いつも見て頂きありがとうございます!「エンプレス」の編集部:sugiyamaです。一生お付き合いしてくれるお客様は存在せず、常に増減を繰り返しています。そのためお客様を増やし続けること、この使命からはどの企業さんも逃げられないと言えます。
私たちのお給料は、自社製品・サービスをお客様に購入・契約頂いた際の、売上・利益から出ていますよね。
会社の維持・成長にもお金は必要ですし、お客様がいなければ何もできない状態…つまり常にお客様を増やし続ける必要があるからこそ、リードジェネレーションは必須。
リードジェネレーションとは何なのか?意味から手法、そして成功事例までこのページで必要な情報が網羅できるようまとめています。
この情報が、あなたのお役に少しでも立てられれば嬉しいです。
- 目次
- リードジェネレーションとは
- リードジェネレーションの考え方
- リードジェネレーションの手法
- リードジェネレーションの事例
- リードジェネレーションを加速させる方法
- リードジェネレーションとインサイドセールスの関わり方
- リードジェネレーションでよくあるトラブルと解決方法
- リード獲得を目指している方へ
リードジェネレーションとは
リードジェネレーション(Lead Generation)とは、日本語にすると「リード(見込み顧客)を獲得するあらゆる活動」と訳せます。
別の言い方をすれば、狙っているターゲット企業とのコミュニケーションを、どうすれば最適化できるか考えること。※ ある程度は的を絞って行う営業・セールス活動の一つ
それを考えるうえで大事なのが、どの段階の「リード(見込み顧客)」を獲得したいのか。
捉え方によって、リードジェネレーションの在り方が大きく変わるため、まずは全体感が分かる図解を用意しました。
リードそれぞれの段階を理解する
上記図の通り、リードジェネレーションは、企業が見込み顧客と繋がる一番最初のステップを指しています。
見込み顧客をもう少し厳密に言え下記の2種類
潜在顧客:獲得したばかりのリードの状態
見込顧客:獲得したリードを用いて温度感を引き上げたリード
総じてどの状態もすべて「リード(見込み顧客)」に該当し、段階的にナーチャリング・クオリフィケーションと順々に移行していきますが、どの段階のリードを取るかによって、最適な手法も変わるため、まずはリードとは何か定義を確認しておきましょう。
リードとは
自社製品・サービスを購入・契約してくれる可能性を秘めた将来的な見込み顧客のこと
ただ、この定義だと少し曖昧で、最初から電話営業で商談に持ち込みたいのであれば、同じリードでもリードナーチャリングまたはリードクオリフィケーション状態のリードでなければ難しくなります。(そうでなければまったく話を聞いてもらえない…)
リードには段階があり、それぞれの状態に合わせた営業・マーケティング活動を行わなければ、せっかく施策を走らせても十分に効果を実感できません。
まず基本的な考えとしては、リードジェネレーションを行いリードの母数を増やし、そこから商談可能な状態まで引き上げていくこと。
最初から商談目的のリードが欲しければ、それ相応のリードを獲得する必要があります。※ 見込・温度感が高くなるほど前提をショートカットするためお金もかかる
そして、当然施策も変われば社内の対応も変わってきます。
リードジェネレーション・リードナーチャリング・リードクオリフィケーションの違い早見表
段階 | 名称 | 母数 | 見込 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1段階目 | リードジェネレーション | 多い | 低い | リードを創出する |
2段階目 | リードナーチャリング | 少なめ | 低め | リードから信頼感を得る |
3段階目 | リードクオリフィケーション | 極小 | 高い | 商談可能か判断する |
同じ見込み顧客だとしてもそれぞれ状態が違うため、社内で定義をすり合わせ、どの段階のリードが今必要なのか認識も合わせておくのがお勧めです。
3つのプロセスをまとめて、デマンドジェネレーション(Demand Generation)と呼びます。自ら需要を作り出すマーケティング活動のこと。
① リードジェネレーション(Lead Generation)
② リードナーチャリング(Lead Nurturing)
③ リードクオリフィケーション(Lead Qualification)
リードの必要性
BtoBもBtoCも、どの企業においてもリードが必ず必要になってきます。
それは、日々売り上げを作る活動を途切れさせないため。
例)単価10万円の商材がある場合
リードがない:10名にアプローチが出来て毎月1件の受注(10万)
リードがある:100名にアプローチが出来て毎月10件の受注(100万)
リードがあることによって商談相手を継続的に発掘できると、売上創出の可能性を高められるだけでなく、見込み顧客と向き合い続けることで市場やニーズの変化にもいち早く気づけて、臨機応変に会社・事業・組織を変えていけます。
リードが「ある」のと「ない」のでは、将来的な売上に大きく変わるため、常にリードを確保する活動は企業として無視できないと言えます。
リードジェネレーションの考え方
リードを確保するには、多くのお客様候補と繋がる必要があります。
簡単に理解できるよう、計算式で表してみました。
潜在顧客との接触数 × コンテンツ品質 × コンテンツ量 = リード
リードジェネレーションにおいては、全てにおいてこの計算式が当てはまり、それぞれを高めることで、リードへ転換していくため、もう少し詳しく見てみましょう。
潜在顧客との接触数(範囲)を増やす
いきなり商談へ持ち込める顕在顧客をリードジェネレーションのタイミングで獲得するのは難しいため、まず考えたいのが潜在顧客との接触です。
接触とは、その名のとおりオンライン・オフラインのどちらでもいいですが、企業と見込み顧客が繋がれる場所(接点)のこと。
- 公式サイトへ訪問してくれた
- セミナーに参加してくれた
- 展示会で名刺交換ができた
など、繋がれる接点は色々ですが、何か一つだけでなく複数の接点を持っておくのがポイント。※ 「企業」と「顧客」の接点をタッチポイントと言います
なぜなら、それぞれの接点で、関われる潜在顧客が違ってくるから。
公式サイトを見ない人もいれば、セミナーに参加してくれない人もいれば、展示会に来てくれない人もいる。
お客様それぞれの行動範囲が違うため、目的に合った潜在顧客と繋がれる範囲を広げる事が大切です。
ポイント!
どの領域が求めている潜在顧客と出会えるのか、まずはさまざま試してみる。効果の高い接点にどんどん選択・集中することで、リードジェネレーションは拡大していきます。
コンテンツ品質を高める
リードは全て、何かしらの価値を企業から見込み顧客へ提供できたことで得られた結果です。
逆を言えば、価値を感じてもらえない情報を提供しても、どんなに頑張ってもリードへ転換していかない。
× 企業が伝えたいことだけを載せたホワイトペーパー
× 製品アピールばかりのセミナー
× 相手が知りたくもない情報を定期的に送るメルマガ
どれも質が悪いと言えますが、そもそも「質」とは何を指すのか。
状況によっても変わりますが、リードジェネレーションにおけるコンテンツの質とは下記の3つがポイントになります。
① 情報の読み取りやすさを担保する
情報がたくさんある世の中なので、いくらアピールしても、埋もれ気づいてもらえないことが多い状況です。
たとえば、資料ダウンロードページを用意して、webサイトに誘導バナーを付けても、ほとんどの方が素通りしてしまう。
そのためには、パッと見、一瞬だとしても、見込み顧客の目線の中に入った際、意識の引っ掛かりを作る。
情報の読み取りやすさを担保しつつ、見込み顧客が分かる・気になる言葉を選び、一度立ち止まってもらうことが必要です。
② 見込み顧客とのマッチング度を高める
無関心または認知してもらったばかりの状態で、どのようにすればリードになるのか。
たとえば企業目線の情報が多すぎて、アピールばかりになっていれば、そもそも見込み顧客と企業との間で信頼もなにもないので、押し付けを嫌がって離れてしまいます。
その反対で、求められている情報を的確に用意し可視化すれば、期待を持って近づいてくれる。
- 見込み顧客が求める情報
- 企業が提供できる情報
このマッチング度を高めることで、リードジェネレーションが進んでいきます。
③ 行動・感情を刺激する
私たちは、論理的で合理的に何もかも決めているようで、実は感情や感覚、衝動的にモノゴトを選んでいる傾向があります。
衝動的な例)
パターン1 りんご3つで300円
パターン2 【〇〇日までの限定】リンゴ1つで100円 ※お一人3つまで
冷静に考えれば、どちらもリンゴ1つの値段は同じなのに、終わりが近づいているパターン2の方が、切迫感を感じて急いで買わないといけない気持ちになってしまう。
少し悪い例でしたが、これはその時々の状況や心理に大きく影響されて、人の行動が変わってくるということ。
効果は大きいものの、無理に怒り・悲しみ・恐怖などマイナス感情を発生させてしまうと、リードが得られた後も、マイナス感情が続いてしまうため、マイナスブランディングになる場合もあります。
そのため、期待・喜び・信頼などポジティブな話で感情を刺激して、「今が動くべき時だ」と行動を促していくのがお勧めです。
ゴールから逆算してコンテンツを用意する
お客様は自分に正直で、知りたい事しか知りたくない。
たとえば、扱う製品・サービスが営業代行サービスだった場合、お客様はコンテンツマーケティングが知りたいのに、営業組織の作り方を説かれても、ぜんぜん興味関心が向きませんよね。
だからといって、自社が得意ではないコンテンツマーケティングについてのコンテンツを作っても、リードジェネレーションとしてはいいかもしれませんが、その後のリードナーチャリング・リードクオリフィケーションが進まず、途中で活用できないリードになってしまう。
無理にコンテンツを用意してもいいことはありません。
やるべき事は、自社が求めるリードに合わせて、自社製品・サービスに紐づくさまざまなコンテンツを用意すること。
例)商材が営業代行サービスだった場合
・KPIの正しい設計方法
・営業組織をマネジメントする方法
・〇〇社が売上〇〇%になった成功事例
など、最終的な成約から逆算して、全てのコンテンツがゴールに紐づく形を作ります。
それだと範囲が狭まってリードが増えないのではないか?と心配になるかもしれませんが、お客様が興味関心を寄せるテーマはたくさんあるため、最終的なゴールに紐づかせることはブレさせず、さまざまなコンテンツを用意することでカバーできます。
コンテンツの例
リードジェネレーション用)コラム、調査レポート系資料、ウェビナー
リードナーチャリング用)ノウハウ系資料
リードクオリフィケーション用)事例系資料
リードジェネレーションの手法
リードジェネレーションを実際に行う場合、どんな手法があるのか。
大きく分けるとオンライン・オフラインの2種類で、それぞれできる事が違います。
オンライン手法7つ
オンライン手法は主に、インターネット上で展開できる手法です。
特徴としては早朝深夜・土日も休みなく24時間365日稼働してくれるのと、直接対面では説明できない場所や人にも届けられるため、広い範囲をカバーでき効率さを求めたい方にお勧め。
また、拡散性や共有もしやすく、広告にお金を使えば集客力がなくても、届けられる範囲が広がります。
それぞれ単発の手法としても活用できますが、掛け合わせてさらに効果を高められるため、オンライン手法のどれかは、必ずリードジェネレーションで使っていきましょう。
1. オウンドメディア
オウンドメディアとは、自社が保有するウェブサイトのことですが、パンフレット・チラシなど情報として届けられる自社媒体のことも指します。
主に、公式サイト・ブログ・サテライトサイト(テーマ特化)などが該当しますが、オウンドメディアを使ったリードジェネレーションは4つ。
① お問い合わせ
1つ目は、ご相談・ご質問などを受け付けるお問い合わせフォームから、直接リード獲得を行う方法です。
すでに悩み・不安が顕在化しており、解決できそうな製品・サービスを持っている事を知ったうえで連絡をくれるため、最初から見込みが高く自分たちの課題解決のため、前のめりに話を聞いてくれる傾向。
② 資料ダウンロード
2つ目は、お役立ち資料を用意して、資料ダウンロードができるURL情報と引き換えに氏名・社名・連絡先を入手してリード化する方法ですが、企業が求める製品・サービスに興味関心があるのではなく、提供される情報に価値を感じて接触を持とうとする方々。
そのため、いきなり商談へ持ち込もうとすれば営業行為を嫌悪して、メールブロック・着信拒否・即お断りなどが入るので、地道にリードナーチャリングへ移行させていくリードです。
③ メルマガ登録
3つ目は、情報提供を目的としたwebサイトを立ち上げ、そのテーマに興味を持っている方へ、定期的にメールを通じて情報発信する方法。
情報提供の代わりにメールアドレスや氏名・社名等の情報を頂き、求められる情報を提供し続けていきます。
情報に興味があるだけなので、商談までは遠いですが、メルマガ登録も簡単で有益な情報発信が続けられると、徐々に企業に対する信頼感が高まっていく。
また、商談までのリードタイムは長いものの、リード数の多さを確保できるため、対応しておきたい手法です。
④ 広告×ランディングページ(LP)
検索エンジンの上部に表示されるリスティング広告や、X(旧Twitter)・Facebook・TikTok・PinterestなどのSNSへ広告出稿を行い、誘導先としてランディングページと呼ばれる特定のアクションの促しを目的にしたウェブサイトを使います。
基本的なwebサイトは、大きなテーマはブレないものの、関連する情報がたくさん掲載されているため、見る人の目的はバラバラ。
しかし、ランディングページは特定のテーマに絞り、ある1つの行動を促すためだけに用意されるので、訪問者と情報のマッチング度が高ければリードが得やすい状態が作れます。
集客力がなくても、広告費用を払うことで集客できるため、費用対効果を見ながら成果がよければお金を支払ったリード獲得施策も有効です。
記事広告
記事広告とは、他社の媒体に対して広告掲載の形で紹介記事(自社サイトへのリンク付き)を書いてもらう手法です。
たとえば、他社のオウンドメディアで毎月100万人が見ているとしたら、その集客力を間借りさせてもらい、自社の製品・サービスをピーアールできます。
自社媒体に集客力がなければ、リードジェネレーションの強い味方になってくれるため、ぜひ活用したいところ。
しかし、集客力を間借りする代わりに、制作費・掲載費がかかり、安いところだと10万円ほどで可能ですが、PVが数十万を超える媒体の場合は、50万円以上は1記事掲載してもらうのにかかってしまう。
集客力をお金で買う方法ですが、予算がとれれば検討して頂くのもお勧めです。
オウンドメディアを使ったリードジェネレーションの流れ
STEP1 ウェブサイトを用意
STEP2 ホワイトペーパーを用意
STEP3 資料ダウンロードフォームを用意
2. ウェビナー
ウェビナーとは、インターネット回線を通じてweb画面上で行われるセミナーのこと。
個室または広い会場を事前に用意して、参加者と同じ場所にいながらトークを展開するセミナーと違い、ウェビナーは画面越しなので、現場の雰囲気など熱量を伝えづらいことも。
それでも、場所や移動距離・時間関係なく参加できるため、全国も対象にでき多くの方と繋がれます。
オウンドメディアを使った資料ダウンロード経由のリードジェネレーションは、1人分のリードを得るために時間もかかりますが、ウェビナーであれば参加者全てがリードにカウントできるため一気に多くが集まる。
事前に資料を用意したり、画面越しなのであえて声や身振り手振りを大きくするなど注意事項もありますが、特別な機材なども不要でパソコン一つで開催できるため、非常に効率よくリード獲得ができます。
ウェビナー実施の流れ
STEP1 ウェビナーを企画
STEP2 参加者の集客
STEP3 資料の準備
STEP4 ウェビナー開始&録画
STEP5 当日参加できなかった方のためにアーカイブ配信
自社だけだと集客力に欠ける場合は、関連性のある企業様と一緒にコラボレーションしたり、著名人を招いて集客力を底上げする方法も。
3. フォーム営業
フォーム営業とは、会社の公式サイトのお問い合わせフォームから、営業メールを送る手法で、元手やスキルががなくても簡単に実行できるリード獲得手法の一つ。
注意する点は、どの会社さまもフォーム営業をさんざん受けているため、メリットを感じないような提案であれば無視されてしまいます。
ただ、何も接点がない状態だとしても、お問い合わせフォームのURLさえ分かればアプローチできる手法であるため、多くの方に採用されています。
フォーム営業実施の流れ
STEP1 アプローチリストを作成
STEP2 1社ごと手動で送る or フォーム営業ツールを使う
STEP3 返信が返ってくるのを待つ
手動で1社ずつ送るのもいいですが、フォーム営業ツールを使うと、半自動でどんどんフォーム営業をしてくれます。
自社でリストを用意しなくても、サービス提供側でリスト提供をしてくれる場合もあり、ちまちまと送るのではなく一気に送りたい方はツール利用も選択肢に。
4. リードジェネレーションサイト・サービス
リードジェネレーションサイトとは、集客からリード獲得までを代行してくれるサービス。
- 資料掲載サービス
- リード獲得サービス
- 決裁者マッチングサービス
- ホワイトペーパーダウンロードサービス
- 比較サイト
- 口コミサイト
など呼び方は色々ですが、媒体側で集客しているユーザーに対して、資料ダウンロードを促すことでリードが入ってきます。
1リードごとの獲得で2,000円~15,000円ほどの成果報酬型であったり、月1万円で始められる月額型も。
気を付けないといけないのが、媒体それぞれで得られるリードのフェーズが変わり、見込みが高いほど単価が高くなっていくため、ある程度の予算を確保しておく必要があります。
他社サービスを使うと、対価を払わないといけないため、余裕がある方は自社でリードジェネレーションサイトを立ち上げるのもいいかもしれません。集客力を生み出すのに時間はかかりますが、一度軌道にのれば継続して求めたリードが入ってきます。
リードジェネレーションサイト・サービス利用の流れ
STEP1 掲載サイトへ申請または相談
STEP2 掲載可否を確認
STEP3 申し込み&資料提出
STEP4 掲載開始
STEP5 資料ダウンロード発生によりリード獲得
リードジェネレーションサイトの参考
・資料掲載サービス「エンプレス」
・本名レビューからSaaSを探せる「ミナオシ」
・マーケターのよりどころ「ferret」
5. 寄稿(きこう)
寄稿とは、他社メディアに対して情報提供をすること。
よく行われるのは、特定テーマの権威者としてコラムを書いたり、有識者として監修の立場でコラムをチェック。
リードジェネレーションへ直接的に影響を与えるわけではありませんが、他社メディアでの露出が増えることで、権威性・認知度などがあがり、いつの間にか自社に対しての信頼度が上がっている場合も。
すぐに効果を感じる手法ではありませんが、ブランディングの観点からも、将来的なリードジェネレーションに効くため、行っておきたいところです。
寄稿の流れ
STEP1 寄稿先へ連絡を入れる or 紹介をもらう
STEP2 寄稿する
STEP3 徐々に影響力が高まる
STEP4 リードジェネレーションに好影響が生まれる
6. SNSからのDM
SNSでは本名・本業が分かるサービスもあり、それらを活用してリードジェネレーションが行えます。
- ビジネスSNSのLinkedIn(リンクトイン)
- 情報感度が高いユーザーがいるX(旧Twitter)
これらで自社製品・サービスに紐づく方に対して、特定条件を満たせば直接DM(ダイレクトメッセージ)が送れるため、事前の繋がりがなくても話す機会が得られる。
実際に、よく弊社の代表がSNSで営業を受けてアポになっているケースが多いです。
基本は、SNSアカウントを通じて個々へアプローチをするため手動対応ですが、SNS全盛期の今であれば、有効な手法の一つです。
SNSからのDMの流れ
STEP1 ターゲットに該当するアカウントを調べる
STEP2 DMが送れる状態を作る
STEP3 DMを送る
STEP4 話す機会をもらう
7. SNSを使ったプレゼント企画
X(旧Twitter)やInstagramなど、SNSにてプレゼント企画を行うと、多くのリードが得られる場合があります。
誰でもうまくいく手法ではありませんが、個人的な知名度が高かったり、特定市場で権威者として認識されている場合は特にお勧め。
プレゼント(調査レポート、ノウハウ資料など)を用意して、X(旧Twitter)であればフォロー・引用投稿と引き換えに特典として資料を渡してあげる。
受け取った後にフォローを外されてしまう場合もありますが、短期間で多くのリードが得られるため、やれる状況であれば実施しておきましょう。
プレゼントの流れ
STEP1 SNS上で認知度を高めておく
STEP2 プレゼント(資料)を用意する
STEP3 条件を提示した投稿を行う
STEP4 条件を達成した方にプレゼントを行う
STEP5 繋がれた方にDMでアプローチする
プレゼント企画で重要なのが、どれだけ希少性・独自性のある情報を提供できるか。
期待値を超えるようなプレゼントを用意できれば、その後にアプローチしても無下にされず、話を進めていきやすくなります。
オフライン手法6つ
オフラインでは、面と向かって行う、または電話を起点にして行われます。
効率や影響範囲を考えれば、インターネットを活用したオンライン手法の方がいいと思われがちですが、お客様の心を動かすには人間味を感じる対応が効果的。
直接会うのも、声を聞かせるのも、表情を見せるのも、そのすべてが引き付ける要素になるため、手軽なオンラインだけに頼らずオフライン手法も取り入れて、リードジェネレーションするのがお勧めです。
1. 飛び込み営業
飛び込み営業とは、相手の許可を得ずアポイント無しの状態で、突然訪問して話を聞いてもらおうとする営業手法。
タイミングが悪かったり、求められていないのであれば、話を聞いてもらえませんが、そもそも突然見知らぬ人が訪問してきても怖い。
そもそも嫌がられる営業でもあります。
しかし、直接会って話せる飛び込み営業最大限の強みを活かして、トークがうまい方であれば、自分のペースに引き込み商談へ持ち込める場合も。
足で稼ぐリードジェネレーションなので件数もあまりこなせませんが、直接会える強みがあるため、まだまだ捨てておけない手法。
基本はお断りされるため、メンタルの強さや、事前のニーズ調査などが肝に。
飛び込み営業の流れ
STEP1 訪問企業のリストを用意する
STEP2 訪問先へ移動する
STEP3 話を聞いてもらえるようその場で交渉
STEP4 突破すれば商談へ移りダメなら次回約束する
2. テレアポ
テレアポとは、テレホンアポインターの略で、事前に用意した企業リストに片っ端から電話をかけてアポイントを取ること。
会社の代表電話にかけることが多いので、受付担当者に出て頂いた後、意思決定者まで突破できなかったり、最初から営業電話は断るように社内指示が出ていると即お断り。
なかなか難しい場合もありますが、企業情報さえ分かれば誰でも簡単に実行できるメリットはあります。
無差別に電話をかけてもお断りされる確率が高いので、事前調査は必須で、少しでも角度を高めた状態で行う手法です。
テレアポの流れ
STEP1 企業リストを作る
STEP2 電話をかけてひたすら話を聞いもらえる方を探す
3. 営業代行サービス
営業代行サービスとは、自社の代わりに営業活動を行ってくれるサービスのこと。
- 電話営業
- メール営業
- 訪問営業
この3つが基本となりますが、提供会社側でリストを用意してくれる、または自社から渡したリストで対応してもらいます。
サービスを受けるには成果報酬・月額など費用がかかるため、どのような状態のリードが欲しいのか、最初にすり合わせておかないと、無駄なリードへお金を払うことに。
しかし、営業マンが雇えない、営業ではなく別のことに集中したい場合など、営業代行サービスを活用すれば営業力が補えるため、成を上げやすい。
餅は餅屋ではありませんが、自社の状況によっては営業力を別で調達すると、リードジェネレーションは加速していきます。
営業代行サービスの流れ
STEP1 自社の欲しいリードを定義する
STEP2 欲しいリードが獲得できるサービスを選ぶ
STEP3 申し込み
STEP4 稼働
STEP5 リードが入る
4. 展示会・セミナー
展示会・セミナーとは、実際に来訪いただける会場を用意して、多くの方を集めたうえでテーマに沿って発表者と視聴者に分かれ、話を進めていくイベントです。※ カンファレンスや講演なども含む
会場の設営や事前の集客は必要ですが、一度に多くの方を集められ、その場の熱気を作り出せれば行動を促せるため、温度感の高いリードが集まります。
特に、その場に足を運んでも聞きたい・見たい・会いたいと思う方は、抱えている悩みも強く、企業として求めるリードが入りやすい。
準備に労力はかかりますが、成功すれば多くのリードが得られるため、企業としては欠かせないリードジェネレーションの一つ。
展示会の流れ
STEP1 イベント会場内で企業ブースを出す参加申請
STEP2 企業ブースで使うノベルティ・資料・のぼり・モニターなどを準備する
STEP3 来場いただいた方にノベルティなどプレゼントを行い名刺をもらう
STEP4 その場で商談するか後日名刺をたよりにアプローチする
STEP5 アプローチしてダメでもメルマガを使ったナーチャリングへ移行する
セミナーの流れ
STEP1 イベントの企画をする
STEP2 会場を予約する(自社内であれば会議室を抑える)
STEP3 興味関心のある方々を集めて参加予約を頂く
STEP4 イベントを開催
STEP5 帰りにアンケートなどに回答してもらう
参加予約を頂くタイミングで、多くはリードとして企業担当者様の情報が得られます。
5. 手紙営業
手紙営業とは、基本的に直筆で書いた手紙を、企業内の重役へ届ける方法。
電話もメールも、大きい会社であれば、アプローチしたい方の前に、幾人ものストッパーが立ちはだかっています。※ ストッパーとは受付担当や現場担当者のこと
例)代表電話へ連絡を入れた場合
受付担当 → 現場担当 → 現場担当者の上司 → 上司の上司(★ここへ直接いきたい)
手紙営業では、直接届けたい方の名前・部署を指定することで、ストッパーを通り越して届けることが可能に。
手紙を書く手間はありますが、その分ダイレクトに繋がりたい方と繋がれる可能性が高まるため、近年人気のリードジェネレーションの一つになっています。
手紙営業の流れ
STEP1 ターゲット企業の決裁者情報を調べる
STEP2 手紙を書いて送る
STEP3 返答が返ってきて商談へ移る
手紙営業で大事なポイントは送り主の役職・立場であり、たとえば大手企業の部長職の方へ送るのであれば、送る側はお相手の役職より高い社長自らが送る。
バランスとしては、
送り主の役職 > 送られる側の役職
送り主側の方が、高い役職でいかなければ成功しづらい手法でもあります。
6. 紙媒体の設置
自社の製品・サービスによっては、パンフレット・リーフレット・チラシを特定の場所に設置しておく方法があります。
例)人材紹介会社の場合
駅構内に求人紙を置いてもらう
例)外壁塗装会社の場合
郵便局などお客様が普段立ち寄る場所にチラシを置いてもらう
電話番号・QRコード・サイト検索する際の文言など、すぐに行動へ起こしたい方用の情報を入れ込んでおくことで、お客様から連絡を頂けます。
紙媒体の企画・デザインから、実際に設置させてもらう交渉なども必要ですが、人がよく集まる場所に置ければ、それだけ目に触れる機会が多くなる。
お客様との接触数が増えるため、リードジェネレーションにもよい影響が与えられます。
紙媒体設置の流れ
STEP1 企画を立てる
STEP2 紙媒体設置の場所を交渉する
STEP3 デザインを作る
STEP4 必要部数を印刷する
STEP5 設置してもらう
STEP4 連絡が入るのを待つ
設置するまでは企業側の能動的な動きが必要ですが、設置してからは待つ形になります。
紙媒体のデザインなども影響しますが、一番は集客数と求めるターゲットがその場所に来てくれるかどうか。
ここがうまくかみ合わされば、手に取ってもらい連絡を頂ける確率が高まります。
商材単価でオンライン・オフラインを使い分ける
オンラインもオフラインも、かかるコストが違います。
たとえば、リードジェネレーションサイトへ登録した場合、1リードの獲得は1万円ほど。
上記と比較するため、シミュレーションとして30名規模の小規模なセミナーをオフラインで開催すると仮定し、3人がそれぞれ3日分くらいの工数がかかる計算で比較してみました。※ セミナー準備のためMTG・資料作成・当日の稼働などを考慮して1人3日分として換算
例)30リードを獲得した場合のコスト
30リード×1万円 = 30万円
3人×8h×3日分(1日1万円計算)=72万円
社内人材が多く長く動くほど、お金がかかってきます。
獲得できるリードの見込み度は手法によって変わりますが、コストだけで考えるとオンラインの方が安く、オフラインの方が高くなりやすい。
そのため、
単価が安い:オンラインのみ
単価が高い:オンライン&オフラインの組み合わせ
ターゲット・戦略を決めたうえで、上記のような考えのもと、手法を選ぶこともできます。
リードジェネレーションの事例
私たちが運営するこのサイトでも、さまざまな自社資料、またはお客様からも資料をお預かりして掲載し、資料ダウンロードの形でリードジェネレーションを行っています。
2022年1月4日~2023年8月31日でカウントした資料ダウンロードの累計
グラフでは、リードジェネレーションを始めて初月は単月15件でしたが翌年の1月は単月150件となり、1年間で10倍の資料ダウンロード数を実現できたのも、地道な小さな改善から。
そして現在では毎月200件ほどの資料ダウンロードが発生している状態で、2023年8月末の段階で累計3,223件までなっています。
リードジェネレーションは根気のいる業務ですが、やり方次第で成果が化けるため、まずは取り組み始めて頂くのがお勧めです。
リードジェネレーションを加速させる方法
自社のターゲット・戦略にもとづいて、やりたい手法が定まったら、どんどん色々とやり方を試していきます。
当然、想定していた件数に到達しないケースも出てくるので、日々微調整が必要。
その中でも、基本的に行われている、資料ダウンロードを起点としたリードジェネレーションの改善ポイントをまとめてみました。
この方法を使って、私たちもリードジェネレーションの事例でお伝えしたような、1年間で10倍になっているため、方法の一つとしてお試し頂くのもいいかもしれません。
方法1. パーソナライズ化する
資料ダウンロードのフォームを、個々にカスタマイズできるなら、ぜひ試してほしいのがパーソナライズ化であり、リードが発生しているのは全てお客様に合った文脈で、最終的なゴールまで導けているからです。
そのため、特に力を入れたいがボタンへ入れる文言。
例)パワポのデザインテンプレートが欲しい場合のボタンラベル
× 資料を見る
△ 資料ダウンロード
〇 パワポをもらう
この違いは、お客様の心情・期待・文脈に合わせているかどうか。
お客様は資料が欲しいのではなく、デザインテンプレートが欲しいので「資料」のような表現は少しずれてしまいます。
そのため「パワポ」などに変換して、お客様の意識とボタンラベルを合わせる。
上記のケースだと、ダウンロード後は「見る」のではなく「使う」が正しいので、「もらう」や「使う」と表現すれば、お客様の気持ちと一致してダウンロード率が上がっていきます。
心の壁を突破できるよう、余裕があればこの方法を一つ一つの資料ダウンロードフォームで行っていきます。
時間が足りない場合もあるため、まずは共通したボタンラベルでもいいですが、時間が出来たらそれぞれカスタマイズして検証してみましょう。
方法2. 成果の高い曜日・時間帯を割り出す
資料ダウンロードが行われた際の、時間・曜日が抽出できるなら、ぜひしておきましょう。
これらを集計することで、見に来てくれる方やダウンロードの傾向を掴むことができます。
2023年9月11日~2023年10月13日でカウントした資料ダウンロードの曜日・時間帯
たとえば私たちの媒体だと、火曜と金曜の15時以降によくダウンロードされていると判断できます。
この情報を使って、メルマガの配信タイミングを合わせたり、期間限定のキャンペーンを行ったりと、施策を行う際の判断基準にできる。
使えるデータは、意外と身近に転がっています。
方法3. 関連資料はまとめて提供
資料ダウンロードフォームごと送信しないと、資料が受け取れない場合に有効な方法が、人気資料または関連資料をまとめてお客様へ提供してあげる方法です。
氏名・社名・連絡先を何度も入れてダウンロードするのは、正直言えばお客様の手間となって、リードジェネレーションがなかなか進まない。
また、資料一つだと、あまり価値を感じてもらえなければ、関連資料をまとめることで価値を増やす。
たとえば3つの関連資料があった場合、お客様は3度フォーム送信しなければいけなかったところ、1度で済むので気も楽になります。
他にも、掲載しているものの気づいてもらえない資料もあるため、まとめてor一括ダウンロードができる状態を作っておくのもお勧めです。
リードジェネレーションとインサイドセールスの関わり方
リードジェネレーションをインサイドセールス(マーケター含む)が行い、引き上がったリードをフィールドセールス(営業)が対応する形の場合、気を付けるポイントがあります。
特によく起こるのが、
インサイドセールス「リード取れました!パスしますね」
フィールドセールス「全然商談にもならなかったよ」
両者が考えるリードの認識違いから起こる、リードの質が悪いと感じてしまう問題です。
インサイドセールス側は、とにかくリードの数と引き上げを目標にしており、数が多ければ多いほど社内評価としても高くなります。
しかしフィールドセールスは、商談からの成約による売上が目標になっていることが多く、商談にもならない成約にもならないリードには価値を感じない。
リードジェネレーションを起点にした、一連の部署間の流れが悪いと、せっかく集めたリードが十分に活用できず、放置してしまったり最適なタイミングを見逃してしまう場合も。
部署が別になっているなら、よく両部署でリードの認識を合わせ、共通の目的を持っておく。
お互い最終的なゴール(評価軸)が違うからこそ起こることなので、リードジェネレーションを行うのであれば、必ずすり合わせを行っておきましょう。
リードジェネレーションでよくあるトラブルと解決方法
リードジェネレーションを行えば、どうしても数字を追うことからは離れられません。
それがかえって、悪い数字の生み方をしてしまったり、そもそもが足りず困る場合も。
予め予想できるトラブルと、どのような解決方法があるのかまとめています。
リソース不足
とくに多いのが時間が足りない、人数が足りない、リソース不足を嘆く声。
リードジェネレーションをやり始めたばかりは、あれもこれもと、1人への負担が多くなるため、そう思ってしまうのはしかたありません。
または組織で対応し、これから拡大しようと思った時も同じく、人手が足りないと感じてしまうこともあります。
解決策
リソース不足を感じたら、まずやることが3つ。
① やらなくていいことを見つけて外す
② まとめられる工程を見つけて合体させる
③ 仕組み化
常に十分な予算・人員・時間が確保できることは無いため、どんな時も「無い」中でやっていく必要が出てきます。
「無い」からこそ、そこに合わせて組織・施策を変えられると、リソース不足が徐々に解決していきます。
リードの質が低下
リードの定義によって、感じる質の高さが変わってきます。
リードジェネレーションの段階では、すぐ商談できる方を得るのは難しいので、ナーチャリングやクオリフィケーションのタイミングで発掘していきますが、そもそもリード=商談相手と認識していると、質が悪いと感じてしまいます。
また、会社の戦略に紐づかないリードが増えても、その後の成約へ転換するのが難しくなるため、成果も出せていけない。
解決策
リードの質が低いと感じた場合、
① リードの定義を見直して社内で共通認識を改める
② 会社の戦略に合うリードジェネレーションになっているか検証する
「リード」の言葉には、たくさんの情報が含まれてしまうため、個々それぞれで求めるものが変わってきてしまいます。
改めて認識を合わせることで、同じリード獲得に向かって動けるため、MTGなどを行いすり合わせをしていきましょう。
ホワイトペーパー不足
リードジェネレーションにおいては、お客様が求める情報を幅広く用意することも大事なので、それに応じてホワイトペーパー(資料)もある程度の量が必要になってきます。
しかし、社内デザイナーがいない、他にも業務があって資料を作る時間がそもそもない場合は、なかなかハードルが高いですよね。
資料がなければリードジェネレーションが難しい、だけど作れない…現場の葛藤が日に日に大きくなっていきます。
解決策
ホワイトペーパーの量産は、リードジェネレーションでは切っても切れない関係なので、なんとか手軽に求められる資料を作っていきたいところ。
その方法としては、
① 完全なフォーマット化をする
② 企画・構成もテンプレート化する
③ デザインの意識は捨てる
これらすべて、①のフォーマット化に集約できますが、誰が作っても一定レベルの資料が作れる状態にしておくことで、量産化が可能となります。
非デザイナーの方が、資料の見栄えを考えることは難易度が高く、デザインを本気でやりたい方以外には正直重荷になる。
そこで逆の発想を行い「やる」ことではなく「しない」ことを増やして、手軽に資料を作れるようにすればいい。
最初のフォーマット化だけ時間はかかりますが、結果として量産体制が作れて、好きな時に作れる状況ができます。
ただ、同じフォーマットで作っているとマンネリ化するので、外部パートナーに資料のデザイン調整を頼む、または本格的に1本作ってもらうなどして、変化を付けていきましょう。
リード獲得を目指している方へ
リード獲得の方法は多岐にわたり、会社の状況やお客様の属性によっても、取るべき手法が変わってくるため簡単なことではありません。
それでも、一つ一つ着実に行い数字を積み重ねていく。
今から始めれば、1年後は全く違う状況になっていると思うので、将来的な売上に繋がる、会社にとっての生命線であるリード獲得を試していきましょう。