いつも見て頂きありがとうございます!「エンプレス」の編集部:sugiyamaです。オウンドメディア作りが初めてでも分かるように、16ステップで解説しています。
「稼げるオウンドメディア、どうやって作ればいいの?」
事業の認知拡大や収益強化、広告依存から抜け出すため、オウンドメディアの立ち上げをしたくても、初めてだったら何から進めていけばいいか分からないですよね。
他社(他者)オウンドメディアで稼いでいるという声を聞くと、悔しくもあり、なぜだか取り残されている気分にもなる…。
あなたが感じている不安や恐怖は、オウンドメディアの全体像や、どういった存在なのか、少し情報が足りないだけです。
まずは少しずつ必要な情報を見て、あなたにオウンドメディアを好きになってもらえれば嬉しいです。
- 目次
- オウンドメディアを作るとは?
- オウンドメディア制作の手順
- 1. 目的を言語化
- 2. 生み出せる価値の見極め
- 3. テーマを決める
- 4. 時間を確保する
- 5. チームメンバーを集める
- 6. 評価指標を作る
- 7. メンバー間のナレッジシステムを考えておく
- 8. コンテンツの運用方針を決める
- 9. コンテンツのチェック体制を考えておく
- 10. 流入経路を考えておく
- 11. 障壁、問題になりそうなことを予想しておく
- 12. 構築方法を決めて制作する
- 13. コンテンツを作る
- 14. オウンドメディアを評価する
- 15. オウンドメディアを改善する
- 16. マネタイズを考える
- FAQ(よくある質問と回答)
- 最後に。
オウンドメディアを作るとは?
法人・個人関係なくオウンドメディアを作ることで、将来的な収益を継続的に増やすことができます。
「できる」とは言いましたが、確実なものではなく、オウンドメディアの作り方によっては、せっかく立ち上げたのに閉鎖したり、更新停止に追い込まれる場合も。※ 参考:老舗メディアの状況 nanapi(2019年6月30日に停止)、フミナーズ(2019年6月7日に閉鎖)
それでも「オウンドメディアを作ると収益が上がる、それなら作らない理由はないよね」と思われるかもしれませんが、オウンドメディア作りはそう簡単なものではありません。
せっかくオウンドメディアを作ろうとしているあなたには、ちょっと怖い話になるかもしれませんが、自分たちが"こうしたい"は大概うまくいかないんです。
変化した時でも勝ち続けるための資産作りを。
5年先や10年先も同じビジョンを掲げていても、その頃にはすでにビジネスルールが変わっていたり、世界的な状況が変わる可能性もある。
また、オウンドメディアの成果はすぐに出ないのと、Googleにコントロールされている状況なので、コンテンツの評価指標が変われば、がらっと状況が変わってしまう場合もあります。
そのため、一時的なブームで作ろうと考えたり、片手間で始めなければいけない状況であれば、あまりオススメできませんが、将来的に会社の資産となるメディアが心強い味方になってくれます。
努力が実るのがオウンドメディア
私の場合は、初心者ながらオウンドメディアに携わり、苦労を続けてやっと黒字化できたので、適切な作り方をすれば成果をものにできる体験ができました。
参考:閉鎖寸前…だったオウンドメディアのCVを15倍に改善した方法
オウンドメディアの大変さと価値が分かっているからこそ、成果が出る作り方をあなたにも知ってもらいたいと思っています。
そして、単純に「作る」で終わらせるのではなく、「創る」を意識してもらえると、きっとあなたのがんばりに応えてくれると思うので、オウンドメディアの創り方を一緒に見ていければと思います。
制作前の3つのポイント
オウンドメディアを作るためには、
- 意味:オウンドメディアを運用する意味を作る
- 存在:オウンドメディアそのものを作る
- 運用:オウンドメディアを成長させるフローを作る
この3つの「作る」を考えておくことが大切です。
例えば料理も同じで、
①意味:好きな人に美味しいのを食べさせてあげたい
②存在:だから、から揚げを作った
③運用:感想を聞いて次は味を調整しようと思った
もし、作る意味がなかったり、その後の運用(改善)がなかったら、一回切りだったり継続していけませんよね。
また、すでに作られた製品を買った場合は、単純に使うだけで済みますが、使うだけでは現状維持になってしまいます。
オウンドメディアの存在意義は現状維持ではなく発展だと思うので、作る意味や作った後の成長フローも作っておく必要がある。
オウンドメディア作りを、単純にコンテンツを入れていく箱を用意するだけの意識だと、これが……かなり失敗する原因にもなるんです。参考:オウンドメディアで失敗する原因
そのため、成功の確率を少しでも高めるオウンドメディアを作る流れを、私と一緒に見て頂けると嬉しいです。
オウンドメディアは、成果がすぐに現れない?
Googleは検索結果の順位を決めるアルゴリズムと呼ばれる評価システム(評価の計算)を使い、インターネット上の情報を精査しながら検索ユーザーさんの求めに対して、最善の情報を出せるようにしてくれています。
この「評価」が重要で、オウンドメディア自体の評価、コンテンツごとの評価、対外的な評価(被リンクと呼ばれる)など、色々な評価を元に検索順位を決めてくれるのですが、オウンドメディアの初期は、これらの評価がまったくの0なので底辺からの出発。
だからこそ、成果が出るまで時間がかかる状況なので、この認識がメンバー間や社内などで統一されてないと、えらいこっちゃになることだけは、覚えて頂きたいです。
オウンドメディア制作の手順
オウンドメディアを作るため、準備→制作→運用の流れを見てみましょう。
あなた個人の考え方や、社内の状況によっても進め方は変わってくると思いますが、まずは下記を参考にして頂くのがオススメです。
準備フェーズ(期間:1~2か月)
ー1. 目的を言語化
ー2. 生み出せる価値の見極め
ー3. テーマを決める
ー4. 時間を確保する(スケジュール調整など)
ー5. チームメンバーを集める
ー6. 評価指標を作る
ー7. メンバー間のナレッジシステムを考えておく
ー8. コンテンツの運用方針を決める
ー9. コンテンツのチェック体制を考えておく
ー10. 流入経路を考えておく
ー11. 障壁、問題になりそうなことを予想しておく
制作フェーズ(期間:1~2か月)
ー12. 構築方法を決めて制作する
ー13. コンテンツを作る
運用フェーズ(期間:ずっと~)
ー14. オウンドメディアを評価する
ー15. オウンドメディアを改善する
オウンドメディアはマネタイズありきだと思うので、本来であればマネタイズを先に考えておきたいですが、このページでは最後に考える形にしています。
先にマネタイズを考えると、どうしてもユーザーさんに届ける価値にノイズが入り、オウンドメディアの失敗に繋がる可能性があるから…。
そのため、まず先にオウンドメディアを作ってから、マネタイズを考えるのがオススメなんですが、状況によってはマネタイズ方法を上司に報告しなければいけない場合もあると思います。
最後にマネタイズを持ってはきましたが、状況に応じて順序を変更して頂くといいかもしれません。
1. オウンドメディア制作の目的を言語化
オウンドメディアを作るために一番大事なこと、それは「なぜ」オウンドメディアを作りたいか。
「利益を増やすため」は基本とも呼べる内容なので一旦無視、お金が稼げるのは結果でしかなく、目的としては弱いです。
そして、企業または個人も同じく、利益以外の目的がオウンドメディアには必要です。
日々変わるビジネスの世界、昨日の当たり前が今日では変わっている場合もあるだけでなく、ユーザーさんの知識レベルや情報に対しての感度は年々高まっており、YouTubeやtwitterなどSNSで情報を集めるようになっている状況のため、オウンドメディアは今までのような在り方では太刀打ちできない。
オウンドメディアのライバルはオウンドメディアではなく、各種SNSや口コミなど外側に広がっています。
制作理由を突き詰めることが成長の源に。
そのため、あなた(または企業)が「なぜ」オウンドメディアを作りたいのか、根本的なことや哲学的(思想的)なことを考えておく必要があるのです。
例えば「利益を増やしたいから」と考えれば、利益が増えるならなんでもしていい、PVだけ伸びれば自分の評価になるのでCVは関係ない。このような負のスパイラルが発生するかもしれません。
しかし「ユーザーのお困りごとを解決したい」と考えれば、心地よいデザインに見やすい文章、必要な情報がたくさん載っている、品質が高いコンテンツが多くなるオウンドメディアになる。
自分たちが決めた方針次第で、オウンドメディアの価値は大きく変わってきます。
別の言い方にすれば、自分たちが最優先か、ユーザーさんが最優先か。
始りの想いが大切
「利益が一番じゃないなんてキレイごとだ」と思われるかもしれませんが、入口が汚れていれば、出口に来た時点ですでに汚れている状態。
オウンドメディアは最初が肝心です。
また、利益重視でユーザーさんのことを全く無視した方針だと、関わるスタッフの心にも闇が出来てしまいますし、ネガティブな感情で作られたコンテンツにはネガティブな言葉もたくさん出てきてしまいます。
負のスパイラルしか発生しないため、なぜオウンドメディアを立ち上げたいのか、改めて自分たちが何者で何をしたいのかを考える必要があります。
参考:記事作りのマインドセット
5W1Hで考えてみる
Who(誰が)・When(いつ)・Where(どこで)・What(なにを)・Why(なぜ)・How(どうやって)が5W1Hですが、この順番を組み替えて使います。
・Why(なぜするのか)
・Who(誰に対してするのか)
・When(いつするのか)
・Where(どこでするのか)
・What(何をするのか)
・How(どうやってするのか)
定めた「なぜ」を使い、順番通りに穴埋めをしていき、文脈が繋がって筋が通っているようであれば大丈夫だと思います。
もし、文脈がぴったり当てはまらなかったり、筋が通っていない場合は、最初のWhyを改めて見直すことで、改善してみましょう。
2. 生み出せる価値の見極め
ユーザーファーストと言われることも多くなってきましたが、今後は価値ファーストが進んでいくと思います。※ ユーザーファーストとは、ユーザーさんを第一に考えること。
※ 価値ファーストとは、ユーザーさんが感じる価値を第一に考えること。
オウンドメディアの役割の一つとしては、ユーザーさんがほしい情報を掲載し、ユーザーさんを呼び込み集めること。
呼び込むためには、ユーザーさんが「これが欲しかった!」と思わせる価値を作り出す必要がありますが、価値を作れたとしても、求めていたユーザーさんが見に来てくれるかは、また別の話。
つまりユーザーさんが感じる価値とは何かを見極め、そこに対して自分たちが出せる価値でマッチングさせることができて初めて、オウンドメディアにも価値が生まれてくることになります。※ コンテンツは自分たちが勝手に評価するものではなく、見てくれた人の評価で決まる。
相手が感じる価値を見極め、求める価値を的確に提供することがマッチング率を高め、オウンドメディアの成長を後押ししていきます。
- 相手が感じる価値
- 自分たちが作れる、または出せる価値
この二つの価値をしっかり見極めておきましょう。
3. テーマを決める
あなた自身で、ユーザーさんに届けられる価値を見極められたら、今度はオウンドメディアをどんなテーマで形作っていくのかを決めます。
こういった事を決めるの、ワクワクしますよね。
あなたや、あなたの会社で提供できる価値であれば、どんなテーマでも大丈夫ですが、Google が作成した「検索品質評価ガイドライン」には、E-A-Tと呼ばれる評価が記載されています。※ E-A-Tとは、Expertise(専門性)Authoritativeness(権威性)Trustworthiness(信頼性)これらの概念の略。
これらE-A-Tを存分に引き出せるテーマだと、コンテンツの品質も高くなりやすく、オウンドメディアの成功が近づきます。
少しでも成功の可能性があるテーマを選ぶのがオススメです。
Googleの検索品質評価ガイドラインに書かれているE-A-Tについては別記事で、詳しく書かせて頂いています。
4. 時間を確保する(スケジュール調整など)
あまり言われないことかもしれませんが、時間を確保することはすごく重要です。
片手間でオウンドメディアを成功させようなんて……ほんと難しい。
それほど、手間も時間も必要な存在なので、しっかりと腰を据えてじっくり関われる時間が必要なのです。
私の場合で言えば、毎日10時間以上を週5日、土日も含めれば3年間で10,000時間以上を使い、オウンドメディアの成長にフルコミットしてきました。
他のメンバーも合わせれば、もっと時間を使っていると思います。
たとえ運用やライティングを外部パートナーにお願いしたとしても、他のことで時間はかかると思うので、時間を確保できるようなスケジューリングをしていきましょう。
5. チームメンバーを集める
オウンドメディアを作ると言っても、様々な作業が必要になるため、一人で全部を対応するのが難しい場合も。
あなた一人で、企画戦略・デザイン・コーディング・ライティング・マーケティング・分析解析・SNS運用など出来ればいいですが、出来たとしても全部を一人でやるのは大変ですよね。
そのため、2人ないし3人ほどは初期の立ち上げ時にいた方がいいと思います。
最初に決めた「なぜ」オウンドメディアをするのか、ここの共有もメンバーが揃い次第改めて行っておきましょう。
もし「なぜ」の部分をメンバーに話して、調整した方がいいという事であれば、この時点で調整しておくのがオススメです。
6. 評価指標を作る
オウンドメディアを立ち上げても、すぐに成果は出てこないため、下手をするとメンバーみんなの士気が下がる場合があります。
さらに、すぐの成果が得られないことを企業側が知らない場合は、成果がでていないのでスタッフさんに対して低評価を出す流れにも。
その場合は現場の士気がさらに下がり、その士気の下がりがコンテンツを低品質に向かわせます。
まさに負のスパイラル…。
オウンドメディアを立ち上げるのであれば、タイミングによって、どんな評価をしていくのか決めておくのがオススメです。
第1フェーズ:立ち上げ初期(0~6ヶ月)
評価 → コンテンツの作成数や文字量
理由 → オウンドメディア自体の評価が低いため、個人の行動量を評価していく
第2フェーズ:立ち上げ中期(6~12ヶ月)
評価 → 作成したコンテンツの成長率をPVやCVで測る
理由 → コンテンツが成長しやすい時期のため
第3フェーズ:立ち上げ後期(12ヶ月~)
評価 → 作成したコンテンツの成長率に加えて事業利益
理由 → 1年もすればオウンドメディアの評価が高まっているため成果を出しやすい
あくまでこれは例なので、組織の状況や目指すところが明確なのであれば、それを元に評価を作っておくといいかもしれません。
改めて評価を作る必要はないかもしれませんが、オウンドメディアの特性が分かっていない人から評価されると、必ず低評価を受けます。
あなたのがんばりを、しっかり認めてもらうためにも、自分たちで評価指標を用意しておくのがオススメです。
KPIやKGIを立てればいい?
KPIやKGIを設定して、それに向かって行動していくのもいいと思います。
これは組織の在り方によって変わってくると思うので、細かいことは言えないのですが、私の場合はKPIやKGIなどはオウンドメディアの初期の段階では決めていませんでした。
3年してやっと細かく設定したような状況…。
なぜかというと、オウンドメディアの立ち上げフェーズでは、とにかくチームメンバー全員の熱量が必要だから、細かいことは正直設定しなかったです。
マリオカートでいうと、ドンキーコングやクッパのように、重いアクセルをべた踏みしてるのに初速が遅いようなイメージ。
あとからやっとスピードにのってくるのですが、初期の段階でアクセルを回していないと、トップスピードまで時間がかかります。
まずは細かいことに時間をかけるより、圧倒的な行動量と熱量をかけていくのがオススメです。
7. メンバー間のナレッジシステムを考えておく
これに関しては、私自身が最初のころ実行していなくて大変後悔しているため、入れさせて頂いています。
コンテンツを作ったり、UXの施策を入れてどんどんオウンドメディアのPDCAやらOODAなどの改善を回していくと思うのですが、メンバーごとに専門分野があるとはいえ、オウンドメディアに携わる全員がオウンドメディアに何が起きて、どうなっているのかは常に最新の情報を共有していく必要があると思っています。
もしナレッジを貯めたり、情報を共有していく環境がなければ、少ない人数で回しているのに、メンバー個々で情報格差が生まれてしまい、オウンドメディアの成長を遅くさせる原因になりかねません。
ナレッジを共有する仕組み作りが大切
slackやchatwork、またはスプレットシートでも何でもいいので、オウンドメディアの状況やナレッジを知る場を作ってほしいと思います。
日々コンテンツ制作やデータ分析など、やることはたくさんあって、共有という手間がめんどくさいと感じるかもしれませんが、ナレッジの共有があることで、メンバーの一体感も生まれる。
組織を良い状態へ維持していく観点から見ても重要な存在なので、ナレッジシステムを考えておくのがオススメです。
8. コンテンツの運用方針を決める
コンテンツの運用は、オウンドメディアの成長には欠かせない取り決めの1つ。
コンテンツの作り手は?
・自社(内製)
・外部(外注)
コンテンツの作り方は?
・インターネットや書籍の情報を元に
・取材やインタビュー
・専門家へのライティング依頼
誰が作り手となるのか、どんな方法でコンテンツを作るのか、大きく分けると、この2つの項目のそれぞれ何を選ぶのかが大事。
GoogleはE-A-Tと呼ばれる品質ガイドラインを持っているため、より専門的で権威があり信頼できる情報を求めています。
専門レベルを高めるには、それなりのコストが掛かる
高レベルのコンテンツを作るには、弁護士やスポーツ選手など、その道の専門家へ取材を行ったり、直接情報を提供してもらったりすることがいいのですが、如何せんコストがかかる…。
資金(予算)を永遠に受けられるのであれば、コストをかけたコンテンツ作りを、通常の制作フローに設定することもできます。
しかし、実際はそんなことは出来ないので、通常の制作フローではなるべくコストを抑えながら、専門性のあるレベルの高いコンテンツを作らなければいけません。
専門家からの情報提供がなかったとしても、オウンドメディアの全て、または一部の運用を外部に任せ続けたとしてもコストが掛かり続ける。
コンテンツ運用の専門家に頼んで運用してもらうのも一つの手ですが、継続的にオウンドメディアの運用を行い、収益を上げ続けていくのであれば、やはり自分たちでノウハウを貯め、さらに質の高いコンテンツを生み出す仕組みづくりが必要だと私は感じています。
専門知識を外部に頼っているとノウハウが溜まらない
結局、自分たちがその道の専門家にならなければ、オウンドメディアのコンテンツ品質もチェックできませんし、何が悪くて良いのか判断がつけられない。
自分たちのオウンドメディアなのに、コンテンツの良し悪しが判断できないなんて、困りますよね。
知識やノウハウ自体に価値があるので、それをずっと外部へ流し続ける体制だと、長期的に見てオウンドメディアの成長を阻害していることになるかもしれない。
それだけ、オウンドメディアとユーザーさんに向き合っていかなければ成果は出せないので、様々なコンテンツ運用がある中、まずは自分たちで全てコンテンツを作ることを検討頂くのがオススメです。
国語が苦手でも記事は作れるようになる
私自身は、国語も苦手、文章で仕事をしたことがない、内気な性格のwebデザイナーからライティングを始めて、今なんとかできています。
コンテンツの「コ」の字も知らなかった私より、あなたの方ができることは多いと思うので、ぜひコンテンツ作りに挑戦して楽しんで頂きたいです(そうすれば、あなたもきっとオウンドメディアを好きになってくれます)。
9. コンテンツのチェック体制を考えておく
ユーザー参加型のオウンドメディアなら話は別ですが、あなた自身や自社でオウンドメディアのコンテンツを作っている場合、コンテンツの品質を担保するためにチェック体制を整えておくのがオススメです。
- ① 情報の正しさ
- ② 文章のテイスト(口調や文章の区切りなど)
- ③ 重複コンテンツになっていないか
- ④ Googleのウェブマスター向けガイドラインに反してないか
- ⑤ ユーザーさんの感情や行動に変化を起こせる内容か
コンテンツ一つ一つが、オウンドメディアの印象を形作っており、ブランドを作るためにもコンテンツには一定の統一感を出すことが重要です。
例えば、優しい口調や、ユーザーさんを心配する言葉を使う形で統一すれば、きっとそのオウンドメディアには「優しい人格」が備わり、ユーザーさんも優しさを感じてくれるようになる。
もし、不安を抱えているユーザーさんが誰かに相談したかった場合、優しい人格のオウンドメディアにすれば、お問い合わせをしてくれる可能性が高まるかもしれません。
細かい部分へ意識を向ける事も、オウンドメディアを作る上では大切なんです。
10. 流入経路を考えておく
今のオウンドメディア業界では、単純にGoogleから検索して入ってきてくれる自然流入だけに頼ることはできません。※ 自然流入とは、Googleの検索枠でキーワードを入力して入ってくること。
安定的に集客できるのはGoogleからの自然流入なのですが、ユーザーさんの普段の行動の多くはSNSやアプリを介して行われています。
そのため、Googleからの自然流入だけに頼ると、機会損失が生まれてしまう場合もあります。
現在であれば、
検索
・Google(グーグル)
・Yahoo!(ヤフー)
・Bing (ビング)
コミュニケーション(SNS・アプリ)
・LINE(ライン)
・Youtube(ユーチューブ)
・twiiter(ツイッター)
・facebook(フェイスブック)
・Instagram(インスタグラム)
・Pinterest(ピンタレスト)
・TikTok(ティックトック)
オフライン
・セミナーチラシ(QRコードを付けておく)
・テレビ
・ラジオ
その他
・ネット広告
この他にもたくさんありますが、ユーザーさんが様々な場所で情報を取得できることができる状態。
全てに対して対策をするほど、人員もお金も無い場合もあると思うので、どれかに絞って注力する形がいいかと思っています。
私のオススメとしては、
制作関連のHowToメディア(見た目への感度が高いユーザー層)
→ Google + Pinterest + Instagram
ニュース系メディア(情報のキャッチアップが早いユーザー層)
→ Google + twiiter + Youtube
など、あなたができる範囲で、Googleだけでなく、他の流入経路も考えておくのがオススメです。
11. 障壁、問題になりそうなことを予想しておく
オウンドメディアを作り、運用を開始すると、なかなかどうにも想定していた通りに進みません。
オウンドメディアだけでなく、新規事業など、新しいことを始めれば、予期せぬトラブルは付きものですよね。
私も何度トラブルに見舞われたか…。。。
初めての事なので、あなたもどんなトラブルが発生するか想像もつかないかもしれませんが、考えられそうなことは全てリストアップしておくのがオススメです。
以下は私が出会ったオウンドメディアを作った後に見舞われたトラブルたち。
- 成果が全然でない(やり始めてから毎日不安の連続…)
- 絞り込み検索のページが全部インデックスされてしまい全体の評価が下がる
- サーバーがいつのまにか停止してた
- サーバー移管で画像の引継ぎをミスした
- 昔に作ったコンテンツが低評価の原因になっていた
- 同じキーワードで複数コンテンツを作ってしまっていた
- wordpressの調整ミスでフォームボタンが半月も起動してなかった
- CV獲得の主力ページのSEOが下がりCV減少
- サーバーのスペックが弱く表示速度が遅くなる
その都度解決してきましたが、人為的なミスだけでなく、Googleのアルゴリズムの仕様変更、社会情勢の変化なども発生して、様々な調整が必要になっていきます。
オウンドメディアはコンテンツだけでなく、コンテンツを含めて周りの全てで何かしらのトラブルが発生することもあるため、日々迅速な対応ができるよう準備しておくのがオススメです。
12. 構築方法を決めて制作する
実際にオウンドメディアを作るために、決めることがあります。
それは、ドメインとサーバーを取得して独自にオウンドメディアを作る方法か、メディアプラットフォーム(noteなど)を利用して作るか、またはクラウド上の簡単にオウンドメディアを作れるサービスを使うかの3択。
1つ目:ドメイン・サーバー取得
メリット :好きにカスタマイズでき、デザインなども変更できるデメリット:ドメイン代、サーバー代が毎月かかりメディアの調整も必要、制作スキルが必要
2つ目:メディアプラットフォーム
メリット :無料でカンタンに作れる、SNSとの相性もいい(有料も有り)デメリット:運営会社が倒産したら今までの資産(コンテンツ)は全て失われる
3つ目:クラウド上で簡単にオウンドメディアを作れるサービス
メリット :無料でカンタンに作れて初期コストも低いデメリット:カスタマイズができない場合が多い(仕様が決められている)
どれにもメリット、デメリットは存在していますので、コンテンツの運用方針なども含めて検討が必要です。
しかし、オウンドメディアと自社商品(サービス、ツールなど)を連携させたマネタイズを考えているのであれば、スピーディーな連携ができるよう、独自でドメイン・サーバーを取得して、オリジナルのオウンドメディアを作る方がオススメです。
私の場合は、独自でオウンドメディアを作成してサービスと連携せたことで、3年後には黒字化に成功しました。
あなたの事業内容とも考えて、選択してもらえればと思います。
ドメインはどこで取得すればいいの?
ドメイン
お名前.comムームードメインバリュードメイン
など、ドメイン専門もありますが、ドメインと一緒にサーバーのレンタルも行っている会社さんが多いです。
サーバーは何を使えばいいの?
サーバー
iCLUSTA(GMO)
WADAX(XD-4 プラン使用中)
さくらのレンタルサーバ(スタンダード プラン使用中)
Xサーバー
ロリポップ
ConoHa WING
スターサーバー
ヘテムル
お名前.comレンタルサーバー
など、サーバー会社によって、それぞれサーバーのスペックが違ってきます。
料金もそれぞれ異なるので、オウンドメディアを作ってもらう会社さんとよく検討して選びましょう。
ポイント!
契約するサーバーのプランによって、サーバーのスペックが異なり。
より強いサーバーを契約することで、表示速度を高めることができます。
コストが安いサーバーも魅力的ですが、Googleは表示速度も評価の対象にしているようなので、なるべくスペックの高いプランで契約しておくのがオススメです。(でないと、あとでサーバー移管や低スペックのせいで私のように困る事態が発生するかもしれません…。)
ドメインとサーバーを取得したら、次は何をすればいいの?
オウンドメディアを作るための各種素材を集められたら、実際にオウンドメディアを構築していきます。
コンテンツを毎回投稿していくため、CMS(コンテンツマネジメントシステム)と呼ばれる、簡易的にコンテンツを投稿できるシステムを使うのがオススメです。
独自ブログ型(ドメイン・サーバーが必要)
wordpress(このサイトもwordpress)
Movable Type
クラウド型(ドメインが必要、場合によっては有料サーバーのプランあり)
ShareWith
Blue Monkey
NOREN
はてなブログMedia
ferret One
プラットフォーム型(独自ドメインを付ける場合は別途取得)
note
メジャーなのはwordpressですが、大企業などに選ばれているセキュリティが強いMovable Type、無料ブログが作れるはてなが出しているはてなブログMediaなど、様々あります。
どれを選ぶかによっても、カスタマイズ性や更新性などは異なり、中にはドメインとサーバーを取得しなくても、クラウド上(インターネット上)でそのままCMSを使える有料サービスもあるので、しっかりと比較をした上で選びましょう。
オウンドメディアを作るための費用の参考も別記事で書かせて頂いています。
13. コンテンツを作る
オウンドメディアを成長させるために一番肝心なのは、コンテンツの品質。
品質というと曖昧なのですが、Googleが評価してくれている指標がすでにあるので、まずはそちらを加味したコンテンツ作りが基本。
しかし、日々大量のコンテンツが生み出されている現代で、他の人と同じようにGoogleの指標通りに作っても、他社(他者)と品質レベルが被ってしまい、結局読まれないコンテンツが生み出される可能性の方が高いです。
コンテンツ本来の意味を理解する
そもそもコンテンツとは、ユーザーさんに評価をしてもらって初めて価値を確かめられるものなので、ユーザーさんが満足してくれる内容を記載することが必須。
もし、自社の利益を優先にしていると、ユーザーさんが見たくないような自社アピールだらけになってしまい、結局読まれず目的が達成できないコンテンツになってしまう。
それを回避するには、事前の準備として「なぜ」オウンドメディアをやるのか、どんな価値をユーザーさんに届けたいのかを作ってもらいました。
意識を向ける先は、あなた自身でもなく、社内でもなく、ユーザーさんへ。
コンテンツはコンシェルジュのような存在
例えば、ディズニーランドのキャストや、ザ・リッツカールトンのようなホスピタリティ溢れるコンシェルジュのようなコンテンツです。
ユーザーさんそれぞれ、性格も違えば、体験してきたこと、学んできた知識も違う、一人一人が違う存在。
一人一人違うのであれば、価値を感じてくれる内容も違うため、毎回同じようなコンテンツ作りは合わないですよね。
コンテンツ作りの詳細については、
こちらの2つを見て頂くのもオススメです。
14. オウンドメディアを評価する
オウンドメディアを作り、コンテンツ作りが本格化したら、今度はオウンドメディアの評価をしていきます。
メンバー個々の評価はもちろんですが、オウンドメディア自体が、どのくらいの成長をしているのか。
オウンドメディアの立ち上げ初期は、どうしても評価が無いため、成長率も低い。
低いながらも、地道に品質の高いコンテンツを作り続けていけば、少しずつ成長は加速していくた、その中で何が悪くて何が良かったのかをしっかり評価してあげる。
私の場合は、
初期 → 滞在時間
中期 → 滞在時間、PV
後期 → 滞在時間、PV、CV
大まかですがこのような形で、フェーズごとに評価しながら、ずっとオウンドメディアの成長を見守ってきました。
PVだと数値として分かりやすいため、この数値を評価したくなりますが、オウンドメディアの初期においては、PVは数十~数百程度なのでほとんど意味はありません。
それよりも、1記事がどのくらいじっくり読まれているかを評価してあげると、あなたが作っているコンテンツの良さを判断できるため、滞在時間を軸にまずは評価してもらうのがオススメです。
15. オウンドメディアを改善する
評価する際に、何が良くて、何が悪かったのかも見えてくると思います。
その情報を元にどんどん改善を加えていく。
コンテンツが成果を出し始めるタイミングは、私の経験で申し訳ないのですが約3ヶ月後が一番多いので、目安としては3ヶ月後をタイミングとして見て頂くのがいいかもしれません。
それを基準にして、改善を繰り返しおこなっていく。
昔に書いたコンテンツを改めて見ると、すごく恥ずかしくなる時もありますが、そこはグッとこらえて、今よりもさらによくして、ユーザーさんに喜んでもらいましょう。
16. マネタイズを考える
新規事業をガンガン作る経験をされている方からしたら、マネタイズ込みで最初から考えるべきだと怒られてしまいそうですが…。
オウンドメディアの立ち上げが初めての場合は、本来意識を向けるはずのコンテンツではなく、マネタイズに意識が引っ張られてしまって、コンテンツの品質を落としかねない状況になるかもしれません。
コンテンツの品質が、オウンドメディアの生命線にもなるため、コンテンツ作りにノイズが入る状況は少しでも避けたい。
そのため、本格的にマネタイズを考える事を最後に持ってきています。
コンテンツ作りに失敗して、集客がまともに機能しなかったら元も子も有りません。
マネタイズの方法としては、
- 広告(アドセンス、アフィリエイト、記事広告、バナー掲載など)
- 商品(自社サービス、商品販売など)
- オフライン(セミナー、書籍販売など)
これは一般的に考えられるオウンドメディアのマネタイズですが、オウンドメディアや企業ごとで出せる価値は違ってくるはずです。
例えば、自社のオウンドメディアと他社のオウンドメディアで連携したり、イベントを開催したりと、しっかりと自分たちの価値と相手が求める価値を意識できれば、様々なマネタイズが可能。
しかし、まずはオウンドメディアの基本的な価値である集客性に磨きをかけるために、行動していきましょう。
マネタイズを設計するには現場と顧客を知ってから?
すでにたくさんのビジネスモデルが存在しているため、大枠のマネタイズの方法は存在しています。
しかし、それらのマネタイズは、その環境、顧客などが揃ったからこそできる。
自社に合わせたらまた違ってくるため、最初からマネタイズを細かく設定することはできない。
してもいいけど、あとで変わる事前提で考えておく必要があります。
マネタイズの設計は現場を知り、どのお客さんがどれだけ予算をもっているのか、どのくらいの値付けだと購入してもらいやすくなるのかなどを、運営中にどんどん細かく設計していく。
もちろん、お客様のニーズが変わればそれに対応する為、いずれは変更が必要なことは覚えておく。
そのため、マネタイズの方法は、状況によって変わっていくと考えて頂くといいかもしれません。
オウンドメディアを作って成功している事例
SimilarWebの調査結果(2020/08/25時点の情報)を元に、オウンドメディアで成功している事例をご紹介させて頂きます。
メディア名 | 詳細 |
---|---|
All About | 株式会社オールアバウト (All About,Inc.) |
合計訪問数 | 24.22M |
平均滞在時間 | 00:01:12 |
直帰率 | 74.94% |
メディア名 | 詳細 |
---|---|
Lidea | ライオン株式会社(Lion Corporation) |
合計訪問数 | 934.66K |
平均滞在時間 | 00:00:23 |
直帰率 | 90.76% |
メディア名 | 詳細 |
---|---|
サイボウズ式 | サイボウズ株式会社 |
合計訪問数 | 265.33K |
平均滞在時間 | 00:00:19 |
直帰率 | 83.79% |
FAQ(よくある質問と回答)
オウンドメディアを作るために、よく聞かれる質問をQ&A方式でまとめてみました。
Q. オウンドメディアはいつごろから成果が出てきますか?
A. しっかりと高品質のコンテンツを作れていけば早くて3ヶ月後から、徐々に成果が表れてきます。
Q. 月に何記事書けばいいですか?
A. 厳密に何記事とは回答が難しいのですが、品質が低いコンテンツを大量に投稿しても意味がありません。しかし、目安としては月に品質が高い4~5記事以上は投稿しておくのがオススメです。
Q. 文字数は何文字にすれば品質が良くなりますか?
A. 数百文字であっても、検索結果が上位の記事もありますので、一概には言えませんが、ユーザーさんが満足する内容を網羅的に入れる、必然的に2000文字以上になる傾向があり(私の場合)、まずは2000文字を基本にして頂くといいかもしれません。しかし、文字数による評価を気にするのではなく、本質的にはユーザーさんが求めている情報を、どれだけ満たせられるかになります。
Q. オウンドメディアを作った後、全然アクセスが伸びません、原因は分かりますか?
A. きちんと中身を確認しないと詳細な回答はできませんが、低品質なコンテンツが多い、表示速度が多いなど、ユーザーさんに対して満足できないオウンドメディアになっている場合があります。
Q. なかなかアクセスが伸びず、メンバーの士気が下がっています、どのような対策をすればいいか教えて頂けないでしょうか?
A. オウンドメディアを作った初期、または成果がでない期間が増えてしまうと、どうしてもモチベーションは下がってしまいますよね。まずは、オウンドメディアの成果ではなく、メンバーの行動を評価してみてはいかがでしょうか。少しずつモチベーションを高めていけば、そのモチベーションがコンテンツの品質を高めることにも繋がるため、相乗効果が生まれる可能性もあります。
Q. SNSは必ずやらないといけないでしょうか?
A. 今の時代、オウンドメディアからの自然流入以外にも、流入経路を作っていた方がいいと思います。特に、若い世代の方はSNSで情報収集する傾向があるようなので、ターゲット層に合ったSNSを選ぶのがいいかと思います。
Q. アップデートを受けてアクセスが急減してしまいました。どのように改善すればいいでしょうか?
A. アップデートの影響を受けてしまったのであれば、Googleが求めている、またはユーザーさんが求めているコンテンツの品質をクリアできていない可能性があります。まずは、Googleの品質ガイドラインを改めて確認し、何が悪くて、何が良いのか評価し直して頂くといいかもしれません。
Q. 最近、オウンドメディアの閉鎖や更新停止のニュースを見ます。オウンドメディアってまだいけますか?
A. コンテンツの作り方や、コストのかけ方などによっても、運営が継続できなくなる場合があります。短期的な思考ではなく、長期的にオウンドメディアを成長させる意識を持ち、一つ一つのコンテンツ品質を高めていけば、十分マネタイズが可能なので、ぜひオウンドメディアを楽しみながら作って頂けると嬉しいです。
Q. 検索1位をとるためには、どうしたらいいですか?
A. 検索結果で1位を獲得するには、品質の高いコンテンツ、つまりユーザーさんの事をとことん理解した内容で作るか、競合が少なく他社の記事レベルが低いキーワードを見つけてコンテンツを作る。このように、必ずしも方法は1つではないので、様々な方法で検索1位を目指すことはできます。
最後に。
オウンドメディアを作るための流れに決まったものはなく、正解もありません。
しかし、考えるべきことの順番は大切なので、オウンドメディアを作るための流れを書かせて頂きました。
特に、最初の「なぜ」オウンドメディアを作りたいのか、信念や目的の部分が、今後のオウンドメディア運営に対して大きな軸となるため、大切なことは先に考えて頂くのがオススメです。
ぜひあなたにとって、素敵なオウンドメディアライフを送るための、役立つ情報になれれば嬉しいです。