
ホワイトペーパーを使ったマーケティング活動のはじめ方をまとめてみました。
エンプレス編集部:sugiyama(@pl_enpreth)
ビジネスの文脈で語られるホワイトペーパーとは、製品/サービス説明・会社説明・ノウハウ集・調査レポートなど、企業によって情報がまとめられた資料のこと。
これらの資料を活用することで、お客様と繋がるキッカケを作り、将来的に「顧客」となって頂ける方を増やすのが、ホワイトペーパーマーケティングです。
今すぐ商談できる方を探すのではなく、じっくりと関係性を築きながら、継続したお付き合いを目指したい企業さんにとって欠かせない手法だと言えます。
どのように始めればいいのか、何を用意すればいいのか、分からないことがたくさんあると思いますが、一つ一つ順番に解説していくので、この情報があなたにとって役立てられれば嬉しいです。
こんな方にオススメ!
・テレアポなど従来の営業手法に限界を感じてきた…
・せっかく作った資料を活かしきれておらず困っている…
・競合他社の売上が上がっているようで不安を感じている…
- 目次
- ホワイトペーパーマーケティングの効果
- ホワイトペーパーでマーケティングをするとは?
- ホワイトペーパーマーケティングの仕組み
- ホワイトペーパーマーケティングの注意点
- ホワイトペーパーマーケティングのはじめ方
- 最後に。

\マーケティングに役立つ製品・サービス/
ホワイトペーパーマーケティングの効果
ホワイトペーパーを使ったマーケティング活動に興味を持たれたのであれば、「実際のところ効果っでどうなの?」って思いますよね。
本格的に導入していいのか、自分たちには不要なのか、その判断がまずつかないと思うので、私たちが運営している資料ダウンロードサービス「エンプレス」を使って効果を説明してみます。
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リード | 416件 |
アカウント | 205件 |
集計期間 | 約半年間 |
ホワイトペーパーマーケティングをサービス化した「エンプレス」ですが、公開した2022/1/4から右肩で伸び、たくさんの資料閲覧・ダウンロードが発生して、お客様との出会いを作り続けています。
サービスとしての事例紹介なので、企業単体で行った場合は変わってくるのですが、それでも始めてからたった半年で400件を超えたので、ホワイトペーパーを使ったマーケティング活動の効果は十分だとお伝え出来ます。
ホワイトペーパーでマーケティングをするとは?
マーケティングは、言葉としては一つですが、概念は幅広い文脈で語られており、種類もたくさんあります。
電話 :テレマーケティング
メール:メールマーケティング
SNS :SNSマーケティング
など、〇〇マーケティングが溢れかえっている状態なので、みなさんそれぞれ、自社が得意としている市場、または狙っていきたい市場に向けて色んなマーケティングを組み合わせて行っている状態。
その中の一つにホワイトペーパーマーケティングがあり、主にリード獲得を目指すことを指します。
リードとは?
リードとは、今すぐに自社製品・サービスを購入/導入してくれないけど、いづれはそのタイミングになる、または温度感や信頼感を高めることで、ご契約頂ける方のこと。
マーケティングを簡単に表現すると、売れる仕組みを作ることなので、ホワイトペーパーを使った売れる仕組み作りが、ホワイトペーパーマーケティング。
ただ単に、資料を持っているだけ、作っただけでは、正しいホワイトペーパーマーケティングにならないので、注意しておきましょう。
必要性
今までは、テレアポ・訪問など、従来の営業手法・マーケティングでも対応できていたものの、時代が変わりお客様の状況や求めていることが変わってきました。
変わってきた…というよりも、現在進行形で変わり続けていると、言った方が正しいかもしれません。
昔:訪問して誠意を見せたうえで営業
今:web会議ツールでオフィス・在宅にいながら営業
これはほんの一部のことですし、人口減少なども相まって、無茶をした働き方ではなく、ツールやサービスを駆使しながら、効率化・生産性の高い仕事が求められている。
その中でもホワイトペーパーマーケティングは、お客様と効率よく繋がるキッカケが作れるため、今までデジタルマーケティングに興味がなかった企業さんも、時代に取り残されないよう、新たに取り入れる機会が増えてきました。※ デジタルマーケティングとは、インターネットを活用したマーケティングの総称のこと。
BtoBはとにかく検討時間が長い
BtoCは、決裁権・意思決定権はユーザーさん本人にあるため、少し背中を押してあげれば決めてくれることが多い。
しかし、BtoBは1人で決められず、社内稟議を通したり上司を説得したりと、検討期間が異常に長くなっていきます。
出典:IT製品・サービス導入へ繋がるホワイトペーパーの活かし方
このアンケート結果は、IT製品・サービスの導入/購入に至る調査において、決裁が下されるまでの期間を調査したもの。
1~3ヵ月は通常かかり、半年や1年以上かかる場合も。
単価が低ければ期間は短いのですが、単価が高くなればなるほど、さらに時間が掛かっていき、BtoBはとにかく検討時間が長いので、その結果を待っているだけでは経営が回りません。
そのため、リードを得ながら徐々に次のお客様候補を見つけて、営業活動の空白期間を作らないために、ホワイトペーパーマーケティングが注目を浴びているんです。
ホワイトペーパーマーケティングの仕組み
マーケティング手法の一つとしては気になるけど、仕組が分かっていないと、イメージがふわふわして、具体的に進められませんよね。
仕組みを簡単に説明すると3つあります。
方法①:クリックでそのままファイルをダウンロード
方法②:個人情報(企業情報含む)と引き換えにファイルダウンロード
方法③:ウェブページ化
リードの元となる情報を得るには、情報入力が必須となるため、マーケティング活動のために使うのであれば②しかありません。
①・③については、そのまま情報が見れる状態なのでリード獲得はできませんが、たとえばすでにお客様となっている方だったり、リードを得る必要がない方に対してのホワイトペーパーであれば、無条件で情報提供できる仕組みです。
あなたがリードを得たい、マーケティングに活かしたいのであれば、必然的に②の選択肢をとる必要があります。
個人情報と引き換えにダウンロードとは?
簡単に流れを説明すると、
STEP1 提供側がホワイトペーパーの概要を掲載する
STEP2 見たい側がフォームに社名・名前・連絡先など入力する
STEP3 入力後のページ、または自動返信メールでダウンロードできるURLが入っている
このように、個人情報と引き換えにホワイトペーパーを提供するのが、ホワイトペーパーマーケティングの流れ。
この先の章で詳しく解説はするのですが、個人情報の入力は心理的ハードルが高いので、どうしても躊躇してしまう。
その心理的ハードルを越えてもらえる安心感を見せたり、求められているホワイトペーパーを用意するのが必須となってきます。
個人情報を渡したのに、求めているような情報でなかった場合は、期待を裏切られたと感じてネガティブな感情がユーザーさんに発生するため、気を付けなければいけません。
追っていく指標
ホワイトペーパーマーケティングを行うと、下記の指標を追っていくことが多いかなと。
- ページビュー数(閲覧数)
- ダウンロード数(フォーム送信数)
- 転換率(ページビュー数からダウンロード数を割った割合)
注意したいのが、単なる数として、ユーザーさんを捉えてしまうこと。
ダウンロードする前後の感情や、受け取ったあとに何を思ったのか。
そういった人間味のある部分も考えなければ、ホワイトペーパーマーケティングは失敗する可能性もあるので、数値ばかりに気を取られないようにしましょう。
ホワイトペーパーマーケティングの注意点
ホワイトペーパーマーケティングを実施すれば、お客様といっぱい繋がれる!商談が増える!と、簡単に考えてはいけません。
どんな施策でも、簡単なものは一つもなく、状況に合わせて最適な形で提供できなければ、全てが無駄にもなってしまう。
期待は高いものの、始めるにあたって注意事項を先に見ておくと、あとでトラブルになったり効果が出ない時に「あ、確かこんな注意事項あったかも」と思い出し、素早い切り替えができると思います。
注意1:資料を見てもらえたとしても商談相手とは限らない
本当に多くの方が、この罠に陥ってしまうのですが、ホワイトペーパーを見てもらったとしても、あなたが望む「今すぐ購入/導入してくれる」お客様とは限らないこと。
むしろ、試しに見てみようかなと、軽い気持ちで見ている方が大多数です。
提供側:すぐ商談したい!説明したい!
受領側;ただ情報がほしかっただけ
お互いの温度感がかなり違ってくるので、提供側の感情そのままで連絡してしまうと、「いやいや、まだいらないよ、情報収集の段階なんだから」とお断りされる。
そこから粘って話そうとすれば「もう、いいかげんにしてくれる?いらないって言ってるじゃないですか」と、クレームになって返ってくる場合だってあります。
ホワイトペーパーマーケティングでは、資料の閲覧・ダウンロードしてくれた方の、見込みフェーズを理解しなくては、マイナスブランディングにもなりかねません。
注意2:内容がペラペラだと不満となってネガティブ発生
ホワイトペーパーマーケティングが軌道にのって成功し始めると、どんどん新しいお客様と繋がっていきます。
件数としても積みあがっていくため、社内からの評価も上がり、昇給や昇格などに繋がっていくことも。
しかし、件数だけを追い求める思考になってしまうと、お客様が資料を閲覧・ダウンロードした際に感じてくれている「期待」を裏切って、件数ばかり獲得する意識になる方もいます。
たとえば資料をダウンロードしてもらったもの勝ち、こんな意識になっていくと内容が薄~い資料をたくさん作り、とにかくダウンロード数を増やすことに力を注いでいく。
その反面、お客様は自分の個人情報と引き換えに得られた情報が、価値のないものだと気づいたとき、不満や不信感が一気に膨れ上がります。
「あの資料見たけど、ダウンロードする価値ないよ」こんなネット上の噂も広まってしまう可能性もあり、品質を落としたことでネガティブ感情が発生。
そこから立て直すのは大変でもあるので、自分たちの目的のために、品質を落とすような考えにならないよう気を付けましょう。
注意3:作っただけで満足
よくあるのが、お客様に求められるホワイトペーパーを作るのにも時間がかかるため、作り終わったタイミングで一仕事終えた感じにもなってしまいます。
そうなると、本来そこから活用してどんどんリードを増やしていくフェーズなのに、勢いがとまって二の足を踏むことに。
作って満足は、ホワイトペーパーマーケティングの天敵であり、誰でも陥る可能性があるからこそ、気を付けましょう。
ホワイトペーパーマーケティングのはじめ方
事前知識を見て頂いたので、ここからやっとホワイトペーパーマーケティングのはじめ方と、活用方法に移っていきます。
ホワイトペーパーも聞きなれないし、マーケティングなんて色んな人がそれぞれ定義を持っているので、ちょっと分かりづらいかもしれませんね。
手順を一つ一つ、解説していくので、ゆっくり見ていきましょう。
STEP1 考え方(前提)
STEP2 誰がやるのか
STEP3 用意
STEP4 掲載先
STEP5 コツ
STEP6 勘違い
STEP1 考え方(前提)
ホワイトペーパーを活用する前に、まずは「活用するための思考」になっておくことが大事だと思っています。
たとえば資料を用意してウェブサイトに掲載するだけでは、そこまで大きな効果は得られません。
なぜ資料を見たいと思ってくれたのか?ここの考えが抜けていると「全然、成果出ないよ…やめようかな…」こんな考えになって、せっかくのチャンスを逃すことにも。
ユーザーは自分が求めている情報だけが欲しい
無限に存在する情報の中から、自分が欲しい情報を探すのは一苦労な時代。
あたり前かもしれませんが、いらない情報は全て邪魔者なので、求めている情報だけが誰だって欲しいものです。
そのため、きちんとユーザーさんの思考・感情の文脈に沿ってホワイトペーパーを整備しなければいけません。
例)SEOに課題を感じている方
× SNSの関連記事へSEOに関するホワイトペーパーを設置
〇 SEOの関連記事へSEOに関するホワイトペーパーを設置
SEOがうまくいってないので、それに関する情報が欲しいユーザーさんがいれば、その文脈に沿って提供しないと見向きもされない。
文脈、とっても大事なんです。
期待を信頼へ変えられるか
資料がダウンロードされたら、
- 全スライドをじっくり隅々まで見てもらえてる
- 温度感が高まって今すぐ相談したい雰囲気になっている
提供側としてはこんな風に思っていますが、現実はまったく違っています。
- 流し読みでじっくり見ない
- 求めた情報がないとすぐゴミ箱行き
最初に、ちょっとだけ期待をしてくれただけで、資料に対する価値はそこまで感じてもらえていません。
たとえば資料内容が薄ければ、感じてもらえていた期待は失望へと変わり、「この企業はダメだな」とネガティブなイメージが植え付けられてしまいます。
期待を失望へ変えてしまっては、せっかくの繋がりが全て無意味なものになるため、期待から信頼へ、どうすれば引き上げられるかが勝負所。
BtoBでありながらBtoCの意識
ホワイトペーパーマーケティングは、BtoB新規顧客を増やす取り組みであるため、BtoBの文脈を意識しますが、このままだと失敗する可能性がある。
それは、企業内の誰かが代表してダウンロードしているわけではなく、もっと狭い範囲、個人・チーム単位の誰かが気になって、見てくれているにすぎない。
仰々しく考えていると、心理的ハードルが高まり過ぎてしまって、ダウンロードしてもらえなくなってしまう。
BtoBでありながら、BtoCであることも忘れてはいけないポイントです。
STEP2 誰がやるのか?
ホワイトペーパーマーケティングの「誰がやるのか」について、知っておきたいことは下記の2つ。
① どんな企業さんがやっているのか
② 対応者は誰がいいのか
誰がやるのかを知って、どんどんイメージを具体的にしていきましょう。
① どんな企業さんがやっているのか
結論から先にお伝えすると、BtoB企業さんなら誰でもやってほしいマーケティング施策となります。
とくに、BtoB向けの製品・サービスをお持ちであれば、ホワイトペーパーマーケティングが有効的。
やってはいけない企業さんの方が少なく、どの企業さんでも手軽に取り入れることが可能です。
② 対応者は誰がいいのか
実際に、ホワイトペーパーマーケティングを実行するなら、社内の誰がいいのか、または外部パートナーに任せた方がいいのか。
この疑問を解決するために、以前アンケート調査で得られたデータが役立つかなと思うので、下記に添付します。
出典:IT製品・サービス導入へ繋がるホワイトペーパーの活かし方
社内の誰かが1人で作るより、デザイナー・ライターなど、見た目と言葉を作れる人と連携して、チームで作っている方が多いです。
社外へお願いしている方もいましたが、社内リソース不足だったり、そもそも作れる人がいなくて外部へお願いしている状況。
特定の誰かではなく、チームを作って、連携しながら作っていくのが一般的です。
デザイナー・ライターの力を借りれない場合は?
社内でチームを作り、ホワイトペーパーの作成をしていきたいですが、どうしてもタイミングが合わなかったり、リソースの関係でチーム化できない場合もあるかもしれません。
しかし、そこは安心してください。
デザインやライティングのスキルが無くても、ホワイトペーパーは作れます。
作る意識が強いと「見た目を何とかしないと…」こんな気持ちになりやすいのですが、ホワイトペーパーは見た目じゃなく中身がもっとも重要。
確かに見た目の違いで、興味関心を引き付ける力は変わってきますが、結局中身が悪ければお客様の不満を買ってしまう。
1人でもホワイトペーパーは作っていけるので、下記の記事などを参考に頂くのがオススメです。
・今すぐ真似たいお手本スライド(有名企業の資料サンプル10選)
・これで時短!パワーポイントの表紙デザイン100種類(ファイルDL可)
・【無料】パワポの営業資料に今すぐ使えるアイコンサイト
・資料作成のコツ!初心者感を脱出する3つのポイント
・見やすいパワポとは?気づかずやってるNG・OK事例集
STEP3 用意
はじめ方を見る前に、とっても重要なホワイトペーパーの用意を先に見ておきましょう。
この品質次第で結果も変わってくる。
どんなホワイトペーパーを作ればいいのか?
ホワイトペーパーと言っても、種類がたくさんあります。
系統 | 事例 | 見込度 | スライド数(参考) |
---|---|---|---|
説明系 | 製品/サービス/会社の説明など | 高 | 10~20枚前後 |
レポート系 | トレンド/業界動向/アンケート調査など | 低 | 10~20枚前後 |
ノウハウ系 | 知識/コツなど | 低 | 10~50枚前後 |
提案系 | アライアンス/代理店案内など | 低 | 10~20枚前後 |
ホワイトペーパーの系統(テーマ)によって、お客様の見込みも違えば、求められている情報量(スライド枚数に換算)も変わってきます。
たとえば知識だけが欲しいのか、それとも何かに困っているからこそ解決策を求めているのかによっても変わってくる。
知識だけが欲しい:情報だけあればいいので資料提供企業には興味なし
解決策を求めてる:製品・サービス・会社自体に興味がある
前提によって、全然見込みが違いますよね。
ここが分かっていないと、無理なアプローチをして嫌われてしまったり、せっかく獲得できたリードの活用可能な期間を短くして、マーケティングのコストが上がってしまうため、気を付けたいポイントの一つです。
サンプル
どんなホワイトペーパーを作ればいいのか、実際に見本があると分かりやすいですよね。
私たちが運営している資料ダウンロードサービス「エンプレス」で掲載している資料を見て頂けると、イメージが具体的になるかと思います。
ノウハウ系
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系統 | ブランディング/動画 |
スライド枚数 | 28枚 |
チェックリスト系
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系統 | 薬事/チェックリスト |
スライド枚数 | 22枚 |
マーケティング系
![]() | |
---|---|
系統 | 集客/ライティング |
スライド枚数 | 122枚 |
事例
大企業・中小/ベンチャー・スタートアップなど、企業規模は関係なく、たくさんの企業さんでホワイトペーパーマーケティングが取り入れられています。
他社事例も見て、どんどんイメージを膨らませていきましょう。
大企業系(外資)
企業名 | Amazon(アマゾン) |
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テーマ | AWSの使い方ガイド |
提供方法 | 無料ダウンロード |
企業名 | Adobe(アドビ) |
---|---|
テーマ | オンライン資料 |
提供方法 | 無料ダウンロード |
大企業系(国内)
企業名 | キーエンス |
---|---|
テーマ | 学習資料 |
提供方法 | 無料ダウンロード |
企業名 | セブン&アイ・ホールディングス |
---|---|
テーマ | 会社案内 |
提供方法 | 無料ダウンロード |
企業名 | 就職みらい研究所(リクルート) |
---|---|
テーマ | 就職白書 |
提供方法 | 無料ダウンロード |
STEP4 掲載先
ホワイトペーパーマーケティングをはじめる上で欠かせないのが以下の2つです。
- ホワイトペーパー(資料)
- 掲載先のウェブサイト(社内・社外)
モノさえあれば、ひとまず始められるので、難しいことをしなくても実施できるので安心してください。
ホワイトペーパーの用意については、すでに見て頂いているので、ここでは掲載先のウェブサイトについて詳しく見ていきます。
掲載先を決める
ホワイトペーパーマーケティングは、基本的に資料ファイルをダウンロードしてもらうことが始まりです。
そのため、下記のどちらかを使うことになります。
- 自社のウェブサイトへ掲載する
- 資料サービスサイトへ登録する
自社のウェブサイトがあれば、そこに設置すればいいですが、そもそもの集客がないとダウンロードしてもらえません。
そのため第二の選択肢として、資料ダウンロードサービスへ登録を行い、対価を払う形で掲載する。
お金をかけてまでやる意味があるのか?と思われるかもしれませんが、集客が作れていない状態で、ホワイトペーパーマーケティングを実施しても、なかなか成功体験が得られない…。
それほど集客力が大事になるため、リードを得るために、資料ダウンロードサイトも検討頂くのがオススメです。
STEP5 コツ
ホワイトペーパーをダウンロードしてもらうのと、読んでもらうのは、まったく違うテクニックが必要です。(ここを一緒にしているとうまくいかない…)
それぞれのコツを見ておきましょう。
ダウンロードしてもらうためには?
ダウンロード=個人情報の入力が関わってくるため、いかにして心理的ハードルを取り除けるか。
・フォームの入力項目を減らす
・安心してもらえるようスタッフの顔を出す
・内容を少しチラ見せして興味関心を引き出す
・メリットを簡易的に伝えるフォロー文章を入れる
…etc
情報には興味があるものの、企業そのものに対する興味関心がなかったためか、入力した情報が何に使われるのか不安を感じる方も多いです。
「入力したら、すぐ連絡くるのかな?」「電話かかってくるの嫌だな…」このように、どうしても警戒心が生まれてしまう。
ダウンロード時の不安を解消する情報は必要であるものの、本当に「欲しい!」と思ってもらえる状況作りが大切です。
温度感を高めるために
単純に情報が欲しいだけの方と、すごく欲しいと思っている方では、心理的ハードルの乗り越えるスピードが段違いです。
情報が欲しいだけ:警戒心が強くなかなかフォーム入力しない
すごく欲しい :警戒心よりも欲しい気持ちが強いためフォーム入力してもらいやすい
この状況を作るには、ホワイトペーパーとセットにして、気持ちを高める関連情報を用意します。
たとえば、現場の離職続きで悩んでいるマネージャーのために、離職を防止するノウハウ記事を作り、さらに詳しい情報をホワイトペーパー化する。
一旦、記事を見てもらうことで信頼を感じて警戒心を解き、さらに課題解決できそうなホワイトペーパーがあることを見せられると、自然と手を伸ばしてもらえるようになる。
ホワイトペーパー単体で勝負しても難しいので、周辺情報を厚くして信頼を勝ち取る流れを作るのがオススメです。
読了後の満足感を作るには?
ダウンロードは言わば「期待」の段階であり、この状態だとまだまだ信頼を得られていません。
ホワイトペーパーマーケティングの醍醐味は、温度感の低い「将来的にお客様となってくれるかもしれない方」を「お客様」になってもらえるよう、信頼を積み重ねていくキッカケを作り続けること。
ダウンロードされたら終わりではなく、むしろそのあとに力を入れていく必要がある。
「期待」を「信頼」に変える
「期待」を「信頼」に変えるためには、読んでもらわないと始まらないため、そのポイントを2つご紹介します。
ポイント1 見やすく、読みやすく、理解しやすいこと
ポイント2 圧倒的な情報品質または量があること
たとえばポイント1だと、読み手が分からない言葉が入っていたり、見た目も目を凝らさないと見えないようであれば、読み終わった後に評価(信頼)が低くなります。
当然、最低限のポイントは抑えつつも、結局はその中身と量に、どれだけ価値を感じてもらえるか。
ネットで簡単に拾える情報が掲載されていたら、すごく期待外れですし、わざわざ個人情報を入力してまで手に入れたホワイトペーパーなのに損したと感じてしまう。
個人情報の提供に見合う価値が提供されたかどうか、ユーザーさんはすごく冷静にシビアに考えているため、品質を高める意識は常に忘れないでおきたいポイントです。
STEP6 勘違い
ホワイトペーパーマーケティングを始めると「これをやってから成果が出たんだ!」と色々、施策と結果が紐づいて楽しくなってきます。
しかし、注意しておきたいのが「〇〇を良くしたから」と、単発的な施策による効果に意識をもっていかれてしまって、成長が止まる場合も。
- デザイン良くしたから?
- フォームの項目数を減らしたから?
- 文章を変えたから?
色んな調整を加えながら検証を行い、どれが一番の効果を発揮するか確認していくものの、ホワイトペーパーマーケティングは施策単体では語れません。
たとえばボタンの色を変えたり、文言一つ変えただけでも変化が起きていく。
今はその状態で成果は出ていますが、時代の変化などによってお客様ニーズが変われば、それまでの成功体験が効かなくなってくることもある。
常に現状を疑いながら、お客様に向き合い続けていくことが大切です。
最後に。
ホワイトペーパーマーケティングは、今すぐの商談化を狙ったり、売上を作ることは難しいものの、将来的なお客様作りに対しては非常に効果のある施策です。
広告などを使えば、比較的すぐに商談できるお客様を見つけられるものの、コストが膨らみすぎて事業を圧迫する場合もある。
あなたの状況によっては、ホワイトペーパーマーケティングが合うなら、ぜひ実践して頂くのがオススメです。
資料活用ができる企業さんほど、成長を伸ばしています。
エンプレス編集部:sugiyama(@pl_enpreth)