広告の費用対効果「ROAS」とは?計算方法と下がる原因

  • | 公開 2022年12月27日
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広告の費用対効果「ROAS」とは?計算方法と下がる原因

いつも見て頂きありがとうございます!「エンプレス」の編集部:sugiyamaです。広告の費用対効果を調べる計算式から、効果が落ちる原因と、高める方法なども解説していきます。

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広告の費用対効果を計るROAS(ロアス)とは

広告の費用対効果を表すマーケティング用語ROAS(ロアス)とは、広告にかけた費用から、どのくらい成果を得られたか示す値のこと。※ ROASはReturn On Advertising Spendの略語(広告出稿で得られるリターン)

誰もが無尽蔵の予算を持っているわけではないので、限られた予算の中で最大限の成果をあげる必要がある。

広告の成果を数字として見える化したのがROASです。

ROASの計算方法は売上 ÷ 広告費 × 100(%)

広告の費用対効果を計算するには、このような式を使います。

計算式:売上 ÷ 広告費 × 100(%)
※ 計算内の売上とは、初回の方でなおかつ広告経由で発生した売上となります。

例として、200万の売上を広告費100万円で作れた場合、200万 ÷ 100万 × 100となり200%がROASに。

計算式はすごく簡単ですが、注意したいのがROASの計算式は基本的に、新規(初回)顧客が初めて購入・申込してくれた売上で計算すること。

2度目、3度目など複数回に至っている場合は、そもそも計算式が異なってくるので、気を付けなければいけません。

状況によって計算式は変わる

すべて初回購入・申込で発生した売上で計算できれば簡単ですが、状況が変われば計算式も変わってきます。

商品販売で広告の費用対効果を計る
計算式:(売上 - 売上原価)÷ 売上原価
※ 売上原価とは売れた商品に対して仕入れ原価と広告費など合わせた金額のこと

リピーターに対する広告の費用対効果を計る
計算式:リピート時の年間総売上 ÷ 広告費
※ リピーターに対しては年間を通して計算する

認知拡大で広告の費用対効果を計る
計算式:クリック回数 ÷ 対象の表示回数 × 100
※ 購入・申込など直接売上となる前のCTR(クリック率)の効果を計る

求人広告の費用対効果を計る
計算式:求人広告の総額 ÷ 採用人数 = 1人当たり採用にかかったコスト
※ 求人媒体の掲載だけでなく人事担当者の人件費なども加えるとより正確に計れる

このように、ターゲットをリピーターにしていたり、そもそもの目的を認知拡大にしていると、計算式が変わってきます。

たとえば目先の効果は100%を下回って赤字であっても年間にすると高まる可能性もある。

状況ごとに合った、計算式で計算できると、正確な費用対効果が見えてきます。

広告の費用対効果は何%ならいいのか?

広告の費用対効果を計算する際、基準は100%で考えていきます。

基準:100%
100%よりも低い → 広告効果が低い
100%よりも高い → 広告効果が高い

もう少し分かりやすいよう、早見表を作ってみました。

売上広告費費用対効果(%)効果
100万円200万円50%低い
100万円150万円66%低い
100万円100万円100%変わらず
100万円50万円200%高い
100万円10万円1,000%高い

100%よりも高ければ、広告の効果として十分なものを得られています。

しかし、広告担当者さんが当初定めた売上やROASに達していないのであれば、もちろん改善が必要。

現状に満足せず、常に高め続けていく意識が大事です。

ターゲットによって費用対効果の計測期間が変わってくる

広告出稿後に発生した成果で、費用対効果を計算していきますが、広告を見せたい相手によっても計測期間が変わってきます。

BtoC:売上がすぐつきやすい
BtoB:売上はすぐつかない

一般のお客様なら、意思決定は本人にあるので、比較的購入・申込も早い。

しかし、法人相手になると、社内稟議や比較検討が十分に行われたうえで売上になっていくため、時間がそれなりにかかります。

売上が発生するまでの期間に違いがあるため、単純に費用対効果を計算できない場合もあります。

業界によっても変わってくる?
たとえば結婚式場・戸建て/マンション購入・会社/事業売却など、人生において1度きりや数度しかなく、さらに金額も高いジャンルによっては、広告を出稿してもすぐに売上とならず、長期で計測する必要もあります。

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広告の費用対効果をなぜ調べるの?

ある程度の予算を使って広告をかければ、それに見合う効果は出せますが、同じことを考えているのは競合他社も一緒。

出稿する媒体・サービスの仕組みにもよりますが、予算を高めに設定したり、よく検索されているキーワードを使ったりと、お客様へ見てもらう努力を続けます。

しかし、ライバルが多い中でも広告を出し、より効果を高めつつ売上を増やしていくには、常に改善を繰り返す必要がある。

広告の費用対効果を調べると、何が良いのか悪いのか分かり、改善しながら費用対効果を高めていけます。

もう少し、広告の費用対効果を調べるメリット・デメリットも見てみましょう。

広告の費用対効果を調べるメリットは?

  • お客様ニーズを把握できる
  • 成果の高い広告を見極め選択と集中ができる
  • 意思決定の精度が高まる

費用対効果を見える化すると、どこが悪いのか一目瞭然で、ムダに原因探しをせずとも改善すべきポイントが見つかりやすい。

結果として、捉え違いをしていたお客様ニーズを軌道修正して、成果の高い広告へどんどん予算を回していける。

数値という、誰もが分かりやすい情報があることで、すべきことが分かりやすくなります。

広告の費用対効果を調べるデメリットは?

  • 計算の仕方で数値が大きく変わってくる
  • 数値ばかり見るとお客様の背景を考察できなくなる
  • 予算を投入すればするだけ売上は増えるが利益が低くなる

常に同じ計算式が合うわけではなく、状況によって変えなければいけません。

また、数値情報を毎日のように見るため、分かりやすい数値に囚われてしまい、実際にクリック・入力・購入/申込してくれた方を分かった気にもなってしまう。

予算だけ投下すればそれなりの結果が数値としてあられるため、お客様のことが見えない状態でムダに広告をかけ続けてしまう場合もあります。

数字の罠へ引っかからないようにするには?
数字(データ)はすべてお客様の過去を表しているため、今見ている情報は少し遅い情報。今はお客様の気持ちが変わっている可能性もあるため、過去を見つつ調整を繰り返しながら、今のトレンドなども踏まえてお客様理解に努め続けることが広告を成功させるポイント。

広告の費用対効果が低くなる原因は?

広告の費用対効果を計っていくと、段々と数字が落ち込んでくるタイミングが必ずきます。

広告は専門スキルを必要としていましたが、昨今の広告サービス・ツールは手軽になり、AIなども活用されて比較的簡単な手順・操作で使えるようになりました。

そのおかげで利用者も増え、その反対にユーザーさんからは広告が多くなったことで嫌悪感も増してきている。

今の成果がいいからと言って、ずっと続けられるものでもないので、費用対効果を悪くさせている下記の原因を見つけたら、丁寧に改善していきましょう。

そもそもリアルタイムで計測していない

費用対効果を月間で計算しているだけ。

このように長い期間データを貯め続けてから、計算していくのもいいですが、日々広告の状況は変わっています。

リアルタイム、または毎日費用対効果を確認していないと、トレンドや時期など変動するタイミングで、迅速に対応できない場合もある。

お客様ニーズの変化へ対応しきれず、効果の出ない広告へずっと予算を投じることにもなるため、なるべく短い期間で計測する意識を付けるのがオススメです。

数値の一喜一憂にはまらないように
数値を見ていると「今日は良かった」「今日はだめだった」と一喜一憂するかもしれませんが、計測自体は短いスパンで行いつつ、長期目線で広告の流れを掴んでいくと、焦った対応なども無くなります。

費用対効果が低い媒体にかけつづけている

費用対効果を計っていない場合、効果が低くなっているのに気づかないまま、ムダに広告費をかけていることも。

効果が低くなっているなら、広告の出稿先自体が自社のターゲットに合っていない、もしくはターゲットの設定が間違っている。

たとえば広告媒体で言えば、探せば簡単に100種類以上は見つかります。

試していない広告媒体・サービスもあるので、自社ターゲットに合う出稿先へ切り替えていきましょう。

CTRが低くなってきた

広告出稿した先で、リンクやバナーのCTR(クリック率)が低くなってきているなら、コピーやクリエイティブを見直す必要があります。

言葉一つで、見た目のちょっとした違いでも、広告の効果が変わってくる。

バナーであればレイアウトの型を真似たり、コピーを見直すことで、CTRはみるみる高まっていきます。

広告の費用対効果を高めるには、まず認知してもらい自分事だと感じてクリックされることが必要なので、クリエイティブの力で底上げしていきましょう。

新規獲得一辺倒になっている

広告を出す理由はさまざまですが、多くの企業さんにおいては、新しいお客様と繋がり続けていく必要があるため、新規顧客の獲得を目指すことが多いですよね。

たしかに新規顧客の獲得は、広告によって得られやすいものの、そこにばかり力を注いでは、広告で繋がれたお客様へ先に進んでもらえず売上にもならない。

せっかく繋がれた後に、エンゲージメントの向上施策が打てていないために、広告の費用対効果を悪くしています。

広告によって繋がれたお客様の温度感を高め、購入・申込まで導ける社内体制が必要です。

関連性の低いキーワードで表示されてしまっている

リスティング広告などは特に、広告を表示させるキーワード設定によって、費用対効果が大きく変わってくる。

お客様にならない方が検索するようなキーワードで設定していたり、競合他社が大きな金額を投じているキーワードで勝負をしていたり。

改めて設定キーワードを見直すことが大事です。

クリック後のLPがニーズにマッチしてない

広告の費用対効果は、クリックしてページを見てもらう前と、クリック後に見てもらうランディングページやホームページの良し悪しがかなり影響してきます。

たとえば、広告リンク・バナーで謳っている内容とは異なる内容が、飛び先のページに書かれていたらどうでしょうか。

関係ないページに飛ばされたと思って、ユーザーさんは怒ってすぐに離脱してしまいます。

広告のクリエイティブと、広告経由で見てもらうページのクリエイティブを合わせるのはもちろん、ユーザーさんの気持ちを高め続ける情報を盛り込んで、最終的には目的のアクション(フォーム送信など)を起こしてもらわなければいけない。

ユーザーさんが広告に触れる前後の行動、その両方を促進出来るクリエイティブを用意していきましょう。

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広告の費用対効果のおさらい

広告の費用対効果の計算式は?

広告の費用対効果(ROAS)を確かめるには「初回の総売上 ÷ 広告費 × 100(%)」で計算できます。

広告の費用対効果を高める方法は?

まず認知がなければ何も始まらない。

ターゲットに対して見てもらえる広告を出し、そこからリンク・バナーをクリックしてもらえるキャッチコピー・デザインが重要です。

広告の費用対効果が悪くなる原因は?

広告のクリエイティブだけでなく、リンク・バナーをクリック後に閲覧するページのクリエイティブにも影響されます。

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2012年よりwebデザイナーとしてデジタルマーケティングの支援を開始。その後はマッチングプラットフォームの立ち上げ、売上ゼロからグロースに携わり黒字化後に事業譲渡。現在は資料サービス「エンプレス」にてプロジェクトマネージャーを務め、コンテンツの制作から運用、100社以上のお客様支援を実施。そこで得たノウハウをコラムとして投稿中。
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