
いつも見て頂きありがとうございます!「エンプレス」の編集部:sugiyamaです。ホワイトペーパーを使えば、どのようなリード(見込み顧客)を獲得できるのか、種類を確認していきましょう。
- 目次
- ホワイトペーパーで獲得できる各リードの見込み
- チャネルごとのリード特性
- ホワイトペーパーの種類によるリード獲得のしやすさ
- 品質によるリードタイムの違い
- 品質が成果に与える影響と「量」と「質」のバランス
- 最後に
ホワイトペーパーで獲得できる各リードの見込み
ホワイトペーパーを通じてどのようなリードを獲得するかは、最終的な売上に大きく影響します。
特に「顕在リード」と「潜在リード」の特性を理解し、それぞれに合わせた戦略を立てることが重要です。

多くの企業は、課題が明確で受注に繋がりやすい顕在リードの獲得を優先しがちです。
しかし、営業体制が十分に整っていない状態で競合との差別化もできていないと、顕在リードに偏り過ぎた場合は失注率が高まるリスクもあります。
いくらホワイトペーパーに時間と手間をかけても、売上に直結しなければ投資対効果は下がってしまいます。
顕在リード・潜在リードの違い
ホワイトペーパーを活用して、どのようなリードを獲得するかが、売上にも大きく関わってくるため、顕在リードと潜在リードの2つの違いを確認してみましょう。

顕在リード | 潜在リード | |
---|---|---|
獲得 | 少ない | 多い |
商談 | 多い | 少ない |
発注単価 | 安い | 高い |
年間を通して見れば、多くの潜在層が顕在層へと移行する可能性も十分にあるため、特定の層に固執せず、両方のリードタイプを考慮して戦略を立てることが重要です。
顕在リードの特徴
明確な課題を持ち、すでに「~したい」ニーズが具体化している顕在リードは、ホワイトペーパーの品質により信頼と権威を獲得できれば、商談・契約率が向上しやすいですが、具体的な目先の解決先を求めているケースが多く、提案の自由度が低いため単価が低くなる傾向があります。
相性のいい製品・サービス:SaaSなど定額のサービス
潜在リードの特徴
課題が大雑把だったり、課題そのものに気づいていない潜在リードは、ホワイトペーパーを通じて課題を自覚し、解決方法の選択肢を広げる余地があり、自社の持つ幅広いサービスを理解してもらい、提案の幅が広がることで、自然と高単価な受注につながりやすい。
相性のいい製品・サービス:サービスが複数、またはコンサルティング
チャネルごとのリード特性
リード獲得の成果は、ホワイトペーパーを提供するチャネルやホワイトペーパーの種類によって大きく異なります。
チャネル | 見込 | 獲得リード数 | 潜在リード | 顕在リード | |
---|---|---|---|---|---|
公式サイトへの問い合わせ | 高 | 少 | – | 〇 | |
公式サイトからの資料DL | 中~高 | 少 | △ | 〇 | |
広告+LP | 中~高 | 多 | △ | 〇 | |
セミナー | 中~高 | 多 | △ | 〇 | |
ウェビナー | 中~高 | 多 | △ | △ | |
展示会 | 低~中 | 多 | △ | △ | |
フォーム営業 | 低~中 | 少 | 〇 | △ | |
手紙営業 | 中~高 | 少 | △ | 〇 | |
資料掲載サイト | 低~高 | 少~多 | 〇 | △ |
チャネルごとの前提が異なるため、お客様に対する訴求方法も大きく変わってきます。
チャネルの特性を理解し、それぞれに最適なホワイトペーパーとアプローチを適用することが、効率的なリード獲得に繋がります。
前提の違いが大きく影響する例
企業の公式サイトの場合
ブランドの価値を感じている状態であり、ある程度の信頼をすでに獲得しているため、見込みも高く商談へ繋がりやすい。直接的なアプローチに適したリードが獲得できる。
資料掲載サイト(または他の媒体)の場合
ブランドの価値を感じていない、または知らないため信頼が低い。この状態でいくらブランドを訴求(社名・製品名)しても弱く、獲得リードはナーチャリングが必須となる。
前提が違えば媒体ごとでお客様に対する訴求方法はまったく変わるため、チャネルへの最適化が重要です。
ホワイトペーパーの種類によるリード獲得のしやすさ
ホワイトペーパーには多様な種類があり、それぞれリードの獲得しやすさ(量)と見込み度(質)が異なります。

例えば、ノウハウ系のホワイトペーパーは幅広い層にリーチしやすくリード獲得数は多いものの、見込み度は比較的低い傾向にあります。
逆に、事例系は特定の課題を持つ顧客層に絞られるため獲得数は少ないですが、具体的な解決策を求めているため見込み度は非常に高い。
これら種類ごとの特徴を理解し、各ホワイトペーパーの役割を明確にすることで、リード獲得から育成、そして商談化へと繋がる効果的なマーケティング戦略を実現できます。
ただし、同じ資料であってもチャネルが異なれば見込み度も変わる点には注意が必要。
資料の違いによるダウンロード数の変化
項目 | ![]() | ![]() |
---|---|---|
DL数 | 309件 | 9件 |
種類 | ノウハウ | 製品・サービス |
計測期間:2024年8月~2024年10月 |
この2つは、今見て頂いている資料ダウンロードサイト「エンプレス」に掲載されている資料ですが、掲載媒体の集客状況によっても、大きくダウンロード数に違いが出てきます。
また、誰の確認も取らず自身で意思決定できるノウハウ系(テンプレートなど)は、ダウンロード数が増えやすく、その一方でチーム・組織・会社全体の課題解決に関わる手間のあるジャンル(製品・サービス系)の資料は、ダウンロード数が増えにくい。
同じ資料でも掲載場所、そしてダウンロード目的によって、変わってくることは覚えておきましょう。
品質によるリードタイムの違い
ホワイトペーパーの品質が高められれば、企業の目的でもある商談・契約へ繋がる「権威性」の獲得が早くなります。
品質の違いによる、信頼から権威への移り方を確認してみましょう。
下記は、ホワイトペーパーをダウンロードしてくださった方が感じている「プラス」の感情(信頼)の、積み重なり方をイメージしたもの。1度ではなく何度も信頼を積み重ねることで、自社の優位性を発揮できる「権威」になることを表しています。

高い信頼が築けるほど、権威に到達しやすくなり、その後の商談や契約が有利に進む。
その逆でホワイトペーパーの品質が低いと、権威まで到達するのに時間がかかり成果が抑制されてしまうため、新たなホワイトペーパー投資もしづらくなる。
そしてなにより、信頼は育てるのが難しく、失ったら簡単に取り戻せません。
品質が成果に影響するため、自社の状況に合わせて「品質」か「量」か、どちらが最適か見極めながら、ホワイトペーパーを用意していきましょう。
品質が成果に与える影響と「量」と「質」のバランス
ホワイトペーパーの品質は、企業の最終的な目的である商談・契約への到達速度と、獲得できる権威性に直接影響を与えます。
高品質なホワイトペーパーは、お客様からの信頼を早期に築き、企業に「権威」をもたらし、高い信頼が構築されるほど、商談や契約を有利に進めることが可能になります。
逆に、品質の低いホワイトペーパーでは、権威を獲得するまでに時間がかかり、ホワイトペーパーを活用した成果が抑制されてしまいます。
これにより、新たなホワイトペーパーへの投資もしづらくなる悪循環に陥る可能性も。
一度失った信頼を取り戻すことは非常に困難であることを肝に銘じなければなりません。
「品質」と「量」の見極め
自社の状況に合わせて、ホワイトペーパーの「品質」と「量」のどちらを優先すべきかを見極めることが重要です。
ホワイトペーパー活用の初期段階においては、社内に何もデータやノウハウがない状態なので、「量」を重視して多様なテーマで多くのリードを獲得し、データを蓄積することから始めることを考えてもいいと思います。
この段階では、ターゲット層の特定、最適なテーマの探索、そして社内におけるホワイトペーパー作成や運用のノウハウ蓄積が主な目的となります。
もし、初期段階から専門的なノウハウを持つ企業のコンサルティングを受けられるのであれば、「質」を重視したアプローチから始めても問題ありません。
「量」から進み、ある程度の実績やデータが蓄積された段階では、「質」を追求するフェーズへ移行します。
この段階では、より専門性の高いテーマや、顕在層向けの具体的な内容を提供することで、見込み度の高いリードを効率的に獲得することを目指します。
まず「量」で学び、その後に「質」で精度を高めるという段階的なアプローチが、ホワイトペーパーの活用効果を最大化し、持続的な事業成長を可能にする鍵となります。
最後に
ホワイトペーパーは、単なる情報提供ツールに留まらず、お客様との関係構築、ブランド価値の向上、そして具体的なビジネス成果に直結する戦略的なマーケティング資産。
その重要性を理解し、計画的に作成・運用することで、あなたのビジネス成長を強力に後押しするので、ぜひ活用していきましょう。