「エンプレス」の編集部:sugiyamaです。「退職」「転職」「離職」のキーワードに敏感な方に見てほしい記事となります。
「え、また退職願い!?今月で何人目なんだろう…」
一億総転職時代と言われているため、気付いたら離職が続いていたり、負のスパイラルが発生しているかもしれませんね。
離職のすべてが悪いわけではありませんが、未然に防げた離職も多い。
みんながなぜ辞めてしまうのか、その解決方法は何なのか、組織・会社としての競争力を落とさないために、知っておきたい情報をまとめました。
こんな方にオススメ
・採用人数と離職人数でプラマイゼロの状態
・採用が増えないのに離職が続いている
・社内で不の連鎖が続いている
- 目次
- 退職、なぜこんなにも続くのか?
- 前兆はすでに出ていた?気づかず見逃している
- 無理な繋ぎ止めはお互いにとって不幸でしかない
- 会社を去る人から学べていない
- 誰もが「辞める」「辞めない」の狭間で今日も仕事をしている
- 部署・職種の異動ができなければ、会社を離れるしかなくなる
- 最後に。
退職、なぜこんなにも続くのか?
いつも深夜まで仕事をして顔色が悪くなっていた方はまだ分かりますが、前兆は何もなく昨日まで笑顔で話していた方が、いきなりびっくり退職することも。
退職はあらたな門出というプラスな面もありますが、会社・組織・上司・同僚などへの不満が爆発して、離れる決断をさせてしまったマイナスな面も多い。
そもそも会社を離れることは、一昔前だと悪いイメージばかり持たれていましたが、今は働き方も多様化している世の中なので、フリーランス(個人事業主)になったり、ライフスタイルに合わせて会社・職を移動することに対して、世間の冷たい目は無くなってきました。
実は、あなたの会社では継続的な退職者が課題としてあげられていても、他社でも同様のことが起こっています。
上記のデータは、Googleトレンドで調査した退職に関するキーワード動向ですが、「退職」「転職」ワードは常に検索されており誰もが意識している状態。
楽しそうに働いているあの人も、辞めそうにないと思っていた人も、実は退職を考えている可能性は高く、これは社会人みんなが常に感じていることでもあります。
会社視点で考えれば「辞めてほしくない」ですが、就業者視点で言えば「いつかは辞める」または「辞める可能性」は当たり前なのです。
解決方法
退職が続く原因はなんとか無くしたいですが、その意識ばかりだと、水際対策でしかなく、根本的な部分が解決できずに退職は続いてしまう。
他にも、タイムカードやエクセルなどの、アナログで就業管理をしていると、リアルタイムで社員さんの働き状況が分からず、働きすぎを抑えることもできない。
まずは採用と勤怠に関する効率化ツールで、人事さんが日中使える時間を増やすことから始めてみませんか?
使える時間が増えれば、退職防止の打ち手も計画・実行しやすくなって、早い改善を回していけます。
web面接
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勤怠管理
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前兆はすでに出ていた?気づかず見逃している
以前「ほとんどの上司が気づいてない部下の退職前兆・兆候」でも書いたのですが、上司・人事などが知らないだけで、実は水面下で「退職」に関する話題はみんなの間で出されている共通のホットな話題だったりします。(親しい仲間内で)
本当に黙って何も言わずに辞める人は、私が今まで社会人経験を15年以上やってきた中で、一人もいなかった気がします。
- 不平不満を漏らしていた
- 上司と部下の関係性が崩れていた
- 普段の行動ではない行動をしていた(早く帰ったり急な休みなど)
どんなにいい人でも、会社・上司・同僚が好きと思っている人でも、マイナス発言を絶対にしないとは言えませんが、マイナス発言が出されている時点でその人の心の中には変化が起こっており、退職に向けた行動スイッチが次々と押されている。
気づいてないだけで、誰もが前兆を少しずつ漏らしている状態です。
その小さな変化に気づき対策を講じたり、状況が悪い方へ傾きすぎる前にフォローをしていく必要があると思います。
前兆は?兆候は?と調べるよりも、まずは目の前のメンバーに向き合って、何を考え、何を思い、何をしたいのか考えることが大切。
こんな偉そうなことを言ってる私ですが、前兆を見過ごして、優秀な方をみすみす退職させてしまったこともあり、自戒を込めての内容でした。
解決方法
退職・転職を考えている社員さん、年齢も性別も給料額も好みもそれぞれ違っています。
たとえば社長主導・人事主導で改革を進めようとしても、結果的に現場と意見が合わず、計画が頓挫したり、導入に対する抵抗があって時間がかかってしまうことも。
自分たちが「これをしてあげたい」とアイデアベースで進めるのもいいですが、まずはみんなの状況を理解し、何を感じているのか知ることで、本当に必要な策も見えてくる。
制度や改革の推奨導入者と現場の方向性を合わせるためにも、組織診断ツールを使って、定量・定性データを集めて改善に役立てるのがオススメです。
組織診断ツール・サービス
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無理な繋ぎ止めはお互いにとって不幸でしかない
辞めたいと思っている方を、無理に繋ぎ止めて働いてもらうのは、お互いにとって不幸でしかないと思っています。
思い直して残ってくれたとしても、辞めたい原因が取り除かれなければ、働くことに苦痛ばかりを感じるようになり、心も体も病んでいく。
会社としては大切な仲間として残ってもらいたいですが、無理な引き止めはその人のパフォーマンスを大きく落とし結果的に成果が出せないので、会社としても伸びていきません。(共倒れに…)
他人事になる仕事:能力30%しか発揮できない
自分事になる仕事:能力120%も発揮できる
これは例ですが、退職・転職を考えている人は、熱量が目の前の仕事に向けられず、力・能力・気持ちがセーブされてしまう。
また「残ってもらう」という発想自体が後ろ向きであるため、「この会社・職場で仕事がしたい」と思わせる環境づくりが今必要とされています。
解決方法
会社を「辞めたい」と思う人の中には、自分が会社に社会に必要とされているのか分からず「不安で続けられない」、こんな理由もあるかもしれません。
また、仕事がどんなに大変だったとしても、上司部下間で仕事外のことも話せるような信頼関係が作れていたり、会社の評価制度や方針への納得・共感があると、不満も抱きにくくもなる。
売上を作り、業務を回すことに意識が向けられやすいため、社員さんの管理には時間が回せず、それが悪循環となっている場合も…。
普段の業務は効率化させつつ、人と向き合える時間作りが大切だと言えそうです。
人事評価
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会社を去る人から学べていない
辞めてほしくないとは思っても、人の心は移り変わるもので、辞めてしまう人は辞めてしまいます。
次の新天地へと目をキラキラさせながら辞める人、うつむきながら一刻も早く会社から去りたい人など状況はさまざまですが、去り際の言葉はもらっていますか?
私たちの会社の場合、辞める方とは人事が必ず面談を行って、どのような状況だったのか軽いヒアリングをしています。
そこで不平不満をぶちまけて恨み辛みだけ残していく人もいれば、会社や仲間への愛着もあってアドバイスを残す人など色々。
いただく言葉に「良い」「悪い」ありますが、そのどれもがその人の状況だからこそ生み出された言葉なので、全部が真実でもあります。否定はできない。
何かを残してくれるなら、そこから学んで修正していけますが、ほとんど何も話さない人がいた場合、会社として組織として改めて考える必要があります。
去るときに何か言い残してくれるのは、多少なりとも感情があったからであり、それすらも無いってことは会社・組織にそもそも問題が多くて、何か言いたい気すら起こせなくなっている。
会社を去る人から何も学べなければ、改善しようにもできません。
そのような人を増やさないためにも、誰かが退職・転職されるタイミングは、学ぶ機会だと改めて認識してみるのがオススメです。
解決方法
「退職」「転職」へ意識を向けさせず、仕事や会社への魅力アップ、または上司・部下間のコミュニケーションによる本人が自分事になるキャリアを一緒に見つけ出す環境作り。
このような事前のフォローアップが出来ていればいいですが、どうしても社内制度を変えたり、信頼関係の構築は一朝一夕ではできませんよね。
それなら、一番確実に出来ること、退職者へのヒアリングで本音を引き出すことから始めてみませんか?
本人が感じたことをそのまま引き出す
辞めてしまう社員さんを「裏切り者」扱いせず、学びを運んでくれる存在だと認識して、とにかく真摯に向き合い「話」を引き出していく。
「退職」「転職」の理由にもより、会社へのマイナス要素によって離れる決意をしたのであれば、恨み・嫌味など言われるかもしれません。
しかし、悪い言葉が出てきたとしても、なぜそれが出てきたのか?どんな状況だったのか?現場ではなく本人が感じたそのままの気持ちを確認していく。
その内容をもって現場への確認を行い、本当に問題点があったのであれば改善を図る。
共通した悪いポイントを探る
人それぞれ価値観が違うため、辞めた人に合わせて社内改革を進めてしまうと、現場に合わない改革になる場合も。
そうではなく、共通した課題がヒアリングによって見えてくるため、そこを直していく。
人事だけでは動かせる範囲が小さいので、現場も合わせて本気で「人」に向き合っていく体制を作り、「人」の問題が人事だけではなく、現場で一緒に解決する意識へ向けさせると良くなっていくかもしれません。
誰もが「辞める」「辞めない」の狭間で今日も仕事をしている
「今日はこんなに嫌なことがあった、もう辞めたい…。」と思った次の日には、上司から褒められたり会社で良いことが起こると「まだいてもいいかな」の繰り返し。
あなたも、このようなシーンありませんでしたか?
誰もが「辞めたい」と思う反面、今日は「辞めなくていいかな」と思っているものです。
このバランスが保たれてプラスに向かっていればいいですが、マイナスばかりが多くなると、底なし沼へハマったようにどんどん這い上がれなくなり、気持ちも体も「辞めたい」オーラしか出なくなります。
いつ何時、バランスがマイナスへ傾いてしまうか分からないため、常に変化へ気づいて、迅速なフォローをしていくことが大切だと思っています。
解決方法
数人~数十人であれば、まだみんなの顔が見渡せる範囲。
しかし、30人を超えた当たりから、社長一人・人事一人では対応しきれなくなります。
「辞める」「辞めない」と気持ちの変化を繰り返している社員さんに対して、リアルタイムなフォローアップができなくなり、後手後手になって結局はマイナスへ感情が傾き居なくなってしまう。
人力でみんなの状況を把握するのは、まず無理なので、そのような場合はITツールを活用するのもオススメです。
日報のストレス軽減
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従業員エンゲージメントを可視化
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部署・職種の異動ができなければ、会社を離れるしかなくなる
採用するときは、入ってもらえる方にどんな役割を担ってほしいのか、ある程度、職を限定すると思います。
デザイナーの方に事務をしてもらうことはない。
営業職の方にデザインをしてもらうことはない。
このように採用した時点で、会社内での動き方を限定して、その人に求めている・合った活躍を期待しますよね。
しかし、いざ入ってもらったら、お客様・組織・メンバーと合わずにせっかくの能力が活かしきれないことも。
社内で部署異動や職種異動ができればいいですが、それが無理だと会社異動しか選択肢がなくなります。
「会社を変える」選択肢しか提示できないのは、すごくもったいないですよね、もしかしたら違う部署・職で活躍できる潜在能力があるかもしれません。
また、別部署で働いているスタッフさんと、定期的に面談をしたり、日頃から社内の情報循環が行えていると、さらに選択肢も広がっていく。
選択肢の少なさは会社としてのデメリットになるため、異動を含めた制度など整えておくのもオススメです。
解決方法
会社自体には数百人所属していても、特定の部署だけ、特定のチームだけしか活動範囲がない社員さんはいっぱいいますよね。
そうなると、本当に狭い範囲でしか会社のことが見れていない。
「新しい社員さん入ったみたいだよ。」
「へぇ~そうなんだ。」
「◯◯部署の◯◯さんが大型受注したみたい。」
「へぇ~よかったね。」
と、自分の活動範囲外の社内状況が分からないので興味関心が薄れ、多くが他人事になります。
社内間の情報共有はもちろん、社員さん同士の関わりを増やすことも、会社を離れない理由の一つになる。
社内タレントマッチング
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web社内報
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社内SNS
TUNAG(ツナグ)(同系統のSaaS一覧)
最後に。
次々に辞めてしまう…離職率も年々高まっているから、なんとかしたい。
なんとかしたいのに、日頃の業務が忙しかったり、手間の多い作業ばかりが残っていて、本当にしたいことができていない状況が続くのであれば、ITツールを使って効率化を行うのが優先かもしれません。
人事さんは特に、人に関わるナイーブな問題を対応することも多くて、ストレスも溜まりやすいですよね…。
周りに頼れない時でも、ITツールはノウハウがたっぷり詰まっている状態で開発されているため、きっとお役に立ちます。
エンプレス編集部:sugiyama