採用ブランディングの意味とは?メリット・デメリット・実施の流れ

  • | 公開 2024年04月24日
ブランディング
採用ブランディングの意味とは?メリット・デメリット・実施の流れ

いつも見て頂きありがとうございます!資料サービス「エンプレス」の編集部:sugiyamaです。採用に問題があり、成長の足かせになっている時は、採用活動を根本から見直すタイミングかもしれません。

優秀な方が数人入ってくれただけで、会社は大きく変わったりしますよね。

その逆で、どんどん退職者が出続けていると、それだけで負担が増えていく。

成長と採用は密接に繋がっており、人材の確保や定着ができなければ、競合などにも追い抜かれてしまう。

採用の危機感が大きくなっているなら、採用ブランディングについて知っておきましょう。

\お役立ち資料/

採用ブランディングとは

採用ブランディングとは、企業の「らしさ」や魅力を伝え、共感が得られた優秀な人材を引き寄せ、社内では組織文化や価値観を明確に整備することで、定着率も高めていく採用戦略のこと。

つまり採用について「外」と「内」へ行う、ブランディング活動だと言えます。

目的によっても変わりますが、単純に広告出稿をしたり採用サイトを整備することではないため、施策だけの話にならないようにしましょう。

間違えやすい採用ブランディング

採用力を上げるために、企業側がすぐ出来ることは魅力の発信なので手段に終始しがちですが、本来の採用ブランディングから考えると行き詰りやすくなります。

確かに発信も大事な採用ブランディングに含まれますが、発信する魅力そのものが間違えていれば効果が半減してしまう。

「自社の魅力は分かっているから問題ない」
「応募人数も増えているから今のやり方は合っている」

自分たちのことだからこそ分かることもありますが、意外と自社の魅力を的確に言い表せないことの方が多いのと、発信意識が強すぎるあまり応募者に届く表現へ翻訳できていない場合も。

採用ブランディングを検討し始めている時点で、何か足りずうまく表現できていない状態かもしれません。

採用ブランディングと採用広報の違い

採用ブランディングは自社の魅力を改めて言語化・可視化をして、求める人材からの応募を増やすことで、採用広報は求人情報の存在を広く伝えていくための活動を指します。

違い採用ブランディング採用広報
目的自社に合う優秀な人材を引き入れ会社を成長させる活動求人情報を広める活動
期間長期的短期的
対象ステークホルダー全て応募者のみ
手法社内の文化や価値観の整備、社内外でのイベントの開催、社員の声の発信など求人広告、SNSやウェブサイトでの情報発信、キャリアイベントの開催など

採用ブランディングは戦略、採用広報は戦術と言い換えれば分かりやすいかもしれません。

使う言葉は似ていますが、実行内容は違ってくるので、混同させないようにしましょう。

瞬間的に採用活動を強めたい場合は、時間のかかる採用ブランディングではなく、広告などを活用しましょう。

採用ブランディングの全体ストーリー

採用プロセスをストーリーとして描けると、目的の明確化や取るべき戦略も見えてきます。

また、応募者と会社の関わり合い方を書き出すことで、各タイミングごとの心情や行動が理解しやすく、これから行っていく全ての採用ブランディング活動で一貫したメッセージも伝えられ、効果を最大化させるのにも役立ちます。

採用ブランディングの全体ストーリー
流れ行動補足
STEP1出会い求めた人材と出会える場所へ露出したり直接繋がりにいく
STEP2共感採用向けのブランドに対して共感を得る
STEP3応募実際に採用サイトや求人サイトなどを通して応募をもらう
STEP4面談面談日を決めて直接話す機会を作る
STEP5採用選考基準に照らし合わせて採用通知を出し承諾してもらう
STEP6定着入社後も継続して活躍してもらうため社内環境を整える

採用できる人数には限りがあるので、どれだけ優秀な方でも限度を超えた採用はできません。

しかし、求めた人材とピンポイントで出会い、共感を得て応募してくれる可能性は限りなく低く、1人2人など少数の出会いでは少なすぎると言えます。

そのため、採用活動を通じて求めた人材と繋がり続け、自社の人材データベース(タレントプール)を増やしながらアプローチを行いつつ、タイミングを見計らって誘いをかけていく。

短期ではなく中長期で考える採用ブランディングを行っていれば、人材データベースも増え、将来的な応募・入社の確率も高められます。

採用ブランディング実施の判断チェックリスト

組織の成長を本気で考え始めたら、採用ブランディングが欠かせません。

しかし、あまり課題も感じておらず、漠然と採用への不安を持っているだけなら、まだ必要なタイミングではない場合も。

下記のチェックリストを使い、必要度を確認してみましょう。

0~1個 :まだ必要ではない
2~10個:まずは単発的な施策で補強してみる
11個~ :タイミングが来ている

フェーズチェックリスト
出会い採用コストの増加に歯止めが効かない
売上を増やすため人員を拡大したい
採用媒体の費用対効果が低い
新卒を増やしたい
中途を増やしたい
採用ニーズと戦略の整合性がない
共感悪いイメージがあるため印象を良くしたい
魅力的なキャリアストーリーを提供できていない
応募求人媒体からの応募が少ない
求めている人材からの応募がこない
事業計画に基づいた人員を増強したい
面談面接官のトレーニングが不十分で、応募者に対して十分な魅力を伝えられていない
面談プロセスが煩雑または長すぎて興味が失せている
採用のアンマッチで人事担当の負担が増えすぎている
採用プロセスが遅すぎて競合に人材を奪われている
採用合格を出した後の辞退率が高い
定着新入社員を迎え入れる準備ができていない
新入社員の期待と会社の実態が合わず落胆されている
入社後すぐの退職が増えている
面談時の約束(契約条件)が守られていない
退職者続きで組織が疲弊している
採用ブランドの価値を社内で認識できていない

採用現場で起きている課題となりますが、いくつ当てはまりましたか?

必要度は大まかなものですが、たとえば10個以上の課題に身に覚えがある場合は、放置し続けることで会社の成長力もどんどん鈍化していきます。

採用ブランディングを始めたからと言って、すぐに結果が出るわけではなく、準備・調査・実行など時間もある程度かかってくる。

始めるなら早い方がいいので、ぜひリストを参考にして頂けますと幸いです。

ブランド・コンサルティングサービス資料
経営者が次々成功したブランディングとは

採用ブランディングのメリット・デメリット

採用や退職の問題は、会社としても永遠の問題ですよね。

採用ブランディングは、そんな状況を一変させるほどの力はありますが、採用問題に対して完璧な解決策ではありません。

当然、メリット・デメリットの両方があるため、事前に確認しておきましょう。

メリット

たった1人が会社を成長させる起爆剤になる

求めた人材、または優秀な人材を引き入れられた場合、たった1人の影響力によって新たな事業を生み出せたり、革新的な取り組みによって業績や売上が伸びる場合も。

それほど人材の影響力は大きく、うまく採用活動ができれば、会社を取り巻く状況は変わってきます。

応募者との出会いを最大化できる

日本には368万社が存在しています。出典:統計局 我が国の事業所・企業の経済活動の状況

仕事や会社を探している方も業界・職種の希望はありますが、どこかへ絞っても数千数万社の候補がある中で選ばなくてはいけない。

必然的に自社が選ばれる確率は低く、もっと言えば出会うことすら難しい状況です。

日本の人口も、2022年(令和4年)10月1日現在で1億2203万1千人と前年から55万6千人減少し、実際に働ける方を除いたらもっと少なくなる。出典:統計局  人口推計(2022年(令和4年)10月1日現在)結果の要約

会社と応募者が出会う頻度が少ない中、採用ブランディングにより応募者を引き付ける対策は、生き残るために必須だと言えます。

欲しい人材からの応募が増える

あなたの会社では、社内ルールや文化、大事にしていることが色々ありますよね。

また、部署や会社のフェーズによって、求められるスキルや知識も変わってくるため、その時々に応じた方を採用できるかは、かなりの死活問題。

普段の採用活動では、求めたい人材が応募してくれなかったり、採用してから初めてアンマッチしていたことに気づくことも。

初めから欲しい人材のみを引き付け採用まで出来れば、組織もうまく回り出します。

定着することでノウハウの流出防止や骨太な組織にもなる

会社の雰囲気や理念、そして目指すべきビジョンへ共感し、既存の従業員とも切磋琢磨一緒に研鑽できる方に入社してもらえれば、すぐに辞めることは減ります。

退職がなければ採用コストを削減でき、入退社にかかる対応コストも減り、浮いた資金でさらに成長へ投資ができる。

現場としても、人の入れ替えによる対応も無くなり、集中して仕事に取り組めることで、組織基盤が安定するからこそ果敢に挑戦可能な環境にもなります。

また、大事なノウハウや経験値の流出も防げて、骨太な組織へと変えられます。

デメリット

時代やニーズが変われば採用メッセージなども変わる

採用ブランディングの核となるのが、会社の「らしさ」を示す採用メッセージです。

このメッセージに心惹かれて興味を持ってくれたり、共感を得ることで応募・入社などもスムーズに進められる。

しかし、時代や応募者のニーズが変われば、今まで使っていたメッセージが使えなくなる場合もあり、作り直す必要も出てきます。

採用サイトなどのツールが古くなると効果が薄れる

応募者は求人媒体サイトを見るだけではなく、会社の公式サイト・SNS・その他関連情報を、複合的に収集しながら応募する会社を決めていきます。

その中で、用意した採用サイトが古そうに見えてしまったり、競合と比べて魅力的に映らない場合は、見た目の印象から応募に対する動機が薄れていく場合も。

採用活動で使われる販促ツール(webサイト・資料・動画など)は、常に最新へ保ちつつ、時代に置いてかれない改善が定期的に必要です。

目的・目標が曖昧だと単純な数字追いになる

何のために行う採用ブランディングなのか。

ここが曖昧なまま進めると、結局は分かりやすい数値ばかりを追い求めてしまう。

たとえば、いくら応募者数を増やしても、自社に合わない方ばかりなら、対応する時間はもったいないですよね。

単純な数字追いにならないよう、目的・目標を採用ブランディングの再構築時にハッキリ明確化させる必要があります。

採用ブランドは継続した維持費がかかる

採用面におけるブランディングをしたのであれば、一過性のものではなく、継続的に取り組む必要があります。

一瞬でブランドを広め共感を得るのは難しく、徐々に広めながら影響力を伸ばしていく。

そのためには、ある程度のブランディング予算を確保して、主導してくれる担当者も加えて、維持費をかけなければいけません。

採用ブランディングの流れ

採用ブランディングの全体像

採用ブランディングは、大まかに分けると5段階で進めていきます。

いきなり採用メッセージを作ったり、採用サイトをリニューアルするようなことにはならず、必ず準備と調査を挟んで、現状把握と今後の戦略を立ててから行います。

STEP1 準備

まずは採用ブランディングを始める体制作りから。

プロジェクトチームを作り、進める上で必要な情報を集めながら、それを元にブランディングパートナーの選定・決定もしていきます。

応募者はインターネットを経由した情報収集を基本としているため、デジタルマーケティングの高いスキルとノウハウがあるパートナーを選ぶのがポイント。

あとで変わる可能性もありますが、求めたい人材の定義もある程度固めておくのがお勧めです。

ブランディングパートナーの違い

採用ブランディングの成功に大きく関わるのは、どのブランディングパートナーと組み進められるのか。

それぞれ強み・弱みがあるため確認しておきましょう。

ブランディングパートナーの違い
種類費用強み弱み
制作会社デザインやコンテンツなどクリエイティブに優れている戦略的な視点に不足がある
マーケティング会社市場調査や分析に強くターゲット訴求がうまいブランドの「らしさ」を引き出し可視化するのが苦手
広告会社広い範囲へ認知を取りにいける手段としての広告推しが強い可能性も
コンサルティング会社戦略の見直しから組み立てがうまいクリエイティブな力は自社ではなく外部を頼る傾向
ブランディング会社ブランド事業に特化しておりノウハウも多数ある専門性が高いため費用が高い
パートナー選びの注意点

各社対応できる範囲が違うので、見積時は自社が得意な内容で提案してくると思います。

制作会社       → 採用サイト作りましょう
マーケティング会社  → マーケティング施策はこれをやりましょう
広告会社       → 広告を出して応募者と繋がりましょう
コンサルティング会社 → 戦略をしっかり考えていきましょう
ブランディング会社  → 総合的に見直していきましょう

ただ、どんなに魅力的な提案でも、自社の目標・目的が叶えられる手段を持つ会社でなければ意味がありません。

何が出来て出来ないのか分かっていない状態で話を聞いても、時間の無駄にもなるため、パートナー候補へ話を聞く場合は、しっかりと調べてから見積の相談をするのがお勧めです。

もし、パートナー選びの時間を少しでも減らしたいとお考えなら、「おすすめのブランディング会社」を見て頂くと、選ぶ手間も省けます。

STEP2 調査

採用ブランディングに必要な、あらゆる情報を収集していくフェーズ。

社内(社長、経営層、従業員、外部委託、退職者など)
社外(優良顧客、離反顧客、取引先、応募者など)

社内外へワークショップ・インタビュー・アンケートを実施して、会社の「らしさ」を可視化するための元になる情報を集めていきます。

特に、インタビューによるホンネの引き出しが重要であり、必要な定性データが手に入れば、採用ブランディングも進めやすくなります。

STEP3 再構築

収集した情報を元に今後の採用戦略を策定していきます。

まずはカスタマージャーニーマップなど使い、応募者の思考・感情・行動を把握しながら、接触機会を特定していく。

他にも、市場における会社のポジションや、どのような伝え方がもっとも響くのか方向性も考えます。

そして大きく採用の全体ストーリーを描きながら、誰に何をどうすればいいかまとめ、戦略を作っていきます。

STEP4 反映

会社の「らしさ」と、応募者のニーズが合わさるポイントを見つけ、採用ブランディングの方向性が定まったら、採用メッセージや採用ツール各種へブランドを反映(言語化・可視化)させていきます。

参考の反映パターン
パターン① 採用メッセージ + 採用サイト
パターン② 採用メッセージ + 採用サイト + 動画
パターン③ 採用メッセージ + 採用サイト + 広告出稿
パターン④ 採用メッセージ + 採用サイト + 動画 + 広告出稿

この他にも、数字情報を魅力的に表現できるインフォグラフィック、採用に関わる一連のメール文章など、ブランドを反映させるポイントは色々。

全てを対応する必要はありませんが、ターゲットとして定めた応募者と繋がれる機会に必要なものは、作っておくのがお勧めです。

動画って必要?
採用では応募者とのミスマッチを防ぐことも大事なので、テキスト・画像だけでは伝えられない、雰囲気や様子をありのまま動画化することで、安心して応募頂ける状態が作れます。動画の種類としては、ブランドを反映したブランドムービーや、動画内で操作が可能なインタラクティブ動画などがあります。

STEP5 浸透

まず大事なのが、応募者に対して採用ブランドを届け、正しく認識してもらうこと。

そして社内に対しては、採用ブランドを体現した組織や環境作りなど、言っている事とやっている事に乖離が生まれない状態を作ります。

いくら採用メッセージや採用サイトなどが魅力的でも、入社してもらえた後に「実態は違う…」と思われないことが大事。

外向けの発信と、内向けの整備をしつつ、採用活動を進めていきます。

中長期で取り組むことで応募者が増やせる

採用ブランドを浸透させていくと、始めた当初は候補者との繋がりは少なかったものが、どんどん接触機会が増えて人材データベース(タレントプール)が充実してきます。

常に候補者の方々と繋がり続けコミュニケーションを欠かさないことで、転職したいタイミングは一番先にあなたの会社を候補先として選んでもらいやすくなる。

採用ブランドのおかげで、候補者の中の第一想起(一番先に思い出してもらえること)が作れると、応募・入社・定着などでミスマッチも起こりづらく、結果として組織が強くなり売上にも反映されます。

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著者:エンプレス編集部 sugiyama(運営会社ファングリー
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2012年よりwebデザイナーとしてデジタルマーケティングの支援を開始。その後はマッチングプラットフォームの立ち上げ、売上ゼロからグロースに携わり黒字化後に事業譲渡。現在は資料サービス「エンプレス」にてプロジェクトマネージャーを務め、コンテンツの制作から運用、100社以上のお客様支援を実施。そこで得たノウハウをコラムとして投稿中。
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