いつも見て頂きありがとうございます!「エンプレス」の編集部:sugiyamaです。ホワイトペーパーを活用した情報発信・見込み顧客の新規獲得には、資料ダウンロードページが欠かせません。作り方から注意事項まで解説していきます。
既存のお客様だけで売上を確保できればいいですが、それは難しいですよね。
今は良好な関係性が築けていても、いつ何時悪くなってしまうか分からないのと、お客様や自社の状況次第では関係が続けていけないことも。
結果として、常に新しいお客様との出会いは作り続けていく必要がありますが、そこで活用できるのがホワイトペーパーマーケティングです。※ホワイトペーパーマーケティングとは、資料を使った見込み顧客を作るマーケティング活動のこと
資料提供の代わりにお客様の連絡先を得て、メルマガや情報発信で徐々に仲良くなりつつ、受注や契約へ繋げていく方法ですが、その最初の入り口として資料ダウンロードをしてもらえる環境が必要。
このページでは、資料ダウンロードページの作り方を一から解説していきますので、参考にして頂けるとうれしいです。
こんな方にオススメ!
・新しいお客様との出会いを求めている
・マーケティング活動を推し進めていきたい
・リード獲得をメイン業務にしている
資料ダウンロードページって必要なの?
資料ダウンロードとは、ノウハウ集や調査レポートなどを指すホワイトペーパーや、企業が提供している製品・サービス情報がまとめられた「資料(PDF・Word・Excel・PPTなどでドキュメント化)」をお客様へ提供することを指しています。
これの何がいいの?と不思議に思う方もいますが、実は資料ダウンロードの施策はBtoC(企業対個人)・BtoB(企業対企業)向けのサービスを展開している企業さんにとっては、必須と言えるマーケティング施策の一つ。
たとえばあなたが、新しいお客様へ営業をかけたいと思っても、その企業さんが本当に必要としているのか?自社の商材を売り込んでも反応があるのか?事前にそこが分からないとムダに時間を使うことにもなる。
資料ダウンロードを頂けるということは、興味のレベル差はあるものの、資料に書かれた何かしらの情報に興味・期待を寄せて「見ようとしてくれた」ため、将来的なチャンスがあると考えられます。
普段テレアポなどのアナログ営業だったり、大きな予算で広告をガンガン出すのもいいですが、やはり相手に対して無理に営業をかけようとする行為は、それなりの費用発生が付きもの…。
しかしながら、資料ダウンロードは一定の流れに沿って、自動的に資料ダウンロード=見込み顧客の連絡先を入手できるため、非常に費用対効果が高い施策となり、デジタル化が進んだ世の中では、必須とも言える施策となっています。
初めに知っておきたい資料提供の仕組み
資料提供の方法にはいくつか方法があり、
① 紙の資料を手渡しする
② webサイトに資料リンクを張り付けて誰でもダウンロードできるようにする
③ 個人情報の入力と引き換えに資料ダウンロード先のURLを見せる・送る
大まかに分けるとこの3パターンで、資料ダウンロードページを作ろうとしているあなたは、②か③の方法で資料提供を考えていきます。
②と③の違いは、連絡先が不要か必要か。
この違いは、今後すごく大事なポイントにもなってくるので、もう少し細かく見ていきましょう。
資料提供の方法による状況の違い
資料提供の方法は、あなたがお客様とどのような関わり合い方をしたいのかによって変わってくる。
すでに受注・契約している場合
サポートの一環として資料を提供するためそのまま閲覧できる状態にする
※顧客情報はすでにあるため追加でもらう必要はない
新しく営業をかけたい場合
資料提供と引き換えに連絡先を入手する
※顧客情報がないので得たい
このように、サポート向けか営業向けかで、資料提供の方法に違いが出てきます。
BtoCであっても、BtoBであっても、この違いは同じであり、営業・マーケティング目的であれば、資料ダウンロードページと資料請求・ダウンロードできるフォームを用意する必要があります。
資料提供のメリット・デメリット
お客様の連絡先取得と引き換えに、資料提供する場合は、営業・マーケティング活動に活用できる情報が手に入りますが、他にもメリットがある。
しかし、いい話だけではないので、資料ダウンロードページを用意する前に、メリット・デメリットの両方を確認しておきましょう。
メリット
・資料提供と引き換えに連絡先が入手できる
・一度ダウンロードしてもらえればネット環境の悪さに影響されずに見れる
・お客様が好きな資料を自由に入手できる
・資料をダウンロードしてもらうことでお客様が何に興味があるか分かる
・一度ダウンロードしてくれれば別の情報にも興味を持ってもらいやすい
デメリット
・資料内容によって興味関心レベルが変わってくる
・資料ダウンロード前に見たページと資料に乖離があると企業の印象が悪くなる
・資料そのものの品質が低いと企業の印象を悪くさせる可能性がある
・資料が本当に見られたかどうか分からない
・資料が本当にダウンロードされたかどうか分からない
資料がダウンロードできるURLを送信しても、そのあとからお客様の行動が追えないことが多いためデメリットもありつつ、新しいお客様との出会いが増えるメリットもあって、うまく付き合っていく必要があります。
見込み作りの必要性
大勢の方は、興味関心が低い状態であり、その中の一部の方が「今すぐ何とかしたい」と思っている方々。
すぐ商談可能な方々と出会いたいのは、どの企業さんも同じなので、その方々と出会えるような対策はみんなが行っており、そこへ割り込むのは至難の業。
だからこそ私たちは、見込みは低いけど多くのお客様と繋がっておき、将来的なお客様化を狙って、新しいお客様との繋がりを常に獲得し続ける必要があります。
資料ダウンロードはマーケティング施策のどのフェーズなのか
資料ダウンロードされたら、今すぐ自社製品・サービスを購入/導入してくれると思って、電話・メールで猛プッシュ。
しかし実際には「ただの情報収集です」「まだ検討中です」など、何回もお断りを受ける可能性があります。
資料ダウンロードにおける、お客様理解をしておかないと、後のアクションが全て的外れになってしまうため、ページ作成・フォーム設置の前に見てほしい情報となります。
どの段階の施策なのか?
資料ダウンロードで獲得できるお客様情報には、連絡ができるメールアドレス・電話番号なども含まれているため、獲得後にすぐ連絡をしてしまいがちですが、ここで改めて見直しておきたい情報があります。
それは、資料ダウンロードはマーケティング活動の、どのフェーズの施策なのか。
図のように、資料ダウンロードは興味~関心~検討に少し差し掛かったくらいの段階なので、お客様としてはまだまだ情報収集のレベル感。
そんな状態なのに、いきなり営業感丸出しで連絡したら、嫌がられてしまうのも当然と言えます…。
しかしながら、この状態から定期的なメルマガや、一度相談を受けてあげたり、優良情報の提供を繰り返していくと、だんだんと信用度が高まっていき、何かをお願いしたいタイミングになって一番最初に、あなたのことが思い浮かぶ。
ここまでくると、スムーズに商談へ入れたり、今まで積み重ねてきた信頼によって購入/導入の角度が高まっていきます。
資料ダウンロードで得られる見込み顧客の情報をリードと呼びます。
リード;獲得できた見込み顧客の総称
MQL :マーケティング活動で得られた見込み顧客情報
SQL :すぐ商談可能な状態の見込み顧客(MQLから見込みを引き上げたリード)
リード獲得時の難所
資料ダウンロードは、仕組的にはフォームを入力してもらい、資料がダウンロードできるURLをメールで渡す、またはページを見せる簡易的なものですが、実際にはいくつもの難所が待ち構えています。
難所1:集客できなければダウンロードしてもらえない
難所2:求められる資料が無ければダウンロードしてもらえない
難所3:入力したとしても送信してもらえるとは限らない
難所4:お金をかけて広告を出してもダウンロードしてもらえるわけではない
難所5:ダウンロードしてもらえても資料品質が悪いとその後は無視される
集客と資料(数・品質)は連動してきますが、この両方を引き上げるのは簡単ではありません。
そこに加えて、個人情報を入力するといった精神的ハードルが高くて、簡単に送信してもらえるわけでもない。
簡単そうに見えて、すごく難しいのが資料ダウンロードの施策です。
資料ダウンロードページを作るだけでは、方法としてはまだ少し足りないので、個人情報を入力してもらえるよう安心を作ったり、促せる仕組みが必要になってきます。
資料ダウンロードは見込み顧客に合わせたストーリーが重要
資料ダウンロードページの作り方にも関係しますが、ページを用意してフォームを設置すればいいという単純な話ではないのが資料ダウンロードの難しいところ。
たとえば、
例1:マーケティングに興味がない方へマーケティング資料を見てもらう
例2:マーケティングに興味がある方へマーケティング資料を見てもらう
例1は、興味がない人へ何とかしてダウンロードしてもらおうと、さまざまな施策を施し、前向きな感情になってもらって、やっとダウンロードしてもらえる状態になるため、かなり労力がかかります(高コスト)。
例2は、興味関心が高い方なので、ちょっと背中を押してあげればダウンロードしてくれる(低コスト)。
誰かの感情を動かすのは大変ですし、こちら側が都合がいいように動かそうとすれば、それに反発もするので結果としてダウンロードしてもらえない。
誰に対して、どうやって資料ダウンロードページを見てもらうのか、一連のストーリーがとても重要であり、ここが繋がっていないとせっかく用意したページ・フォームはまったく機能しません。
ストーリー作りの例
お客様が気分よく、そして期待を膨らませてもらえるストーリー(文脈)が作れると、自然と資料ダウンロードが増えていきます。
しかし、お客様の状況や求めている情報によっても多少変わりますが、基本的な流れは変わらない。
STEP1:お客様が気になる情報ページを用意する
STEP2:そのページに関連する資料ページへ誘導する
STEP3:資料ダウンロードしてもらう
流れとしては簡単ですが、STEP1からSTEP2に上がるタイミング、そしてSTEP2からSTEP3へ上がるそれぞれのタイミングの内容がすごく重要なのです。
STEP1で必要なこと
必要なこと:資料ダウンロードしてくれる方を集める
資料ダウンロードを促すには、お金をかけた広告で人を集める方法と、SEO・コンテンツマーケティングといった作成した記事を検索上位へ潜り込ませる2種類あります。
どちらも人を集められることには変わりませんが、お金を出して一時の集客が得られる広告と、効果は今すぐ出ないがあとで資産となって尻上がりに効果を発揮するSEO・コンテンツマーケティングで言えば、後者の方が費用対効果は高い。
基本は、SEO・コンテンツマーケティングで、ダウンロードしてもらいたい資料に関係する方々を集めていきます。
STEP2で必要なこと
必要なこと:信頼感を高めたうえでお客様ニーズを満たす情報があることを示す
特定の情報ページへ人を集めるだけでは、資料ダウンロードへ繋がりません。
情報を見てくれた方が「期待・信頼感を感じる」など、初めて見たページに対して感じていた警戒心を解き、だんだんと心を開いてくれる状態を作り出します。
オリジナル・権威性を持った情報はもちろん、見ている方が分かりやすい解説など、相手の期待以上を作り出し、意識をあなたが運用管理するwebサイト、または作り手に向けてもらえるようにしていきます。
STEP3で必要なこと
必要なこと:高めた温度感を維持しつつ意識を他へ逸らさない
警戒心を解き、さらに追加の情報があることが分かった段階で資料ダウンロードできるページ・フォームへ誘導します。
ここで注意したいのが、ここまでたどり着いたお客様の意識を逸らす余計な情報は入れないこと。
たとえばマーケティング情報を求めていたのに、ページ・フォームの周りに余計な情報が入っていると、せっかく向けてもらった意識が分散してしまって、入力から送信までの流れを止めてしまう場合もある。
最初から最後まで、お客様の意識を途切れさせない流れにすることが、資料ダウンロードの割合を高めていきます。
資料ダウンロードページ・フォームの作り方
ここからは実際に、資料ダウンロードページ・フォームの作り方に入っていきます。
用意しておきたいものが5つ。
1. 記事ページ作る(ダウンロードページへ誘導が必要な場合)
2. 資料ダウンロードの一覧ページを作る(資料が複数ある場合)
3. 資料ダウンロードできるフォームのページを作る
4. フォーム送信後のお礼文を作る
5. サンクスページを作る
それぞれを詳しく見ていきます。
1. 記事ページ作る
資料ダウンロードページ・フォームをただ用意しただけでは、効果が限定的です。
たとえば下記2つの場合、
例1:A社のサービスを検討している
例2:A社のサービスは知らないけど関連情報を欲している
例1であれば検討フェーズに入っているため母数は少ないですが、例2であれば認知・興味関心の方々になるため母数も多い。
あなたの会社・製品・サービスを知っている方のみ集められればいいですが、検討フェーズに入っている方々を集めるには競合他社との奪い合いになって、コストがかさんでいきます。
資料ダウンロードの目的を「すぐに商談できる相手」探しにするか、「将来的なお客様」探しにするかで変わってきますが、後者の意向が強いのであれば、資料ダウンロードに繋がる記事(コンテンツ)を作るのがオススメです。
なぜ記事ページが必要なのか?
記事ページが必要な理由は2つあり、
1つ目:認知&集客のため
2つ目;信頼感を高めて資料ダウンロードを促すため
社名・製品名・サービス名など指名検索してもらえる状態であればいいですが、そもそもブランド名が大勢の人に知られていない状況であれば、指名検索されるのは難しく、お客様の一本釣りなどはできません。※指名検索とは、直接その名前で検索されること
そのため、自社製品・サービスに関わる関連情報ページを用意して、まず最初はそのページから見てもらう。
認知・集客を記事ページで補いながら、記載されている情報の独自性・権威性・希少性から信頼感を得て、初めて「その製品に興味が出た」「このサービスなら不安が解決できそう」と検討フェーズに入ってもらい、資料ダウンロードを促すことができます。
記事ページの作り方
記事ページは、単に情報を入れ込んだ内容ではなく、見てくれる人のためにトコトン尽くされた内容でなければいけません。
検索上位の獲得施策として有名なSEO(検索エンジン最適化)のみの思考だと、Googleは評価してくれず、一向に作った記事も見てもらえない。
そのため、情報品質・記事の見た目・言葉の表現など、さまざまなことに配慮して作っていく必要があります。
記事ページの作り方を一から十まで全部話そうと思ったら、1万文字でも到底足りないので、関連ページから見て頂ければと思っています。
・【記事】E-A-Tとは?「検索上位」を実現するコンテンツの作り方
・【記事】オリジナル性の高い「人の心を動かす」コンテンツの作り方。
・【記事】ファンが増やせるコンテンツ制作150のチェックリスト
・【記事】後輩に「コンテンツって何ですか?」と聞かれて答えるための教科書
・【資料】BtoB集客に役立つコンテンツの作り方
記事ページを作った際の資料ダウンロード効果
なぜ私がここまで記事ページを用意したうえで、資料ダウンロードページ・フォームを用意するのをオススメしているかと言えば、自らその効果を体験しているから。
このデータは、私たちが運営している資料掲載サービス「エンプレス」を活用して、記事ページと連動したことでリード獲得がどんどん増えていったデータです。(2022年1月~2022年6月 数値は累計)
2022年1月から記事ページと連動させた資料ダウンロードページ・フォームを使って、たった半年で400リード以上を獲得。
もし、単純に資料ダウンロードページ・フォームを作っただけだったら、ここまで伸びていかなかったと思っています。
いくら資料ダウンロードの仕組みを用意したからといって、勝手にダウンロードされるわけではなく、集客できなければ効果は半減するため、記事ページの作成は必須だと考えて頂くといいかもしれません。
2. 資料ダウンロードの一覧ページを作る
資料が1つだけなら別にいらないのですが、複数個の資料ダウンロード用資料があるなら、一覧ページを作っておくのもオススメです。
一覧ページなので、難しいことは何一つなく、一つ一つの資料が存在することを示せればいい。
多くは横型か一覧型でページがまとめられたレイアウトになっているため、このどちらかにしておけば問題はありません。
ユーザーさんも、他に興味がある資料があれば、そのまま見てくれる可能性もあるため、ぜひ用意しておきましょう。
3. 資料ダウンロードできるフォームのページを作る
実際に資料ダウンロードを行うためのページとフォーム作りをしていきます。
必要な情報がいくつかあるため、それぞれを詳しく解説。
ページのレイアウト・デザイン
参考:資料掲載サービス「エンプレス」の資料ダウンロードページ | |
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項目 | 詳細 |
資料のサムネイル | どんな資料なのかイメージが分かるようにサムネイル画像を配置 |
目次 | 資料の中身が簡易的に分かる目次を配置 |
概要 | 資料の中身が簡易的に分かる概要を配置 |
フォーム | 担当企業様の情報が分かるフォームを配置 |
上記の項目は基本的な項目だけを入れています。
本当はもう少し具体的な内容を入れてもいいのですが、あまりにも情報を入れすぎてダウンロードしようとしてくれているユーザーさんの意識を逸らせてしまったり、解かれた警戒心を復活させるようなことが無いように、あくまでもシンプルな情報のみにする。
注意点としては、
お客様:資料に書かれた情報が欲しいだけ
企業 :営業に活かすためにできるだけ多くの情報が欲しい
ここで両者の目的にミスマッチが起こり、企業側がアンケートやら質問項目をたくさん設けて、フォーム項目数が10個も20個も多くなってしまうこと。
以前資料ダウンロード数のフォーム項目数を調査した時に、有名企業さんほどフォーム項目数を絞っており、5~10個に抑えていることがもっとも多かったです。※ 調査レポート:【SaaS業界レポート】資料ダウンロードの活用調査
この結果から分かるように、ダウンロードしてくれる方の負担にならない姿勢が、資料ダウンロードページでは必要になってきます。
基本的なフォームの項目
・会社名
・会社メールアドレス
・電話番号
・名前(姓名)
・役職
・所属/部署
・規約への同意
・質問・要望・相談
これらがあれば基本的に十分な内容であり、これ以上増えていくとだんだんとフォーム入力側のお客様の不安が増えて、送信確率が下がっていく可能性があります。
その他見せておくといい情報
・中身のチラ見せ(資料の数枚程度を見れる状態にしておく)
・資料ファイルの拡張子(PDF / PPT / Word / Excelなど)
・MB(容量)
情報の入れすぎはフォーム送信率を下げますが、何か追加しておける情報があるとすれば、これらの項目であれば載せておいても良さそうです。
送信ボタンのラベルを工夫
あまり気にされる機会は少ないですが、送信ボタンに使われているボタンテキストにも違いがあります。※ 調査レポート:【SaaS業界レポート】資料ダウンロードの活用調査
使われる単語ベスト5
1位 送信
2位 ダウンロード
3位 確認
4位 同意
5位 資料
「送信」が使われる機会は多く、分かりやすい表現でもあります。
しかし、送信した後にどのようなことが起きるのか、このラベルだけでは分からず送信控えをさせてしまっている場合も。
たとえば「メールで資料を受け取る」など、送信行為の後どのような状況になるのか示せると、お客様に余計な不安を感じさせない。
ボタンのラベルではなく、ボタン下に補足としてコメントを入れておくなどしておけばいいかもしれません。
フォームの選択
フォーム送信後には、自動返信メールで資料ダウンロードができるURLを送信するのが一般的な仕組みですが、簡単にこの仕組みを作ることはできず、プログラミングの知識が必要になります。
誰でも簡単にできることではないので、少し難易度は高いのですが、そんな時は無料・有料のフォーム機能を使って用意頂くのがオススメ。
無料
・wordpressを使っているなら「コンタクトフォーム7」を使う
・HubSpot(ハブスポット)の無料メール作成&配信システムを使う
有料
・formrun(フォームラン)
・マルケト
・セールスフォース
…etc
たとえばwordpressを使っているなら、フォームプラグインとして有名なコンタクトフォーム7の自動返信メール機能を使えば、フォーム送信後に資料ダウンロードURLをそのまま送れます。
wordpressを使っているからといってプラグインを必ず使う必要はなく、他にも無料・有料で使えるツールはたくさんあるので、それらを選択肢の一つにしてもいい。
しかし、今すぐに資料ダウンロードページ&フォームを用意したい、なおかつwordpressを使っているなら、コンタクトフォーム7を使うのがイチオシです。
フォーム作成は意外と大変です
無料・有料どちらであっても、外部サービスを使うメリットの一つに、不正・エラー対策があげられます。
数字を入れる箇所にひらがなを入れたり、必須項目なのに条件設定していないために未入力のまま送信できてしまったり。
または、エラーは出るものの、どこの何がエラーなのか分かりづらいと、入力側が途中で断念してしまう可能性も。
外部サービスを使えば、それなりの機能が入った状態で最初から使えるため、わざわざあなた自身で条件追加や設定をしなくて済みます。
導線
資料ダウンロードページ・フォームを用意した、これでリードが取れるぞ!と思いきや、そう簡単な話ではありません。
仮にwebサイトのヘッダー(ページ上部)に「資料ダウンロードはこちら」とボタンを付けていたとしても、簡単にそれをクリックしてくれるものではない。
さらに、流し読みが前提のため、ボタンに気づかれないこともあるのと、そもそもwebサイト上で資料ダウンロードができることすら知ってもらえていないのが当然の状態です。
そのため、ユーザーさんが「さらに詳しい情報が知りたいな」と思うタイミングで、資料ダウンロードページへ遷移できるリンクを設置してあげて、サイト内に導線を張り巡らせます。
注意したいのは、大きくバナーを設置したとしてもクリックしてもらえるかは別の話。
ユーザーさんのタイミングに合わないボタン・バナーは全てスルーされてしまうため、どのタイミングで資料を欲しいと思ってもらえるのかを考えながら、導線を追加。
オススメのタイミング
・記事終わり(読み終わりが一番温度感が高いため)
・記事中の章の区切り(追加情報を求めているタイミング)
不正対策
資料ダウンロードページ・フォームを用意した後に困る問題としては、いたずらや情報が正しくないもので送信行為をする方々。
個人情報の入力を嫌って、または企業名を入れるのが大半なので知られたくない方は、正しくない情報を入れて資料を手に入れようとしてきます。
対策しても必ず防げるものではないので、いたちごっこではありますが、その中でも効果のある施策を少し紹介しますね。
不正対策のオススメ施策
・スタッフの写真を入れておく
・資料の作り手の存在を示す
たとえばお店に入って、誰もいなければ万引きされる可能性は高いけど、従業員さんなど人の気配があると、それだけで防止に役立ちますよね。
これと一緒で、人の存在を示しておくことで「相手に悪いな」と感じてもらえて、不正防止に繋がってきます。
対策しても完全に防げるものではありませんが、少しでも効果があることは実践しておくのもオススメです。
有名企業の資料ダウンロードページ例
資料ダウンロードページ・フォームの参考になる企業さんは多いですが、有名どころを知っておくと、どんなページ・フォームだと効果があるのか分かるため、真似て頂くのもいいかもしれません。
有名企業さんのフォームを少しご紹介します。
出典:SmartHRさん
出典:チャットワークさん
出典:freeeさん
有名企業が用意する資料ダウンロードページ・フォームの特徴としては、
- フォーム項目数が少ない
- 他のリンクを排除している
- 関連資料を10個以上用意している
やはり、資料ダウンロードによる効果が高いと実感しているからこそ、工夫がたくさん詰め込まれているのかなと。
4. フォーム送信後のお礼文を作る
ページ・フォームを用意するだけが資料ダウンロードではなく、送信後に送られるメールの文章にも気を配っていきます。
もし、せっかく個人情報を入力してまで手に入れた資料なのに、ものすごく機械的な回答のみのメールが届いたら、どんな気持ちでしょうか。
たとえ資料内容が良かったとしても、少し残念に思ってしまいますよね。
仕組みとしては機械的であるものの、それを使うのは「人」であるため、感情を高められる文章がオススメです。
お礼文のコツ
- 「ありがとう」の感謝を込める
- 「何卒よろしくお願いします」などビジネス用語で締めくくらない
- 「引き続きよろしくお願いします」などは使わない
たとえば「引き続きよろしくお願いします」のビジネス文章は、文末によく使われるものですが、初対面の相手に対して、また一度も話したことがない相手から、資料ダウンロードをしただけで言われたらどうでしょうか。
関係性がない状態で言われても「引き続き」の文脈が合っていません。
相手の状況・心情などを考慮したお礼文で、少しでもイメージUPを図るのがいいと思っています。
5. サンクスページを作る
サンクスページとは、フォーム送信後に表示されるページのこと。
ここではだいたい「ありがとうございます」や「3日以内に連絡します」など、フォーム送信後の補足情報が掲載されています。
お客様の中には、迷惑メールに入ってしまい、そのまま気づかず「資料が見れないじゃないか!」とクレームとなって返ってくる場合もあるため、「迷惑メールに入っている可能性もあるためご確認ください」や、自動返信メールのアドレスを記載したり、補足説明を加えておく。
こちらが想定している通りの流れで進まない可能性も考えられるので、お客様側で不利益になりそうなことは、事前に防止できるように補足を入れておくのがオススメです。
おまけ:資料ダウンロードサービスも検討
自社で資料ダウンロードの仕組みを整えられても、すぐに効果を得られるかは、試行錯誤の回数によって変わってきます。
他社で成功している方法を取り入れても、あなたの状況だとうまくいかないことも多い。
リードが欲しくで資料ダウンロードの仕組みを作ったのに、時間がかかってしまうため、他のサービスにその間は補完してもらうのも一つの手です。
資料ダウンロードサービス
・エンプレス
・ITreview
・ボクシル
・ITトレンド
その他のサービスも見る
登録と一緒に費用が発生するものから、ずっと無料で使えるサービスもあるため、あなたの状況や予算に合わせて活用頂けると、リード獲得も早まっていきます。
最後に。
資料ダウンロードページ・フォームの作り方は、それ単体だけ作っても効果がなく、全体を一連の流れで作っていかないと目的達成は難しいものです。
記事を作り集客を行い、信頼性を高めて資料ダウンロードページへ誘導し、フォーム送信後の配慮も欠かさない。
施策単体で考えるのではなく、お客様が通る道そのときどきで何を考え、どのようなアクションを起こし、どう感じるのかを考えながら作っていくことで、効果を発揮できる資料ダウンロードページ・フォームが作り出せます。
まずはトライ&エラーが重要なので、少しずつあなたの状況に合うように調整しながら、作り上げて頂くのがオススメです。