ホワイトペーパーの行動モデル・特徴・使い方など基礎知識

  • | 公開 2021年05月26日
ホワイトペーパー
ホワイトペーパーの行動モデル・特徴・使い方など基礎知識

いつも見て頂きありがとうございます!「エンプレス」の編集部:sugiyamaです。資料請求から始まるユーザーさんとの繋がりを深くするための、ホワイトペーパーマーケティングの方法をまとめています。

「ホワイトペーパーって?何に使うの?」

マーケティングでリードを獲得するために使われるホワイトペーパーですが、何をどう扱ったらいいのか分からないこともありますよね。

目的や使い方など、ホワイトペーパーをフル活用するための基礎知識をまとめました。

この情報が、あなたのお役に立てられれば嬉しいです。

こんな方にお勧め!
・ホワイトペーパーを作りたい
・リードをもっと増やしたい
・資料請求を増やしたい

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ホワイトペーパーとは

ホワイトペーパーとは、自社が独自で出せるノウハウ・データ・調査レポートなどをまとめた資料を指します。

もともとは、白書(はくしょ)と呼ばれる政府関係などの資料・報告書のことで、現代では企業がマーケティング等で使う「ホワイトペーパー」と言い換えられて使われていることが多いです。

BtoB・BtoCは関係なく、どの業界でも企業からお客様に向けた伝達手段として活用している情報媒体のこと。

どんな目的で使われているのか?

何を目的に使われているのか。

企業側  :企業情報の伝達、ブランディング、見込み顧客作りなど
ユーザー側:必要としている情報の取得、期待している情報の取得

ホワイトペーパーには、その企業だからこそ出せる専門性・独自性・新規性が含まれたノウハウ・データ等が掲載され、ユーザーさんは期待を感じて入手しようとする。

ホワイトペーパーとは?行動モデル・特徴・使い方など基礎知識

図式:企業情報×期待=ホワイトペーパー

お互いにメリットがあり、相互コミュニケーションを促すのがホワイトペーパーです。

情報伝達だけでなく、企業とお客様の結びつきを強めるためにも活用されています。

ホワイトペーパーの成果とは?

企業マーケティングのために使われることの多いホワイトペーパーですが、何をもって成果と言えるのか、その判断基準は企業ごとで違うと思います。

  • マーケティング活動で使える連絡先が増えた(リード)
  • 売上が増えた

もちろんこれらの結果は大事ですが、もう少し細かく内訳を見てみると、下記のようなことが発生しています。

  • ダウンロード後に相手社内で広まり依頼が入ってきた
  • 価値のある情報として何度も繰り返し利用された
  • ファンになって自社のことをすぐ思い出してもらえるようになった
  • 期待値を超えたことによりSNSで自然に広まった

ホワイトペーパーはPDF形式やPowerPointなどのデータで受け取ることが多く、受け取った側が自由にその情報をどう扱うのか選択できるため、満足が得られればオンライン・オフラインともに広まりやすい。

単純にダウンロードされたことを成果と考えてもいいですが、相手の手に渡った後の行動も考えられると、品質を高めるアイデアも浮かびやすいです。

作成形式

用途によって様々な形で作られており、文章・画像・データなど用いられることが多いので、誰でも読み取りやすい形で資料が提供されています。

  • PDF(.pdf)
  • PowerPoint(.pptx)
  • Excel(.xlsx)
  • Word(.docx)
  • 画像(.gif、.jpg、.pngなど)
  • HTML(.html、.phpなど)

コンテンツマーケティングとの深い関係性

文章・画像で作られることが多いホワイトペーパーですが、コンテンツと呼ばれる情報に分類されます。

参考:コンテンツマトリクス

また、ホワイトペーパー単体で用意しても意味はなく、「気がつく→求める→取得→閲覧→推奨」の行動モデル(ASOSA)をとってもらう必要があるため、コンテンツマーケティング思考が求められる。

ユーザーさんの心理・行動のステージ(階段)を一つずつ上ってもらう、ホワイトペーパーを活用したマーケティング施策を考える事が成功への近道となります。

使う前に考えておきたいこと

資料請求・ダウンロードの際に使われるホワイトペーパーですが、今後活用していくためにも特性を覚えておくのがオススメです。

事前把握すれば、どう扱うべきなのか判断できるため、それぞれを見てみましょう。

影響範囲

一人だけ:ダウンロード者のみで完結
複数人 :社内で共有される

影響範囲は、ダウンロードした人だけなのか、それとも広範囲に影響するのか。

ホワイトペーパーのテーマによって、影響範囲が全然変わってくるので、出せる結果もそれに応じで変化します。

興味の度合い

・情報のみに興味がある
・企業とその情報に興味がある

ユーザーさんの意識や興味がどこに注がれているのか。

ホワイトペーパーを求める動機の違いを理解しておくと、用意すべき内容・見せ方を判断できるようになります。

ステータス確認

・求められる時間軸はいつか(数か月後?今すぐ?)
・心理的不安の度合い

ダウンロードされたテーマによって、ユーザーさんの状況が判断できる。

今、ユーザーさんのステータスはどの段階なのか、ホワイトペーパーのダウンロードのされ方、内容によって判断できます。

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ホワイトペーパーマーケティングの幻想(実情)

せっかく希望を持ってホワイトペーパーを求めて頂いているのに、いきなり怖いことを言いますが…制作側が思っている以上にホワイトペーパーの扱われ方は酷いものです。

理想
・ずっとパソコンの中で保存してもらえている
・何度も見てもらえている
・社内中に共有されている
・案件依頼に紐づく選定企業先として意識されるようになった

現実
・チラ見で終わり
・数分後にはゴミ箱行き
・内容への不満がSNSで拡散される

など、請求・ダウンロードされているのだから、それなりに期待してもいいのかな?と思わせますが、実際は単なる消費として扱われていることが多い。

学びを得ようと熟読して、本であれば擦り切れるくらい読まれているなんてことは、当たり前の状況ではありません。

企業とユーザーの意識の違いが失敗を生んでいる

企業としてはリード獲得・将来の売上を見込んでホワイトペーパーを作ることが多く、ビジネス色がぷんぷん匂っています。

ビジネスで活用するために用意するのは問題ありませんが、ホワイトペーパーを求める前提が企業とユーザーで下記のように違う。

求める目的の違い
企業  :リードが欲しい → ある程度の内容でいいかな
ユーザー:情報が見てみたい→ なんだこんなもんか

ダウンロードしてくれるユーザーさんに価値提供することを前提にしているのではなく、自社利益を先に考える意識になりやすいため、ホワイトペーパー自体の品質が中途半端・悪くなりやすい。

ユーザーさんは期待して求めてくれたのに、品質が悪ければ期待を下回り、結果的に使ってすぐ無くなる消費物として扱われてしまいます。

理想の形
企業  :価値を提供したい→ 求められる情報を載せる → 満足させてから自社利益
ユーザー:情報が見てみたい→ すごい! → もっと知りたい!

前提の意識、マインドセットの違いが引き起こしている問題です。

基本は、ユーザーさんに価値を提供し、一人に対して心を深くえぐるように突き刺さる強烈なコンテンツを提供する意識を持たなければ、企業側のリードが欲しいという思惑が透けて見えてしまい、マイナスブランディングになってしまう場合も。

ホワイトペーパーマーケティングの難しさ

ユーザーさんに価値を提供したいですが、あなたの競合他社もホワイトペーパーを使ったマーケティングを当然のように行っているため、同じような内容では勝てません。

それならと、圧倒的な情報を提供したとしても、それを続けるのが難しい…。

競合他社よりも価値ある情報を提供する
 → 一度見られたら、その人の糧となり、別の形で世に出されていく
  → 期待値はあがり、さらに上位レベルの情報を用意しなければいけない
   → 自分達の継続的なレベルアップが必須

期待値を超え続けなければいけないため、一次的にノウハウ・独自のデータを提供しても、すぐ使えなくなる。

極端な発想かもしれませんが、このような難しさがホワイトペーパーを使ったマーケティングには存在しています。

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基本行動モデルASOSA(アソーサ)

ホワイトペーパーマーケティングで覚えておきたい行動モデル:認知・要求・取得・閲覧・推奨のASOSA(アソーサ)

ホワイトペーパーの使いどころとして、カスタマージャーニーマップを作りながら考えることが多いと思います。

しかし、ユーザーさんの段階的な行動を大まかにしか把握できないカスタマージャーニーだけでは、機会を逃すかもしれないので、ホワイトペーパーに関する行動だけを抽出した行動モデルのASOSA(アソーサ)を覚えて頂くのもオススメです。

認知(Aware)※気が付く
要求(Seek) ※求める
入手(Obtain)※手に入れる
閲覧(See) ※内容を見る
推奨(Advocate)※周りに広める

認知(Aware)

認知とは、ホワイトペーパーの存在や、資料請求・ダウンロードできるのを知ってもらうこと。

例えばオウンドメディア(公式サイトなど)に対して、ダウンロードページを持たせたとしても、自分が思っている以上に、その存在に気付いてもらえていないことは多い。

リンクを付けている、ボタンを付けている、だけど全然そのページに入ってもらえないのが現実です。

「存在」しているから気づいてもらえるという意識は危ないので、まずは資料請求・ダウンロードできることを知ってもらうのが第一の優先事項として考えましょう。

要求(Seek)※求める

要求とは、誰かに言われて実行するのではなく、行動に発展する内なる動機が起点となって、自ら望んで能動的に行動へ起こしてもらうこと。

自ら手に入れようと求められて、初めて資料請求・ダウンロードが実行されます。

ホワイトペーパーのテーマはもちろん、ダウンロード前後の見せ方や、そこまでに至るストーリーを整えて、ポジティブな気持ちを芽生えさせる。

ホワイトペーパーに対して「期待」を感じてもらうことが大切です。

入手(Obtain)

入手とは、ホワイトペーパーを実際にユーザーさんの手元へ届けるまでのこと。

方法も色々あり、

  • リンクをクリックして直接ダウンロード
  • フォームで個人情報の入力と引き換えにダウンロード
  • webページとして見れる形
  • スライドシェア(資料掲載のプラットフォーム)
  • SNSを通じた配布

など色々ですが、自社がお付き合いしていきたい方々だけでなく、今後お付き合いの可能性のある方々に対しても、ホワイトペーパーを手に取ってもらえるような方法を考えていきます。

入手のしやすさ、入手場所も大切なんです。

閲覧(See)

閲覧とは、実際にホワイトペーパーを見てもらうこと。

資料請求・ダウンロードされたのであれば、当然見てくれると思いたいですが、意外とこの思いは裏切られます。

最初から営業要素が満載で自社・サービス自慢ばかり、またはフォントが小さすぎて読みづらい、他にもありますが「閲覧」することにストレスがかかるようなホワイトペーパーになっていると、すぐにゴミ箱行き。

すぐ捨てられないホワイトペーパーにするには、情報価値を高めておく必要があります。

テーマ・キャッチコピー・文章・デザインなど、全てを駆使して魅力的なホワイトペーパーを作っておくことが大切です。

推奨(Advocate)

推奨とは「見て」「読んで」もらえたホワイトペーパーに対して、期待通りだった、またはそれ以上だった時に発生する信頼感や好感触による他者への共有の発生を指します。

情報に対してはもちろん、作り手(企業)に対する信頼が高まることで、他の人にも安心して共有できるようになる。

共有相手に喜んでもらえると、それらが全て共有者に返ってくるため、ホワイトペーパーをダウンロードした本人の幸福度があがります。

推奨を発生させるには、掲載内容の価値をどこまで高められるかが重要です。

認知 → 要求 → 入手 → 閲覧 → 推奨の先にあるもの。

知ってもらえなければ意味がない。
欲しいと求められないといけない。
手に取りやすくしなければいけない。
内容が見やすくなければいけない。
誰かに教えたくなる気持ちにさせないといけない。

ホワイトペーパーを使ったマーケティング施策は、単純に資料を用意すればいいのではなく、ユーザーさんとの接点、感情が動き出すポイントそれぞれに最適な施策を落とし込んでおく必要があります。

この一連の流れを通して満足度を高めることができれば、あなたや会社のファンになってくれて、ビジネスを加速させることができる。

ASOSA(アソーサ)の行動モデルを意識して、ホワイトペーパーの効果を最大限高めていくのもオススメです。

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資料請求・ダウンロードの難しさ

マーケティング活動がうまくいっている人や企業に話を聞くと「フォームからリードがバンバン入ってくるよ」と言われたこと、ありませんか?

インターネット上の記事でも、自社サイトから月間500件ものリードがとれる、こんなインタビュー記事も見た事があるかもしれませんね。

しかし、資料請求・ダウンロードは、単にフォームを設置すれば獲得できるのではなく、ユーザーさんの心理的状況や促す行動も変わってくる。

簡単に考えると足元をすくわれる場合もあるため、まずは記事の閲覧と、資料請求の違いを比較して見てみます。※ フォーム送信用ページを別に設けて、そのページで送信する形で説明。

項目記事閲覧資料閲覧
存在の認知検索からのページ流入ページからの遷移
ユーザーアクション閲覧のみ入力、送信、閲覧
アクションに必要な情報-個人情報が必要
心理的ハードル低い高い
ユーザー側の求め欲しい情報があるから見ている最初は求めていない
企業側の求め見てほしいリードがとりたい!

「情報を見る」ことは同じなのに、資料に関しては情報を見れてもらえるまでのユーザー行動が変わってくる。

さらに、最初から資料を求めて見に来る人は少ないのに、企業側は資料請求をしてもらうことを強く求めている。

両者間の温度感に差がありすぎると、資料請求・ダウンロードを増やすことはできない、またはダウンロードされたとしても、その後の関係値は向上しにくいです。

温度感は反比例していく

ユーザーさんは情報が見たいだけなので、ストレスなく見れればいいと思っています。

しかし、企業は資料請求による個人情報の収集を目的としていることが多いため、ユーザーさんの温度感に反比例して資料請求・ダウンロードに熱い視線を向けている。

この温度差がホワイトペーパーマーケティングを失敗させる原因となっています。

資料請求・ダウンロードの際のユーザーと企業側の温度感の差

何が何でも資料が欲しい人はいないので、企業都合考えていると、ユーザーさんに満足してもらえないことが増えていきます。

やってはいけない施策の数々

資料請求・ダウンロードをしてもらう、または実際に見て満足してもらうためには、ユーザーさんとの関係値を向上するための施策が必要です。

しかし、

  • コンテンツ閲覧を邪魔するくらい資料請求ページへ誘導をする
  • だますような言葉を使って請求させる
  • 故意に間違いを発生させて請求させる

たとえば一定時間経過、または記事終わりのページ下部まで見たら出てくるポップアップなど、資料請求できることを知らなかった人に対しては、資料の存在に気付いてもらえるためいいですが、何度も出てきたら嫌になりますよね。

逆にアピールしなければ、資料請求される頻度も減るためバランスが難しい。

単体ではなく全体のコミュニケーションデザインをする

ホワイトペーパーを作る。
資料請求・ダウンロードページへ誘導をする。
資料請求・ダウンロード用のフォームを付ける。

このように、それぞれの対応も大事ですが、ホワイトペーパーがダウンロードされる前後全ての、ユーザーさんの行動をデザインする必要がある。

ホワイトペーパーは、ユーザーさんの期待を具現化した情報でもあるので、期待を裏切らないコミュニケーション設計が大事です。

ダウンロード形式による最適な資料の違い

ホワイトペーパーを作ってリード獲得したい、だけど情報は何を何を入れればいいの?

初めてだったり、作り慣れていないと、何を情報として掲載すればいいか分からないこともありますよね。

種類としては、10種類前後あるのですが、資料の手に入れ方によって相性がある。種類の参考:顧客が喜んでDLしてくれるホワイトペーパー11種類

フォーム入力なし(主にBtoC向け)
・資料以外でもネットで探せば比較的すぐに見れる情報
・使い方、ガイド、マニュアル
…etc

フォーム入力なしの、主にBtoC向けの資料は、リンクが資料のフォルダ先を示しており直接ダウンロードできる、またはwebページ上で掲載されていたり、無料で簡単に閲覧できる形式と相性がいいです。

フォーム入力あり(主にBtoB向け)
・自社の独自データ
・自社のノウハウ
・まとめ(集めるのに手間がかかる情報)
・業界動向、トレンド(最新情報)
・新たな解釈で編集された情報
…etc

フォームの有り無しは、情報に対する価値と入手の難しさの違い。

情報の価値が低い × 情報入手がしやすい = フォームなし
情報の価値が高い × 情報入手がしにくい = フォームあり

特に自社のノウハウ・データを使った資料だと身を切るようなもの、自社からしたらキツイ情報提供な半面、ユーザーさんにとっては貴重な情報なので期待値が非常に高い。

情報そのものに価値があり、出回っている数も少ないので、フォームに個人情報を入力しても欲しい思ってもらいやすいため、心理的ハードルの高さを超えていけます。

仮に、情報価値が低い資料をフォーム形式で提供すると、個人情報の入力と情報価値を天秤にかけられた際、釣り合わないのでユーザーさんからは失望や怒りの感情がでてきてしまう。結果的にマイナスブランディングとなるので注意しましょう。

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ホワイトペーパーの基本的な使い方

たくさんのリードを獲得するなら、ユーザーさんと接触するタイミングで、的確なアプローチが必要です。

ホワイトペーパーがダウンロードされる前後のタイミングで必要な施策をまとめました。

ダウンロード前の施策

ホワイトペーパーのダウンロード前で大事なのが以下の3つ。

  • ホワイトペーパーの品質
  • ダウンロードできることの認知
  • ダウンロード時に発生する心理的ハードルを下げる

どれも外せない要素なので、詳しく見ていきましょう。

ホワイトペーパーの品質

品質は一言で表せないのですが、

  • タイトル
  • 情報の専門性、独自性
  • 情報量
  • 分かりやすさ
  • デザイン

などたくさんの要素が関係してきます。

特に、情報の内容そのものに「価値」があるかどうかが一番大切。

タイトル

ユーザーさんの意識に潜り込み、一瞬で意識を奪うタイトルが付けられると見てもらえる確率は高まります。

しかし、キャッチーな言葉を選んだり、何か心を不安にさせるような強い言葉を選ぶのも方法の一つとしてありですが、期待値を上げ過ぎてしまって、タイトルと本文にギャップが生まれてしまうホワイトペーパーも多いですよね。

タイトルから受ける印象(期待)と、本文の価値を揃えるのはもちろん、ユーザーさんが普段から感じていた無意識である不安・不利・不便・不快などを言葉にしてあげるだけでも、意識に引っかかる。

タイトルだけでなく、タイトル・本文・デザインなど全体を考えながら、ユーザーさんの欲を刺激する言葉を選びましょう。

情報の専門性、独自性

例えばインターネットで少し探せば出てくるような、誰でも比較的簡単に書き出せる情報は、フォーム形式の資料請求・ダウンロードには向きません。※ 出回っているテーマを情報にするならフォーム形式以外の個人情報を必要としない形式がオススメ。

また"求められた"まではいいですが、読んだ後に「つまらない」「役に立たなかった」と後悔を生ませてしまう情報は、あなたや会社の価値を落としてしまう場合も。

専門性があり、他では出回っていない独自の情報を活用して、ユーザーさんに価値を感じてもらうことを考えるのがオススメです。

情報量

ホワイトペーパー化したいテーマによって情報量は変わりますが、せっかく個人情報を入力してまで手に入れた資料が、たった数ページしかなかったら気分的な問題で、残念に思いませんか?

無理して量を増やすことはないですが、ユーザーさんが感じる期待の中に、情報の価値はもちろんのこと、量も含まれる場合があります。

初めて知る → 価値を感じやすい
専門性が高い→ 価値を感じやすい
量が多い  → 価値を感じやすい

できるだけ、ホワイトペーパーを読んでもらえた際に、価値を感じてもらいやすい状況を作れるといいですよね。

分かりやすさ

分かりやすさは、人それぞれで解釈が異なるので、このページでは「読み手が理解できる」ことを軸に解説します。

理解できるとは、ユーザーさんが今までの経験・体験・学びによって獲得している知識で解釈できること。

例えば、あまり見慣れないカタカナ言葉を入れたり、文章の言い回しをカッコよくして偉い感じを出したい。

これらは読み手にが分からない、新たに学ぶ必要性がある情報となるので、ストレスでしかありません。

期待していた情報が、学校の教科書のような状態だったら嫌ですよね。読み手の日常を崩さない配慮で文章を整えてあげることが大切です。

デザイン

ホワイトペーパーには、見た目のインパクトや、アートのようなデザインも稀に必要ですが、ダウンロードしてくれた方に「伝わった」状態を作れれば大丈夫。

どちらかと言えば、デザインは表紙などダウンロードしたいかどうかの欲求を高めるために役立ちます。

もちろん図解・イラストを入れる事で「分かりやすさ」が向上するなら取り入れたいですが、無理してデザインを入れようとしなくてもいいと思っています。

デザインは大切ですが、一番はダウンロードしてくれた方に、伝えたい情報が伝わり、その情報が理解され糧にしてもらうこと。

ホワイトペーパーにおけるデザインとは、見た目ではなく分かりやすさを補足するためのデザインだと、覚えて頂くのがオススメです。

ダウンロードできることの認知

どんなにホワイトペーパーの品質を高めても、結局はその存在に気付いてもらえなければ、全てが無駄になってしまいます。

webサイトの至る所で、資料請求・ダウンロードのボタンを入れてしまい、ユーザーさんの邪魔をしてはいけませんが、ある程度のアピールは必要。

  • サイドナビやフッターに追従する形でずっと見える形にする
  • ページを最後まで読んでくれた人だけにポップアップで知らせる
  • ページの最後にCTAを設置

ホワイトペーパーの存在が分かる工夫も大事です。

CTAとは
CTAとはコールトゥーアクションと呼ばれる、問い合わせや申し込みなどを呼び込む文章・ボタン・画像のこと。

ダウンロード時に発生する心理的ハードルを下げる

フォーム形式の資料ダウンロードの場合は、個人情報の入力が必須となるので、心理的ハードルがとても高い。

誰だって、自分の名前やメールアドレスなどは教えたくないですよね。

その心理的な壁を突破してもらうための施策が必要です。

  • 簡単に入力できるフォーム(無駄な入力は無し)
  • 中身をチラ見せして期待感を高めてもらう
  • フォロー文章を入れる(無料、簡単30秒など)
  • 著者の経歴を入れる(信頼感、真実味UP)
  • 優しい言葉使いで安心してもらう

考えれば色々出てきますが、心理的な負担やストレスを、少しでも感じさせない配慮ができると、個人情報を入力する怖さを取り除いて、気持ちよくダウンロードしてもらえるようになります。

ダウンロード後の施策

「ダウンロードしてもらえたら、それでおしまい。」と思われがちですが、実は今後に繋がるようダウンロード後の施策も大事です。

  • テーマの範囲を広げてホワイトペーパーを作る
  • さらに上位テーマのホワイトペーパーを作る

どちらも同じく、継続して良質なホワイトペーパーを作り続けること。

例えばシリーズものにしたり、段階的に分けて知識を高めていけるようにするなど、単発ではなく継続的な価値を提供し続けられる仕組みを作っておくのもオススメです。

ホワイトペーパーをダウンロードしてもらえたとしても、たった一つの資料であなた・自社のファンになってくれればいいですが、そんなに簡単な話ではないですよね。

何度も何度も、ユーザーさんの期待を超えて、満足させ続けた先に、自社の利益となるお客様化がまっています。

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ホワイトペーパーマーケティングがうまくいかない原因は?

ホワイトペーパーを使った一連のマーケティング活動の中で、試したけど計画通りに進まなかったり、目標数値に到達しないこともあるかもしれません。

どのような原因が失敗を生みやすいのか、予め確認頂くのがオススメです。

■ 品質問題

発生フロー①
品質が低い
 → 共有するレベルではないためダウンロードした人だけで留まっている
  → 社内、社外への拡散が行われていない
   → 広がりなし

発生フロー②
品質が低い
 → 期待外れ
  → すぐにゴミ箱行き

発生フロー②
品質が低い
 → 個人情報を無駄に入力して損した気分
  → 営業連絡がきても塩対応しかできない

ユーザーさんが期待したレベル以下のホワイトペーパーになっていることが原因。

期待してダウンロードしたのに、その期待が裏切られた資料を、他の人へ共有したり残しておくこともしないですよね…。

■ 入手しずらい問題

発生フロー①
入手しずらい
 → フォームの入力内容が多すぎてめんどくさい
  → 資料は欲しいけどいらないかな

発生フロー②
入手しずらい
 → すごく畏まった文章が入ってる
  → 自分が請求していいのかな…?
   → 怖いからダウンロードは止めよう

発生フロー③
入手しずらい
 → タイトルから中身が全然想像できない
  → 欲しい情報か分からないからダウンロードはしないでおこう

ホワイトペーパーを手にしてもらう前後のアクションが難しかったり、心理的な負担が大きいと、欲しい気持ちはありつつ断念させてしまいます。

勘違いされたりグレーな施策はダメですが、ユーザーさんに配慮して不安を与えない言葉を使ったり、自然に行動を起こしてもらえる状態を作りましょう。

最後に。

ホワイトペーパーを使い始めたばかり、または効果が出ずに不安を感じているかもしれませんね。

効果を高める色々な方法がある中、やはり一番は見てくれる人に対して、とことん価値を提供する思考やスタンスが大事。

リード獲得のために使われるホワイトペーパーですが、まずは自社思考ではなく顧客思考で「欲しい!」と思ってもらえる情報の用意から始めて頂くのがオススメです。

将来的な会社の資産作りのため、この情報を活用頂けると嬉しいです。

著者:エンプレス編集部 sugiyama(運営会社ファングリー
住所:東京都渋谷区南平台町15-13 帝都渋谷ビル5F
2012年よりwebデザイナーとしてデジタルマーケティングの支援を開始。その後はマッチングプラットフォームの立ち上げ、売上ゼロからグロースに携わり黒字化後に事業譲渡。現在は「エンプレス」にてプロジェクトマネージャーを務め、コンテンツ制作から運用、100社以上のお客様支援を通して得たノウハウもコラムで投稿中。
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