いつも見て頂きありがとうございます!「エンプレス」の編集部:sugiyamaです。営業・マーケティング活動に欠かせないホワイトペーパーを、自社で量産するためのテンプレート各種をご紹介しています。
ホワイトペーパーは、企業が見込み顧客を獲得し、ブランド価値を向上させるための重要な資料であり、専門知識やデータを活用して、ターゲットにとって価値のある情報を提供します。
しかし、自社の営業・マーケティング戦略に基づいた企画立案、そして執筆とデザインに至るまでの作成プロセスは、多くのスキルが必要なので、社内人材だけでは難しいことも少なくありません。
そんな時に役立つのが、専門知識やデザインスキルがなくても、すぐに質の高いホワイトペーパーが作成できる、パワーポイント形式のホワイトペーパーテンプレートです。
この記事が、効率的かつビジネス成果を高めるホワイトペーパー作りに、活用できる情報となれば幸いです。
- 目次
- なぜホワイトペーパーの無料テンプレートが必要なのか
- ホワイトペーパーテンプレート使用前の確認事項
- ホワイトペーパーの構成に使えるテンプレート
- ホワイトペーパーのデザインに使えるテンプレート(PPTX形式)
- ホワイトペーパーテンプレートの活用方法
- 最後に
なぜホワイトペーパーの無料テンプレートが必要なのか
ホワイトペーパーを作成するには、主に4つのスキル(専門性)が必要です。
① プロジェクトマネジメントスキル
② 魅力的なストーリーを作る企画構成スキル
③ 企画構成をストーリーとして書き起こすライティングスキル
④ ストーリー化した情報の魅力を具現化するデザインスキル
専門スキルの保有者でプロジェクトチームを作り進めていくのが一般的ですが、これらのスキルを全て自社の人材だけで集めようとしてもなかなか見つかりません。
そしてスキルが足りないと、各工程で時間がかかり、完成まで遠くもなってしまう。
また、競合他社も同じようにホワイトペーパーを活用しているため、お客様から見られた時に内容が比較されて、質が低ければその時点で優劣が付いて競争力を失うリスクもあります。
しかし、ホワイトペーパーを作るために必要な情報がまとまったテンプレートを利用できれば、足りないスキルを補い、時間もコストも減らせるので、費用対効果の高いホワイトペーパーを生み出せます。
すべて自前で用意すれば、それだけ手間もかかるので、使えるのであればテンプレートを活用して、効率的な作成を行っていくのがお勧めです。
ホワイトペーパーテンプレート使用前の確認事項
ホワイトペーパーを作成するのに役立つテンプレートをご紹介していきますが、その前に確認しておきたいことが3つほどあります。
項目 | 説明 |
---|---|
ファイル形式 | ・視覚的に訴求したいならパワーポイント(.pptx) ・テキストベースでまとめたいならワード(.docx) ・データ分析結果や表形式でまとめたいならエクセル(.xlsx) |
ジャンル | 課題解決型、調査レポート型、製品・サービス紹介型、事例型など目的やターゲットに合わせて適切なジャンルのテンプレートを選ぶ |
著作権 | 無料のテンプレートであったとしても著作権が作成者に帰属している場合が一般的なので、商用利用可能かまたは制限や改変が禁止されているなど利用規約の事前確認が必要 |
これらのポイントに注意して、それぞれホワイトペーパーのテンプレートを活用しますが、特に著作権問題があとになって発覚するケースも多いため注意が必要です。
ホワイトペーパーの構成に使えるテンプレート
ホワイトペーパーは、ジャンルによって一般的な構成(話の流れ)があるため確認していきましょう。
課題解決型の構成テンプレート
課題解決型のホワイトペーパーは、ターゲットが業務で感じている不安や不満、うまくいかない悩みについて、ノウハウ提供することで解決へ導き信頼を得るためのホワイトペーパーです。
構成の後半に自社の製品・サービス紹介スライドを入れたりしますが、注意したいのは製品・サービスが解決策になるのではなく、まずはノウハウのみで解決できる状態まで持っていくこと。
まだ顧客との信頼関係が作れていない状態で、いくら製品・サービスの魅力を伝えても話を聞いてもらえず、営業感も増してマイナスブランディングになってしまう。
そのため、ノウハウ提供による解決までをセットにして、製品・サービス紹介は補足情報として扱いましょう。
順番 | 構成 | 説明 |
---|---|---|
1 | 表紙 | 何に対する課題が解決できるか分かりやすく表現 |
2 | 課題 | 関連する複数の課題をあげて自分事化してもらう |
3 | 解決方法 | 課題に対して解決できるノウハウを提供 |
4 | 事例・根拠 | 解決方法を試すことで得られた実体験や成果 |
5 | 総括 | 解決することで得られる未来を提示 |
6 | CTA | 課題解決に対する相談先として電話番号やメールアドレス(またはフォームのURL)を記載 |
調査レポート型の構成テンプレート
調査レポート型のホワイトペーパーは、自社で蓄積した独自データや、改めてオフライン・オンラインで収集した情報をまとめてレポーティングした資料のこと。
レポートする情報が手元にない場合は、特定課題に対し問いや仮説を立てて、調査サービスの活用で数十~数千人からヒアリングを行い、実態を確かめていくプロセスと結果をまとめた内容も人気です。
手間と時間はかかりますが、自社でなかなか取り組みづらいからこそ、希少性を感じやすくなります。
他社が調査データをそのまま使えないので情報自体の模倣性も低く、市場における専門家として優位なポジションも築きやすくなるホワイトペーパー。
順番 | 構成 | 説明 |
---|---|---|
1 | 表紙 | レポーティングした情報の魅力を端的に表現して引き付ける |
2 | 概要 | なぜ調査を行ったのか目的・問い・仮説など背景を伝える |
3 | 調査手段 | 調査手段を明確に伝えて真実性を強める |
4 | 調査内容 | 調査プロセスを段階的に伝えていく |
5 | 調査結果 | 最終的に問い・仮説に対してどのような結果になったのか |
6 | 考察 | 問い・仮説に対する結果から導き出される事実 |
6 | CTA | 調査データに関わる問い合わせや専門家として相談受け入れのための電話番号やメールアドレス(フォームURL)を入れる |
製品・サービス紹介型の構成テンプレート
製品・サービス紹介型のホワイトペーパーは、自社が扱う製品・サービスの概要や魅力をまとめた資料のこと。
業務に対する課題があり、解決の手段として製品・サービスを探している方へアピールするために使われます。
今の段階で解決手段を探している方はそう多くないため、ダウンロードしてもらえるだけでアプローチできる見込みは高いと言えます。
注意点は、比較サイトや資料ダウンロードサイトに掲載した場合は、情報収集や比較が前提となるため、自社の公式サイトよりも見込みは大幅に下がり、すぐに商談へ持ち込めずナーチャリングが必須となります。
順番 | 構成 | 説明 |
---|---|---|
1 | 表紙 | 製品・サービスの魅力を端的に伝える(または対象者を明確にする) |
2 | 会社概要 | 開発・運営会社の基本的な情報を公開 |
3 | 製品・サービス概要 | 製品・サービスを初めて知る相手に対して概要を伝える |
4 | 課題 | 製品・サービスの対象者が解決できる課題を可視化または共感できる内容を盛り込む |
5 | 解決方法 | 製品・サービスを利用した課題解決の方法 |
6 | 選ばれる理由 | なぜ製品・サービスが選ばれるのか魅力やメリットを可視化 |
7 | 事例・根拠 | 実績・事例・成果を伝えて利用後のイメージを明確にしていく |
8 | 特典・キャンペーン | 製品・サービスがお得に利用できる情報を伝えて行動を促す |
9 | CTA | 製品・サービスに対する相談や申込・購入に繋がる電話番号・メールアドレス(フォームURL) |
事例・成果型の構成テンプレート
事例・成果型のホワイトペーパーは、検討段階にある見込み顧客に対し、意思決定を後押しするための資料です。
自社顧客の事例を通して、「似た状況の課題がどのように解決されたのか」を示すことで、製品・サービス利用後の具体的な成功イメージを持ってもらえます。
特に、ターゲットと近い業界や課題の事例は説得力が高く効果的であり、制作にはインタビューや許可取りなど高いハードルはありますが、一度作成すれば繰り返し活用でき、費用対効果は抜群。
今事例・成果型ホワイトペーパー用の構成テンプレートを用意したので、活用頂き見込み顧客の信頼を掴んでいきましょう!
順番 | 構成 | 説明 |
---|---|---|
1 | 表紙 | インタビュー内で得られたキャッチーな表現を抽出 |
2 | インタビュー企業の概要 | 事例として掲載許可を頂けた企業の紹介 |
3 | 導入・購入の経緯 | なぜ製品・サービスの導入・購入を決定したのか経緯を解説 |
4 | 提供体制 | 製品・サービスの提供体制でどう取り組んで生きたのか可視化して安心材料を提供 |
5 | 利用プロセス | 顧客がどのように利用しているのか具体化 |
6 | 成果 | 製品・サービスを利用することで得られた成果や顧客からの評価 |
7 | CTA | 製品・サービスの導入・購入に対して前向きな気持ちになったタイミングで連絡できるよう電話番号・メールアドレス(フォームURL)を掲載 |
台割のPPTXテンプレート
ホワイトペーパーの構成をまとめた後は、まず台割(たたき台)を作っていきます。
台割を作るのも時間がかかり、どのような情報を仮に入れていけばいいか分からないことも多いため、テンプレートを使い時間短縮していきましょう。
※ 提案書作りのテンプレートですがホワイトペーパー作成にも使えます。
ホワイトペーパーのデザインに使えるテンプレート(PPTX形式)
ホワイトペーパー作成で使えるデザインの型・パーツを、それぞれパワーポイント(PPTX形式)でテンプレート化しているため、ぜひ無料ダウンロードしてご利用ください。
PPTXファイルなのでGoogleスライドやCanvaなどにも取り込めます。
デザインテンプレート①
デザインテンプレート②
表紙テンプレート
スライドテンプレート
フレームワークのテンプレート
グラデーションのテンプレート
図解テンプレート
目次テンプレート
ピラミッド図テンプレート
ホワイトペーパーテンプレートの活用方法
ホワイトペーパーのテンプレートとは、一定の成果が出せる型でもあるので、活用すれば短時間で狙い通りに作成ができます。
しかし、自社の状況やホワイトペーパを見てほしいターゲットが違えば、当然そのままでは合わないため、テンプレートを入手したら必ず行う4点を確認しておきましょう。
① テンプレートのカスタマイズ
② 情報の質と信頼性の担保
③ CTAの設置忘れを防ぐ
④ 露出施策
① テンプレートのカスタマイズ
ホワイトペーパーのテンプレートファイルは、汎用的に使える状態で作られていることが多く、フォント・色・レイアウトが自社のブランドに合わないケースがあるため、テンプレートはそのまま使わず自社のブランドを反映させて統一感が出るよう調整しましょう。
テンプレートをたたき台として活用すれば、あとはブランドの反映をするだけなので、デザインにかかる時間を短縮できます。
② 情報の質と信頼性の担保
構成やデザインなどテンプレートを使えば一定の品質を保てます。
しかし、盛り込んだ情報の質自体は、あなたやプロジェクトチーム側で信頼性を担保する必要があるため、テンプレートの利用で浮いた時間は、品質向上に回すのがお勧めです。
③ CTAの設置忘れを防ぐ
入手したテンプレートの中には、構成やデザインは組み込まれているが、肝心なCTA(コール・トゥー・アクション)と呼ばれる読み手の行動を促す情報を入れ忘れてしまう場合もあります。
ホワイトペーパーの最後には必ず、CTAとして電話番号・メールアドレス・相談フォームのURLなど、読み手の行動をサポートするスライドは忘れず入れておきましょう。
④ 露出施策
ホワイトペーパー作成は時間や労力がかかるため、完成させることが目的化しがちです。
しかし本来の目的は、リード獲得や見込み顧客との信頼関係の構築であるため、ホワイトペーパーを作るだけで満足せず、活用するシーンをあらかじめ想定しておくことが大事。
たとえば、以下の露出施策をセットで計画するのがおすすめです。
- Webサイトでのダウンロード提供
- SNS広告やリターゲティング広告
- メールマーケティングでの配信
- 展示会やセミナーでの配布
- 業界メディアやプレスリリースでの告知
これらの施策を組み合わせることで、ホワイトペーパーを「作って終わり」にせず、効果的に活用できるため、露出施策まで考慮し、成果につながるホワイトペーパー作成を進めていきましょう。
最後に
ホワイトペーパーの無料テンプレートは、本来必要であったスキルを不要にし、作業時間の短縮にも繋がるため、効率的に完成まで進められるビジネスアイテムです。
うまく活用すれば、リソースを1/3~1/4まで圧縮でき量産も可能に。
この記事が、あなたのホワイトペーパー作成を、ラクにできる情報となれば幸いです。
ホワイトペーパーの作成に役立つ記事
・ホワイトペーパーの目的は?役割・効果・メリット・デメリット
・【全工程】ホワイトペーパーの書き方
・DLされるホワイトペーパーのデザイン見本36パターン
・やってはいけないホワイトペーパー(WP)制作9つのこと
・ホワイトペーパーの掲載先まとめ&特徴
・ホワイトペーパー作成ツールおすすめ5選!使い心地や機能を比較
・ホワイトペーパーの制作代行サービスおすすめ