オウンドメディアの成功事例を運営方法もあわせて解説(GAのデータ付)

  • | 公開 2020.09.01

チームメンバーに支えてもらいながら、オウンドメディアの効果を最大限伸ばしてきました。
著者:sugiyama(@osugi_39)

オウンドメディアの成功事例が取り上げられることは多いですよね。

しかし、どのような成長をし、何を実行していたのか、書かれていることは少ないです。

私が携わったオウンドメディアでは、年間101,494PVだったものが、翌年には1,113,438pvと約10倍の成長を遂げたおかげで、事業としても継続的な収益が確保できるまでになりました。

何を行ってきたのか、私が対応し覚えている内容を、残しておきたいと思っています。

あなたと状況は違うかもしれませんが、少しでもお役に立てられれば嬉しいです。

オウンドメディアの成長によって得られた成果

オウンドメディアの成功要因って…?知られざる運営方法を事例を交えて解説

低成長を続けていた私たちが管理しているオウンドメディアに対して、本格的な改善を取り入れたことで、下記のような成長を実現することができました。

PVCV詳細
2016年101,494PV147CV対応前の低成長を続けていた時期
2017年1,113,438pv2,168CV本格的に改善を行い昨年と比較してPVは10倍の成長しCVに至っては14倍(CVの質はあまり高くない)
2018年2,548,387pv4,736CVCVが2倍に成長
2019年3,123,760pv4,665CV見込み度の高いCVの獲得へシフト

状況や環境が違うので「何が正しいか」というお話しは難しいのですが、それでもやり方次第で、ここまでの成長ができるようになります。

毎月に換算すると、2019年度は平均26万PVと平均388CVになるのですが、20万PVを超えるくらいで、十分事業としても安定した稼働ができるようになりました。

20万PVそこそこの集客でも、2019年度は8桁前半の利益が確保できています。

集客のほとんどは、自然流入(オーガニック)となっており、広告からの流入は1割にも満たない状態。

集客のほとんどは、自然流入(オーガニック)となっており、広告からの流入は1割にも満たない図

自然流入が大幅に増えたことで、広告費に予算を回す必要がなくなり、事業成長に回すことができるようになったので、かなり負担が減っています。

もう少し、どのような集客となっていったのか、Googleアナリティクスのデータを見ながら、辿ってきた道のりを見てほしいです。

GoogleアナリティクスでPVの遷移を見てみる

2016年度(2016/01/01~2016/12/31)

2016年度のGoogleアナリティクスの図

2017年度(2017/01/01~2017/12/31)

2017年度のGoogleアナリティクスの図

2018年度(2018/01/01~2018/12/31)

2018年度のGoogleアナリティクスの図

2019年度(2019/01/01~2019/12/31)

2019年度のGoogleアナリティクスの図

本格的に改善へ乗り出した2017年から一気にアクセスが伸びました。

途中、私がインデックスを無駄に大量発生させてしまったミスと、Googleの大幅アルゴリズムの変更時期が重なり、一時期下がりましたが、その他はGoogleのアップデートの影響も受けずに、安定したアクセスを確保できています。

低成長を続けるオウンドメディアを何とかしたい一心で、色々を行ってきて「アクセスさえ増えればいい」と思っていた当時を振り返ると、大きく色々なことが変わりました。

オウンドメディアの成長は、事業に対して、会社に対して、大きな影響を与えます。

やればやるだけ成果として返ってくる。

そんな成長体験を一度味わってしまうと、仕事がとても楽しくなります。

オウンドメディアの成功事例として書いていますが、もちろん他社さんの方が圧倒的な成長をしていると思いますので、私の経験にはそこまで価値がないかもしれません。

それでも、オウンドメディアの成長によって、私自身が感じた変化や大切なことを書いておきたいと思います。

オウンドメディアの成長によって変わったこと

劇的に!とはいかないまでも、オウンドメディアの成長によって、私の周りの環境は大きく変わりました。

  • 継続した収益が確保できるようになった
  • 社内で注目を浴びるようになった(社員総会で部署MVPも獲得)
  • 携わるメンバーが増えた
  • 予算が確保しやすくなった
  • 採用が比較的自由に行えるようになった
  • 社内的な個人の認知が広がった
  • ある程度自由に仕事を進められるようになった
  • チームとしてのカルチャーができた
  • 給料が上がった

ちょっとイイ感じに書いてみましたが、本当に大きく環境が変わったんです。

仕事の規模も広がりましたし、個人のスキルとしても新しく取得できたものが多い。

特に、チームが大きくなったことが一番の変化かもしれません。

あなたが求めるオウンドメディアの効果もあると思いますが、やはりオウンドメディアで継続的な収益に貢献ができるようになると、事業運営の安定性が段違いに良くなります。

私の場合はそもそも、メディア運営の経験はなく、当時はデザイナーでしたが、メディア運営が未経験の私でさえ、このような微々たる成果が出せたので、経験やスキルを持つあなたがやれば、もっとオウンドメディアを成長させることができると思います。

オウンドメディアの成功とは?

大手やメディア運営で会社を興した方々などは、数百万数千万のアクセスを集めるメディアを運営していると思います。

そんな凄いオウンドメディアと比べてしまうと、2,30万くらいのアクセスで喜んでいる私は、なんと小さいことか…。

しかし、数百数千はいかないまでも、数十万のアクセスで事業は大きく変わります。

それだけ大きなインパクトが、オウンドメディアの成長によって引き起こされる。

オウンドメディアの成功とは、利益が増えることが大前提だと思いますが、それ以外で言えば、オウンドメディアの成長と一緒に、関わるメンバーが一緒に成長していけることだと私は考えています。

簡単に結果が出ないからこそ、考え、行動し、改善を繰り返す。

自ら思考し自立した行動ができる人員が増えれば、それだけで大きな力となる。

オウンドメディアの成功を、単なる利益獲得だけでは見てほしくないと思っています。

オウンドメディアを成功へ導く方法

オウンドメディアのアクセスを1年間で10倍にできたのは、運営方針を大きく変えたことが大きいです。

成果が出ていなかった2016年と、成果が出た2017年で簡単に、何が違かったのか比較をしてみたいと思います。

項目2016年度2017
運営者社内で分散(片手間の状態)一人が選任(この業務だけ対応)
方針コスト重視ユーザーさんが得られる価値を最優先
ライティング外注内製
投稿数毎月4~5本毎月5~10本
文字量1,500~3,000文字5,000~1,000文字
記事作成時間1記事1日1記事2~5日
記事の種類ノウハウ系の記事のみノウハウ、Q&Aなど

この比較表を見てしまうと、投稿数や文字量に意識が向いてしまうかもしれませんが、一番大きな違いは責任を持って一人が対応するという点。

別の言葉で言い直すと「覚悟を持って関わることを決めた」このように言えると思っています。

当時の私はデザイナーだったので、デザインが通常業務でしたが、それらを全部断って、一つのオウンドメディアを成長させることだけを考えた仕事へシフトしたため、周りからは「あの人って何してる?」だったり「案件受けてくれない」と不評だったと思います。

肩身の狭い思いはしましたが、使える時間を確保し、全てを注ぎこんでいきました。

特に自然検索メインで集客する場合は、オウンドメディアはGoogleからの流入に頼らなければいけません。

その場合、ユーザーさんが求めるコンテンツを作り、SEOも意識した運営にしなければいけませんが、そう簡単にユーザーさんの満足が得られて、尚且つ競合他社にも勝てるようなコンテンツを作り続けることはできない。

しかし、求められるコンテンツを丁寧に作っていき、それがユーザーさんにもGoogleにも評価され、いつの間にかアクセスが増えていったんです。

少し説明を省きましたが、誰か一人の行動や想いがあるだけで、オウンドメディアは変わっていきます。

それでは、私自身が何を実行していったのか、知って頂けると嬉しいです。

フェーズごとに行った施策別まとめ

オウンドメディアの成長を促すために、私が行った施策は下記になります。

正直にいうと、長期的な戦略を最初から立てて実行していたわけではなく、とにかく現状の低成長をなんとかしようと、試行錯誤の連続を繰り返しながら進んできました。

これらをもう少し詳しく見て頂けると嬉しいです。

2017年:コンテンツの品質改善、人員追加

2017年は本格的にオウンドメディアのアクセスが増えた年です。

この時期に何をしてきたのかと言えば、

  • コンテンツの品質改善(新規・既存)
  • 人員追加

この2つです。

自社サービスへ繋げるのがオウンドメディアの目的だったので、メディア運営の他にサービスに関わるメンバーはいましたが、直接メディアを対応しているのは私一人の状態。

しかし、私自身がメディア運営のノウハウがほとんどなかった状態なので、まずは自分自身のスキル向上のため、とにかくコンテンツの品質改善に集中。

新しいコンテンツを作りつつ、既存のコンテンツの改善も同時並行していきます。

「何が悪くて」「何が良いのか」すら分からない状態だったので、手あたり次第行っていました。

思考錯誤を繰り返す中で、だんだんとコンテンツとは何か、その意味が自分の中で作られていきます。

そしてコンテンツとは「縁をつなぎ感情を変化させ行動を引き起こさせる存在」だと定義をし、この意識を徹底的に意識しながらユーザーさんに向けたコンテンツを作っていきました。

この結果、2016年と比べて10倍の成長を実現。

改めて2017年度のGoogleアナリティクスの集計

2017年度のGoogleアナリティクスの図

特にライティングのスキルを持っているわけではなかったでしたが、誰に向けたコンテンツなのか、そしてコンテンツとは何かを意識して作るだけで、これだけ成果が変わってきたんです。

自分の中でコンテンツ作りのノウハウを貯めつつ、来年や再来年を考えたら、私一人ではさらなる発展は難しいと考え、コンテンツ制作の人員を探し始めます。

採用の条件としては、

  • 誰かのためにがんばれる人

これだけ。

とくにライティングのスキルを持っていたり、社会人経験なども不要で、ユーザーさんのためにコンテンツを作れる仲間を探しました。

巡り合わせや運もあったと思いますが、希望の条件に当てはまり、一緒に成長していきたい仲間を探すことに成功。※ この時採用させて頂いたスタッフさんは、その後事業の主力となり、2020年9月1日現在は新しいメディアを一人で任せられる存在になってくれました。

2017年の前半はコンテンツ改善、後半は貯めたノウハウを新しいメンバーに教え込んでいきました。

作ってきたコンテンツ

  • ノウハウ系のコンテンツ
  • Q&Aに関するコンテンツ

2018年:メンバーの主力化、ユーザーからの情報収集

2018年は2017年同様、コンテンツの品質改善に取り組みながら、メンバーの育成に注力していきます。

コンテンツを作るために、キーワード調査を繰り返し行っていましたが、コンテンツを作り続けてきてある疑問が浮かびます。

「キーワードを元にコンテンツ化するだけで、本当にユーザーさんが求めている情報が作れるのか?」

キーワードはユーザーさんの不安や悩みが言葉として形になったものなので、調べられるキーワードを元にコンテンツを作ることは理にかなっています。

しかし、キーワードの検索意図など、本当の意味での理解ができていないと、さらにコンテンツの品質を高めることは難しいのではないかと。

そう思ったのは、NPS(ネットプロモータースコア)に関するセミナーにいったのがキッカケでした。※ NPSとは、顧客の推奨度をはかる指標のこと。

本当にお客様理解ができていないと、コンテンツもサービスも良くできないと感じ、実際にサービスを利用頂いたお客様に対して、各種のアンケートを実施していきます。

また、お客様の状況や温度感を体験するために、アンケートだけでなく顧客対応(メール)もすることで、ユーザーさんの理解に努めていきました。

このおかげで、何に不安があるのか・悩んでいるのか、確実ではないにしろ予測が付くようになったのと、日々お客様から頂く情報によって、気づきが増えていきます。

全てがコンテンツ作りに活かされ、さらにアクセスは伸びていきました。

ユーザーさんから頂く生の声(情報)を、メンバーにも共有していくことで、どんどんユーザー思考が身についていきました。

作ってきたコンテンツ

  • シーズンに関するコンテンツ
  • 専門家(弁護士や気象予報士など)の監修コンテンツ
  • お客様事例の情報量を増やしたコンテンツ
  • 運営側の「想い」を伝えるコンテンツ

2019年:集中と選択

2019年は、2017~2018年に行ってきたコンテンツ制作を改めて分析し、どんなコンテンツが求められているのか、さらにサービスの売上に結び付きやすいキーワードは何なのかを見定めていきました。

ユーザーさんから求められ、尚且つ、売上に結び付きやすいコンテンツに集中してコンテンツ化。

結果的に、1年を通して300万以上のPVを獲得し、4600件以上のCVを獲得できたことで、利益は8桁に。

利益率に関しては「利益率」の記事で詳しく書かせて頂いています。

コンテンツ化するキーワードを見極め、成長してくれたメンバーがいたからこそ、この成果が出せたと思います。

作ってきたコンテンツ

  • 特定地域に向けたコンテンツ(ニッチキーワード)
  • 自社独自のデータに基づいたコンテンツ
  • ライバルを超える圧倒的品質のコンテンツ
  • インフォグラフィック(動画)

最後に。

オウンドメディアの成長のさせ方は、企業や扱っている商材の市場、または携わるスタッフさんによっても変わってきます。

どんな成長のさせ方をすればいいのか、確実な正解はありませんが、それでも自分たちに合う方法を見つけて実行していけば、オウンドメディアは成長してくれるため、ぜひあきらめずに色々な試行錯誤を繰り返して頂くのがオススメ。

オウンドメディアを育てるのは大変化もしれませんが、継続的なメリットを生み出してくれるため、楽しみながらオウンドメディアに関わって頂けると嬉しいです。
著者:sugiyama(@osugi_39

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