
いつも見て頂きありがとうございます!「エンプレス」の編集部:sugiyamaです。ホワイトペーパーとメルマガの相性はばっちりです!ここを連携させることで、出したい成果が得られるようになります。
「せっかくホワイトペーパーを作ったのにダウンロードされて終わり…」
「獲得したリードがその後の商談に繋がらない…」
今の成果に満足できていないのは、施策が単発になっているからかもしれません。
多くの企業が、ホワイトペーパーをウェブサイトに置いてダウンロードしてもらうだけで満足しがちですが、それではせっかくの見込み顧客を「お客様」に変えるチャンスを逃してしまっています。
ホワイトペーパーは、将来的に製品・サービスの提案ができるお客様候補の方と出会い、継続的に関係を維持しながら向上させるためのマーケティングツールです。
本記事ではホワイトペーパーとメルマガを組み合わせることで、健全な「良い売上」に繋げるための具体的な方法をわかりやすく解説していきます。
- 目次
- なぜ今、ホワイトペーパーとメルマガの組み合わせが重要なのか?
- メルマガでホワイトペーパーを届ける意味とは
- ホワイトペーパー×メルマガで創出できる「良い売上」とは?
- メルマガでホワイトペーパーを送るなら指標にすべき3つの数値
- メルマガでホワイトペーパーを送る前に知っておきたいこと
- 効果的なメルマガの種類とホワイトペーパーの組み込み方
- ホワイトペーパーのメルマガへの組み込み方
- ホワイトペーパーを組み込んだ時のメルマガの「文章量」について
- 注意点:メルマガは「迷惑メール」になりうる
- ホワイトペーパーがダウンロードされるまでの「お客様の心理と行動」
- ホワイトペーパーのダウンロードを増やすコツ
なぜ今、ホワイトペーパーとメルマガの組み合わせが重要なのか?
現代は、インターネットで情報を探すのが当たり前になりました。
何か困ったことがあれば、まずはGoogleで検索したり、SNSで情報を集めたり、今ならAI(ChatGPT・Geminiなど)に聞けば、知りたい事が一発で分かりますよね。
企業も、そうしたお客様の行動に合わせて、ホームページやブログ記事、YouTube動画など、様々な形で情報を発信しています。
その中でも「ホワイトペーパー」は、特定のテーマについて詳しく解説した資料のことで、お客様の抱える専門的な悩みや課題を解決するためのヒントが詰まっています。
例えば「SNSマーケティングの成功事例集」や「業務効率化のためのクラウドツール比較」など、具体的な情報提供が特徴。
企業がこのホワイトペーパーをホームページからダウンロードできるようにする主な目的は、ダウンロードしてくれたお客様の連絡先(メールアドレスなど)を知ることです。
これをマーケティングの世界では「リード獲得」と呼び、連絡先さえ分かれば、その後お客様に対して個別の情報提供や営業活動ができるようになります。
しかし、ホワイトペーパーをダウンロードしてもらっただけでその後何もしないのでは、お客様はたくさんの競合他社から情報を受け取とり、あなたの会社のことなんてすぐに忘れてしまうかもしれません。
そこで活躍するのが「メルマガ(メールマガジン)」であり、メルマガはお客様のメールアドレス宛へ、定期的に役立つ情報やお得な情報などを送る仕組みのこと。
メルマガを使うことで、一度繋がったお客様と継続的にコミュニケーションを取り、関係を深めていくことができ、これをナーチャリング(お客様の知識をアップデートさせ、行動を起こす段階まで引き上げること)と呼びます。
ホワイトペーパーで興味を持ったお客様に対して、メルマガでさらに深い関係を築いていく組み合わせが、お客様の心をつかみ最終的にあなたのビジネスの「良い売上」へと繋がる強力な戦略となるのです。
メルマガでホワイトペーパーを届ける意味とは
メルマガを使ってお客様にホワイトペーパーを提供することには、実は単なる情報提供以上の大きな目的があります。
よく「興味関心を高めるため」とか「お客様の温度感を測るため」と言われますが、もっと大切な3つのポイントがあるんです。
そして結果的に信頼関係が築ければ、競合他社との不要な価格競争に巻き込まれることも減り、お客様も納得のいく適正な価格でサービスを利用し、あなたの会社もきちんと利益を得られるようになります。
1. 定期的に見込み顧客と接点が持てる
人間は忘れる生き物です。
一度あなたのホワイトペーパーをダウンロードしてくれたお客様も、時間が経てばあなたの会社のことを忘れてしまうかもしれません(むしろそっちの方が多い…)。
しかし、メルマガを定期的に送ることで、お客様はあなたの会社やサービスを常に意識し続けることができます。
会っていなくても、定期的に連絡を取り合うことで心の距離は縮まり、相手の存在を忘れずにいられますよね。
メルマガも同じで、お客様の記憶から消えることを防ぎ、いざという時に「あの会社に相談してみようかな」と思い出してもらうための大切な接点になるのです。
2. 徐々に信頼を積み上げられる
メルマガで継続的に役立つ情報や、新しいホワイトペーパーを提供することで、お客様はあなたの会社を「この分野の専門家だ」「信頼できる情報を提供してくれる」と認識するようになります。
例えば、毎回「〇〇の最新トレンドレポート」や「××の具体的な成功事例」といったホワイトペーパーをメルマガで送っていたら、お客様は「この会社は常に新しい情報を持っていて、業界に詳しいな」となりませんか?
そして、何か困ったことがあった時、お客様の頭の中で最初に思い浮かぶのがあなたの会社になります。
これをマーケティングの世界では「第一想起」と呼び、競合他社がたくさんいる中でも、お客様から真っ先に選ばれる存在になることができれば、ビジネスは一気に有利な状況が作れます。
3. いつでも連絡可能な状態を維持できる
メルマガを定期的に送り続けることは、お客様との「連絡のパイプ」を常に確保しておくことと同じです。
これにより、お客様が「まさにこの情報が欲しかった!」のタイミングで、ぴったりのホワイトペーパーやサービス情報の提供、または直接提案の機会も頂きやすくなります。
前はリードを獲得したらすぐに営業をかけてしまう企業も多かったのですが、お客様はまだ心の準備ができていないので、かえって距離ができてしまうことがよくありました。
しかし、メルマガで中長期的に、お客様の興味関心に合わせたコミュニケーションを取ることで、あなたの会社だけの有利な状況を作り出すことができます。
ホワイトペーパー×メルマガで創出できる「良い売上」とは?
「良い売上」とは、単に金額が大きいだけでなく、関わる全ての人々がハッピーになる健全な売上のこと。
具体的には、次の3つの要素が揃っている状態を指します。
項目 | 説明 |
---|---|
自社もしっかり利益獲得 | 企業が継続的に事業を運営し、成長していくためには、適切な利益が必要です。無理な値引きなどで利益を削ってしまうと、サービス品質の維持や改善、従業員への還元が難しくなってしまいます。 |
お客様も適正価格で満足 | お客様が支払う金額に対して、十分な価値や効果を感じ、納得してサービスを利用できている状態です。「安かろう悪かろう」ではなく、適正な価格で質の高いサービスを受けられることが重要です。 |
自社のスタッフも無理なく健全な状態 | 従業員が過度なプレッシャーや長時間労働に追い込まれることなく、健康的に働ける状態です。従業員のモチベーションが高く、質の高いサービスを提供し続けられる環境は、結果としてお客様の満足度にも繋がります。 |
メルマガでホワイトペーパーをうまく活用することで、お客様との間に信頼関係が築かれ、お互いが納得できる「良い売上」を積み上げていくことが可能になります。
メルマガでホワイトペーパーを送るなら指標にすべき3つの数値
メルマガを通じてホワイトペーパーを提供していく際、「ちゃんと効果が出ているのかな?」と気になりますよね。
その成果を測ったり、もっと良くしていくためには、いくつかの数字(データ)を確認することがとても大切です。
たくさんのデータの中から、特にチェックすべき3つの重要な数値とその意味、そしてだいたいの目安となる「参考数値」を見ていきましょう。
そして、これらの数値を定期的に確認し、もし思ったような数字が出ていなければ、件名や内容、送るタイミングなどを少しずつ変えてみることで、メルマガのパフォーマンス(成果)を高めていくことができます。
最初は「どうすればいいか分からない」と感じるかもしれませんが、まずは実際にメルマガを送ってみて、これらの数字がどう動くかを「体験」してみることが重要。
知識だけではなく、実際の経験を通じて「何が良くて、何が悪いのか」を肌で感じることが、成果を出すための近道になります。
項目 | 参考値 | 説明 | 例 |
---|---|---|---|
開封率 | 20~30% | 送信したメルマガが、実際に読者から開かれた割合(数) | 1000通送信 ⇒ 200~300名が開封 |
クリック率 | 1~3% | 開封されたメルマガの中にあるリンクがクリックされた割合(数) | 200名開封 ⇒ 2~6名がクリック |
配信停止率 | 0.1~0.2% | 配信したメルマガに対して、読者が「もう送らないでほしい」と停止した割合(数) | 1000通送信 ⇒ 1~2名が停止 |
参考値を計算した元情報:Benchmark Email:業種別・地域別(国別)メール平均開封率・クリック率・エラー率レポート |
指標① 開封率(かいふうりつ)
送ったメルマガが、読者によってどれくらいの割合で「開かれたか」を示す数字です。
例えば、1000通送って10人が開いたら、開封率は1%になります。
この数字が高いほど、メルマガの件名(タイトル)が読者の心に響き、開いてみたいと思わせた証拠に。
また、あなたの会社や発信内容に、もともと興味を持っている読者が多いことも示しています。
指標② クリック率(くりっくりつ)
メルマガを開いてくれた読者のうち、何人がそのメルマガの中にあるリンク(ホワイトペーパーのダウンロードボタンや、ブログ記事へのリンクなど)を「クリックしたか」を示す数字です。
例えば、200人がメルマガを開いて、そのうち2人がリンクをクリックしたら、クリック率は1%になります。
この数字が高いほど、メルマガの内容(本文)が読者の興味を引き、さらに詳しい情報や行動に移したいと思わせた証拠です。
ホワイトペーパーの紹介が魅力的だったか、読者が知りたい情報だったかが影響します。
指標③ 配信停止率(はいしんていしりつ)
送ったメルマガに対して、読者が「もうこのメルマガは必要ない」「受け取りたくない」「そもそも勝手に送って来るな(怒)」と感じて「配信停止」を申請した割合を示す数字。
例えば、1000通送って1人が配信停止したら、配信停止率は0.1%になります。
この数字は、読者があなたのメルマガにどれだけ満足しているか、または迷惑に感じていないかを測るバロメーターになります。
数字が低いほど、お客様の心を掴んでいるため、健全なメルマガが送れている状態と言えます。
知っておきたい注意点
メルマガを送るうえで把握しておきたい数値は、送る相手の状況によって大きく変わってきます。
項目 | 説明 |
---|---|
リードの獲得チャネル(どこから連絡先を知ったか) | 例えば、あなたのブログから自ら登録した人と、展示会で名刺交換した人では、あなたの会社への興味の度合いが違うため、反応も違う。 |
リードが最初にもらったホワイトペーパーのテーマ | 例えば、「SNSマーケティング」のホワイトペーパーをダウンロードした人と、「業務効率化」のホワイトペーパーをダウンロードした人では、興味のある情報が違うはずです。 |
リードの役職や社内的な立場 | 経営者と現場担当者では、メルマガに求める情報が違う場合があります。 |
リードの直前のアクション | 例えば、特定の製品ページを見た直後に送るメルマガと、特に何も行動していない時に送るメルマガでは、開封率やクリック率に差が出ます。 |
このように、様々な要素が数値に影響を与えるため、参考値はあくまで目安として捉え、あなたのビジネスや顧客の状況に合わせて、最適な数字を目指していくことが重要です。
メルマガでホワイトペーパーを送る前に知っておきたいこと
せっかくメルマガでホワイトペーパーを送っても、残念ながらほとんどのメルマガは、お客様に「スルー」されてしまい、あまり見てもらえません。
そもそも、メルマガは開封されなければ、どれだけ時間をかけ心を込めて作ったホワイトペーパーがあったとしても、お客様の目に触れることすらない。
「メルマガでホワイトペーパーを送るなら指標にすべき3つの数値」で解説した参考数値(開封率20~30%、クリック率1~3%)で計算してみると、例えば1,000通のメルマガを送った場合、開封されるのは、たった200~300通。
そのうち、ホワイトペーパーのダウンロードリンクがクリックされるのは、シミュレーション上わずか2~6人程度。
こう聞くと「メルマガって、なんだか費用対効果が悪いんじゃないか…?」と感じるかもしれませんね。
しかし、ご安心ください。適切な「やり方」を知っていれば、メルマガ経由のホワイトペーパーダウンロードは、非常に効率の良いマーケティング施策になります。
私たちが行った、とあるメルマガ改善の例が以下になります。
項目 | 改善前 | 改善後 |
---|---|---|
配信数 | 678件 | 794件 |
開封率 | 29.2% | 49.6% |
クリック率 | 2.4% | 13.2% |
配信停止率 | 0.7% | 0.5% |
この結果、仮に1,000名分送れば約500名が開封し、約65名がクリック(ホワイトペーパーのダウンロード)をしてくれます。※ 開封率は約20%アップ、クリック率が約10%アップ
ただし、この成果はすぐに現れるものではなく、ホワイトペーパーとメルマガを組み合わせた施策は、一朝一夕で劇的な変化が起きるものではないため、中長期的な視点でじっくりと取り組むことで効果を発揮します。
多くの場合、お客様が特定の課題を認識し、その解決策を探して最終的に「よし、このサービスを利用しよう」と決断するまでには、ある程度の時間がかかります。
メルマガはその間、お客様寄り添い、必要な情報を提供し続けるためのツールです。
効率がいいと思っても実は非効率だった?
「お問い合わせ獲得=すぐに電話営業」と短期的な成果を追求する手法とは考え方が根本的に違うので、お客様の興味関心をじっくりと育み信頼関係を築き上げ、最終的に「この会社へお願いしたい」と自ら選んでもらえるようになることを目指す、息の長いマーケティング戦略なのです。
改善の秘訣は「誰に対して、何を、どんなタイミングで送るか」を徹底的に整理し、それぞれの相手に合わせた内容にしたこと。
つまり、全ての見込み顧客や既存顧客へ同じメルマガを一斉に送るのは、一見効率的に見えて、実は成果が出にくい方法なのです。
少し手間はかかりますが、お客様を「仕分け」し、そのグループごとに合わせたメルマガを送ることで、確実に成果は高まります。
「誰に何を届けたいのか?」を常に意識してメルマガを配信することが、ホワイトペーパーの効果を最大限に引き出すための重要なポイントになります。
効果的なメルマガの種類とホワイトペーパーの組み込み方
メルマガの送り方は大きく分けて2つの種類があり、それぞれ特徴が異なります。
お客様の状況や、ホワイトペーパーで伝えたい内容に合わせ使い分けることが大切です。
1. 単独メルマガ(スポット配信)
単独メルマガとは、特定の目的やテーマに基づいて、必要なタイミングで1通ずつ送るメルマガのこと。
例えば「ノウハウ提供」「新製品のお知らせ」「キャンペーン情報」「最新の業界トレンド解説」「成功事例紹介」など、その都度伝えたい内容に合わせてテーマも変わります。
単独メルマガの活用例
項目 | 説明 |
---|---|
ノウハウ提供 | お客様の課題解決に役立つ情報提供。 |
会社の最新情報 | 新しいサービスや製品を発表した際に詳細をまとめて提供。 |
お役立ち情報 | 季節ごとの課題解決策や今話題になっているテーマについての情報提供。 |
イベント告知 | ウェビナー(オンラインセミナー)の開催案内と一緒に関連するテーマのホワイトペーパーを事前に提供し参加者の興味を高める。 |
注意点
単独メルマガは、テーマが毎回変わるため、お客様が「何でもかんでも送られてくる」と感じてしまうと、開封されにくくなる可能性があります。
例えば、最初はお役立ち資料が欲しくてダウンロードしたのに、その後に会社の宣伝ばかり送られては、お客様は「これは自分には関係ないな」と判断し、見向きもしなくなってしまいます。
最も効果的なのは、お客様が特定のページを見た時など「今、まさにこの情報が欲しいはずだ!」とタイミングを合わせて、関連するテーマのホワイトペーパーを添付したメルマガを送ること。
しかし、これはMA(マーケティングオートメーション)などのツールが必要なので、できない場合でもお客様の興味関心を常に意識して、自分ごととして捉えてもらえるような内容を心がけましょう。
2. ステップメール(シナリオ配信)
ステップメールとは、お客様が特定の行動(例: ホワイトペーパーをダウンロードする、サービスに申し込むなど)をしたことをきっかけに、あらかじめ決められた「シナリオ(流れ)」に沿って、複数回にわたって自動で配信されるメルマガのこと。
通常、3通から10通程度で構成され、最終的な「ゴール」(例: 商談、契約)を目指して段階的に情報を提供していきます。
ステップメールの活用例
項目 | 説明 |
---|---|
新規リードの育成 | 初めてホワイトペーパーをダウンロードしてくれたお客様に対して、1通目で感謝のメッセージと資料の読み方、2通目で関連するブログ記事、3通目でさらに深い課題解決型のホワイトペーパー、4通目で無料相談の案内など、段階的に情報を提供していく。 |
製品導入検討者への情報提供 | 特定の製品に興味を示したお客様に対し、製品の詳細説明ホワイトペーパー、導入事例ホワイトペーパー、Q&Aホワイトペーパーなどを順に送る。 |
メリット
ステップメール最大のメリットは、お客様との関係性を徐々に深め、最終的な目的達成に向けて着実に引き上げていける点です。
定期的な配信なのでお客様の興味を持続させることは求められますが、最後までメルマガを好意的に受け取り、内容を見てくれるお客様は、あなたの製品やサービスに対して非常に高い関心を持っている状態と言えます。
それは課題をはっきりと認識し、解決したいと強く思っているため、商談や契約に繋がりやすい見込み顧客となるのです。
ステップメールを用いて、関連するテーマの情報を継続的に提供することで、お客様はあなたの会社を「この問題なら、この会社が一番詳しい」と強く認識し、信頼関係も深まります。
ホワイトペーパーのメルマガへの組み込み方
メルマガでホワイトペーパーを読者に届ける方法も、いくつか選択肢があります。
それぞれのメリット・デメリットを理解して、目的に合った方法を選びましょう。
1. ダウンロードページへのリンク(フォームDL)
メルマガの中にホワイトペーパーの「ダウンロードページ」へのリンクを貼る方法です。
お客様がこのリンクをクリックすると、別途用意されたダウンロードページに移動し、そこで再度、名前やメールアドレスなどの情報を入力してもらう形になります。
メリット
項目 | 説明 |
---|---|
誰がダウンロードしたかを再度確認できる | メルマガから直接ダウンロードさせないことで、より具体的に「どのメルマガから、誰が、どのホワイトペーパーをダウンロードしたか」を把握できます。 |
お客様の興味度合いを測れる | 再度情報を入力する手間がかかる分、それでもダウンロードしてくれたお客様は、そのホワイトペーパーに対する興味が非常に高いと判断できます。 |
別の情報提供やステップへの誘導が可能 | ダウンロードページの「サンクスページ」(ダウンロード完了後に表示されるページ)で、関連する別のホワイトペーパーや、次の行動(例: 無料相談の案内、関連ウェビナーの告知)を促すことができます。 |
デメリット
項目 | 説明 |
---|---|
お客様の手間が増える | メルマガから別のページに移動し、さらに情報を入力する手間がかかるため、途中で離脱してしまうお客様もいる可能性があります。 |
向いている場合
・お客様がどれだけ興味を持っているかを見極めたい時
・ダウンロード後の別の行動を促したい時
2. サーバーにアップロードした資料ダウンロード先のURL(クリックDL)
メルマガの中に、直接ホワイトペーパーがダウンロードできるリンク(PDFファイルなどへの直リンク)を貼るものです。
お客様はリンクが仕込まれたテキスト・ボタン・画像をクリックするだけで、すぐにホワイトペーパーをダウンロードできます。
メリット
項目 | 説明 |
---|---|
お客様の行動ハードルが低い | 別のページへの遷移や情報の再入力が不要なので、お客様はストレスなくホワイトペーパーをすぐ手に入れることができます。 |
即座に情報を提供できる | お客様が「欲しい」と思った瞬間に、情報を提供できるため、満足度が高まりやすいです。 |
デメリット
項目 | 説明 |
---|---|
誰がダウンロードしたかの特定が難しい | 通常のメール配信システムでは、「クリックされた」ことはわかっても、「誰がダウンロードしたか」までは特定できません(専用のメール配信システムやMAツールを使えば可能です)。 |
向いている場合
・とにかく多くの人にホワイトペーパーを見てもらいたい時
・お客様にすぐに情報を提供し満足度を高めたい時
どちらの組み込み方を選ぶか?
どちらが良いかは、あなたがメルマガを送る目的によって変わってきます。
ホワイトペーパーを「見て」もらうことで「専門性・権威性」の認知を目指すなら、お客様がすぐに見られる「クリックDL」が良いと思います(その方がお客様負担は少ない)。
この場合、メルマガの本文も短く、パッと内容が伝わるように工夫しますが、メール配信システムなどを利用してクリックの有無を計測できないと、後ほどの改善アクションが取りづらくなります。
また、本当に興味を持っているお客様かどうかを「見極めたい」のであれば、フォーム入力の手間をかける「フォームDL」に誘導したり、メルマガの本文を長くして、じっくり説明する方が適しています。
目的に応じて、どちらの提供方法がいいのか、しっかり見極めていきましょう。
ホワイトペーパーを組み込んだ時のメルマガの「文章量」について
メルマガの文章は、目的によって長さを使い分けるのが効果的です。
短い文章のメルマガ
とにかくホワイトペーパーを見てもらい、「専門性」や「権威性」をすぐに認知してもらうこと。
特徴
- パッと見て分かりすぐにダウンロードボタンにたどり着けるよう本文は簡潔に
- ホワイトペーパーの魅力を伝えるためキャッチコピーやポイントを絞った説明が中心
向いている場合
- 「クリックDL」形式でお客様に手間なくダウンロードしてもらいたい時
- 忙しいお客様に短時間で価値を伝えたい時
- 継続的なステップメールの中で興味喚起のために軽い情報を提供する際
長い文章のメルマガ
お客様にホワイトペーパーの内容をじっくり理解してもらい、より深い興味関心を引き出し、次の行動に繋げること。また、そのホワイトペーパーに本当に興味を持っている人を見極めること。
特徴
- 内容の一部を詳しく説明したりその背景にある課題・解決策などを丁寧に解説
- お客様の共感を呼び読み進めてもらうためのストーリーテリングなどを活用
- ホワイトペーパーを読むことの具体的なメリットを様々な角度から伝える
向いている場合
- 「フォームDL」形式でお客様に少し手間をかけてもらう価値があると感じさせたい時
- ホワイトペーパーの内容が専門的で事前の説明が必要な時
- お客様の「課題認識」を深め購買意欲を高めたい時
注意点:メルマガは「迷惑メール」になりうる
いくら心を込めて時間をかけホワイトペーパーを用意しても、メルマガを送る相手や方法を間違えると、そのほとんどがお客様にとって「迷惑メール」と判断されてしまいます。
お客様が明確にメルマガの受け取りを希望している、あるいはあなたの会社に興味を持って会員登録している状態でない限り、そのメルマガは「不要な情報」と見なされる可能性が高くなります。
迷惑メールと判断されてしまうと、読まれるどころか、ゴミ箱直行、配信停止、さらには迷惑メール設定されてしまい、二度とあなたのメルマガが届かなくなるリスクも。
たとえば、ホワイトペーパーをダウンロードしてもらうための「リード獲得」と、メルマガ経由でホワイトペーパーを読んでもらうための「リード育成」は、使う努力や視点が大きく異なります。
だからこそ難しいのですが、ここをしっかり理解することが成功の鍵です。
「成功パターン」は一つじゃない
メルマガとホワイトペーパーの組み合わせには、ある程度の成功パターンは存在します。
しかし、それはあくまで「一般的な」ものであり、あなたの会社の状況(提供している製品やサービスの特徴、どのようにリードを獲得しているかなど)や、お客様の状況(興味関心の度合い、業界、役職など)によって、最適な方法は全く変わってきます。
例えば、
パターン① IT系の企業で最新の技術動向に関するホワイトペーパーを配布する場合
パターン② 工務店で住宅のリフォームに関するホワイトペーパーを配布する場合
この2つのメルマガコンテンツや送るタイミングは大きく違うはずです。
だからこそ、まずは「色々試してみる」ことが非常に重要で、その結果から「何が一番効果的だったか」を見つけ出し、自社の状況に合わせてメルマガをチューニング(調整・改善)していくことで、継続的に成果を高めていくことができます。
特定電子メール法に注意
メルマガを配信する上で、もう一つ絶対に知っておいてほしい大切な法律があります。
それが「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」です。(通称:特定電子メール法)
これは、迷惑メールが社会問題になったことを受けて作られた法律で、広告や宣伝目的のメールを送る際のルールを定めています。
この法律を知らずにメルマガを配信すると、法律違反となり罰則の対象となる可能性があります。
会社の信用を失うだけでなく、100万円以下の罰金、法人では最大3000万円以下の罰金、さらには懲役が科せられることもありますので、十分に注意が必要です。
特に重要なポイントは以下の3つ
項目 | 説明 |
---|---|
「同意」が最重要(オプトイン規制) | お客様からの明確な「同意」がない限り、広告・宣伝目的のメルマガを送ってはいけません。お客様が自ら「メルマガを受け取りたい」と意思表示した場合にのみ配信できます。(利用規約への同意も含む) |
受信拒否の仕組みを必ず設ける | メルマガの読者が「もう受け取りたくない」と思った時に、いつでも簡単に配信を停止できる仕組みを必ずメルマガの中に記載しなければなりません。 |
送信者情報をきちんと表示する義務 | メルマガには、送信者(会社名など)の氏名や名称、受信拒否の連絡先、住所、苦情・問い合わせの連絡先などを正確に記載する義務があります。 |
これらのルールを守ることは、法律を守ることはもちろんですが、お客様からの信頼を得る上でも不可欠なので、お客様に「迷惑だ」と感じさせない、マナーの良いメルマガ配信を心がけましょう。
参考:消費者庁(特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(特定電子メール法)
ホワイトペーパーがダウンロードされるまでの「お客様の心理と行動」
お客様がメルマガを受け取ってから、実際にホワイトペーパーをダウンロードするまでのプロセスは、一見単純に見えますが、実は一つひとつのステップに「壁」が存在します。
この壁を乗り越えてもらうためには、それぞれの段階で適切な工夫が必要です。
メルマガの「ゴミ箱行き」が選ばれる可能性は常に潜んでいることを意識しながら、そのプロセスを分解して見ていきましょう。
お客様の行動プロセスと「ゴミ箱行き」のリスク
流れ | 行動 | 説明 |
---|---|---|
STEP1 | メーラーを開く | まずお客様は、普段使っているメールソフト(Gmail・Outlook・Thunderbirdなど)を開きます。 |
STEP2 | 受信ボックスを見る | たくさんのメールの中からあなたが配信したメルマガのタイトルが目に入ってきます |
STEP3 | 気になるタイトルがあるか? | この壁が最初の関門です。 タイトル(件名)が魅力的でなければ、そのままゴミ箱に直行する可能性が高いです。 【工夫】読者の課題解決を予感させる件名、数字やキーワードで具体性を持たせる、特別感を出すなど。 |
STEP4 | クリックして開くか? | 件名を見て「開いてみよう」と思ったとしても、忙しさや他のメールに気を取られて、クリックされないことも。 【工夫】送信元の名前を分かりやすく信頼できるものにする、送信時間を考慮する。 |
STEP5 | ファーストビュー(開いた瞬間の印象)が入ってくる | メルマガを開いた瞬間、目に入る情報(画像や冒頭の数行の文章)の印象がとても重要です。「関係なさそう」「読むメリットがなさそう」と感じたら、すぐに閉じてゴミ箱行き。 【工夫】冒頭で読者への問いかけ、共感を示す文章、魅力的な画像や分かりやすいレイアウト。 |
STEP6 | 気になるからスクロールしていく(文章や画像を見る) | ファーストビューで興味を持てたら、お客様はメルマガを読み進め、スクロールしていきます。 【工夫】読者の興味を維持できるような構成、小見出しの活用、箇条書き、適切な画像配置。 |
STEP7 | ホワイトペーパーのダウンロードボタン(またはページへの遷移ボタン)があるからクリック | メルマガを読み進めた結果、「このホワイトペーパーは読んでみたい!」と感じたら、ダウンロードボタンを探します。クリックするメリットが感じられなかったり、ボタンが分かりにくかったりすると、諦めてしまいます。 【工夫】 CTA(Call To Action)ボタンのデザイン、文言、配置を工夫する。ダウンロードで得られるメリットを再提示。 |
各フェーズでの工夫がダウンロードを増やす鍵
お客様がホワイトペーパーをダウンロードするまでには、いくつかの「ふるい」があり、各段階を工夫することで、最終的なダウンロード数を増やすことができます。
第一フェーズ:メールのタイトルをクリックしてもらうこと
ここが最も重要な段階で、母数を増やすためにも、メールを開封してもらうことが第一歩になります。
第二フェーズ:開封後はスクロールを行ってもらうこと
開封してもらったからといって油断は禁物です。最初の数秒で読者の心を掴むことが求められます。
第三フェーズ:中身をざっとでもいいので見てもらえること
読者にとって有益な情報が載っていることを瞬時に理解してもらうことが重要です。(流し読み程度でもOK)
第四フェーズ:ダウンロードボタンまで到達してもらうこと
メッセージの構成やレイアウトを工夫し、自然な流れでダウンロードボタンまで誘導。
第五フェーズ:ダウンロードボタンをクリックしてもらうこと
ボタンの分かりやすさ、クリックしたくなるような魅力的な文言が決め手になります。
ホワイトペーパーのダウンロードを増やすコツ
これまでの内容を踏まえ、ホワイトペーパーのダウンロード数を増やすための具体的なコツをいくつかご紹介します。
リード獲得時のサンクスメールに追加の資料を提供する
お客様が初めてホワイトペーパーをダウンロードしてくれた際に送る「サンクスメール」(お礼のメール)で、関連性の高い別のホワイトペーパーや、補足資料を紹介。お客様は既にあなたの会社に興味を持ってアクションを起こしているので、このタイミングで新たな情報を提供すると、高確率でダウンロードしてくれます。
メルマガ内に複数の資料へのリンクを設置する
一つのメルマガで、メインのホワイトペーパーだけでなく、関連する他のホワイトペーパーやブログ記事へのリンクも複数提示することで、お客様が自身の興味に合わせて情報を選択できるようになり、クリックされる確率が高まります。
お客様の「アクション」を途切れさせない工夫をする
① 遷移させない
⇒リンクをクリックしたらすぐにダウンロードが始まる「クリックDL」形式を活用し、ページ移動の手間をなくす。
② 同じ項目を二度入力させない
⇒一度連絡先を教えてくれたお客様に、再度同じ情報を入力させる手間をなくす(フォームDLの場合でも、極力入力項目を減らす)。
③ クリックのみにして操作数を減らす
⇒お客様が行うアクションを可能な限り少なくすることで、離脱を防ぎ、スムーズなダウンロードを促します。
ホワイトペーパーとメルマガを効果的に連携させることは、あなたのビジネスが継続的に成長し、良い売上を積み上げていくための強力なエンジンとなります。
最初は試行錯誤が必要かもしれません。
しかし、ご紹介したノウハウを参考に、ぜひ今日から試してみると、小さな改善の積み重ねが、やがて大きな成果となって返ってくるはずです。
もし、具体的なメルマガの内容やホワイトペーパーのテーマについてご不安があれば、私たちホワイトペーパー作成代行サービス「エンプレス」へお気軽にお声がけください。