いつも見て頂きありがとうございます!「エンプレス」の編集部:fukuyamaです。文書はお仕事の様々なシーンで扱うからこそ、文書管理システムの導入で効率化できます。
お仕事は、お客様や取引先など「誰かのため」にあるからこそ、大切なことを伝えるための文書があり、社内でも大事なやり取りを文書に残しますよね。
今はデジタル化が進み、文書も紙ではなくデータで使われることが増えましたが、きちんと管理できていないと、大きなトラブルにもなりかねません。
そこで役立つのが「文書管理システム」ですが、あなたの会社に導入すべきなのか、そもそもどのようなシステムなのか、私と一緒に見てもらえると嬉しいです。
文書管理システムとは
名前の通り、お仕事に関する文書を管理できる「文書管理システム」は、データ化された文書「電子文書」を管理します。
紙の文書では、社内の鍵付きロッカーや引き出しなど保管場所が必要なのに対して、電子文書はデータを保管する容量があればいいので、物理的なスペースは必要ありません。
そのため、文書が膨大になっても容量次第でどんどん作成・保管できるものの、きちんと整理・管理していないと、必要なものをすぐに取り出して使うことができないですよね。
そこで活躍するのが文書管理システムとなり「文書」の存在意義や価値観を、最大限に引き出すためのシステムと言ってもいいと思います。
もう少し詳しく知って頂くためにも、一旦「ファイルサーバー」との違いを続けて見ていきましょう。
文書管理システムとファイルサーバーの違い
突然出てきた「ファイルサーバー」とは、データを保管するための場所。
文書管理システムも、電子文書のデータをたくさん保管できるので、ファイルサーバー?と思うかもしれませんが、文書管理システムはもう少し機能の幅が広がります。
- 必要な文書の保管・保存
- 文書に込められた情報・知識の活用
ファイルサーバーは「入れ物」として機能することが多いのに対して、文書管理システムはただ入れておくだけでなく、活用するための「仕組み」もあるんです。
ただ、中にはファイルサーバーと銘打っていても、文書管理システムの機能が備わっているものもあります。
文書の存在意義や価値観を最大限に引き出す
文書管理システムは、データ化された膨大な数の文書に対して、次のように自由な利用ができます。
・いつでも
・どこにいても
・文書を必要としている人が
・必要な文書を
・すぐに利用できる
あなたや社員のみんなが効率よくお仕事を進められる便利なシステムですが、一つ一つの文書にとっても、嬉しい機能なはず。
意味のない文書=コスト
たとえば「文書A」を作成・保管、その数ヶ月後にやっと「文書A」を使う機会が訪れました。
しかし、どこに保管したのか分からず、結局ほかの文書を代わりに使用、または文書を作り直します。
すると「文書A」はどうなってしまうのでしょう。
一つ一つの文書が「活きる」システム
もしこのまま誰にも見つけられることなく、使われることもなくなった場合、「文書A」は一体何のために作られたんでしょうか...。
単純に、一番最初に「文書A」を作成した時間や手間がもったいないですし、使われることのない「文書A」があり続ける分、容量を圧迫します。
マイナス要素しかない、かわいそうな文書となってしまいますよね。
文書管理システムは一つ一つの文書が、必要としている人から見つけてもらいやすい・使ってもらいやすい仕組みなので、社員さんにとっても文書にとっても、嬉しいシステムなんです。
文書管理システムができること
もしあなたの会社で、初めて文書管理システムの導入を考えている場合、どのような機能があるのか、あまりイメージ出来ていないかもしれませんね。
提供会社によって様々な機能があり、ここでは代表的な機能を一緒に見ていければと思います。
文書の検索
たくさんの文書データを保管できても、そこから欲しい文書をすぐに取り出すことができなければ意味がありません。
- タイトルだけでなく文書の中身まで検索できる
- 検索履歴が残る
- 絞り込み検索
- タグ付け
たとえば上記のような検索機能があり、各社で検索機能は充実しています。
権限の設定
いつでもどこでも、すぐに文書を見ることができるのは便利ですが、誰にでも見られてしまう...これは困ってしまいますね。
社内の機密文書が社外に漏洩してしまっては、悪用されるのはもちろん、会社全体の信用も失われてしまいます。
文書管理システムでは、閲覧やダウンロード、編集などの権限を細かく設定できるため、文書に応じた情報漏洩の防止ができるんです。
更新・閲覧の自動記録・バージョン管理
文書を閲覧・使用した人の名前や日付が自動で記録されるため、セキュリティの一環としてもありがたい機能です。
また、バージョンの付く文書もありますが、バージョンの更新履歴や復元なども対応しているものが多く、混乱を防いでくれます。
たとえば「社内のごみ処理ルール」という一つの文書があり、ルールが改訂していくにつれてバージョン1.0、バージョン1.2など、バージョンアップしていきますが、こういった文書の管理もできるということですね。
ワークフロー
社内ワークフローの申請・承認を、管理できる文書管理システムもあります。
システム上でワークフローのやり取りができれば、申請書を持って上長へ捺印をお願いする必要もなし。
まさにいつでもどこでも、お仕事を進められますね。
更新日のお知らせ、期限切れの文書を自動処理
契約書の更新日をお知らせしてくれたり、期限が過ぎた文書は自動で廃棄してくれるシステムもあります。
大量の文書を扱う場合、通知機能は便利ですし、不要な文書による容量の圧迫も防げるので、無駄のない管理ができるんです。
セキュリティ対策
社内文書・社外文書どちらにしても、無関係な人へ文書が漏洩してしまうのは絶対に避けたいですよね。
強固なセキュリティも、文書管理システムを導入するメリットの一つ。
- 文書管理システムの提供会社でのセキュリティ
- 文書管理システムの機能でのセキュリティ
2つの面でしっかり情報を守ることによって、安心・安全に文書を管理してくれます。
詳しくは「文書管理で大事なセキュリティ」で、見てもらえると嬉しいです。
マルチデバイス
今はPCを持ち歩かず、スマホやタブレットでお仕事する人も増えているくらい、携帯型の機器が進化していますよね。
文書管理システムは、PCだけでなくスマートフォン・タブレットでも利用できるものがほとんど。
そのため、様々なお仕事スタイルに合わせて文書を利用することができます。
クラウド型・オンプレミス型
文書管理システムには、クラウド型とオンプレミス型の2種類があります。
2つの違いは次の通り。
クラウド型 | オンプレミス型 | |
---|---|---|
特徴 | 文書データをクラウド上で管理 | 自社サーバーへシステムを導入して管理 |
価格 | 安価 | 高額 |
機能カスタマイズ | 機能制限あり | 機能制限が少ない |
利用する環境 | 社外でも文書を見たい場合にオススメ。 | 基本的には社内での利用に向いているが、VPNを使えば社外からもアクセスできる。 |
それぞれ、もう少し詳しく見ていきましょう。
クラウド型
費用が安く済むことや、社外でやり取りしやすいことから、オンプレミス型よりも人気なクラウド型。
クラウドと呼ばれる仮想空間で文書を管理するため、営業先でも文書を取り出しやすく、契約書など取引先の方々へ文書を共有したい時も簡単です。
ただし、クラウド型は文書管理システムの提供会社が管理するサーバーへ、データを預けることになるため、信頼できるシステムを選ぶ必要があります。
オンプレミス型
オンプレミス型は、システムをあなたの会社のサーバーへ導入するため、文書データを社内で管理できる安心感があります。
ただ、その分セキュリティや機器の導入、設定、管理などをすべて社内で行う必要があるため、クラウド型よりも大変な部分は多いです。
また、費用面も高額になるだけでなく、基本的には社外で文書を利用することができないので注意しましょう。
VPNを使って社外でも文書を閲覧
オンプレミス型の文書管理システムは、基本的に社内での利用となりますが、VPN(バーチャルプライベートネットワーク)を使うことによって、社外にいても文書を見ることができます。
VPNは、あなたの会社専用の無線ネット回線を指し、簡単に言うと、営業先で「社内の回線じゃないと文書が開けないよ」といった問題がなくなるんです。
しかし、VPNのルーターなど設定が必要なので、現在あなたの会社でVPNを設置していない場合は、クラウド型で文書管理システムを導入する方が簡単かもしれません。
ただ、社外で文書を見る必要がない場合もあると思うので、文書管理システムを導入する目的をハッキリさせておくのがオススメです。
文書管理で大事なセキュリティ
お仕事で利用する文書は、すべて大切に扱わなければいけないので、他者に見られたり盗まれたりしないよう、セキュリティ対策は必須。
しかし、電子文書は「データ」だからこそ、紙の文書よりも逆に管理が怖い部分もありますよね。
セキュリティが甘いと、データを改ざんされたり持ち出されてしまいますが、物理的な鍵と違って、デジタルのセキュリティはよく分からず、かえって不安...。
電子文書を安心して管理できるように、文書管理システムのセキュリティについて、私と一緒に確認してもらえると嬉しいです。
文書管理システムのセキュリティ機能
文書管理システムによって、備わっているセキュリティ機能は様々ですが、ここでは代表的なものを見ていければと思います。
2段階認証
セキュリティとして取り入れるサービスが増えている2段階認証、有名な「Amazon」さんにログインする時も設定できますよね。
PCなどでログイン情報を入力したあと、事前に登録しておいた別の連絡先へ2つ目のログイン情報が送られる仕組みで、多くの場合電話番号を登録しておき、SMSで期限付きパスワードが届く形式となっています。
簡単にログインできないようにしておくことで、不正なアクセスを防ぐんです。
アカウントロック
規定の回数以上ログインに失敗すると、ログインできなくなる仕組みもあります。
ログインIDやパスワードを忘れがちなら、あなたも経験があるかもしれませんね。
「正しいログイン情報を知らない人」として、不正ログインを防ぐことができます。
ログイン端末確認・解除
文書管理システムにアクセスしているPCやスマホ、タブレットなどを確認することもできます。
知らない・不信な端末がログインしていれば、システムの管理者によって強制的にログイン解除できるため、一種の監視機能のような役割がありますね。
IPアドレス制限
IPアドレスとは、ネット上の住所のようなものです。
文書管理システムにアクセスできるIPアドレスを制限することによって、特定のIPアドレスからしか文書を見ることができない状態にします。
IPアドレス制限は、文書管理システムを社内でのみ利用する場合に使われることがほとんどです。
履歴の管理
閲覧・ダウンロード・更新など、文書に行われたことに関して、
- 誰が行ったのか
- いつ行ったのか
これらが自動的に記録されます。
そのため、知らない人物が文書にアクセスした場合も、残された履歴で確認できるんです。
文書管理システム会社のセキュリティ
システム自体にあるセキュリティ機能だけでなく、提供会社による対策も、文書管理システムでは大事なところ。
ここでは、よく使われるクラウド型のセキュリティについて見ていければと思います。
データのバックアップ
文書データを間違って削除してしまった時はもちろん、不正なアクセスによって削除されてしまった場合も、データをバックアップ。
クラウド型の文書管理システムは、文書データをシステム会社のサーバーへ預けることになりますが、削除されてしまった文書を復旧できるのは安心ですね。
通信の暗号化
今はどんなデータも、暗号化してからやり取りされることが多いです。
通信を暗号化することによって、文書データのやり取りを第三者に盗み見られることを防ぎ、情報漏洩対策の基本でもあります。
「SSL/TLS」このような言葉をよく見かけると思いますが、これは一般的な暗号化の方法の一つで、多くの文書管理システムが採用しているんです。
データセンター
データセンターとは、文書データを保管するところ。
文書管理システムの提供会社によってデータセンターは違う場合もありますが、信頼できるデータセンターで保管してもらえているかが大切です。
保管場所のセキュリティ体制が整っていれば、安心して文書管理システムを活用することができますね。
そもそも文書管理はなぜ必要?
ここまで、文書管理システムについて一緒に見て頂きましたが、そもそもお仕事において、文書の管理が必要なのはなぜでしょう。
「契約書類がないと売上も立たないし...」
「交通費の申請に必要だから...」
「最新の内容にしておかないとみんなが困る」
様々な理由がありますよね。
何のために文書を管理する?
文書を管理する目的は視点によって変わると思いますが、次のような見方もできます。
- 社員みんなのため
- お客様のため
もしあなたのメインのお仕事が、文書を管理することなら、仕事だから、会社のために必要だから...このような見方もできますが、実は文書管理って、たくさんの人のためにあるんです。
社員みんなのため
欲しい文書をいつでもすぐに確認できる...会社にこの環境が整っているだけで、社員みんなが効率よく、安心・快適に働くことができます。
文書の確認や署名、作成、申請など、地味でちょっとしたことかもしれませんが、これらが滞るだけで、社員さんたちのお仕事はストップしたり回らなくなって、結果的に契約を逃すことだってあるはず。
そのため、円滑に文書を扱えることは会社への貢献になりますし、社員みんながストレスなくお仕事を進めるために、ひっそりと大活躍しているんです。
お客様のため
社員みんなが文書を利用しやすい体制を整えたり、一つ一つの文書を安全に管理できることは、取引先やお客様のためにもなりますよね。
必要な情報をすぐに取り出し、お仕事をスムーズに進められることによって、正確でスピーディーなお客様対応や、パフォーマンスの向上に繋がり、
「いつもテキパキ対応してもらえて安心だな」
このような信頼感も得られるはずです。
文書管理は事務的に見えて、とても大事
事故や工事による迂回でなくても起きる車の渋滞は、車一台一台のちょっとしたブレーキが積み重なって、生まれると言われています。
同じように、
「早く承認してほしいのに...」
「あの書類が見つからない...」
こういった、文書の取り扱いが各社員さんでちょっとずつ滞り、積もり積もっていくことによって、大きな損失を出すかもしれません。
単調で事務的に見えるかもしれませんが、文書管理は会社にとって、お客様やあなた、社員みんなにとっても、大切なことなんです。
文書の種類
文書と一言でいっても様々ですが、会社でよく交わされる文書を確認しておきましょう。
社内文書 | |
---|---|
連絡に使う文書 | 通知・案内文 |
記録するための文書 | 議事録・人事録・統計 |
指示・命令を出す文書 | 指示書・通達文書・辞令 |
意見・提案する文書 | 提案書・計画書・企画書・上申書・稟議書 |
申請・届出に使う文書 | 顛末書、勤怠・交通費・出張など |
社外文書 | |
---|---|
業務に関わる文書 | 依頼書・注文書・発注書・確認書・納品書・詫び状・送付状 |
あいさつの文書 | 招待状・祝い状・挨拶状・年賀状・見舞状・弔電 |
会社によっては、取引先へのプレゼン資料なんかも、きちんと管理しておく場合があるかもしれませんね。
文書管理システムを導入する目的は?
会社に文書管理システムを導入しようか考え中...
もしかすると、あなたは今このような段階かもしれませんが、あなたに強くお伝えしたいのは「導入の目的」を考えること。
この先でもお話しさせて頂いていますが、文書管理システムはとても便利です。
便利だからとりあえず入れてみよう!とすぐに行動するのもいいのですが、一旦立ち止まって、あなたの会社でなぜ文書管理システムを導入しようとしているのかを、改めて考えてみましょう。
今ある課題をどう改善したいのか
「導入したら便利そうだし...」
「社内のデジタル化が進みそう」
「文書がすぐに見つかるのはいいね!」
文書管理システムの導入を検討している理由、いろいろあると思いますが、オススメの考え方は、文書管理システムを一旦頭から消すことです。
現在、あなたの会社の文書管理体制はどうなっていますか?
必ず何かしら、問題点や改善したい部分があるはずです。
- 今ある課題や問題
- 導入してどうしたいのか
このような軸で、まずは文書管理システムを導入する目的を考える事が大切。
せっかく導入しても、合っていないシステムを選んだり、なんとなくで導入して使いこなせないままでは、意味がありませんよね。
社内の常識に囚われない
ウチの会社はこういう運用ルールだから、こんなふうに文書を管理できたらいいよね
このような考え方も良いかもしれませんが、そもそもの運用ルールは今のままで大丈夫でしょうか。
とくに同じ会社で長く勤めていると、社内ルールは当たり前になり、太く大きな軸となっていきますが、会社の在り方や時代の流れによって、運用方法も見直す必要があるかもしれません。
外からあなたの会社を見るくらいの広い視野を持って、文書管理システムの導入を考えてみてほしいです。
文書管理システムはこんな課題を解決!
文書管理システムを導入すると、どのような課題を解決できるのか、シーン別に見ていければと思います。
1.欲しい文書が見つからない...
保管機能がメインの「ファイルサーバー」だと、検索機能に優れていない場合もあるため、欲しい文書にたどり着くまで時間が掛かってしまうかもしれません。
その分、業務に遅れが発生して受注を逃してしまう...なんてことも。
飲食店でも、注文した料理がなかなか提供されないと、お客様は「もういいよ」と帰ってしまい、二度とお店に来ないことだってあります。
文書管理システムは、文書データの検索機能が充実しているため、欲しい文書へパッとアクセスし、取り出すことができて、お仕事の効率もグンとアップするはずです。
2.文書を紛失してしまった...
社内文書・社外文書どちらであっても、失くしてしまう事だけは避けたいですよね。
場合によっては会社として大きな損失になりますし、復旧できたとしてもタイムロスが発生してしまいます。
もし現在、紙媒体で文書を取り扱っている場合は、文書をデータ化するだけでも紛失しにくくなりますし、文書管理システムを導入すれば、整理整頓もしやすいです。
3.文書が多くて管理・整理できない...
取り扱う文書が多いと管理も大変ですし、会社で業務が周り続ける限り、文書はどんどん増えていきます。
文書管理システムは、ただ文書データを保管できるだけでなく、フォルダに分けて整理したり、タグ付けによる分類もできるので、たくさんのデータをスッキリと保管。
機能や設定によっては、不要になった文書を自動で廃棄することもできるので、いらないデータがずっと溜まり続ける心配もないですね。
4.出先で文書が見られない...
営業先、取引先、出張先など、社外で文書を見ることができないと、お仕事にならない場合もありますよね。
また、リモートワークが一般化しつつある今、コワーキングスペースなどを使ってお仕事する人も増えていますが、社内でなければ文書を確認できないのは不便。
クラウド型の文書管理システムは、どこにいても文書へアクセスできるため、出先でも困りません。
また、文書管理システムの多くはアクセス権限を細かく決めることができるので、必要に応じて設定することによって、より安心して利用できます。
文書管理システムに問題点はないの?
文書管理システムを導入したくても、初めての導入や、そもそも文書のデータ化もまだ進めていない場合は、不安でいっぱいだと思います。
システムって便利なんだろうけど、本当に大丈夫なの?
このような心配を少しでも解消できるよう、問題点をどう対処できるのか、一緒に見ていきましょう。
心配事1.社内文書は漏洩しないの?
クラウド型・オンプレミス型のところで見て頂いたように、クラウド型の文書管理システムは、システム提供会社が管理するサーバーへ、文書データを預けることになります。
対してオンプレミス型は、自社のサーバー内で管理。
こうして見ると、クラウド型って少し不安かもしれませんね。
会社の大事な情報を、別の会社に預けて大丈夫かな...
このように考えるかもしれませんが、今は逆にクラウド型の方が安全と見ることも出来るんです。
専門のセキュリティ体制
オンプレミス型の場合、自社のサーバーに文書管理システムを導入するため、セキュリティ対策も自社でしっかり行う必要があります。
そのため、セキュリティの見直しや、新たに必要なセキュリティは何なのか調べて設置したり、その後ずっと管理しなければならず、大変なのはもちろん、安全な状態なのかを把握するのも一苦労。
クラウド型は、システム会社のサーバーにデータを預けますが、文書管理システムを提供しているからには、セキュリティ体制も万全でなければ商売にならないはずです。
文書を大切に管理するためのシステムですから、常に最新のセキュリティ体制であるようにするのが、提供会社の役目でもありますよね。
自社独自のセキュリティでは、データをしっかり保護し切れない可能性もあるため、専門にしている会社へお願いした方が、かえって安心な場合もあるんです。
心配事2.検索しても文書がヒットしない?
文書を作成する人や保管する人が複数人いると、文書のタイトルやファイルの名前は、付け方が人によって違うと思います。
契約書など、形式的な文書なら大丈夫かもしれませんが、人によって名前にバラつきの出る文書もあるので、文書管理システムは検索機能に力を入れているものがほとんど。
もちろん、文書を探しやすくするためには、フォルダを分けて分かりやすい場所に保管しておくことは前提ですが、フォルダ管理しやすいのも文書管理システムの特徴。
それに加えて、どんどん絞り込んでいける検索機能や、本文中のキーワードも検索できる機能などを使うことによって、欲しい文書がすぐに見つけられるんです。
心配事3.誰でも文書を見ることが出来てしまう?
いつでもどこでも文書を見ることができるのは嬉しいけど、情報漏洩は大丈夫なのかな...
このような心配もあると思いますが、
- 権限の細かい設定
- 通信の暗号化
このほかにも様々なセキュリティ体制で、第三者から簡単に文書が見られないような機能を、各社が取り入れています。
社内での利用なら、一部のIPアドレスでしかアクセスできないようにする機能もあるため、必要に応じてアクセス制限できるんです。
心配事4.社外だと文書が閲覧できなくなってしまう?
誰にでも見られてしまうのは困るけど、出先や営業先で見られないのも困る...。
文書を社外でも安心して見るためには、一つ前の心配事3で見て頂いたようなセキュリティがしっかりしている、クラウド型の文書管理システムを導入しましょう。
クラウド型は、どこにいても文書を見ることができるため、社外でも利用したい場合はオススメです。
心配事5.間違えて文書を削除してしまったら?
大事な文書を、間違えてシュレッダーに掛けてしまった...
紙媒体だと復元はかなり難しいですが、こんな時に文書を電子化していると便利ですね。
文書管理システムで、各文書のバックアップ(復元の備え)を取っていることによって、うっかり文書データを削除してしまっても、復元できるので安心。
また、文書の原本を保管するための機能が備わっている文書管理システムもあります。
紙媒体では署名・捺印された原本を保管しておく必要があるのに対し、データ化された文書の場合は、
- 電子署名(「誰」を証明するため)
- タイムスタンプ(「いつ」を証明するため)
この2つを使って原本を証明することができ、デジタル化に伴い原本もデータ化が進んでいるんです。
文書管理システム一覧表
ここまで一緒に見て頂きましたが、文書管理システムについて何となく分かってもらえたでしょうか?
内容が少し理解できたところで、文書管理システムにはどのような種類があるのか、提供会社さんも合わせて一覧にしてみました。※五十音順・アルファベット順です。
文書管理システム | 提供会社 |
---|---|
雲紙舎スキャニングサービス | 株式会社 雲紙舎 |
クラウドサインSCAN | 弁護士ドットコム株式会社 |
鈴与の文書情報管理 | 鈴与株式会社 |
セキュアSAMBA pro | スターティアレイズ株式会社 |
販促倉庫 | 株式会社マジック・プロジェクト |
ファイルサーバークラウド | 株式会社 クラウドテクノロジーズ |
楽々Document Plus | 住友電工情報システム |
Alfresco Content Services | アルフレスコ・ジャパン株式会 |
ASTRUX SaaS | 株式会社デジタルマトリックス |
Bank Invoice | Bank Invoice株式会社 |
booMo | 株式会社イングカワモト |
BtoBプラットフォーム 契約書 | 株式会社インフォマート |
Cincom ECM | シンコム・システムズ・ジャパン株式会社 |
COCOMITE | コニカミノルタ株式会社 |
Confluence | アトラシアン |
ConTrack | 株式会社ベリサーブ |
DirectCloud-BOX | 株式会社ダイレクトクラウド |
DocuMaker Office | 株式会社ファインデックス |
Documal SaaS | 富士通四国インフォテック |
EIMANAGER | 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 |
e-Pod Digital | TAAS株式会 |
Fleekdrive | 株式会社Fleekdrive |
GlobalDoc5 | キヤノンITソリューションズ株式会社 |
GREEN-DOC | インフォグリーン株式会社 |
MasterControl Documents | マスターコントロール株式会社 |
MyQuickクラウド | インフォコム株式会社 |
NotePM | 株式会社プロジェクト・モード |
NsxpresⅡ原本管理サービス | 日鉄ソリューションズ株式会社 |
On Base | ハイランド |
OpenText Content Suite Platform | 日鉄ソリューションズ株式会社 |
REXファイルファインダー | 寿精版印刷株式会社 |
Security Filing System | 立山科学株式会社 |
SmartDB | 株式会社ドリーム・アーツ |
Trinity | 株式会社Zero Divide |
welog | Tribal Media House, Inc. |
Working Folder | 富士ゼロックス株式会社 |
「文書の種類」のところで見て頂いたように、お仕事で扱われる文書は様々なものがありますよね。
そのため、上記の文書管理システムは、契約書に特化していたり、説明書やマニュアル専用、エンジニアさん・プログラマさんのシステム開発用など、ある文書に特化しているものもあります。
あなたの会社で、文書管理に関するどのような課題があるのか、なぜ導入するのかをしっかり考えていけば、システム選びもスムーズに進みますよ。
最後に。
ここまで私と一緒に見て頂き、ありがとうございます。
どんなお仕事でも、書類を扱うことが多いですよね。
オフィスワークはもちろん体力仕事の工事業者さんだって、見積書や契約書など、やっぱり文書が必要です。
利用する機会が多いからこそ、システムの力で扱いやすくすると、お仕事はもっと効率化し、お客様や社員みんなのために使える時間が増えますね。
文書は社員みんなが扱うからこそ、文書管理システムの導入は大きなメリットが期待できますね!