移す
言葉は悪いですが、お客様に「顧客」となってもらうべく知識を与え、育成していくのもお仕事。
これらを何社の何人もの担当者に行っていては、時間も体も気力も足りません。
コンテンツが営業の代わりをする意味としては、24時間そこに存在しており、必要な時に必要な情報を与えることもできる。
フォームを設置しておけば、問い合わせを頂くこともできます。
対面で営業するメリットは確かにありますが、コンテンツでより多くの人に向けて認知と育成ができれば、これほど顧客獲得に効率的なことはありませんよね。
営業側の無駄な時間も減りますし、お客様にしてみれば、好きな時に好きな情報を手に取れるコンテンツはありがたい存在。
さらにコンテンツの品質が高ければ、わざわざ同じテーマの情報を探して見なくても済むようになるので、お客様としても情報を探す時間を短縮することができます。
良いコンテンツは、作り手と読み手の両方にメリットが生まれるため、良いコンテンツ作りで営業さんの負担を軽くし、組織としても安定性を作って頂くのがオススメです。
コンテンツマーケティングに必要な顧客理解とは?
顧客理解とは、簡単そうに見えて、とても難しい問題です。
あなたもお友達や家族と過ごしていても「あれ、こんな食べ物すきなんだ」と、一緒にいる時間が長くても新しい気付きがあったり、何を考えているのか分からないことも多いですよね。
親しい人のことも完全に理解できていないのに、インターネット上でのお付き合い、ましてやオウンドメディアを見に来てくれる不特定多数の人たち一人一人のことを、理解するなんて不可能です。
しかし、コンテンツを作り、自然な形であなたのオウンドメディアのファンを増やして好意を生み出していくには、コンテンツを届けたい人の姿を、ハッキリ認識しなくてはいけません。
人間誰しも、自分が知りたいことしか知りたくないのと、インターネットを開けばたくさん情報があるので、自分が作ったコンテンツをわざわざ見ずとも、周りを見渡せば似ている情報がすぐ手に入る状況。
だからこそ、コンテンツを届けたい人に対し、自分のための情報だ」と自分事化してもらえるコンテンツを用意しなくては、競合他社にお客様を奪われてしまいます。
コンテンツマーケティングにとって、顧客理解がどれだけ大切か、もう少し詳しく見ていければと思います。
- 顧客理解について
- なぜ顧客理解が必要なのか
- 不安に寄り添うことが顧客理解を深める
- ユーザーさんにとっての価値を理解する
- 欲望の専門家になることが大事
- ユーザーさんのことを考え続ける
- 顕在意識と潜在意識
- 人の行動は「合理的」なようで「不合理」である
なぜ顧客理解が必要なのか
コンテンツマーケティングを行うには、ユーザーさんが何を考え、どのような情報がほしくて、結果どうなりたいのか。
このように、ユーザーさんが情報を求める背景や、どんなユーザーさんなのか理解できなければ、良いコンテンツは作れません。
コンテンツを作ることは誰でもできますが、コンテンツマーケティングになると、ユーザーさんが期待することを現実へ再現する必要があるため、コンテンツを届けたい相手をとことん考え意識し理解に努めていくんです。
理解が薄いと求められている情報を適切に提供できなくなる
ユーザーさんが求めている情報が分からなければ、こんな事が起こる可能性があります。
理解できていない場合 → リンゴが欲しい人にミカンをあげた
理解できている場合 → リンゴが欲しい人にリンゴをあげた
極端な例ですが、ユーザーさんが何を求めているのか分かっていないと、的外れな情報を出してしまう確率が高まるんです。
もし、ユーザーさんが求めている情報と、作り手が提供している情報がうまくマッチングしていなければ、1日に1,000人が見に来てくれたとしても、ユーザーさんの期待を損ねた結果、その1,000人は二度と来てくれない。
せっかく見に来てくれたのに、集客の全てを台無しにしてしまっている状況です。
これが1日だけであればいいですが、30日間であれば30,000人、365日であれば365,000人にもなり、機会損失を生み続けています。
逆にユーザーさんが求める情報を理解できれば、365,000人の中から、300人400人があなたのお客様になってくれていたかもしれません。
機会損失を生まないためには、顧客理解が重要なのです。
ユーザーさんに何がほしいか聞いても表面的な回答しかもらえない可能性もある
ユーザーさんを理解しようと、直接話を聞いて「これが欲しかったんです。」と聞いたとしても、その情報をそのまま鵜呑みにすることができない場合もあります。
これは単純な質問に対して回答を受け取った場合の話なので、ユーザーリサーチとして専門的なインタビュー(デプスインタビューなど)を行った場合は、より深い心理に近しい回答も収集はできます。
しかし、ユーザーさんに質問を行い、その場で「意識的」に考え検討した回答は、考える段階で「意図的に作られた」回答になってしまったり、すでに知っている内容の場合も。
例えば、車で満足している人に「どんな移動手段がほしいですか?」と聞いても現状で満足している分、無難な回答しかもらえません。
本当は荷物が運べて長距離が移動できる「飛行機」が欲しいなんて回答は生まれない。
自分の深層心理、またはイメージができないことに関しては、明確な回答はできないのが人間です。
そのため、ユーザーさんに直接話を聞く場合は、質問内容に注意したり、回答を聞く状況や環境によっても、回答の精度が下がる場合があるので気を付けなければいけません。
欲しい情報としては、意識に上がってる(顕在意識)情報ではなく、ユーザーさんが情報を知りたいキッカケとなった、もっと奥の方に抱えている深層心理(潜在意識)です。
意識的に上がっている情報は、比較的誰でも(競合他社も)簡単に手に入れられるので、ユーザーさんへインタビューする時は、深く奥まで踏み込んだ聞き方になるようにしましょう。
声を聞いてはいけないユーザーがいる
コンテンツを届けたいユーザーさん(ターゲット)であれば、みんなに話を聞いた方がいいと思われるかもしれませんが、実際はそうではありません。
自分達がお客様としたい人もいれば、そうではない人もいますよね。
悪い言い方をすれば、文句ばかり言うのに単価が低いお客様は相手にしたくない。
仮に、その人たちが求めるコンテンツを用意して、お問い合わせが増えてしまったら、現場も大変ですし、利益も圧迫します。
あなたが求めるお客様、または会社がお客様としたいターゲットからのお問い合わせは増やしたいですが、自社の理念に反したりブランドに合わない人からのお問い合わせは増やしたくありません。
まずはコンテンツマーケティングを向けたい相手を深く知らなければ、その判断もできないため、お客様となってもらいたい顧客への理解が大切なんです。
ユーザーさんの感情指数によってコンテンツの内容が変わってくる
コンテンツを作る時には、検索キーワードをもとに作ることが多いと思いますが、同じキーワードでもユーザーさんが求める情報は少し違ってきます。
例:SEO コンテンツ
① → SEOを取り込んだコンテンツを作りたい(できたらいいな)
② → SEOコンテンツで検索上位を目指したい(絶対に!)
①のパターンだと「できればいい」とあまり気持ち的にも落ち着いているのですが、②の場合はユーザーさんの熱くて強い気持ちを感じます。
この場合、①より②の方が熱心にコンテンツを見てくれて、ファンになってくれたりお問い合わせをもらえる確率が高いと思います。
同じキーワードでも、ユーザーさんの気持ちの高低があり、より角度の高いお客様に顧客となってほしければ、そのユーザーさん向けのコンテンツにした方が効果が得やすい。
それだけでなく、どうコンテンツと関わりたいかも違ってきます。
ちょっと見るだけで満足なのか、深い知識を求めているのか。
ユーザーさんの感情、または求めているコンテンツとの関わり合い方の違いによっても、入れ込む情報が変わってくるため、事前の顧客理解が大事なんです。
不安に寄り添うことが顧客理解を深める
ユーザーさんの不安に寄り添うことが顧客理解を深めることに気付いたのは、私がメディアを運用していた際、内情を知れば知るほど不安を感じている人が多く、業界的にも悪徳業者と呼ばれる存在を目のあたりにしてきたのがキッカケです。
そこに気付いてからは、不安を取り除けるコンテンツをひたすら用意していたら、アクセスも10倍になり、事業としても利益が十分出せるようになりました。
この経験から、ユーザーさんの不安を自分事として感じるまで、深い理解をすることが大事だと分かったので、下記に書いた詳しい説明も見て頂けると嬉しいです。
不安(課題)を理解できればコンテンツ内容が決まってくる
ユーザーさんがキーワードを検索する際、そこには必ず不安や悩み、何かしらの課題を抱えている状況です。
言い換えれば、検索キーワードは全て不安の塊、不安そのもの。
不安に近しい言葉として、
- 悩み
- 不満
- 不便
- 不遇
- 不仲
- 不信
- 理不尽
- 不調
こんな言葉が見つかりました。
これらの不安とコンテンツにどんな関係があるかと言えば、不安は「負の感情」そのものであり、そのままにしておけずに解消しようと、行動を起こす確率が高いものなんです。
あなたも困ったことがあったり、仕事で調べたいことがあれば、解決策を探そうとインターネットを使って検索しませんか?
つまり、不安は検索を引き起こすトリガーとなるため、ユーザーさんの検索意図(背景)の理解に役立つ情報になるのです。
ユーザーさんが「なぜ」検索したのか分かれば、その不安(課題)を解決する情報が盛り込めて、求められている情報を的確に提供できる。
期待に応えられれば、好印象・好感触となり好意度(プレファレンス)を高めることに繋がって、リピーターになってくれたり、信頼を感じてくれる人たちが増えていきます。
コンテンツマーケティングの基本は、求められている情報を的確に提供することなので、ユーザーさんの不安を理解することが大切です。
不安に寄り添うには自分事化が必要
「ユーザーさんの不安を理解」と言葉にするのは簡単なのですが、実際は難しいです。
それは、ユーザーさんと同じ状況を体験できず、どうしても他人事のように思えてしまうから…。
似ている体験をしていれば、なんとなくイメージできますが、ユーザーさんが抱えているドシっとくるような重みのある感情は体験することはできません。
例えばインタビューを実施して、冷静な判断ができる時にヒアリングしても、本当に困った時の気持ちで回答してもらえないため、不安を理解するには不十分。
私の場合は、自社サービスとオウンドメディアが連動していたので、お客様対応の部署があり、そこで顧客対応を実際に行っていました(電話じゃなくメールで)。
デザイナー・ライター・マーケターが実際に、お客様相談窓口を体験することは少ないと思いますが、お客様からダイレクトに感情をぶつけてもらう機会は、コンテンツマーケティングにとって非常に大切だと思います。
感情をぶつけてもらうことで、
- 「そこまで不安に思っていたのか」と感情理解が進む
- 自分自身が本当にその現場にいるかのような疑似体験ができる
- 不安なお客様に何かしたい気持ちが湧き出てくる
別の言い方をすれば、肌感覚や空気感といった、直観的な感じ方。
実際に相談窓口を体験するのは実際大変なのですが…そうだとしても、ユーザーさんの不安に寄り添えるレベルの感覚を手に入れるには有効な手段です。
机の上だけでユーザーさんを理解しようなんて、あまい考えを持っていた私にとって、いい意識改革になりました。
オススメはしたいですが、あなたにも立場や状況的に難しいこともあると思うので、なるべくユーザーさんの感情を直接受けられる環境を、身近に作って頂くといいと思います。
そうすれば、ユーザーさんの不安に寄り添い、自分事化してコンテンツマーケティングを行っていけます。
感情の変化に耳を澄ませる
不安を感じつつコンテンツを見に来るユーザーさんですが、コンテンツを見ることで、不安の度合は変化していきます。
変化は「悪い」と「良い」パターンの2つがあるので、まずは例を見てみましょう。
悪いパターン(感情が下がる変化)
最初 → 不安でしかたない…。
閲覧 → 見たけど欲しい情報がない…。
良いパターン(感情が上がる変化)
最初 → 不安でしかたない…。
閲覧 → 書いてある情報で不安解消できた!
ずっと同じ感情ではなく、コンテンツを通して、どんどんユーザーさんの感情は変化。
満足できなかったら負の感情が増えていき、満足できたら正の感情(好意度など)が増えていく。
この感情が切り替わるタイミングに耳を澄ませてほしいと思います。
ず~っと不安でしかたない状態ばかりを想定して、そのようにコンテンツを書いていると、せっかくユーザーさんの気持ちが上昇しているタイミングなのに、また負の感情へ引き戻させてしまう。
ユーザーさんとしては、早く不安から脱出したいのに、また落ち込むような言葉を使ってしまったら台無しです。
完璧にユーザーさんの心情を理解し把握することは難しいので、上記の内容はかなり理想論に近い話なのですが、コンテンツはユーザーさんの行動を後押しする存在でもあるので、後ろ向きにさせてしまってはいけない。
最初は寄り添いつつ、ユーザーさんの気持ちが上向きになってきたタイミングで、どんどん前へ前へ進んでもらえるような意識でコンテンツが作れれば、その意識が言葉として生まれ、気持ちが届くコンテンツにすることもできます。
ユーザーさんの感情は一定ではなく、常に変化が起きていることを覚えて頂くだけでも、あなたのコンテンツ作りを変えるキッカケになると思います。
ユーザーさんは使われている言葉に敏感
ユーザーさんがキーワードを検索して、あなたのオウンドメディアにやってくる時、感じている感情はさまざまです。
- 悲しみに暮れている
- 不安に押しつぶされそうになっている
- 時間がなくて焦っている
そんな状態のユーザーさんに対して、不安を理解しないままコンテンツを作ってしまうと、情報のマッチングがうまく行かないだけでなく、嫌われてしまう場合も。
例えば、悲しみが強いユーザーさんがいた場合を想定してみます。
① こんな感じで解決できますけど、どうっすか?
② 不安でしたよね、私と一緒に解決していきましょう。
極端な言い方でたとえてみましたが、もし私が悲しい時に、①のような言葉をいわれても全然うれしくないし、信用できない人だと感じてしまいます。
逆に②の場合は、今の自分の気持ちに寄り添ってくれて、理解してくれた上で一緒になって解決へ進んでくれると思い、助けてもらおうと手を伸ばす可能性が高い。
「思いやり」や「気づかい」などの言葉が合いそうですが、まさにこれで、相手の現状を理解して、そこに適切な言葉をのせることで「伝った」情報にできるんです。
ユーザーさんの不安が分かれば「こんな言葉いわれたら嫌だよね?」「こんな言葉使われたら嬉しいかな」と自問自答ができるだけでなく、言葉の選択に対して判断基準ができるので、より高品質なコンテンツが作れる。
コンテンツは入っている情報の専門性だけでなく、使われている言葉使いなど細かい部分も影響して品質は変わってきます。
だからこそ、不安への理解が大切なのです。
ユーザーさんにとっての価値を理解する
コンテンツを見に来てくれる理由としては、欲しい情報が掲載されているかもしれない期待があるからですが、ユーザーさんはどんなことに価値を感じているのか。
ユーザーさんへの理解が深くなると、何に価値を感じてもらいやすいのか分かることで、さらにコンテンツの品質が高くなります。
コンテンツの品質が高くなれば、コンテンツマーケティングも有利に進めることができるので、ユーザーさんが感じる価値を改めて把握していきたいと思います。
ユーザーさんにとっての価値とは何か?
「価値」といっても、ユーザーさんが何に対して価値を感じるのか、あまりイメージは湧かないですよね。
私が考えるコンテンツの定義「縁をつなぎ感情を変化させ行動を引き起こさせる存在」から考えてみると、ユーザーさんは良い意思決定ができる情報に価値を感じると言えます。
良い意思決定がしたい理由は下記の2つ。
- 失敗したくない
- 求めていた行動をとりたい(課題を解決したい)
マーケティング界の有名な例え話として「お客様はドリルが欲しいのではなく穴が欲しいのだ」このような話があるのですが、これはコンテンツにも当てはまります。
コンテンツ(情報)を求めているのではなく、この先行おうとしている行動に間違いがないか知りたい。
「マクドナルドに行きたいけど、この道で合ってるのかな…道調べみよう。」
このように、情報がただ欲しいのではなく、その先の目的が達成できるのか、または止めた方がいいのか、判断基準や間違えない選択をするために、ユーザーさんはコンテンツを求めていると言えます。
コンテンツマーケティングでは、ユーザーさんが価値として認める情報を「的確」に提供しなくては効果がでないため、求める価値への理解がとっても大事なんです。
また、ユーザーさんは誰が何を書いていようが、正しいと判断ができれば、極論「誰が」書いたどんな情報でもいい。
その「誰が」を「あなた」に変えるため、ユーザーさんが求めている情報を提供することに、しっかりと向き合う必要があります。
感情とともに価値は変わっていく
ユーザーさんにとっての価値とは、情報を手にいれた先のこと、目的に対して使えるか使えないか。
しかし、その価値も、ユーザーさんの感情とともに変わっていきます。
急いでない
情報閲覧 → そうなんだ。(感情レベル:★☆☆)
急いでいる
情報閲覧 → 助かった~!(感情レベル:★★★)
急いでない人にとっては、コンテンツに対しての感動もあまり無いのに対し、とても急いでいる人にとっては、非常に助かるコンテンツだったと感動している状態。
ユーザーさんの気分次第なところもありますが、コンテンツを見つけたい(情報を知りたい)時に抱いている感情によっても、感じる価値に差があります。
しかし「こんな人だけに見てに来て欲しい!」とコントロールは難しいので、ある程度は広い対象範囲のユーザーさんに見に来てもらいますが、感情の違いが分かっていないと、アクセスしてくれた全員に対して、同じ施策をうってしまい効果が半減する場合も。
感情指数が低い人に対しては、感情を高める施策を。
感情指数が高い人に対しては、訴求ポイントを増やした施策を。
コンテンツマーケティングの打ち手の違いが出てくるので、感情とともに感じる価値が違う事は覚えて頂くのがオススメです。
欲望の専門家になることが大事
キーワードはユーザーさんの不安(課題)が言葉になって表れた存在で、不安を解決するために、必要な情報をユーザーさんは探しています。
解決したいから情報を求めている。
目的を達成したいから情報を求めている。
不安(キーワード)も、問題を解決するためのコンテンツも、いわばユーザーさんの「欲」の具現化だと言えるかもしれません。
人間の三大欲求と呼ばれているのが、食欲・睡眠欲・性欲ですが、今の情報が手に入りやすい時代では、情報がなければ生活も困難になることから、情報欲が強まっていると私は思っています。
「誰」が「何」を欲しているのか、人間の欲望の専門家を目指すことで、顧客理解を深くすることもできる。
あなたにも、ユーザーさんの欲望を意識して頂くと、コンテンツマーケティングの成果も出しやすくなると思います。
ユーザーさんのことを考え続ける
コンテンツマーケティングに必要なコンテンツを作るためには、ユーザーさんへの理解が必要です。
しかし、最初にちょっとユーザーリサーチをしたり、ペルソナを作ったとしても、それだけでは理解がまだまだ足りません。
コンテンツを作る前
→ ユーザーさんが求める情報を集める
コンテンツを作っている最中
→ 届けたいユーザーさんに向けた最適な形へ変換
コンテンツを作り終わった後
→ ニーズがズレてないか確認し調整
ちょっとの理解だけでは足らず、コンテンツを作る過程の前中後の全てにおいて、理解に努め続ける必要があります。
これだけやっても理解が間違っていれば、まったく読まれないコンテンツにもなりますし、コンテンツマーケティングの失敗もあり得る。
そもそも、コンテンツを作ったとしても「誰にも期待されていない」と、見てもらえない意識を常に持っておくことも大事。
ユーザーさんが満足してくれるコンテンツとは何か。この意識をずっと持ち続け、理解に努め続けることが大切です。
顕在意識と潜在意識
顕在とは、意識として表にでていること。
例:牛乳が欲しい、サンドイッチが食べたい、東京ディズニーランドに行きたい。
顕在した意識を持つユーザーさんは「~がしたい」という気持ちが明確なので、その気持ちに対して的確で惹かれる情報さえ提供できれば、そちらに自然と流れていきます。
顕在化している気持ちは、検索キーワードなどからでも容易に想像しやすい。
潜在とは、無意識の中に眠ったまま表に出ていないこと。
例:牛乳が飲みたい(本当はパンに合う牛乳が飲みたい)、サンドイッチが食べたい(本当はハムがびっしり詰まったのが食べたい)
潜在化している意識を抱えているユーザーさんは、すでに顕在化していることに対して、少しの違和感を感じながらも、深く考えずに選び続けています。
自ら選んでいるのにも関わらず、どこか満たされない感情をずっと抱えている。
このように顕在と潜在それぞれ特徴があります。
そしてコンテンツマーケティングでは第一に、ユーザーさんの中で意識が顕在化している情報に該当するコンテンツを作っていきます。
特に、検索キーワードがそのまま顕在化されたユーザーさんの気持ちに該当するので、調べられる範囲全ての検索キーワードを調べて、その中から自社と相乗効果が高いキーワードを選んでいく。
顕在化した意識を狙っていくのは、コンテンツマーケティングの戦略としては鉄板ですが、誰もが実行しやすいので、競合他社も検索キーワードを軸にコンテンツを作ってくる関係で、かなりバチバチな戦いとなります…。
その逆で、潜在化しているニーズが満たせてないユーザーさんの無意識を掘り出すことができれば、競合他社に初期の段階で真似されることはなく、独占状態でコンテンツを作り、ユーザーさんに訴求することが可能。
しかし、潜在化された意識は簡単には見つからず、掘り出すのに一苦労です。
ただ、顕在意識で勝負をするにも、周りはライバルだらけなので、顕在意識をベースにしつつ、潜在意識を活用したコンテンツマーケティングが必要になってきます。
顕在意識はどうやって探す?
顕在意識を探すには、その多くが検索キーワードから抽出することができます。
今まで検索されてきたキーワードは、
- キーワードプランナー(キーワードの一覧)
- Googleサジェスト(関連ワード)
他にも検索キーワードを探せる無料ツールを使う形でも探せる。
これらのキーワードは、すでに検索されているからこそ探せている状況なので、ユーザーさんの顕在化したニーズだと言うことができます。
そのため「顕在意識は検索キーワードから探す」と覚えて頂ければと思います。
潜在意識はどうやって探す?
潜在意識を探し当てるのは、簡単なことではありません。
そもそも、意識の中に眠っているため、ユーザーさんに質問したとしても、明確な答えは返ってこないことがほとんど。だからこそ潜在意識なんです。
しかし、絶対に探せない存在ではないため、いくつか潜在意識を探し出す方法を身に付けておくのがオススメ。
私が潜在意識を掘り出すために使ってい思考があるので、こちらは参考として覚えて頂ければ嬉しいです。
無意識の掛け合わせ(掘り出し)
無意識の中から、ユーザーさんが本当に知りたい情報が何かを突き止めるためには、その状況に対して近しい存在を掛け合わせるのもオススメです。
例えば「ブログ 書き方」を調べたユーザーさんがいた場合。
思考1. ブログの書き方を知りたい(検索キーワードですぐ探せる範囲)
思考2. ブログはwordpressを使いたい(ブログに近しい存在①つ目)
思考3. wordpressで最適な書き方を知りたい
思考4. 最近noteも流行っている(ブログに近しい存在②つ目)
思考5. ブログを書くなら「note」と「wordpress」どちらがいいのか(掛け合わせ)
「ブログの書き方を知りたい」から発展して、noteとwordpressの違いになりましたが、無意識の中から情報を取り出せた可能性は高いと思います。
ユーザーさんがブログを書きたいと思っていたのであれば、それに関連する近しい情報に関を、無意識が勝手に収集をしています。
例の最初の段階でユーザーさん自身は、「note」と「wordpress」の検索キーワードを取り出せませんでしたが、一度ブログの書き方を調べたり、どこかでそれらの文言を見た時、脳内で情報が結び付いて、noteとwordpressの違いについて調べたかもしれません。
思考の1から5まで発展させるには、やはりユーザーさんのことを理解して、何を考えどんな情報をすでに持っているのか情報を知らなければ、導けない回答でもあります。
ユーザーさんの無意識を掘り出すためにも、事前の顧客理解と情報収集が大事です。
先読みをする
先読みとは、ユーザーさんが思う、または行動を起こすであろうことを、先回りして考えることです。
なぜ先読みが有効かと言えば、コンテンツ化される内容の多くは検索キーワード(顕在化した意識)を元に作られますが、ユーザーさんにしてみれば目的を達成する手前の段階で止まってしまっている。
例えば「コンテンツ 作り方」を調べたユーザーさんがいた場合。
思考1. コンテンツの作り方を知りたい(検索キーワードですぐ探せる範囲)
思考2. 品質の高いコンテンツにしたい
思考3. 集客を増やしたい
思考4. 商品を売りたい(最終的な目的)
思考5. 商品を魅力的に見せる方法が知りたい(先読み)
このように「コンテンツ 作り方」を検索したユーザーさんでしたが、目的は商品を売ることだったので、目的を達成するためには商品を魅力的に見せるコンテンツの作り方が提案できれば、アクセスしてもらえる可能性が高くなります。
最初から「商品を魅力的に見せるコンテンツの作り方」を検索できていればよかったのですが、ユーザーさん自身、そこまでの発想に至っておらず、まず目の前のコンテンツの作り方を検索してしまった状況。
また、検索できたとしても、コンテンツが公開されていない、または不十分な場合もあるので、探せたとしても情報が足りずに不満足になってしまいます。
インターネットでの検索は、衝動的に行われることが多く、一つ一つ検索することに対して熟考してから検索しようとはしません。
不安があるからこそ情報を検索したいので、今すぐ検索したい衝動を抑えられない、さらに検索すれば何かしらの近しい情報が出てくるのを知っているので、検索キーワードを深く考えずに誰もが検索を行っています。
ちょっとだけでも検索キーワードの先読み、またはユーザーさんの心理や行動の先読みができれば、顧客理解が深くなりユーザーさんにマッチしたコンテンツが作れるようになります。
人の行動は「合理的」なようで「不合理」である
何でも合理的に行動しているように見えて、実は不合理な場合が多いんです。
例えば、論理立てて考えたらしないような行動も、何かちょっとした違いで論理から外れた行動を起こす場合があります。
例① 水が飲みたいと思っている(水道が近くにある状態)
合理的 → 水道で水道水を飲む
不合理 → 100円のペットボトルを買って飲む
合理的に考えれば、すぐ近くにある水道から水道水を飲めば無料ですし「水が飲みたい」と思った欲望は叶えられるのですが、お金を出して水を飲んでしまう。
もう一つの例として、不合理な現象をオウンドメディア運営に照らし合わせました。
例② オウンドメディアで収益を出す
合理的 → 自社アピール満載、問い合わせボタン多数
不合理 → ユーザーさんが求めるコンテンツを地道に作る
単純に、オウンドメディアを使って収益を増やす思考だけでいえば、どんどん自分をアピールしたり、問い合わせや申し込みをユーザーさんから強制的にもらえる施策を入れていけば目的は達せられます。
目的を達成するためだけであれば、こんな思考もありかもしれませんが、ユーザーさんの反感を買ったり不満足に繋がるため、営業丸出しの見せ方はしませんよね。
このように、ユーザーさんも不合理で動いていますし、オウンドメディアに関わるあなたも不合理で動いており、日常的に不合理が発生しています。
合理的に考えればいいのに、みんな不合理で動いていく。
合理的に考えられる時は、感情も冷静でしっかりと思考できた状態なのですが、人間誰しも感情やそれぞれ身に付けた知識・好みを持っています。
そのため、突然感情が大きく揺れたり、ユーザーさん自身の好みも影響して、不合理が発生するんです。
ビジネスとしてコンテンツマーケティングを行うのであれば、会議室や机の上で合理的に考えると思いますが、実際にコンテンツを見てくれるユーザーさんは不合理が日常的。
ここの意識がないと、合理的な施策ばかりを打ち、結果的に失敗することも考えられるので、ユーザーさんの不合理に着目しておくのがオススメです。
コンテンツマーケティングにおける戦略とは?
コンテンツマーケティングの戦略を考える前に、オウンドメディアを一つの会社として例えて、一つ一つの関係性を見ていきたいと思います。
メディアを構造化
メディア(ブランド)
∟カテゴリ(サブブランド1)
∟コンテンツ(商品1-1)
∟コンテンツ(商品1-2)
∟カテゴリ(サブブランド2)
∟コンテンツ(商品2-1)
∟コンテンツ(商品2-2)
このように考えると、企業がマーケティングを行い商品を売り出している構造と、オウンドメディアでコンテンツを作り出している構造が似ていることが分かりますよね。
それぞれのブランド品が売れなければ、企業継続できないのと一緒で、コンテンツも認知を獲得して満足度や好意度を獲得しないと成果が出せず閉鎖が待ち構えています。
つまりコンテンツマーケティングとは、会社経営である。
実際には会社経営と言えませんが、それに近しい大切な活動なので、「組織体制」も「顧客理解」も「戦略」も「コンテンツ」もぜんぶ合わせなければ、成し遂げられないとも言えます。
そのためにまずは、組織と顧客理解について確認頂きました。
戦略を知るために必要な情報を、次は見ていきたいと思います。
- 戦略について
- 継続的に伸ばせるポイントを見極める
- 認知から始まるコンテンツマーケティングの流れ
- ユーザーさんの感情を踏まえた段階的なコンテンツ作り
- 緊急度で分けて考える
- コンテンツマーケティングにおけるカスタマーサクセス
- コンテンツがユーザーさんの課題を捉え受け入れられているか
- 目標設定(KPI)
- ユーザーさんの信頼・好意を運用して運用益を増やす)
継続的に伸ばせるポイントを見極める
何をやるにも、頭打ちがすでに見えていたり、てっぺんが分かりきっている事をがんばっても、いずれは止まってしまいますよね。
コンテンツマーケティングも一緒で、終わりがくるポイントを伸ばし続けても、さらなる発展は難しい。
例えば日本の人口は、出生率がどんどん下がり、逆に高齢者が増えていく状態に。※参考:総務省 図表1-2-1-6 日本の人口推移
これを考えれば、若者だけに依存したり、人だよりのマーケティングを考えると厳しいものがある…。
他にも金額をうまく調整してマーケティングに活かせればいいですが、安さ競争になったり、なかなか難しい…。
何かを無限大に高めていけるものがあればどうでしょうか?育て甲斐がありますよね。
そして、モノでもなくカネでもなく、唯一伸ばし続けていけるのは「好き」という感情。
企業ブランディングの重要性が叫ばれていますが、これも企業に対しての満足度・好意度を高め続けていけば、ビジネスが非常に安定し成長するからです。
好きな人からは話を聞きたい、好きな人から勧められれば買いたい、好きな人に頼まれたら承諾したい。
この好意という感情は、どこまでも伸ばしていけるため、マーケティングには必要不可欠な要素になります。
コンテンツマーケティングでは、コンテンツを活用してみんなの「好き」を増やしてもらう事だと言えるかもしれません。
継続的に伸ばし続けられる「好き」をどのように獲得できるか、これがコンテンツマーケティングの戦略として重要なポイントになってきます。
「好き」と並行して、コンテンツは知ってもらえなければ存在しないのと一緒なので、認知も広げていくことが大切です。
認知から始まるコンテンツマーケティングの流れ
コンテンツマーケティングでは、以下のような流れが基本となります。
認知獲得 → ニーズ育成 → リード獲得 → 顧客化
お客様となってほしい層に自分達を知ってもらい、その人たちの温度感を高め、自分達が求められる状態になった時に再度アプローチして、実際のお客様となってもらう。
この言い方は企業目線となるので、ユーザーさんから見た流れも見てみます。
知る → 好意を持つ → 頼みたいと思う → お客様になってもいい
ユーザーさんの気持ちのレベルがどんどん高まって、最終的には信頼度があるところにお願いする。
この流れをコンテンツマーケティングで作りますが、それぞれの段階の詳しい内容も見てみたいと思います。
認知を増やせなければ行き詰る
コンテンツマーケティングでは、みんなに知ってもらえなければ、効果を発揮することはできません。
存在を知ってもらえる=認知ですが、オウンドメディアで認知を広げるのは、最初は難しいんです…。
オウンドメディアの認知が広がる一般的な構造としては、
- 1. 品質の高いコンテンツを投稿
- 2. Googleが内容を評価
- 3. 様々な指標をもとに検索順位が決定
この形なのですが、すでに既存のライバルコンテンツが山のように存在している中、さらに品質の高いコンテンツを作らなければ、検索上位に入れてもらえない → 見てもらえない → 認知が増えない状況に。
認知がなければ、何も始められないため、広げていきたいのですが、Googleはそう簡単にコンテンツを検索上位に掲載してはくれません。
例えば、初対面の人から「1,000円貸して!」と言われても信用がないので、あなたも貸さないですよね?
しかし、好きな人から「1,000円貸してほしいな」と頼まれれば、貸してしまう確率は高い。(きっと…。)
Googleも様々な評価指標でオウンドメディアとコンテンツの信用度を計っており、周りと比較しても十分なレベルだと判断されれば、掲載順位はあがりますが、そうでなければ一向に検索順位が低く、コンテンツは見てもらえないままになります。※ Googleの評価指標の一つにE-A-Tと呼ばれるものがあります。
認知を広げる方法としては、
- コンテンツを地道に作り続ける
- SNSを活用する
- 広告をかける
主な方法としては、この3つになります。
どれもお金と時間がかかりますが、将来的な資産を増やすのであれば、コンテンツを地道に作り、自然流入(オーガニック)を増やすコンテンツの増産がポイント。
しかし、コンテンツを作るのは時間もお金もかかるのと、Googleからの評価次第にもなるため、時間がかかる場合が多いです。
そのため、認知を広げるにはコンテンツを作り続けながら、SNS(facebook・twitter・instagramなど)やnoteなどのブログプラットフォームも活用して、Googleに頼らない流入経路を確保することが大事。
SNSやnoteを使わずとも、他にオウンドメディアへの流入経路が作れるのであれば、それで大丈夫です。
集客の入り口をGoogle一本にすると、認知の広がりが遅くなるため、コンテンツマーケティングの戦略の中に、認知を広げる施策を組み込む必要があります。
認知のあとはニーズの育成
「〇〇が知りたい」と思いコンテンツを検索して、望んだ情報を手にいれても、そこから次の行動に移すかはまた別のお話。
知るだけ知って、結局は行動に移せず終わる方が多いと思います。
オウンドメディア側も、一度見に来てくれただけで終わってしまったら、先に進めていけないですよね。
そのためコンテンツマーケティングでは、ユーザーさんが求める最終的な目的まで、行動として起こしてもらえるよう成長させていきます。
何かを検索しているならば、何かを解決したいがために検索キーワードを入力して調べているので、目的としては課題解決なのですが、実際に行動を起こすとなるとハードルが高くて躊躇してしまいます。
「今すぐに!」このような気持ちがあって情報を検索していた場合、お目当ての情報があれば、そのままスムーズに行動まで移せますが、ユーザーさんそれぞれで同じ検索キーワードを調べていたとしても、ニーズ(緊急度や求める度合)には違いがある。
ニーズが弱ければ当然、行動に移す確率も低くなるので、コンテンツを掲載しているオウンドメディア側の目的は達成しにくくなります。
しかしながら、いつでも「今すぐに!」と思っているユーザーさんばかりを集める事は難しいので、ニーズの階段を一つ一つ登ってもらえる工夫が必要なんです。
それだけでなく、本当は対象範囲なのにその事に気づいていない。こんなユーザーさんもいるので、潜在意識に訴えかけて、眠っているニーズを徐々に引っ張り上げて顕在化してもらえるようなコンテンツも用意。
コンテンツマーケティングでは、ニーズの育成も大事な戦略の一つになります。
ニーズが育ったら見込みユーザー(リード)を獲得
ニーズが育ったユーザーさんは、あなたにとってお客様化へと進められる見込み顧客(リード)となっています。
あなたのオウンドメディアを見てくれている事もあれば、他社のコンテンツで学び、次に進みたい気持ちが膨らんでいる場合もあります。
ニーズが育ってない状態でいくらアプローチをしても、心も全然動かないので行動にも移してもらえない。
しかし、気持ちが高まって何かしたい、または解決したいと強く思ってくれるまで育っていれば、あなたからの提案や話も聞いてもらいやすくなりますよね。
飛び込み営業をしても嫌われるだけですが、ルート営業で親近感や信頼感を得ていればすんなり話を聞いてもらえるのと一緒。
ユーザーさんが話を聞いてくれる状態を作り、適切なタイミングで売り込むことで、お客様になってくれる可能性は飛躍的に高まります。
認知獲得 → ニーズ育成 → リード獲得 の順番でコンテンツマーケティングを考えていくのがオススメです。
ユーザーさんの感情を踏まえた段階的なコンテンツ作り
コンテンツマーケティングの顔とも呼べるコンテンツですが、段階的にユーザーさんからの認知のされ方が違ってきます。
第1段階:必要な情報がある(メディアはどこだっていい)
第2段階:求めている情報が確実に「存在」していることを知っている
第3段階:書き手またはメディアが発信する情報を知りたい
最初は信頼度も好意度もなく、ただ単に情報が載っているコンテンツとしか見られていないのが、段々と「信頼」や「好意」が増えていき、最終的にはその情報提供者だからこそ見たいと思えてくる。
コンテンツ自体、繰り返し見てもらえることが前提となるので、何回も見られていくうちに、ユーザーさんの中であなたのコンテンツに対しての認知・認識が変わってきます。
そのため、最初はノウハウ系やお役立ちコンテンツを投稿して、ユーザーさんが求めることへ的確に応えるコンテンツを作り、段々と信頼・好意が増えリピーターが出てきた段階で、書き手またはメディア運営側としての考えなどを発信していく。
情報を見せることから始まり、徐々に人格(書き手・メディア)を発信することで、ユーザーさんとの心理的繋がりを強くしていきます。
心理的な繋がりが安心感や好意度をさらに高め、ユーザーさんを自然な形でお客様として迎えられるようになります。
緊急度で分けて考える
緊急度とは、ユーザーさんの「~したい」気持ちの度合のことです。
今すぐしたい!
→すぐに解決したい、今できないと困る、不安でしょうがない、突然事態が発症
数か月後にはしたい
→まだ時期的に余裕はあるけど比較的急いでいる
数年後にはしたい
→気になる程度
意識にすらあがってない
→「~したい」気持ちは何もない、気付いていない
例えば、今すぐ~したいユーザーさんに対して「数か月後には目的が達成できますよ。」と時間がかかる説明をしても、まったく受け入れてもらえないですよね。
逆に意識にすらあがってないユーザーさんに対して「今すぐした方がいいですよ!」と緊急性をアピールしても理解してもらえない。
ユーザーさんの緊急度によって、コンテンツの内容も大きく変わってくるんです。
あなたの目的を達成するためには、今すぐ~したいユーザーさんからの支持をもらうのが一番の近道ですが、それは競合他社も同じ。
ガチンコの勝負になり、資金や時間が確保できないと、かなり疲弊してしまいます。
そこを避けようと、数か月後や数年後に考えているユーザーさんに向けてコンテンツマーケティングを実施すれば、お客様になってもらうのに時間もかかってしまう。
コンテンツマーケティングでは、ユーザーさんの気持ちを高めていく施策をしていくため、注力すべきポイントは見極めながら、気持ちを高めていく施策も入れていきます。
もう少し、それぞれの緊急度によって、どのようなコンテンツを用意すればいいのか見てみましょう。
ユーザーさんの緊急度によって用意するコンテンツの違い
主に4つの緊急度に分けられるユーザーさんの気持ちですが、それぞれ必要なコンテンツが違ってきます。
どのようなコンテンツにすればいいのか、参考例を見てみたいと思います。
「今すぐしたい!」人向けのコンテンツ
緊急度が高く、すぐに不安を解決したいユーザーさんに対して行動を後押し、または行動に移せるコンテンツを用意するのがオススメです。
- 自社の信頼性を示す
- 問題の解決ができることを訴求
- 相談、申込、依頼などが可能なことを示す
- コンテンツ内に電話番号・フォームの設置
すぐに解消したい・行動に移りたいと思っているユーザーさんたちなので、情報提供だけではなく、次の行動へスムーズに移れる形が作れると、CVを頂きやすくなります。
「数か月後にはしたい」人向けのコンテンツ
緊急度は比較的高いですが、すぐに行動へ移さず、徐々に進むユーザーさんたち。
しかし、少し時間が経てば必要になってくるので、意識としては次の行動をとらなくてはいけないと考えています。- 実際に使える基礎知識
- 他の人が成功している事例で気分を高める
時間はまだありますが、余裕をもって対応できるよう、必要な情報を提供してあげます。
「数年後にはしたい」人向けのコンテンツ
直近ではなく数年後にはしたいと考えているユーザーさん。
緊急度は低いですが、意識としては芽生え始めているので、その意識をどんどん成長させていけるようなコンテンツが必要です。
しかし、数年後と考えていれば「先延ばし」の意識が強くなり、結局必要になる直前までユーザーさんは何もしない場合も。
そのため、顧客化を急ぐのではなく、認知の拡大がオススメ。
- 日常の中の似ている事象でたとえる
- 今と将来的に行うことで何が変わるのか比較してあげる
先のことだと思うと、知識として定着しずらく、すぐに忘れられてしまう場合もあるため、必要性などを訴えるのではなく、まずはあなたのオウンドメディアの存在を様々なシーンで認知させていきましょう。
「意識にすらあがってない」人向けのコンテンツ
意識もしておらず、その必要性も感じてないユーザーさん。
現時点では必要ないと思っていますが、いざその状況になった時には必要になる可能性もあるため、情報の伝え方を工夫して、意識上にあげてもらう形をとっていきます。
- 潜在的に眠っている問題を掘り起こしてあげる
- ユーザーさんが知っている情報に置き換えて、たとえ話で伝える
- ユーザーさんが価値を感じるポイントを見つけ出してその価値で訴求する
とにかく意識の上にあげてもらえないと始まらないので、大変かもしれませんが、一番目のファーストコンタウトがあなたの品質が高いコンテンツだった場合、そのまま信頼を寄せてもらえる可能性も。
キーワードによる緊急度の違い
キーワードと一言でいっても、緊急度のレベルが全然違います。
例として下記キーワードの緊急度を見てみましょう。
リフォーム関連
キーワード | 緊急度 | ユーザーさんの感情 |
---|---|---|
建て替え | ★☆☆ | お金もかかるし、大規模な工事になるから、じっくり検討しなきゃ。 |
外壁塗装 | ★★☆ | 外壁の塗装が剥がれてきたけど、これって修理が必要なの?ネットで調べたら10年前後が時期だと書いてあった。 |
雨漏り修理 | ★★★ | 突然、雨漏りが発生している。ポタポタ垂てきて不安。どう直せばいいのか分からない。早く直したい。 |
ぜんぶお家のリフォームに関連するキーワードですが、工事の内容によって大きく緊急度が違っています。
金額が高いと検討期間が長くなるのは当然として、突然雨漏りが起こった場合などは、感情が大きく揺れ動くので、いつもの落ち着いた状態に戻そうと、すぐに解決したい気持ちが出てきます。
特に、感情の揺れが緊急度となって出てくる例でした。
オウンドメディア関連
キーワード | 緊急度 | 詳細 |
---|---|---|
SEO 方法 | ★☆☆ | SEOはどうやって行えばいいのか知りたい。 |
コンテンツマーケティング | ★☆☆ | コンテンツマーケティングとはどんなものなのか、効果があるなら、やり方も知りたい。 |
アクセス 急落 | ★★★ | Googleのアップデートによってアクセスが突然落ちた。このままだと収益が下がって大変。どうしたらいいのか…。 |
SEOとコンテンツマーケティングも、今すぐに行わなければ「事業撤退!」このような事態にはなりませんが、アクセスが急落した状態だと事業も成り立たなくなる場合があり、大変な状況が予想されます。
上司や社長からは「どうなってんだ!」と怒られ、営業からは「案件こないんだけど!」と冷たい態度を取られ、自分自身の給料が下がる覚悟をしている可能性も…。
心理的にとても強い負担を受けている状態であり、なんとかしてアクセスを戻そうと、原因を見つけるために「アクセス 急落」と検索したかもしれません。
このようにキーワードによって緊急度は変わるため、下記の2つのポイントが影響していることを知っておくと、緊急度を判断しやすくなります。
- 感情の動くタイミングが「突然」か「ゆるやか」か
- 時間的に「直近」か「ずっと先」か
将来的な不安より、今感じている不安の方が緊急度が高いため、今、その時のユーザーさんの心情を考えると、緊急度が分かりやすいですね。
ユーザーさんの緊急度が高いニーズを満たしていくと、オウンドメディア運営の目的達成に近づきやすくなります。
コンテンツマーケティングにおけるカスタマーサクセス
カスタマーサクセスとは、通常の企業でいえば、お客様の満足、または課題解決や利益増大を目的とした活動の全てを指します。※ カスタマーサクセスは、その名の通り、顧客の成功を意味しています。
お客様が成功だと感じるからこそ、アップセルやクロスセルなど追加注文、または継続的な契約も頂くことができ、攻めの姿勢で行うものになる。
それとは逆に、クレーム対応やサポート業務など守りの姿勢はカスタマーサポート。
カスタマーサクセスで、お客様を成功へ導けると、自分達にも利益をもたらすことになるため、様々な企業でカスタマーサクセスが注目され、会社を上げての取り組みになっていることも多いように思います。
なぜカスタマーサクセスのお話しを出したかと言えば、ページの最初で書かせて頂いていたコンテンツマーケティングの方程式である「組織 × 顧客理解 × 戦略 × コンテンツ」この内容と、カスタマーサクセスがかなり近い存在だからです。
カスタマーサクセスもコンテンツマーケティングも、お客様(ユーザーさん・顧客)の成功を考えて、組織を整え、顧客理解を深め、戦略を練り、アウトプットする。
一緒になり成功を目指す能動的な姿勢や、ユーザーさん・お客様に対して1to1の寄り添い方は、カスタマーサクセスもコンテンツマーケティングも一緒だと私は考えています。
一方的なコミュニケーションではなく、相互理解で進むからこそ成果が出て、結果的にゴールへ導くことができる。
もし、カスタマーサクセスをご存知でしたら、コンテンツマーケティングも同じような思考が必要なことを、覚えて頂けると嬉しいです。
コンテンツがユーザーさんの課題を捉え受け入れられてるか
ユーザーさんが求めているコンテンツを作り、認知を広げ、最終的には自社へ引き込めるように取り組んでいきますが、作ったコンテンツが満足してもらえ受け入れられているかが重要。
例えば、商品やサービスを新しく開発した場合、それが顧客の課題を解決させ満足してもらえているか、さらに市場にも受け入れられているかを示すPMF(プロダクト・マーケット・フィット)と呼ばれる状態になっているか、常に意識することが成功する秘訣だと言われています。
この発想はコンテンツにも同じことが言えて、検索キーワード(不安や課題)に対して、的確な情報を提供して満足してもらえているか、そしてより多くの人に見てもらえるか(検索上位)が大切です。
どんなに情報がたくさん入っていても、課題解決には的外れな回答だったり、誰にも見てもらえないコンテンツを作っていては、オウンドメディアの成長はありません。
これはコンテンツマーケティングの失敗を表すことにもなります。
しかし、課題を解決する方法は一つではなく、確実な正解はない状態。
ユーザーさんごとでも、課題や解決方法の違いもあるので、コンテンツを作ったとしても、ハズレる場合もある。
だからこそ常にユーザーさんの課題(検索キーワード)に対して、最適解を提供できているか、広い範囲で提供できているか(市場に受け入れられているか)を意識していく必要があるんです。
PMFは立ち上げ事業に対して使われる言葉なのですが…コンテンツの一つ一つが新商品・新サービスと捉えることができ、参考にできる定義だと思っています。
ユーザーさんの課題解決ができているか、市場で受け入れられているか、この思考は合う話だと思ったので、PMFのお話しを出させて頂きました。
目標設定(KPI)
コンテンツマーケティングを実施するなら、目標としての数値を決め、そこを目指していくこともありますよね。
目的を達成するために、KPI(Key Performance Indicator)と呼ばれる伸ばすべき部分のパフォーマンスを測る指標が用いられることが多いです。
しかし、KPIの設定を間違えると、コンテンツマーケティングの効果を台無しにするだけでなく、マイナスへと進んでしまうこともあるので、設定内容は慎重に行う必要もある。
私自身もKPIの設定は難しいと思っているので、改めて復習の意味も込めて、書かせて頂きます。
KPIの良し悪しとは?
KPIを正しく設定できれば大きく伸びますし、間違えればガクンと下がりもします。
コンテンツマーケティングにおいて、どんなKPIが正しくて悪いのか、例を見ながら確認してほしいです。
例として、オウンドメディアで集客し、自社サービスの利益を高めるために、コンテンツマーケティングを行う場合を想定。
悪いKPI
自社サービスの利益を増やすには、オウンドメディアで集客したユーザーさんから、たくさんの相談をもらえれば達成できると考え、CV数をKPIに設定。
しかし、CVをKPIに設定したおかげで、結果的に利益が下がってしまった。
原因としては、
- CVが増えれば成果と言えるため質が低いCVを大量にとる施策を打ってしまった
- 無駄な相談が増えたため現場のリソースが圧迫
- 忙しいのに利益がでないことで組織全体でモチベーション低下
設定した悪いKPIのせいで、利益が得られない状況になりました。
本来であれば、自社サービスへ誘導して利益をあげるKPIだったのに、CVだけに焦点を当ててしまったせいで、打撃を受けてしまった例です。※ 上記の内容はあくまで一例です。状況や組織の方針・思考によっては成功する場合もあります。
良いKPI
自社サービスの利益を増やすために、ユーザーさんからの認知と満足度(好意度)の両方をKPIに設定。
認知 → 新規ユーザーの数
好意 → 申し込みフォーム内に設置した満足度調査
多くのユーザーさんに見てもらう必要があるため、新規ユーザーの件数と、コンテンツに満足してもらえたからこその申し込みを好意と捉えて、フォーム内に満足度評価を入れて計測。※ 上記の内容はあくまで一例です。状況や組織の方針・思考によっては失敗する場合もあります。
このように、KPIの良い悪いは紙一重でもあるので、ビジネスを阻害させるような目標を立てないように気を付けなければいけません。
また、オウンドメディアのフェーズによっても定めるべきKPIは変わってきます。
初期段階であればアクセスもまだ多くないのと、モチベーション低下も気になるところなので、オウンドメディアで測れる数値ではなく、スタッフさんの行動量(記事数・文章量)などにしたり、状況に合わせてKPIを設定していくのがいいと思っています。
KPIの設定が個人の実績・評価へ影響する場合、間違えた方針を取りやすい
KPIの設定は、とっても難しい…。
それものそのはず、KPI=個人の成果・成績となるため、お給料に反映してくるから。
あなたも、しっかりとお仕事した分は、給料として反映してもらいたいですよね。
KPIを定めて、それを達成したら昇給なり役職をあげてもらうなど、何かしらのフィードバックがほしいはず。
しかし、KPIを個人で考えてしまうと、どうしても部分的な最適化の意識が強くなり、悪いKPIの例で見てもらったような事態が起こってしまう。
目的としては、事業の利益をあげて、会社を成長させていくことだと思うのですが、まさにこれは「経営視点」と言えます。
経営視点を持っていれば、自分のKPIに拘らず、事業が本当に目指すべき方向を向いて、何を伸ばせばいいか判断できるはずです。
そのため、ページの最初の方で見てもらった「組織」の章で、自分事で事業を進められる人が適任だと書かせてもらっていたのですが、自分事=経営視点にもなり間違えを少なくできる。
KPIは個人数字ではなく事業の全体数字の意識を持ち、取り組んで頂くのがオススメ。
ユーザーさんの信頼・好意を運用して運用益を増やす
コンテンツマーケティングが成功すると、ユーザーさんからの信頼や好意を大きく伸ばすことができます。
これらの伸びた信頼や好意は、そのままビジネスを成長させてくれるドライバーに。
ユーザーさんから預かった「信頼」と「好意」が増えていくごとに、問い合わせが増えたり、商品を買ってもらえる可能性が高くなって、利益が増えていく。
増えた利益は「信頼」と「好意」を正しく運用して、運用益として出せたからこそです。
気を抜くと一気に下がることもあるため、投資などにも似ているかもしれませんね。
信頼と好意がもらい続けられるようなコンテンツ作りを行い、運用できる幅を広げ利益としていくことが、戦略策定の大事なポイントでもあります。
コンテンツマーケティングのコンテンツ品質とは?
日々、たくさんの人の手によって、コンテンツが作られている状況です。
1日に数千数万のコンテンツが生まれ、そして検索上位を争っている。
Googleも日々精査をして検索順位を決めていますが、コンテンツが多くなるほど、その選定はより厳しくなるため、常にアルゴリズムをアップデートしていますよね。
簡単に書いた文章や、誰かに任せて書いてもらった魂がこもってない内容は、品質が伴わない場合もあるので、評価がされないことも多い。
コンテンツマーケティングでは、コンテンツの「品質」が大事なので、どのようなコンテンツを作ればいいのか、そしてコンテンツの作り手としては、何に気を付ければいいのかを見て頂けると嬉しいです。
作り手の心構え
コンテンツの作り手として、意識しておきたい内容が、私の中でいくつかあります。
- 頑張って作った、公開したからといって見てもらえるわけではない
- 「伝えた」つもりではなく「伝わった」が大切であり受け手の解釈が全てである
- 他人の思考をそのまま利用するのは品質が低くなる
- ユーザーさんは情報さえ見れればいい
それぞれどんな事なのか、詳しく見てみましょう。
頑張って作った、公開したからといって見てもらえるわけではない
コンテンツは、ある程度方向性を固めた後、届けたいユーザーさんに対して分かるように内容を作り込んでいきます。
作る過程で、様々な情報を集め、まとめ、書き、見直しをして、公開する。
ここまで到達するのに、神経も時間も存分に使っていると思いますが、期待しすぎてはいけません。
頑張って作ったのに、公開したのに、そうだとしても、ユーザーさんに見てもらえるかは、また別の話なんです。
そもそもユーザーさんの求める内容とズレていたら見てもらえませんし、コンテンツは本当に生き物のような存在かもしれません。
ただ、頑張りをまったく評価しないわけではなく、むしろ想いを持ってコンテンツを作ってもらった方が、感情が言葉として出てくるので、ユーザーさんの心に響くような内容に仕上がっていきます。
期待してはいけないのは、すぐに効果が出ると思ってはいけないこと。
コンテンツを公開しても、成果が出るようになるまで、ある程度の時間がかかるため、長い目でオウンドメディアの成長を見てほしいです。
「伝えた」つもりではなく「伝わった」が大切であり受け手の解釈が全てである
私自身もそうですが、文章を書いたからと言って、その内容が相手にしっかり「伝わった」かどうかは見極めるのが難しいです。
もしかしたら「伝えた」つもりになっているだけで、まったく何もかもが伝わってないことだって考えられます。
コンテンツの受け手がどう感じ、何を思ったのかが全て。
そのため、常にユーザーさんに「伝わった」かを意識しながら、コンテンツを作っていく必要があります。
他人の思考をそのまま利用するのは品質が低くなる
何かの情報をコンテンツ化する時、自分自身でその情報の理解ができていないと、手にいれた情報を少し変えたレベルで書き直すこともあると思います。
しかしこの方法、情報に対しての理解が浅いので、十分な情報をコンテンツに載せることが出来ないだけでなく、分かっていないからこそ、元の情報の書き手の意識がそのまま憑依した状態に。
元情報の書き手の代弁者のような形で文章が書かれてしまうため、あなたのコンテンツとは言えなくなってしまうんです。
Googleがコンテンツに求める品質の一つとして、E-A-Tと呼ばれる専門性・権威性・信頼性が組み込まれた指標があります。
これらを作り出すには、自分自身で情報と言葉を選んでいかないと作れないので、情報への深い理解と、独自の解釈から生まれる説明が必要。
他人の言葉や、情報に振り回されていては、良いコンテンツは生まれないので、コンテンツ作りは自分の言葉で文章が書けるレベルまで情報を理解しなくてはいけません。
ユーザーさんは情報さえ見れればいい
オウンドメディアまたは書き手のファンになってくれている、このような話であれば別ですが、大抵のユーザーさんは、誰が何を書いてくれていようが、自分が欲しい情報があり、それが正しければ、それでいいんです。
ここまで情報がたくさんある世の中になってしまったので、一つ一つの情報を吟味するようなことはなく、無さそうだと思えばすぐ次のコンテンツへ移ってしまう。
だからこそ「これでもか!」と言うくらい、文章の書き方を工夫したり、情報を集めたりしてコンテンツを作っていくんです。
前提として、自分の情報なんて見たいと思われてない。この気持ちを心に刻んでおくことで、コンテンツの品質を高めようとする意識が芽生えるのでオススメです。
コンテンツの意義(意味)
コンテンツマーケティングを成功させるには、コンテンツのことを深く知ることが大事。
コンテンツの定義として、私の中では「縁をつなぎ感情を変化させ行動を引き起こさせる存在」と定めていますが、その他にもコンテンツには大切な意義(意味)があります。
ユーザーさんに対して、
- 最も確率の高い勝ち筋を提供する存在であること
- ニーズの半歩先を提供して期待を上回る存在であること
- 難解な内容を分かる内容へ変換した存在であること
これらを示すのがコンテンツだと考えています。
それぞれどんな内容なのか、もう少し詳しく見て頂ければと思います。
最も確率の高い勝ち筋を提供する存在であること
コンテンツは、ユーザーさんの課題を解決するための存在であり、その情報を知れば課題解決のためのアクションが起こせるようになります。
それではもし、コンテンツの内容が間違っていたり、精度が低かった場合は、ユーザーさんの行動の質も下がることで、満足のいく結果にならなくなる。
例えば、料理のレシピを見て実行してみたけど、おいしくない料理ができてしまった…こんな場合は、レシピを載せているメディアに対して、怒りや嫌悪が生まれていしまう可能性がありますよね。
だからこそユーザーさんには、最も確率の高い勝ち筋を提供できるコンテンツにしなければいけないんです。
ニーズの半歩先を提供して期待を上回る存在であること
ユーザーさんは、自分が欲しい情報にしか目と意識が向かないので、求めている情報があるかどうかだけを求めて、コンテンツを探し回っています。
しかし、欲しい情報だけが手に入ったら、それでお終いかと言えば、そうではない。
最初は何が分からないか、自分でも分かっていなかったけど、ある程度知識を身に付けていくと、分からないことが分かるようになっていきますよね。
そうなると、ユーザーさんが単純に知りたいことだけをコンテンツ化しても、新たに知りたいことができた時、解決するためにまた情報探しの旅にでかけてしまう。
探し直しは、時間も労力も無駄にかかってしまいます。
そのため、ユーザーさんが求めている半歩先を情報提供し気付きを与えると、そのまま読んでくれるので、改めて情報を探す無駄を無くして満足度を高めていけるんです。
難解な内容を分かる内容へ変換した存在であること
情報を理解することは、そう簡単なことではありません。
知らないから、分からないからこそ調べているので、探し出せた情報が、自分では理解できない内容だったり、分からない意味だらけだったら、そこでコンテンツを見るのを止めてしまいます。
そもそも、情報を探して、見て、理解するのは、とてもストレスが掛かるのと、自分の時間も奪われますし、本当ならしたくないですよね。
学校の勉強や宿題を思い出すと、イメージしやすいかもしれません。
また、コンテンツはユーザーさんに見てもらいたいからこそ作るため、見てくれる人が理解できないような内容は入れるべきではないです。
難解な内容も、まずはコンテンツの作り手が理解し、それをユーザーさんに分かりやすく伝える工夫をしてコンテンツ化することが大切になります。
コンテンツの考え方
コンテンツの考え方として、あなたにもオススメしたい意識があります。
それは、ユーザーさんとの向き合い方。
まずはイメージの方が分かりやすいと思うので、下記の図を見てほしいです。
「ターゲットユーザーのことを考えてコンテンツを作れ」と口が酸っぱくなるほど言われた、もしくは聞いてきたのであれば、図の左側をイメージしやすいかもしれませんね。
しかし本当は図の右側のように、コンテンツの作り手としてユーザーさんと寄り添いながら、同じ目的に向かって進んでいくことが、コンテンツ作りでは大事だと考えています。
そこには、急かすこともない、ユーザーさんの進みに合わせ、ちょっとの後押しをしながら、理解できる言葉で説明し、寄り添いながら一緒にゴールへと向かっていく姿がある。
「相手のために」この言葉を体現するのは簡単ではないですが、相手の歩幅に合わせて進むくらいはできます。
感情論にはなってしまいますが、おもてなし・気遣い・思いやりなどの言葉をコンテンツ作りに盛り込めると、品質としても際立った素敵なコンテンツができると思っています。
不安(検索キーワード)を断片的に解決するのか、または総合的な解決を促すのか
コンテンツ一つで、不安や悩みをまるっと解決することは難しいですよね。
また、似ているコンテンツが大量に存在し、検索もすぐに出来ることから、コンテンツ一つ一つとの接触時間が年々と下がってきている反面、情報を探し続けている時間ばかりが増えていると感じています。
ユーザーさんとしては、一刻も早く不安や悩みを解決したいのに、欲しい情報を何度も何度も繰り返し探している。
すぐ解決したかったはずなのに情報を探し回っていたら、時間がもったいないですし、その時間で他のことができたかもしれません。
このような状況の中、断片的な解決しかできないコンテンツは、はたして本当にユーザーさんのためになっているのか。
もっと、奥まで踏み込み、新しい気付きや、他に探しにいく必要がないくらいの情報があり、そのページでまるまる知りたかった情報が芋づる式で分かった方がいいのではないかと考えています。
芋づる式ではないにしろ、一つのクリティカルな情報によって、他のことも自ずと解決できるようになれば、どんなにユーザーさんが楽になるか。※ レバレッジが効く、情報提供が必要。
しかし、断片的な解決ではなく、総合的な解決を促すのであれば、課題解決にクリーンヒットする情報と、説明をするためにそれなりの情報量も必要になるため、難易度は各段に高くなります。
ユーザーさんの課題を、1コンテンツごと使って総合的な解決を促すのであれば、検索上位に君臨しているコンテンツとも勝負をしていくことになるので、さらに工夫と根気も必要に。
道は険しいですが、ユーザーさんに寄り添い、その不安を自分事に感じられるあなたであれば、きっと作っていけます。
このコンテンツ作りの考え方もあなたの中に一つ、置いていただければ嬉しいです。
コンテンツの受け入れられ方
ユーザーさんは、調べたいキーワードを調べるために、検索を繰り返しています。
そしてオウンドメディアへの信頼や好意度が無い状態だと「あの情報が書いてある、あのページ」このような形で、コンテンツ一つ一つ(キーワード)で覚えている方が圧倒的に多いのではないかと思っています。
誰が何を書いていようと、自分の問題を解決できさえすれば、あとはもう用はない。
しかし、そんな関係を続けていては、本当の意味でファンになってくれたり、お客様になってくれる人は現れません。
少しでもユーザーさんと繋がれるよう、コンテンツマーケティングを行い、認知や好意度を上げていく必要があるんです。
ユーザーさんの中で、コンテンツがどんな風に受け入れられていくのか流れを知り、コンテンツ作りのヒントにして頂ければと思います。
ユーザーさんはコンテンツをどんな流れで受け入れていく?
STEP1:無関心
初めは、コンテンツや書き手への信頼や好意がない状態のため、無関心から始まります。
この状態は気持ち的にもかなりドライなので、ユーザーさんが求める情報が無いと分かれば、光の速さで去ってしまいます。
この時点でいかにしてユーザーさんと縁をつなげられるか。
品質の高いコンテンツであれば、ユーザーさんの心に引っかかるものを残せるので、次への望みも繋ぐことができる。
人と会うときに、初対面の印象が大事と言われますが、コンテンツも一緒で、どれだけユーザーさんに寄り添っているか示せるかが大切です。
「初めが良ければ全て良し」このくらいの気持ちで作るのがオススメ。
STEP2:興味あり
コンテンツへの信頼や好意を感じ始めの段階なので油断はできませんが、コンテンツを掲載しているオウンドメディアや、書き手に対して興味を抱いている状況。
他のコンテンツを見てくれた場合も、同じように信頼や好意を感じてもらえるようにしておけば、段々とあなたのオウンドメディアへの興味が増し、それが「好き」に変わってきます。
一つのコンテンツも気が抜けないので、ユーザーさんに求められるコンテンツ作りを継続しましょう。
STEP3:好意
信頼と好意が積み重なり、ユーザーさんの中で「好き」が高まっている状態です。
親近感を感じたり、コンテンツと書き手への信頼から、さらに他のコンテンツも見てくれるようになる。
それだけでなく、自分の「好き」なことを他の人にも知らせてくれて、どんどん広がっていきます。
せっかく高まった感情を下げないよう、引き続き品質の高いコンテンツ作りを継続していく必要があります。
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無関心~興味あり~好意と感情が変わっていきますが、このほとんどがユーザーさんの無意識で感じていることであり、無意識の中で高まった感情が意識的に出てきているからこその結果。
ユーザーさんがどんな流れでコンテンツを受け入れてくれるのか分かると、感情を持つ人を相手にしていることの意識が強くなり、これがコンテンツの品質を高めていくエネルギーになります。
コンテンツを通してどう思われたいのか
ユーザーさんにコンテンツを通して感じてもらえる印象はとっても大事です。
オウンドメディアのテーマや、選定したキーワードなどにもよりますが、例えば文章から冷たい印象を感じるようなコンテンツだと、何か不安や悩みがあってページにたどり着いたとしても、ユーザーさんは相談したいと思えません。
つまり、CV(コンバージョン)を頂くことができなくなる。
そのくらい、オウンドメディアやコンテンツから受け取れる印象に、影響されるんです。
「顧客理解」の章でも少し書かせて頂いていたのですが、ユーザーさんはそれぞれ感情を持ち、様々な不安や悩みを持っているからこそ、検索キーワードにその思いを載せて検索行動をとっています。
そのため、コンテンツの作り手側としても、ユーザーさんの心を考え、理解し、寄り添う姿勢を見せると、自然とユーザーさんが求めている相談相手、または依頼相手になれるので、CV(コンバージョン)も頂きやすくなる。
コンテンツの作り手目線ではなく、ユーザーさんから見て、どんな人(人格)を求めているのかを理解し、そこに寄せながらコンテンツを作っていくのがオススメです。
コンテンツの作り方
基本的なコンテンツの作り方は、
この3つのページで書かせてもらっているので、これ以外のコンテンツの作り方を見ていきたいと思います。
言葉にこそ「人の本質」が出てくる
コンテンツの多くは言葉の繋がりで作られています。
つまり、言葉がコンテンツの品質を大きく左右するポイントになりますが、言葉は自分の今までの記憶から、適切な情報を取り出して言語化しているに過ぎません。
知らないことは、言葉として出てこないし、意味が分からないことも出てこない。
また、言葉の多くは感情(喜怒哀楽)がオプションとして含まれているため、悲しい時は悲しみが含まれる言葉が取り出しやすく、嬉しい時は喜びが含まれる言葉が出てくる。
自分自身の感情によって、出てきやすい言葉が違ってくるんです。
そのため、あなたが本当にユーザーさんの気持ちを自分事のように捉え、寄り添う気持ちを持っているならば、それに適した優しい言葉が出てきます。
その逆で、あなたの気持ちが、ただ自社の売上を増やすためだけにユーザーさんの獲得を望んでいれば、自社アピールばかりや、ユーザーさんの現在の心情が配慮されていない言葉が使われる。
言葉には人の本質が表れてきます。(見えにくい「普段」、実際は「日常」に表れる。)
誰かのためを思って作られるコンテンツは、それだけで素晴らしいものとなります。
ぜひ、あなた自身の感情をユーザーさんに向けた状態で、コンテンツを作って頂けると嬉しいです。
常にリフレーミングを行う
リフレーミングとは、
ある枠組み(フレーム)で捉えられている物事を枠組みをはずして、違う枠組みで見ることを指す。
リフレーミング例①
今日も会社で怒られちゃった…。
→この失敗は必ず次に活かせられる。よい経験をしたな。
リフレーミング例②
全然メディアのアクセスが増えない…。
→今は仕込みの時期。必ずいま作ってるコンテンツが花開くときがくる!
角度を変える、焦点をズラす、解釈を変えるなど、捉え方を変えて改めてモノゴトを見つめ直し、良い部分を引き出すのがリフレーミング。
リフレーミングをコンテンツ作りに取り入れる意味としては、検索キーワードを使った情報作りだと、競合他社と内容が被りやすいからです。
例えば、黒色の上から、黒色を塗っても、黒色にしかなりませんよね。
似ている情報がごまんとあるのに、その中に似ている情報を出したとしても、周りとの違いが分からず認知もしてもらえないと、最終的に選んでもらえなくなります。
コンテンツマーケティングは認知を広げていくための施策でもあるので、そもそも見てもらえなかったら意味が無い…。
そのため、たとえ検索キーワード(テーマ)が同じだったとしても、情報をかぎりなくリフレーミングし、尚且つユーザーさんの分かる内容に変換して、オリジナル性を出していく必要があるんです。
それだけでなく、ネガティブな言葉よりも、ポジティブな言葉の方が見ていて気持ちがいいものです。
ネガティブばかりだと、それだけで心も重くなりますし、見ているのも辛くなるので、リフレーミングした言葉を用意していくのがコンテンツ作りのポイント。
コンテンツ作りは共創である
共創とは、共に創りあげることを指しますが、実はコンテンツ作り、一人で作っているようで一人で作っていないんです。
コンテンツ作りはユーザーさんへの寄り添いが大事ですが、相手の気持ちを理解し、どんな情報が欲しいか考え、何を言われたら嬉しいか。
常にユーザーさんに並走しながらコンテンツを作っていきます。
また、ユーザーさんとできるだけ会話をしているような、自然な文章を創り出すためにも、常にユーザーさんを感じている必要がある。
コンテンツ作りは共創です。
情報を届けたい人を意識したコンテンツにするためにも、常に寄り添った感覚は忘れないでほしいです。
コンテンツは再現性がなくてはいけない
コンテンツはユーザーさんの行動を後押しするための存在なので、コンテンツを見ながら何か行動を起こしてもらうことも多く、書いてある内容に再現性がなくてはいけません。
例えば、料理のレシピ動画を見て、その通りに作ってみたけど、まったく違うものが出来上がったら、再現性がないためクレームものです。(実際はこんなことないですが…)
コンテンツの再現性とは、
- 分かりやすく理解できる内容
- イメージ(必要であれば)
- 順序が良い説明の仕方
- 情報の正しさ
など、この中でも特に、内容の分かりやすさと情報の正しさが、再現性のキモになる。
再現性がなければ、信頼性も落ちますし、ファンにもなってもらえなく、コンテンツマーケティングの効果も半減します。
コンテンツの品質にも大きく影響するため、再現性はしっかりと担保しましょう。
コンテンツの発想はリアプライで解決できる
リアプライとは、他業種や他分野などからアイデアを真似ること。※ マーケティング業界では日常的に使われている言葉。
見た目から何までそっくりそのまま全てを真似るわけではなく、アイデアの核心や戦略を真似ることがリアプライです。
他の言い方としては「ベストプラクティスを真似る」「エッセンスを抽出する」なんて言葉も同様の意味になります。
USJをV字回復させた森岡毅さん(株式会社 刀)も、このリアプライを上手く活用して、さまざまなアイデアを出し、そして結果も出している。
これはコンテンツにも活用ができ、競合他社からよいポイントをリアプライし、自分のコンテンツへ活かしていくことで、コンテンツの品質もあがっていくため、ぜひ良いと思うことはどんどん取り入れていきたいですね。
コンテンツの「効果」と「効率」は混ぜたら危険
コンテンツの「効果」とは、認知や好意の拡大。(アクセスやコンバージョンなども)
コンテンツの「効率」とは、作れた情報量に対して使ったエネルギーの比率。
仕事や作業において、少ない行動量で最大限の成果を出すために、効率化が大事だと言われていますよね。
しかしコンテンツ作りにおいて「効果」と「効率」を単純に混ぜてはいけません。
そもそも、世の中には似ているコンテンツで溢れていますが、効率を優先してコンテンツを作ろうとすると、その他雑多なコンテンツと同じような内容になりやすくなります。
その他雑多なコンテンツと内容が似てしまったら、後出しのあなたのコンテンツは、検索上位のポジションを取る確率は低い…。
効率:安い外注に大量にコンテンツ作成を依頼
↓
効果:成果がでないコンテンツが大量にできる
効果を何に定めるかにもよりますが、このような図式となり、考え方を間違えると、無駄なコストを垂れ流すことにもなります。
今現在の、成果が出ているコンテンツの品質を保ちながら、その中で効率を促せるポイントはないかを探し、捻出できた時間でさらに品質を高めていく。
本来であれば、作れた時間をレベルアップのために回していくのですが、効率意識が強いと、逆方向に向いてしまう場合もあるんです。
「効果」と「効率」をしっかりと見極め、最適な形で組み合わせられるように気を付けましょう。
ユーザーさんが初めて見た・聞いたことが全てのベースに。
知らないことを調べて知った時、その情報は知識となってユーザーさんの中に残りますが、ちょっと何かを調べただけでは、完全に理解することは難しいので、知識としてはまだ不完全な状態に。
そしてまた、足りない情報を補うためにインターネットなどで改めて探しますが、最初に見た・聞いた情報がベースとなって、その上に新しい情報が追加されていきます。
最初に知った情報と、後から知った情報に違いや矛盾があると、どちらの情報を信用していいか分からなくなる。
その後何度も同じテーマで情報を探して、知識を補完していきますが、ある程度探し終えてくると、多角的な視点から情報を取り入れたことで、どの情報が正しいのかも見えてきます。
正しさを判断するため、最初に見た・聞いた情報がベースとなっていますが、情報の比較をしたことで、どこで手に入れた情報が悪かったのかも判明。
ここまで調べる人はあまりいないかもしれませんが、最初に手に入れた情報が全てのベースとなるため、最初の段階で正しい知識を分かりやすく網羅的に伝えられていたら、改めて情報を探し直して無駄な時間を使うことはなかったかもしれません。
最初から正しい情報を伝えることは、ユーザーさんが情報を探す時間を短縮できる効果があります。
そのくらい、ユーザーさんが最初に見る情報は、その後の比較の基本となる大切な情報になるため、一つとしてコンテンツ作りには気を抜けないんです。
コンテンツマーケティングとは
コンテンツマーケティングは、
組織 × 顧客理解 × 戦略 × コンテンツ品質(戦術) 。
この組み合わせで行われる活動であり、ヒト・モノ・カネ・アイデア・時間などを総合的に使うことになるため、会社経営レベルの視点が必要となります。
そして注力すべきポイントを見極め、そこに全力を注いで利益をあげていく。
オウンドメディアを活用して目的を達成するためは、このようなコンテンツマーケティングの考え方を持つ必要があることを、覚えて頂ければと思います。
今すぐ使える集客ノウハウの資料をダウンロードする(無料)>最後に。
コンテンツマーケティングについて色々見て頂いて、もうお腹いっぱいですよね。
何をすればコンテンツマーケティングになる?どうやればいいの?このような疑問には少しお答えできたかもしれません。
コンテンツマーケティングを成功させるには、あなた自身が自分事として捉え、動いていく必要がありますが、徐々に成果が高まっていく楽しい仕事でもあるので、ぜひ楽しみながら行って頂けると嬉しいです。