なぜ、紹介数が減ったの!?マッチングサービスの裏事情

  • | 公開 2020年11月14日
オウンドメディア

いつも見て頂きありがとうございます!「エンプレス」の編集部:sugiyamaです。マッチングサービスの運営経験から、突然、紹介数が減った際の裏事情をまとめてみました。

「いつも件数多かったのに、なんで最近少なくなってきたんだろう…。」

マッチングサービス(またはサイト)を使っていると、最初は繋がれる数が多かったのに、ある時期を境に、件数が少なってくることありませんか?

その件数減少は気のせいではなく、必然かもしれません。

マッチングサービスの立ち上げ〜運営〜売却まで一通り経験した中で感じていた、マッチングサイトの裏事情をまとめてみました。※ 売却に関しての情報はFISCOさんのページで確認できます。
※ 私自身は子会社の株式会社ファングリーへ転籍しています。(コンテンツ事業へ注力するため)

この情報が、あなたの疑問を解決するために、役立てられれば嬉しいです。

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マッチングサービスとは?

マッチングサービスは、大きく分けて下記の3つの形があります。

  • 企業と企業を繋げる(BtoB)
  • 企業と個人を繋げる(BtoC、もしくはBtoBtoC)
  • 個人と個人を繋げる(CtoC)

どれも、誰かと誰かが繋がる、それを価値だと感じる人がいるからこそ成り立つビジネスモデル。

マッチングサービスと、わざわざ名称を付けてはいますが、実は日常のいたるところでマッチングサービスが展開されています。

例えば、

スーパーに行けば、商品(食べ物や雑貨など)と人を繋げている。
スーパーは仲介者としての存在。

電車に乗れば、長距離を移動したい人と場所を繋げている。
電車は運び役としての存在。

このように、誰か、何かと繋がることでビジネスが成り立っていることが、周りではたくさんあります。

わたし自身、マッチングサービスを運営していた時は、世の中全てがマッチングサービスとして成り立つと考えていたので、あぁ今日も自分がマッチングされてるな〜、こんな感覚になったりしていました。

マッチングサービスは何か特別なものではなく、日常的に発生していることだと思ってもらえればいいと思います。

基礎を改めて見てもらった上で、今回お伝えしたいマッチングサービスの裏事情を見てみましょう。

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マッチングサービスの裏事情

裏事情、この言葉を聞くと、何だかとてもすごいこと言うような雰囲気になってしまうのですが、実際はそんなに大したことではないため、期待を裏切ってしまうかもしれません…。

マッチングサービスを展開している企業は山ほどあり、調べれば調べるほど、色々な企業で、色々な事業ドメインで、マッチングサービスが存在していると思います。

  • 引っ越し(引っ越し侍など)
  • タクシー(Uberなど)
  • 個人間取引(メルカリなど)
  • 転職サイト(リクルートなど)
  • ECサイト(BASEなど)

その中でも、わたし自身が携わっていたBtoBtoCのマッチングサービスを元に書いてみたいと思います。

わたしが携わっていたのは、住宅系のマッチングサービスで、業者さんと依頼者さんを繋げることを目的としたビジネスを展開していました。

オウンドメディアで依頼者さんを集客して、加盟してくれている業者さんをご紹介する、そして両者間で契約が発生した際に成果報酬として対価を頂くビジネスモデル。

このサービスの肝は、継続的に加盟してくれている業者さんに、依頼者さんをご紹介し続けること。

ではなく、依頼者さんがいかに安心して問題解決ができるか。

紹介することで対価が発生するビジネスモデルにしていれば、業者さんにどれだけ多くの依頼者さんをご紹介できるかを考えたと思うのですが、その形だと紹介すればするだけ自分たちの利益が上がるため、どちらかといえば自社都合の意識が芽生えやすい。

そのため、どんなに見込みが低い依頼者さんであっても、業者さんにご紹介できれば収益が高まる。

マッチングサービス運営側であれば潤っていくので、それでいいのですが、見込みが低い依頼者さんを紹介されたとしても、業者さんとしてはアポも取れなかったり、結局は商談までもいかない、または商談で失注するケースが多くなります。

営業がものすごく強いか、金額を格安にできる業者さんでないと、契約の獲得が難しくなるため、そうではない業者さんは戦っていけません。

また、失注が多くなればなるほど、それまでかけてきた時間は全て無駄になってしまうため、無駄なコストがかかり続ける。

失注が多いからこそ、業者さんとしてはもっと紹介してくれ、もっと紹介してくれと、紹介数にばかりこだわるようになり、結局負のスパイラルが発生していきます。

そして話を戻すと、紹介で対価を得るビジネスモデルのマッチングサービスの場合は、どこかしらに歪みが生まれやすくなり、サービスの健全化が難しくなると思っています。

紹介すれば儲かる(サービス提供側)
失注が多いからもっと紹介してくれ(業者側)

これらの負の影響を受けるのは誰か。

実際にご契約を頂くことになる依頼者さんになります。

負の連鎖①
紹介すれば対価が得られるから、依頼者さんが迷っていたとしても「話聞くだけでもいいですよ」「見積もりは無料なので」と無理に紹介へ繋げようとする。

負の連鎖②
紹介された業者さんは、なんとか契約までいけるよう全力を尽くすが、見込みがそもそも低いので、失注が続く、そしてもっと紹介が欲しくなる。

負の連鎖③
紹介を受けた依頼者さんは、サービス提供側の無理やり勧めてきた印象や、業者さんからの強いアプローチに嫌気がさし、結果的にサービス運営側に対して悪い印象をもつ。

サービス側の思想というか方針が、そのまま業者さんと依頼者さんに対してダイレクトに伝わり、負の感情が生まれやすくなっていきます。

マッチングサービスの品質は、大元のサービス提供者側の思想・方針、これらをまとめて理念がどうなのか、ここで大きく変わってくるんです。

最初はよかったけど、どんどんサービス品質が劣化してきた場合は、大元の理念が崩れてきた可能性がある。

逆に良くなってきたのであれば、大元の理念がサービスに反映されて健全化してきた。

サービスが生まれる最初の地点によって、品質が大きく変わってくるので、マッチングサービスはとても面白いビジネスだと思います。

そして裏事情に対してもう少し踏み込んでいくと、

  • サービス期間が終わったから紹介が減っている
  • 集客が減ったのでそもそも紹介数が減っている
  • 依頼者さんへの対応品質が悪い業者さんには紹介を控える
  • 運営サイドと業者さんとの相性が悪いと紹介を控える
  • 業者さんの登録プランをUPさせたいから紹介を控える
  • 同じ地域でもっといい業者さんが現れたので紹介を控える

マッチングサービスに加盟(登録)している企業が、なんだか最近紹介が少ないな?と思った場合は、こんな裏事情で紹介数が減っていることがあるかもしれません。

裏事情として、それぞれをもう少し詳しく見ていきたいと思います。

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サービス期間が終わったから紹介が減っている

マッチングサービスに加盟すると、最初はサービス期間として、比較的多く、良い案件を紹介してもらえることが多いです。

加盟してすぐに紹介をもらえると、加盟してよかったな、継続したいなと思いませんか?

逆に、加盟したのに全く紹介をもらえないと、すぐに解約、または返金してくれ!とクレームになる場合もあります。

マッチングサービス側も、一度加盟して頂けたのであれば、継続して付き合っていきたいと思っているため、最初は手厚く見てくれます。

しかし、その間にもたくさんの企業が登録をしてくるため、いつまでも特定の1社だけに手厚くサポートしていけません。

そのため、サービス期間を設けて、その間は手厚いサポートをしてくれる場合が多く、期間が終われば通常に戻る場合もあるため、この影響で紹介件数が減ることもあります。

集客が減ったのでそもそも紹介数が減っている

加盟しているプランで、例えば「毎月10件は必ず紹介します」このような契約であれば毎月固定の紹介が入ってくると思うのですが、この固定の継続した紹介をすることはかなり大変なんです。

マッチングサービスは集客力が高くなければやっていけませんので、SEOやコンテンツマーケティング、または広告やSNSなどを使って、お客様をたくさん集めていくことが仕事でもあります。

業者さんの代わりに集客をしている、集客代行とも言える。

しかし、色々なマーケティング施策は取り入れますが、毎月必ず同じ人数を集客できるかは保証はできない。

毎月必ず変動しています。

そのため、先月は多かったのに今月は減っている、このような状況が発生します。

また、特定の地域で、さらに特定の内容のみ受け付ける、こういった紹介の受け方をしていると、条件に合致しなければ紹介されることはないので、これも件数が減る理由。

いつも固定の紹介数が確保できるプランでなければ、必ず紹介数には変動があるので、この情報は覚えて頂くといいかもしれません。

依頼者さんへの対応品質が悪い業者さんには紹介を控える

マッチングサービス側が、紹介すれば対価をもらえる、紹介料型のマッチングサービスだった場合はいいのですが、契約が決まった場合に初めて対価が発生する成果報酬型のマッチングサービスの場合、紹介した依頼者さんへの対応品質によって紹介数が減らされる場合もあります。

成果報酬型のビジネスモデルにしている場合、依頼者さんと業者さんの間で契約が発生しなければ、結局はサービス運営側に利益が入らないので、いかに依頼者さんに満足してもらうかを考えるようになる。

その中で一番問題となるのが、サービス提供者側でハンドリングできない、依頼者さんに対しての業者さんの対応品質。

例えばフランチャイズ形式で、一定のサービス品質が保てるマニュアルに沿って進められる形であればいいですが、マッチングサービスの多くは加盟業者さんそれぞれに対応が任されていることが多いと思います。

そのため、個々のやり方で依頼者さんに対応をしていきますが、時間を追うごとに依頼者さんに対して悪い対応をする業者さんの情報が伝わってくるようになります。

  • 見積もりがまだ届いてない
  • こんなにひどいこと言われた
  • 時間を守ってくれなかった

などなど、どんどんお客様からの不満や低評価を頂くようになってくる。

低評価を受けている業者さんにそのまま依頼者さんを紹介していては、結果的に契約までいけず、サービス提供側としても利益が得られないので、顧客対応が悪い業者さんに対しては紹介を減らさなければいけない。

あれ?と、最近紹介が少ないなと感じたら、自分たちでは預かり知らぬところで、悪い評価が増えていっている場合もあるので、サービスに登録している側だとしても、その行動には日々気をつけたほうがいいと思います。

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運営サイドと業者さんとの相性が悪いと紹介を控える

サービス運営側としては、サービスに加盟してくれる業者さんが多くなればなるほど、依頼者さんにマッチングした業者さんをご紹介できるようになるので、加盟数を増やしていきたいと思っています。

しかし、依頼者さんと業者さんの相性が良くても、サービス運営側と業者さんの相性が悪ければサービスを提供しにくくなるのが正直なところ。

加盟したのであれば、サービス運営側のルールを守ってもらう形になるのですが、なかなかルールを守って頂けない業者さんも多い。

ルールとは破るためにある!とよく聞きますが、サービス運営にとってルールはかなり重要な役割があります。

ルールがあるからこそ、余計な手間をかけず、事業に集中して取り組める環境が作れるのですが、ルールを守らないでいると、そこを正すための無駄な労力がかかり、それが無駄なコストを生んでいく。

たとえ、成約率が高い業者さんであったとしても、ルールを守って頂けないことには、サービス提供がしにくくなるため、必然的に紹介数が減っていきます。

サービス運営側に完全に従わなければいけないの?こういった感覚ではなく、サービス運営側と加盟してくれた業者さん側のやりとりをスムーズにできるようにするためのルールでもあるため、最低限のことだと思ってもらうのがいいかもしれません。

業者さんの登録プランをUPさせたいから紹介を控える

マッチングサービスも企業が継続的に利益を作り続けるための手段の一つなので、普段からどうすれば利益をあげられるか考えています。

その中で、マッチングサービスの場合は「スポット」と呼ばれる単発で発生する利益と、「ストック」と呼ばれる毎月固定で発生する利益の2種類の利益を得ている場合が多い。

スポット → 成果報酬
ストック → 毎月の登録料

もっと他の形もあるかと思いますが、私の話で言えばこの2種類で頂いていました。

スポットに関しては、季節などシーズンによって変動し、消費税増税のタイミングでかなり利益が増えたりしました。

先月は厳しかったけど、今月は大幅に伸びた!このように毎月の利益で一喜一憂するのですが、正直心臓に悪いんです…。

今月は大丈夫か、来月はどうなるのか、こんな心配をし続けるのは心の負担にもなりますし、現場の負担にもなる。

そのため、ストックで毎月固定で頂ける料金を増やすことに注力するのが、マッチングサービスでは一般的だと思います。

ストックを増やすために、一定期間、紹介数を減らして「登録プランをUPしてもらえれば増えますよ?」こんな営業スタイルをとるマッチングサービスもあるかもしれません。※ 私の場合はこのようなことをしていません。

業界的に、こんなやり方をしていると聞くことも多かったので、完全に中立としてサービス提供してくれているわけではない場合もあります。

不自然な減り方や、サービス運営者側の言動が怪しい場合は、意図的に減らされていることを疑った方がいいかもしれません。

同じ地域でもっといい業者さんが現れたので紹介を控える

マッチングサービスに加盟したとしても、それは自社だけでなく、競合他社も同じように加盟ができる状態のはずです。

そのため当然、マッチングサービスの加盟社数は増えていくので、時間が経つにつれて周りにはライバルが多くなっていく。

サービス運営側でも、加盟企業の比較は当然行われており、より顧客満足度や、運営側と相性もよく付き合っていきやすい企業がいれば、必然的にそこに紹介が流れていきます。

また、マッチングのサービス形態をとっていますが、無限に紹介ができない場合もあり、数が限定していれば尚更、振り分けられる数も限られてきます。

様々な事情で紹介数は減っていく可能性はあるので、紹介数が減っていれば必ず何かしらの原因が発生していることは覚えて頂くのがオススメです。

マッチングサービスに不安を感じているあなたへ

自社の集客がうまくいっていないと、マッチングサービスに加盟しようか検討される場合もあると思います。

サービスとしては良くても、

  • サービス運営側の理念で大きく変わる
  • サービス運営側との関係性で大きく変わる
  • 常に継続した紹介がもらえるわけではない

このように、デメリットも多いです。

何より、売り上げに繋がる集客を、他社に任せてしまうと、うまくコントロールができないため、無駄にコストをかけてしまう場合も。

マッチングサービスを使うのもいいですが、将来的なことを考えると、自社集客を伸ばすオウンドメディアを育てたりコンテンツマーケティングを行うのがオススメです。

今後1年以内に、自社集客を伸ばす施策が取れると、数年後の会社運営がもっと楽になると思います。

著者:エンプレス編集部 sugiyama(運営会社ファングリー
住所:東京都渋谷区南平台町15-13 帝都渋谷ビル5F
2012年よりwebデザイナーとしてデジタルマーケティングの支援を開始。その後はマッチングプラットフォームの立ち上げ、売上ゼロからグロースに携わり黒字化後に事業譲渡。現在は資料サービス「エンプレス」にてプロジェクトマネージャーを務め、コンテンツの制作から運用、100社以上のお客様支援を実施。そこで得たノウハウをコラムとして投稿中。
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