いつも見て頂きありがとうございます!「エンプレス」の編集部:sugiyamaです。メルマガ(mail magazine)はお客様へ定期的に送りたいので、配信できる情報を常に用意できる体制作りが必要です。
メルマガは継続的な営業・マーケティング活動となるため、単発ではなくある程度の配信数が求められます。
そのため、始めた最初の頃はいいかもしれませんが、1度使ってしまったネタは使えず、どんどん配信できる情報が限られてくる。
いずれ枯渇する可能性もあり、尚且つ顧客の状況によって最適な提供情報は変わってくるため、さまざまな視点から配信可能な情報を用意しておく必要があります。
途中でネタ切れとなりメルマガが送れなくなると、せっかく今まで築いてきた顧客との関係値が下がってしまう場合も。
配信を継続するために、必要なネタの種類をまとめたので参考になれば幸いです。
業界内での権威性向上ネタ
お客様が業務課題の解決を図ろうと思った時、自社だけで解決が難しければ、その道の専門家を頼りに探そうとします。
しかし、似たような製品・サービスを提供している企業が多く、その中から本当に知識や技術があり、依頼しても大丈夫だと言える企業と巡り合うのはとても難しい。
見つけてもらう側としては、市場や業界内の権威性を獲得できておりブランド力があればいいですが、そうでなければ地道に信頼性を勝ち取り、困ったときはまず自社へ相談を入れてもらえるよう信頼性・権威性を高める必要があるため、専門性・独自性・希少性のある情報をメルマガで提供していくことが大切です。
1. ノウハウ
ビジネス | 顧客 | フェーズ | 配信 | 対象 |
---|---|---|---|---|
BtoB/BtoC | 見込/既存 | 認知/検討/決定 | 定期 | 潜在/顕在 |
配信側の企業が保有する知識や技術を、情報として提供するのがノウハウ型のメルマガ。
ノウハウの種類には、課題を解決するための方法や手順、チェックリスト・テンプレート・比較表などがあります。
ブログなどを投稿している場合は、その中からネタとして活用するのもお勧め。
業界としては当たり前のことでも、業界に属していない方は基本的な知識から知らない場合もあるため、まずはレベルを抑えて徐々に高レベルな提供を段階的に行っていければ、お客様側の知識が増えることで、課題に気づき相談にも繋がりやすくなります。
情報としては出しやすいため、鉄板のネタ切れ予防コンテンツがノウハウです。
ノウハウ系メルマガの注意点
ノウハウは読者に役立ち、実践で使えるレベルが求められるので、具体性や再現性を高めないといけません。
また、知識レベルが高くなるほど説明が難しくなるので、文章や情報量が多くなってしまいがち。
適切な分量を心がけながら、具体的で実用的な効率化・生産性向上に役立つ情報を提供していきましょう。
2. 月間トレンド
ビジネス | 顧客 | フェーズ | 配信 | 対象 |
---|---|---|---|---|
BtoB/BtoC | 見込/既存 | 認知 | 単発 | 潜在/顕在 |
月間でトレンドが変わるような激しい業界などは、月ごとトレンド情報をメルマガとして送るのも効果的です。
たとえばテクノロジーの進化で業界発展が著しいAIなどは、先月と今月ではトレンドが大きく変わっていることも。
変化するトレンドをいち早く掴みたい、最新情報をキャッチアップしたい方にとって、トレンドはとても有益性の高い情報になるため、開封率もクリック率も高まる傾向です。
月間トレンド系メルマガの注意点
トレンドを配信ネタにする場合、毎月の調査や情報把握の作業が必要であり、尚且つ月初のタイミングでなるべく早めに提供できるよう動かなくてはいけません。
月末月初は通常業務のまとめ作業が入ったり忙しくなりやすいので、リソースの都合がうまく付けられないと、配信が滞ってしまう場合も。
トレンド情報をキャッチアップしてまとめられる、瞬発力と時間・人材の確保が必要になります。
3. 年間トレンドまとめ
ビジネス | 顧客 | フェーズ | 対象 | |
---|---|---|---|---|
BtoB/BtoC | 見込/既存 | 認知 | 単発 | 潜在/顕在 |
1年を通して業界のトレンドがどう変化してきたのか、過去を振り返りながら全体の動向を把握したい方に対しては、年末または年始に年間トレンドまとめを送ってあげましょう。
年末年始は特に、業務の振り返りや新しい目標設定時期でもあるため、1年間で何が起こったのかを知りたい方も多くいらっしゃいます。
まとめるのは大変ですが、手間をかけても有益な情報を配信できれば、それが信頼性や権威性の獲得に繋がるため、がんばって作成するのもお勧めです。
年間トレンド系メルマガの注意点
年に1度だけ配信するメルマガですが、年間トレンドをコンテンツ化するには、毎月トレンドや業界動向をまとめていかなければいけません。
年末年始一気に情報を集めても、抜け漏れや時間がなく結果として中途半端になる可能性もあるので、地道に毎月情報をまとめる作業を入れておきましょう。
4. 業界動向
ビジネス | 顧客 | フェーズ | 配信 | 対象 |
---|---|---|---|---|
BtoB | 見込/既存 | 認知 | 単発 | 潜在/顕在 |
業界動向とは、特定業界における全体的な動きや、長期的な変化のこと。
たとえば環境変化・法律改定・技術革新・市場の成長など、さまざまな視点からの情報が含まれるため、調査に時間もかかります。
しかし、業界変化に敏感なビジネスマンは、動向を把握・分析しながら、自身の業務へ活かそうと常にアンテナを張っている状態であるため、動向をまとめるのは大変ですが希少性が出て、読まれる確率が高まります。
業界動向系メルマガの注意点
業界動向をまとめるのは時間がかかるため、ある程度の身動きが取れる状態を作らなければいけません。
また、情報に間違いがないよう正確性も求められるため、出典や根拠の元になる情報の信頼性にも気を付ける必要がある。
簡単ではないので、前もって計画しながら進めましょう。
5. 調査レポート
ビジネス | 顧客 | フェーズ | 配信 | 対象 |
---|---|---|---|---|
BtoB | 見込/既存 | 認知 | 単発 | 潜在/顕在 |
調査レポートでは、データの収集と分析、そこから見えてくる考察が大事になります。
単純に情報をまとめるだけではなく、データから導き出された事実と結論を示すことが大事であり、時間もかかりますが、業界内の権威性を高めるには、うってつけのコンテンツと言えます。
調査レポート系メルマガの注意点
データから見えてくること、またその裏側まで考え、独自の視点から新しい解釈を生み出すことも必要な調査レポートには、高度な情報収集・分析スキルが必要です。
自社で対応できればいいですが、難しいようであればコンテンツ制作のプロに任せて作ってもらうことも考えましょう。
6. チェックリスト
ビジネス | 顧客 | フェーズ | 配信 | 対象 |
---|---|---|---|---|
BtoB/BtoC | 見込/既存 | 認知 | 定期 | 潜在/顕在 |
チェックリストは、特定の対象に対して、問題がないか一つずつ正解・不正解を照らし合わせて確認していくコンテンツ。
リスト化されているため、手軽に確認できますし、役立つ情報を端的にまとめて伝えられ、チェックは比較的何度も行われるため、1度送れば高い確率で開封・保存・共有が促せます。
実際にチェックリストを活用して問題が解決できれば、提供側の企業に対する信頼も高まっていく。
チェックリスト型メルマガの注意点
チェックリストを提供する時、読者がすぐに活用できるよう、HTMLメールを使い画像で提供したり、PDFやテンプレートにしてダウンロード可能な状態にした方がいいかもしれません。
送るだけではなく、その後の活用まで配慮するには準備に時間もかかります。
7. ランキング(特定対象、月間、年間など)
ビジネス | 顧客 | フェーズ | 配信 | 対象 |
---|---|---|---|---|
BtoB/BtoC | 見込/既存 | 認知 | 定期 | 潜在/顕在 |
ランキング形式で情報をまとめ、順位を付けて提供することで、ランキング化した対象の全体像や人気度が伝えられます。
日・週・月・年と時間軸を変えれば、配信できるコンテンツも増やしやすい。
また、他の情報には興味を示さなかった読者が、ランキングなど順位が付いた情報には興味を寄せやすくなるため、メルマガの開封率やクリック率の向上にも期待ができます。
ランキング型メルマガの注意点
順位を付ける際は、自社が有利な状況を意図的につくらず、客観的な判断で評価したランキングにしなくてはいけません。
あまりにも露骨に自社の優位性を示したランキングとなれば、信頼を落とすことにも。
8. 社内の独自データ
ビジネス | 顧客 | フェーズ | 配信 | 対象 |
---|---|---|---|---|
BtoB | 見込/既存 | 認知/検討/決定 | 単発/定期 | 潜在/顕在 |
業務をしていれば、日々溜まっていくデータが多くあります。
それは自社だけの希少性が高い独自のデータになるため、他社が真似できず圧倒的な差別化可能なコンテンツになる。
業務で蓄積したデータは、自社の専門性を裏付けて、特にBtoB分野であれば信頼性の向上に役立ちます。
データの質や考察の精度が高ければ、業界のリーダーとしてのポジションも築きやすいため、ぜひ活用していきましょう。
社内の独自データ型メルマガの注意点
自社で保有する膨大なデータを精査して、必要に応じて分類しながらまとめるので、時間もかかります。
また、データや考察の質が悪ければ、マイナスブランディングとなり信頼を落とす可能性もあるため、コンテンツ化する際の品質維持・向上は必須です。
9. イベント
ビジネス | 顧客 | フェーズ | 配信 | 対象 |
---|---|---|---|---|
BtoB/BtoC | 見込顧客 | 認知/検討 | 単発/定期 | 潜在/顕在 |
実施するイベントテーマに興味のある関係者を集めるため、告知メルマガを配信します。
有識者から解説を聞きたい方や、セミナーに集まる業界人との交流を求めている方は反応しやすく、現場でしか聞けない生の情報を求めてイベント系メルマガが届くのを待っている読者も。
セミナー・ウェビナー・カンファレンス・勉強会などのイベントは、一度で何十人・何百人と集める場を用意するため、人を集めなければいけません。
集客方法としてメルマガは最適なので、イベントを実施するならぜひ告知メルマガを活用しましょう。
イベント系メルマガの注意点
イベント開催日から逆算して、1か月前くらいには送信するケースもありますが、開催日までの期間が長いほど、すぐの参加予約が入りづらい。
最初に送ったイベントの告知メルマガの反応が悪いと、これ以上参加者は増えないと感じてしまいますが、期日が迫るにつれて参加者が飛び込みで入ってくるため、1度ではなく複数回の告知を送っていきましょう。
10. 業界の権威者コンテンツ
ビジネス | 顧客 | フェーズ | 配信 | 対象 |
---|---|---|---|---|
BtoB/BtoC | 見込顧客/既存 | 認知/検討/決定 | 単発/定期 | 潜在/顕在 |
業界内での自社の影響力や認知が小さい場合は、なかなかお客様を引き寄せられません。
そこで、業界内の権威者(特定の人物、または業界のリーダー企業の従業員)とコラボレーションした情報を配信することで、他者(他社)の権威性を借りて自社に興味を持ってもらえるキッカケが作れます。
権威者やブランドには、特定のファンやフォロワーが存在しており、そのネットワークを活用して新しい読者を引き込むこともできます。
インタビュー・対談・ディスカッション・ゲスト寄稿・イベントの登壇など、コラボレーションの方法も色々あり、一度でも権威者と繋がれれば、それが自社の信頼性の獲得にも繋がるため、ぜひ試してほしいです。
権威者系メルマガの注意点
コラボレーションしてくれる方から承諾を取り付けるのが難しく、コストがかかる場合も多いです。
また、自社と権威者との間に大きなブランド力の差があれば、そもそもメリットを感じてもらえずコラボレーションも断られてしまう。
自社と関係を持ってくれる方を見つけるのが大変です。
11. 注意喚起(または問題提起)
ビジネス | 顧客 | フェーズ | 配信 | 対象 |
---|---|---|---|---|
BtoB/BtoC | 見込顧客/既存 | 認知 | 定期 | 潜在/顕在 |
読者が自身に関係する問題に気づいていない場合、プッシュで注意喚起(問題提起)をしてあげます。
見えていなかった問題に気づくことで、その後は解決するための行動が促進されて、さらなる情報を求めてもらえるようになる。
顧客の見込度を高めて、ホットリードにするためのコンテンツとして最適です。
注意喚起系メルマガの注意点
注意を促しても、それが自分事でなければ読者は反応しません。
そのため、注意喚起系のメルマガコンテンツを作る場合は、予めターゲットを明確にして、どのような問題を抱えているか把握したうえで注意喚起の内容を考えていきます。
読者への深い理解が必要なので、事前の情報収集など時間をかけて行っていきましょう。
12. 業界に関する法律改定
ビジネス | 顧客 | フェーズ | 配信 | 対象 |
---|---|---|---|---|
BtoB | 見込/既存 | 認知/検討/決定 | 単発/定期 | 潜在/顕在 |
ビジネスをする上で順守しなければならない法律は、どの企業も関心度の高い情報です。
ただ、頻繁に法律の改定はないものの、いざ改定された場合はその内容に沿って自社の製品・サービスに調整を加えなければいけません。
例:消費税が8%から10%へ
特定業界においては、法律改定の頻度も高いのですが、常にキャッチアップするのが難しいため、メルマガとして改定時はお知らせしてあげると、読者の関心を引きながら信頼性の向上に繋げられます。
また、改定された内容を理解して、自社へ落とし込むために開封率やクリック率の向上も見込めます。
法律改定系メルマガの注意点
法律は間違った解釈で進めてしまうと、ビジネスに大きな穴をあけることも。
また、お客様へ伝えるには正しく伝えないといけないため、弁護士に確認したり、事前のチェックが必ず必要です。
13. 成功事例
ビジネス | 顧客 | フェーズ | 配信 | 対象 |
---|---|---|---|---|
BtoB/BtoC | 見込 | 検討/決定 | 定期 | 潜在/顕在 |
自社の製品・サービスを検討している方には、成功事例コンテンツが非常に有益です。
特にBtoBの場合、支払うのは会社であり、大きな損失を出したくないので、社内承認も慎重で時間がかかる。
承認されるまで長いのは、決定的な決め手がないからこそ。
最後の一押しをするためには、成功事例や活用事例など、実際に製品・サービスを使っている方の成功体験をコンテンツ化して、期待を高めるのがお勧めです。
成功事例系メルマガの注意点
成功事例は強力なコンテンツですが、中には自社のことを他社に知らせてほしくない会社も存在しています。
メルマガなど内々で公開する分にはいいかもしれませんが、予め公開許可をとってもらった方が安心だと思います。
14. お客様の声、口コミ紹介
ビジネス | 顧客 | フェーズ | 配信 | 対象 |
---|---|---|---|---|
BtoB/BtoC | 見込/既存 | 認知/検討/決定 | 定期 | 潜在/顕在 |
お客様の声や口コミをメルマガのコンテンツとして活用することで、読者の感情に訴えかけて共感を得られます。
一人一人状況がまったく同じではありませんが、自身と似たような境遇、または感情を持っていることが分かると、自然と自分事として捉えてもらえる。
感情移入により、心理的ハードルが下がって行動が促進されやすくなります。
口コミ系メルマガの注意点
創作したような内容、または良い評価ばかりを見せれば、企業目線・自慢に捉えられてしまい逆効果に。
口コミを見せるなら、公平な目をもって内容を選ばなければなりません。
ブランド力の向上ネタ
メルマガのメリットとして、定期的なコミュニケーションによる信頼や親密さが企業と読者の間で生まれやすくなります。
ブランドの価値を理解してもらえれば、特にBtoBビジネスにおいて、相談先の候補や意思決定に大きな影響を与えるため、ブランド力が向上するネタを確認していきましょう。
15. 裏話
ビジネス | 顧客 | フェーズ | 配信 | 対象 |
---|---|---|---|---|
BtoB/BtoC | 見込/既存 | 検討/決定 | 単発/定期 | 顕在 |
普段表に出ないような企業の裏話は、親密度を高める魅力的なアプローチの一つ。
たとえば、従業員の活躍エピソードや内部事情の公開によって、企業から人間味を感じるようになります。
普段目にすることが無い情報だからこそ新鮮で、読者に「特別感」を提供して開封率・クリック率の向上が期待できます。
裏話系メルマガの注意点
まったく自社に興味がない方へ、企業内部の情報を提供しても、あまり良い反応は得られません。
ある程度の興味関心を引き付けられている状態で初めて、裏話のエピソードが刺さる。
16. 製品・サービスの開発ストーリー
ビジネス | 顧客 | フェーズ | 配信 | 対象 |
---|---|---|---|---|
BtoB/BtoC | 見込/既存 | 検討/決定 | 単発/定期 | 顕在 |
製品・サービスを単に紹介するのではなく、なぜ開発したのか?どんな苦労が?情熱やこだわりを伝えるストーリーの開示は、メルマガのコンテンツとして強力です。
その想いが製品・サービスの価値を、さらに高めて読者との深い繋がりに発展。
こだわりなどは技術やスキルの高さを証明する情報になったり、開発過程の苦労や成功体験は共感を呼び、感情的な繋がりを強くして競合との明確な差別化にもなります。
開発ストーリー系メルマガの注意点
企業に対して興味関心がない読者に向けても読まれる確率は少ないため、配信相手の精査には気を付けなければいけません。
また、一度では効果が薄く、シリーズ化を行い持続的なブランドコミュニケーションも必要になります。
17. 取り組み
ビジネス | 顧客 | フェーズ | 配信 | 対象 |
---|---|---|---|---|
BtoB/BtoC | 見込/既存 | 検討/決定 | 定期 | 顕在 |
企業が現在取り組んでいること、または進めていることを断片的に開示していくことで、今後「何が起こるのだろう」と期待感が作れます。
また、プロジェクトに対する意見やアイデアを求めれば、相互コミュニケーションがさらに活発化。
企業として何をしているのか透明性を強調でき、それが社会的な信頼感にも繋がっていきます。
新しい挑戦を伝えれば、企業としての進化・進歩を印象付けられ、将来的に製品化・サービス化できた時は、事前の理解が済んでいるため商談や意思決定までの時間も短縮できる可能性があります。
進行状況伝達系メルマガの注意点
事前にある程度、自社ブランドの理解を得られている、ファンである方に送らないと、あまり成果は期待できません。
常に期待を感じられる内容にするため、失敗も含めて透明性の維持が求められます。
18. 周年記念
ビジネス | 顧客 | フェーズ | 配信 | 対象 |
---|---|---|---|---|
BtoB/BtoC | 既存 | 取引後 | 単発/定期 | 顕在 |
周年記念または自社の特別な記念日に、お客様へ感謝の気持ちを伝えるメッセージが送れると、信頼感の高まりや関係強化に繋がります。
その際、企業の歴史を振り返ったり、お客様のおかげで成長できたことを改めて伝える。
また、特別なキャンペーンを行う、絶好の機会にもなります。
記念日を祝うだけでなく、今後の展望やビジョンなども伝えて、期待感の高まりからさらなる購買行動のキッカケも作れます。
周年記念系メルマガの注意点
記念日でメッセージを伝えることも大事ですが、伝え方のこだわりも見せた方がいいと思います。
たとえば、特設サイトを公開したり、お客様とコミュニケーションが取れるアイテムの用意が必要なので、ある程度の予算も確保しておきましょう。
19. 新製品・サービスの先行紹介
ビジネス | 顧客 | フェーズ | 配信 | 対象 |
---|---|---|---|---|
BtoB/BtoC | 見込/既存 | 認知/検討/決定 | 単発 | 潜在/顕在 |
新製品・サービスを開発した際には、メルマガ読者に対してのみ、特別に先行紹介すれば、特別感から購買意欲を刺激する有効なメルマガになります。
先行紹介時は、単に紹介するに留めるのではなく、開発ストーリーや背景などを深く伝えることで、魅力が数倍増しに。
他にも、先行紹介の中から特別に何社(名)かに体験をしてもらい、フィードバックをもらえば、正式リリース前に課題も解決できます。
限定感と特別感を提供して、特別な顧客としての感覚を作りましょう。
先行紹介系メルマガの注意点
先行紹介は、エンゲージメントが低い相手に配信してしまうと、せっかくの先行紹介メリットが失われるため、限定・特別感を作るため見込みが低い方よりも、既存顧客やファンなどエンゲージメント率が高い相手に配信するのが効果的です。
20. 企業インタビュー・対談
ビジネス | 顧客 | フェーズ | 配信 | 対象 |
---|---|---|---|---|
BtoB | 見込/既存 | 認知/検討/決定 | 定期 | 潜在/顕在 |
企業インタビュー・対談など、自社と他企業が特定のテーマに沿って会話を行い、コンテンツ化したもの。
「業界の権威者コンテンツ」と同類ですが、BtoB視点がより強くなり、ブランド価値の向上に繋がるメルマガに。
たとえば有名企業とコラボレーションできれば、それが自社のブランド力(信頼性・専門知識の認知)を高めるキッカケにもなる。
専門的な会話が行われるため、読者は新しい視点に気づいたり、業界関係者の考え方も知れるため興味関心も惹かれやすく、長期的なシリーズ化も可能なので、常に新鮮な情報提供が行えます。
企業インタビュー・対談系メルマガの注意点
企業インタビューや対談には、事前のキャスティングやテーマ決め、そして当日の会場用意、コンテンツ化のノウハウなど、簡単ではありません。
専門性が高くなるため、自社で完結するのが難しい場合は、プロに頼むのがお勧めです。
21. ユーザーインタビュー
ビジネス | 顧客 | フェーズ | 配信 | 対象 |
---|---|---|---|---|
BtoB/BtoC | 見込/既存 | 認知/検討/決定 | 定期 | 潜在/顕在 |
製品やサービスを利用してくれているお客様、ユーザーインタビューを実施して、そのリアルな声を定期的にメルマガとして配信。
インタビュー内容は、メルマガとして活用できるだけでなく、製品・サービスの課題を見つけ出し、改善のヒントにもなります。
また、ユーザー数が多ければ、比較的早くインタビュー相手も見つけられるので、シリーズ化も狙えるコンテンツです。
ユーザーインタビュー系メルマガの注意点
ユーザーへインタビューする時は、とてつもないファンでない限り、謝礼などを渡す代わりにインタビューを受けてもらえないか交渉するのが一般的です。
自社でお声がけできる関係値ならいいですが、そうではないユーザーもたくさんいるため、調査会社などと連携してインタビュー相手を見つけていきましょう。
LTV&エンゲージメントの向上ネタ
LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)とは、顧客が企業に対してどのくらいの対価を生涯支払ってくれるか、価値を予測・計算した指標となります。
つまり、LTVが高いほどリテンションやマーケティング費用を抑えられ、安定した収益の確保ができ、顧客の維持が簡単になる。
儲けやすい状態が作れるため、メルマガを通じてエンゲージメントを高めれば、自然とLTVも高まっていきます。
22. パーソナライズコンテンツ
ビジネス | 顧客 | フェーズ | 配信 | 対象 |
---|---|---|---|---|
BtoB/BtoC | 既存 | 維持 | 定期 | 顕在 |
パーソナライズとは、個人の心理状況や行動履歴をもとに最適化したマーケティング手法のことで、メルマガにも応用していきます。
パーソナライズの例
・ECサイトでカゴ落ち商品のメリットや特徴を促すメルマガ
・webサイトの訪問履歴をトリガーにしたメルマガ
・何度も資料DLしてスコアが高まった方へ無料相談受付のメルマガ
特に大事なのは、顧客が何か行動を起こした直後、または比較的早いタイミングで、その行動のフォローを行うこと。
フォロータイミングが遅れるほど、顧客の温度感は下がっていくため「鉄は熱いうちに打て」のことわざ通り、早いフォローをしていきましょう。
パーソナライズ系メルマガの注意点
パーソナライズをするには、配信リストに入っていお客様の心理・行動履歴のすべてを把握しておく必要があります。
物理的に無理があるので、CRMやメール配信システムと連動させて、顧客がうごくキッカケを見逃さないことが大事であり、自社に合わせてシステム導入と営業・マーケティング体制を作る必要があります。
23. アフターサポート
ビジネス | 顧客 | フェーズ | 配信 | 対象 |
---|---|---|---|---|
BtoB/BtoC | 既存 | 維持 | 定期 | 顕在 |
自社の製品・サービスを利用頂いている方へ、きちんと手厚いケアをすることで、顧客満足度を高め関係値の維持・向上を目指します。
特に、お金を払って利用頂いているお客様は、放置されるのが大嫌いです。
また、利用前・利用中・利用後で顧客それぞれで分からないこと、つまずくポイントが違うので、段階的にやり方を伝える内容を送ったり、システムの利用履歴と連動できるなら、特定の機能が使われたりエラーが出たら、フォローのメルマガを送る。
困ったタイミングで情報提供できると、安心感や信頼感の向上によって、継続的な利用が促せます。
アフターサポート系メルマガの注意点
顧客の立場に立って情報を伝えなければ理解してもらえません。
分かる側からの一方的な情報提供はさらに混乱させてしまったり、メルマガで解決できたものがカスタマーサポートへ連絡が入り、余計な工数がとられてしまう場合も。
表現次第で、顧客の理解度は変わってくるため、伝え方には気を付けましょう。
24. アップセルに繋がる情報
ビジネス | 顧客 | フェーズ | 配信 | 対象 |
---|---|---|---|---|
BtoB/BtoC | 既存 | 維持 | 定期 | 顕在 |
アップセルとは、現在購入または利用している製品・サービスの、さらに上位版を利用してもらい、単価のアップを促すこと。
まずは現在利用している製品・サービスの満足度を高めつつ、より価値の高い製品・サービスをメルマガで提案していきます。
機能単体で紹介してもいいですが、アップグレードした別のお客様体験談など、高価な製品・サービスで得られるメリットや、恩恵を疑似体験できる情報提供で、具体的にイメージしてもらえる状況を作っていきます。
アップセル系メルマガの注意点
前提として、現在利用している製品・サービスに悪い不満が残っている状態では、次へ進んでもらうことは難しいと言えます。
悪い不満の例:金額と照らし合わせて十分な価値を感じていない
良い不満の例:現状には満足しているがさらに成果を高める情報を探している
良い不満を引き出せれば、アップセルのメルマガが刺さりやすくなります。
25. クロスセルに繋がる情報
ビジネス | 顧客 | フェーズ | 配信 | 対象 |
---|---|---|---|---|
BtoB/BtoC | 既存 | 維持 | 定期 | 顕在 |
クロスセルとは、すでに利用している製品・サービスとは違う、別の製品・サービスの利用を促すこと。
企業としては、お客様が直接求める製品・サービス以外にも、別で提供できる内容はあるのですが、お客様は自身が求める製品・サービスのみを最初は探しているため、それ以外には意識が向きません。
そのため、別製品・サービスの案内も定期的に行い、対応できる幅を認知してもらうためにメルマガを活用していきます。
クロスセル系メルマガの注意点
求めていない情報を提供しても無視されるだけなので、クロスセルを狙うには、顧客のニーズを事前に把握して角度を高めておく必要があります。
たとえば、メルマガの前にミーティング・商談などを通じて色々ヒアリングを行い、潜在的な課題を引き出しておく。
それを元にして、クロスセル系のコンテンツを送れば、反応率は高まります。
26. 製品・サービスのアップデート
ビジネス | 顧客 | フェーズ | 配信 | 対象 |
---|---|---|---|---|
BtoB/BtoC | 既存 | 維持 | 定期 | 顕在 |
製品・サービスの満足度は、継続してもらうために必要不可欠な指標。
また、競合がどんどんアップデートしているのに、自社の製品・サービスのみが古くて時代遅れ、ニーズを捉えられていないと、すぐに乗り換えられてしまいます。
持続的なアップデートを行い、常に進化・発展していることを顧客へアピールすることで、将来的な期待や継続した改善活動を認知してもらえると、解約・解除率も下がりますし、引き留めにかかる社内メンバーの苦労も抑えられます。
アップデート後の報告もいいですが、顧客からもらった「〇〇の要望を改善しました」と、企業が顧客に耳を傾けている姿勢なども伝えられるといいかもしれません。
アップデート系メルマガの注意点
製品・サービスのアップデート内容は定期的に送りたいですが、企業都合のアップデートばかりだと意味がありません。
アップデートの頻度が多すぎると、メルマガを受け取る顧客も嫌になるので、1つずつではなく、ある程度まとめて報告する形にしましょう。
27. キャンペーン
ビジネス | 顧客 | フェーズ | 配信 | 対象 |
---|---|---|---|---|
BtoB/BtoC | 見込/既存 | 認知/検討/決定/維持 | 定期 | 潜在/顕在 |
特典・キャンペーンなど、顧客に対してメリットある情報を定期的に送ることで、興味関心を集められます。
認知フェーズ:製品・サービスを検討するキッカケになる
検討フェーズ:意思決定を後押しするキッカケになる
キャンペーンは心・体を動かす強烈なコンテンツであるため、メルマガとして定期的に配信するのがお勧めです。
キャンペーン系メルマガの注意点
キャンペーンを行う時、期限を区切って提供するケースは多いですが、たとえば期限が今月末だったものを、すぐに翌月まで延ばしたりと、顧客に対して信頼を損なう方法で行っている方もいます。
仮にキャンペーンがきっかけとなり製品・サービスを利用頂いても、悪質なやり口だと後で発覚した場合は、解約・解除が早まったり、クレームへ発展する可能性もあるので注意が必要です。
28. 読者アンケート
ビジネス | 顧客 | フェーズ | 配信 | 対象 |
---|---|---|---|---|
BtoB/BtoC | 見込/既存 | 維持 | 定期 | 顕在 |
メルマガを見て頂いている方へ、特定の質問へ回答をお願いするアンケートを配信。
事前のエンゲージメントによって、回答数は大きく変わってきますが、自社の顧客へ直接意見や考えを聞くことで、得られる気づきが多くなる。
基本は無料回答なので、そこまでコストもかけずに顧客からの情報が回収できます。
アンケート系メルマガの注意点
アンケートは前もってフォーム型のページを用意しておき、質問項目もなるべく3~5つほどと少なくします。
質問数が多いほど回答率は下がるので、どんなに聞きたいことが多くても、質問は減らしましょう。
もし、色々聞きたいのであれば、デブスインタビューなど時間を頂いて、謝礼を渡す前提でなければ難しいかもしれません。
29. 資料配布
ビジネス | 顧客 | フェーズ | 配信 | 対象 |
---|---|---|---|---|
BtoB | 見込/既存 | 認知/検討/決定/維持 | 定期 | 潜在/顕在 |
顧客に有益な情報提供をするため、ダウンロード用の資料(PDF・PPTX・Word・Excelなど)を用意して、無料配布していきます。
資料化する内容も、インターネットで探せばすぐ見つかるような一般的なものではなく、その企業だからこその知識があると、独自性・希少性によって信頼感も高まっていく。
見込顧客に対して:商談や成約を獲得するキッカケになる
既存顧客に対して:満足度向上やリプレイスの防止になる
配布用に作成した資料は、メルマガだけではなく、SNSや他のシーンでも活用できるので費用対効果もすごく高い。
資料配布系メルマガの注意点
資料を作るには、構成・ライティング・デザインとさまざまな工程があり、専門知識とスキルが必要なので、社内メンバーだけでは定期的に配布できる量を揃えることが難しい場合もあります。
リソースの問題で、メルマガに欠かせない資料作成が進まないのであれば、プロに相談するのもお勧めです。
30. 時期・タイミング
ビジネス | 顧客 | フェーズ | 配信 | 対象 |
---|---|---|---|---|
BtoB/BtoC | 見込/既存 | 認知/検討/決定/維持 | 単発/定期 | 潜在/顕在 |
時期・タイミングに合わせたメルマガとは、新年・年末・夏・春・秋・冬など各種イベントに関連性のあるコンテンツのこと。
それぞれ旬なタイミングで配信するため、顧客の興味関心を得やすい。
また「今だけ」など期間限定とセットにして特別感のあるお知らせによって、顧客の購買行動を促せます。
コンテンツとしてもバリエーションが豊富なので、ネタとして困ったら時期・タイミングの観点から考えてみましょう。
時期・タイミング系メルマガの注意点
旬を過ぎてから配信しても、あまり興味を惹かれるものではありません。
そのため、時期・タイミングを逃さず、瞬時にメルマガを用意する社内体制や、常に情報のキャッチアップなども忘れず行っておく必要があります。