いつも見て頂きありがとうございます!「エンプレス」の編集部:sugiyamaです。ブランディングはどんなタイミングで考え始めればいいのかまとめました。
- 経営・組織に関する要因
- 社長の交代
- 時間経過により掲げていた理念と実態がズレてきたため
- 経営者の危機感
- 経営理念を策定していなかったため
- 株式上場を目指すため
- グローバルへ進出したい
- 経営陣の想いが言語化できていなかった
- 迅速な判断をするため
- 社内の意思統一を図るため
- 競合との差別化が難しく戦略を見直す必要があったため
- グループ会社を統合・独立させたため
- 業界・事業に関する要因
- 事業戦略の変化
- 新規事業や新製品・サービスの立ち上げが行われたため
- 新規事業や新製品・サービスの立ち上げが行われたため
- 社内外の要因
- 企業イメージが著しく低下
- 市場ではなく社員1人1人の成長を会社の成長に繋げたいため
- 社内外へブランドの浸透を図りたい
- 自社でブランディングに取り組んだが浸透しなかった
- ブランドの「らしさ」の共通認識が社内で持てていない
- その他
- 周年を機に
- 他の施策をしようとしたがそもそもブランド価値が不明確だった
- プロダクトのブランドは広まったがコーポレートのブランドが弱い
\お役立ち資料/
1. 社長の交代
会社の社長(代表取締役・CEOなど)が変わった場合、仕事のやり方も考え方も、180度変わる可能性があります。
そのため、社長の交代で今後目指すべき方向性にも変化があり、既存の理念や行動指針などが合わなくなる場合も。
交代を機に、新しくブランドを見直す動きも出てくるため、コーポレートブランディングのタイミングとも言えます。
交代前後は、社内を見直すいいタイミングでもあるため、ブランドの再構築も考えやすくなります。
2. 時間経過により掲げていた理念と実態がズレてきたため
策定した当時は良いと思っていたミッション・ビジョン・バリューが、現在会社が進んでいる方向性に照らし合わせると、合わない部分が出てくる場合も。
時間経過が大きく関係しており、実態とのズレを引き起こす要因の一つ。
何も修正せずこのまま進めていくと、言っている事とやっている事に大きな差が生まれて、ブランドがボロボロと崩れてしまいます。
改めて会社の状況を整理して、正しい道を進んでいけるように、ブランドの見直しが必要です。
3. 経営者の危機感
直近の売上の心配は必要ないものの数年先を考えた時、色々な不安や危機感が出てきやすくなります。
- 顧客に見放されるかもしれない…
- 競合に追い抜かれるかもしれない…
- 市場で戦っていけないかもしれない…
経営者の危機感が、ブランドの重要性や根本的な見直しの必要性に気づくキッカケにも。
現場がいくら「ブランディングしたい!」と思っても、最終的な承認は経営者であるため、納得してもらえなければ進めることはできません。
経営者が危機感を持った時、初めてブランディングへ意識が向くため、話を聞いてもらいやすくなります。
4. 経営理念を策定していなかったため
熱量や強い想いを原動力に、がむしゃらに会社の成長だけを目指して進んできた場合、売上を作るために多くのリソースを割いてきたと思います。
50名以上の組織規模にもなり、毎月安定した売上も確保できた状態になると、社内のあらゆる場所で問題が起きていることに気づけるようになる。
たとえば、退職者が多く出てしまっていたり、お客様のクレームも増えていたり。
会社としての理念をしっかり定めず進んできたツケが回ってきたのかもしれません。
今後1ランクも2ランクも会社のステージを上げていくのであれば、指針となる経営理念は必要になるため、この機会に策定して頂くのがお勧めです。
5. 株式上場を目指すため
会社の成長を目指した場合、外部から資金調達をして、さらにアクセルを踏み込んでいきたいが、今のブランドイメージだと、資金を出してくれる人が少ないかもしれないため、ブランドの価値を伝えやすい形へ翻訳し直したい。
社名・ミッション・ビジョン・バリュー・タグライン・ロゴ・webサイトなど、ステークホルダーがブランドに接触する機会の全てで、魅力が伝えられ理解を促すには、ブランディングが必要です。
株式上場前と後に大きな影響力が必要なのであれば、タイミングだと言えます。
6. グローバルへ進出したい
今まで日本国内のみで事業を展開してきたが、今後は海外に向けてグローバル進出を行いたい。
そうなった場合、国内であれば通用したブランドが、海外で通用しないことは当たり前のようにあります。
せっかく進出しても受け入れてもらえず、苦労が水の泡になってしまう場合も。
海外展開を見据えたブランドに再構築する必要があるため、海外進出とブランディングはセットで考えておきたいところです。
7. 経営陣の想いが言語化できていなかった
社員人数が10人前後の小規模であれば、経営陣と現場の距離も近く、何をやるにも意図を汲み取れ思った通りの行動がしやすい状態でした。
しかし、会社の成長に伴い人数が増えるほど、経営陣との物理的・心理的距離は離れていき、今までのようなコミュニケーションでは、意思疎通が難しくなります。
改めて経営陣の想いや考えを「言葉」として残し、誰もがその「言葉」を指針にすることで、同じ方向を向きながら仕事に邁進できる。
想いの言語化=ブランディングが必要です。
8. 迅速な判断をするため
普段の業務の中で、私たちは数えきれないほどの選択肢を選んでいます。
「以前こう言われたから、こうしておけばいいかな。」
「残り30分しかないから、これだけは完成させよう。」
「先にこれをやっておいた方が、ラクになりそうだな。」
これらの選択肢は、何かを元に選ばれていると思いますが、基準があいまいだった場合はどうでしょうか。
選択時に迷ったり、選択間違えをすればやり直しが発生して、貴重な時間を失うばかりです。
社員の1人1人が正しい判断軸を持っているだけで、日常業務の効率や生産性が高まるため、迅速な判断ができるよう、ブランディングによるブレない基準作りが必要です。
9. 社内の意思統一を図るため
1人よりも2人、2人よりも3人。
人数が増え掛け合わさっていくほど、大きな力を発揮できます。
その逆で、何十人もいるのに、それぞれがバラバラに個々でしか動けない場合、人数をうまく活用したメリットは得られません。
会社の方向性を定めて、社内の意思統一をすることで、人数メリットを最大限受けられる。
意思統一には、会社のミッション・ビジョン・バリューが大事なので、これらを見直すブランディングの必要性は高いと言えます。
10. 競合との差別化が難しく戦略を見直す必要があったため
儲かるところには、色々な会社が参入してくるため、周りを少し見渡せば、似た製品・サービスを提供している会社がたくさん存在している状態に。
競合だらけで価格競争に巻き込まれている場合は、他社との違いを明確にして、自社の強みを改めて打ち出す必要があります。
ブランディングは、会社の魅力を改めて再定義し、競合との違いをハッキリ区別させる取り組みでもあるため、ライバルが多く差別化が難しいほど必要性が増します。
11. グループ会社を統合・独立させたため
会社を取り巻く状況によっては、ブランドの一貫性が保てなくなります。
- 事業部を切り出して子会社が増えた
- M&Aで他の会社を取り入れた
- M&Aされて他の会社に取り込まれた
グループ会社が増えると、複数のブランドが入り乱れることになり、何を指針にすればいいか分からなくなる。
または、M&Aされた企業側に合わせるため、ブランドを変えなくてはいけなくなる。
状況によって、ブランディングの必要性が高まります。
12. 事業戦略の変化
ターゲットや売り出し方を変えたい場合、事業戦略の見直しとともに、ブランドの見せ方も変える必要性がある。
社内はもちろん、社外に対しても、再定義したブランドで競争力を強化するのは必須。
13. 新規事業や新製品・サービスの立ち上げが行われたため
新しい事業・製品・サービスを立ち上げると、それぞれ新ブランドが用意される傾向です。
しかし、新ブランドを世に広めて、価値を理解してもらうのは難しく、新しく参入した場合は既存の競合ブランドの方が、どうしても強くなってしまう。
新ブランドを展開する最初の段階から成長を加速させるには、ブランディングを行い価値を正しく伝える活動が必要です。
14. 業界の未来をけん引する企業になるため
成長産業・衰退産業どちらにも言えますが、業界を維持し成長させるには、リーダーシップを示して市場の信頼と影響力を高める必要があります。
明確なビジョンの打ち出しや、ステークホルダーの支持を集め、業界全体の発展に貢献するブランディング活動が求められる。
将来的に、業界をひっぱる存在となるためには、ブランド力の向上が必須。
15. 企業イメージが著しく低下
不祥事や大きな炎上トラブルなど、会社はいつ何時イメージダウンが発生するか分かりません。
コンプライアンスを徹底していたとしても、防げないことは出てくる。
このままでは立ち直れないほどブランドが傷ついてしまった場合は、ブランドに対する悪い印象を払拭させるためにブランディングが必須となります。
不祥事によるブランディング例
株式会社ジャニーズ事務所 → 株式会社SMILE-UP.
16. 市場ではなく社員1人1人の成長を会社の成長に繋げたいため
市場が大きくなり、その影響によって一緒に会社も成長してきた。
ただ、市場の成長にも限度があったり、いずれ衰退や競合他社の参入も増えてくるため、現状維持では競争力を失ってしまう場合もあります。
外部の成長要因に頼らず、内部の成長要因を伸ばすためには、社員1人1人の成長を促す必要があるため、ブランディングによる内部強化が必要です。
17. 社内外へブランドの浸透を図りたい
会社がこれからも成長し続けるためには、お客様にブランドの価値を明確に伝え、良さを理解してもらう必要があります。
しかし、社外だけに意識を向けるのでは足りません。
競争力を作り出すには、社内の社員1人1人が、何のために何をすべきか理解し成長しなければいけない。
社内外へブランドを浸透させるために、アウターブランディング(社外向け)・インナーブランディング(社内向け)を行いましょう。
18. 自社でブランディングに取り組んだが浸透しなかった
ブランディングには、ある程度まとまった費用が必要になるため、予算がとれない場合はまず社内だけで動かしていく場合も。
ただ、高い専門性が求められるブランディングを、いきなり社内のメンバーだけでやるには、スキルも知識も足りないことが多い。
見よう見まねで進めてみたものの、途中でプロジェクトが頓挫してしまったり、ブランドの言語化・具体化ができずに、中途半端な状態になってしまうかもしれません。
自社でブランディングに取り組み、うまくいかなかった場合は、ブランディングの専門家に相談するのがお勧めです。
19. ブランドの「らしさ」の共通認識が社内で持てていない
社員がブランドの「らしさ」を語る言葉、その方向性は同じですか?
もしバラバラな場合は注意が必要です。
そもそも、社内にブランドが浸透していなかったり、共通認識が取れていないために、会社としてではなく個々でブランドを捉えてしまっている状況。
このままでは、ブランドの一貫性が失われ、競争力に転換できないため、改めて会社の「らしさ」を言語化・具体化する必要があります。
20. 周年を機に
会社の創業・設立から10周年・15周年・20周年など、ある一定の年数が経った丁度節目の時期は、ブランドを見直す絶好のチャンス。
それまでの歴史を振り返り、過去全ての成果を未来の原動力に転換するため、ブランドの再構築が行われるケースは多いです。
節目は会社としてもブランディング活動がしやすくなるため、検討頂くのがお勧めです。
21. 他の施策をしようとしたがそもそもブランド価値が不明確だった
売上の低下や、優秀な人材ばかりが抜けてしまうなど、課題は毎日どんどん出てきます。
ただ、解決しようと対策してもうまくいかない…。
根本的な見直しから入った際に、そもそもブランドの価値が不明確だからこそ、場当たり的なことしかできず、指針もブレていたことに気づく場合があります。
22. プロダクトのブランドは広まったがコーポレートのブランドが弱い
ブランドは会社1つだけではなく、製品・サービスそれぞれ持っている場合もありますよね。
そんな中、製品のブランドは広まり浸透しているものの、会社のブランドは今一つ伸びていかない場合も。
製品ブランド > 会社ブランド
上記の状態になっているなら、弱い会社のブランドではなく、強い製品ブランドに全て統合したり、改めて会社のブランディングを行うことを考えなくてはいけません。
製品ブランドへ統合した例
Fringe81株式会社がUnipos株式会社へ社名変更