いつも見て頂きありがとうございます!「エンプレス」の編集部:sugiyamaです。メールマガジンを送っているものの、あまり効果を感じていない場合、このページで改善のヒントを見ておきましょう。
営業・マーケティング活動に欠かせないメルマガ(メールマガジン)は、継続した配信が求められます。
しかし、送信相手に合わない内容で作っていたり、タイミングを間違えてなかなか見てもらえていない場合も。
開封率・クリック率が低く、解除率が高まっているなら、パフォーマンス向上に役立つ情報をまとめているので、お役立て頂けますと幸いです。
メルマガとは
メルマガとは、メールマガジン(email magazine)の略語で、企業や個人へ定期的に商品・サービス・ニュース・ノウハウ・特典など、顧客に役立つ情報を提供する電子メールのこと。
マーケティング活動の一環として、顧客との関係維持や売上向上、ブランド認知の拡大を目的に、幅広い企業で活用されています。
さらにメルマガは、フィールドセールスなど現場に行かずとも、企業名・担当名・メールアドレスが分かれば、専用のメール配信システムを使い、複数のターゲットへ効率的に情報発信が可能。※ 最低限メールアドレスのみ分かれば実行できるマーケティング施策
低コストで配信相手も自由にセグメント化でき、開封率やクリック率といった具体的な指標で効果測定もできるため、効果的に活用できれば顧客との接点を増やし、売上を伸ばすための重要なツールになります。
メルマガを受け取るユーザーの前提を理解
メルマガの開封率やクリック率を改善するのに、配信相手の連絡先を獲得できた背景・経緯の整理が大切です。
メルマガ配信対象 | メルマガ配信の背景 | 背景の例 |
---|---|---|
自ら購読したユーザー | ユーザー自身が自らメルマガ購読のために登録しており、最初から強い関心やニーズを持っている状態であるため、ユーザーの行動を促すようなコンテンツが求められる | ・メルマガ登録 ・お問い合わせ/相談 ・商談後の失注 …etc |
マーケティングリードの獲得によるユーザー | 企業がマーケティング活動で得たリード情報であり、信頼関係の構築が済んでいないため、まずは興味関心を引き付け、信頼が高まって初めて企業が伝えたい商品紹介へ進められる | ・名刺交換 ・資料ダウンロード ・セミナー/ウェビナー ・カンファレンス …etc |
※ リードとは、企業がマーケティング活動の中で獲得した、見込顧客の社名・氏名・連絡先などの個人情報を指す。 |
これらの背景によって、メルマガの目的やコンテンツも大きく変わるため、配信先ユーザーの状況を整理しないまま、施策だけを取り入れても失敗する可能性は高くなります。
前提を理解したうえで、メルマガの改善を進めていきましょう。
注意点
前提としては、自ら購読されていない限り、メルマガの受け取りは、ほぼ望まれていないと考えておきます。
メルマガが重要な業種
メルマガはどの企業も、マーケティング活動で欠かせない施策の一つですが、あなたが提供している製品・サービスの特徴として、定期的に顧客とコミュニケーションを取ることが、売上に繋がってくる場合は特に必要です。
顧客とのエンゲージメントの高さによって、ビジネスの成功が特に加速する業種をまとめました。
業種 | 説明 |
---|---|
EC | 商品の最新情報・セール情報・特典などをタイムリーに配信して購買意欲を高め、購入後もリピートを促進するため購入履歴・閲覧履歴・設定情報を基にしたパーソナライズされたメールを送ります。メルマガの全てが売上を大きく左右する情報となります。 |
SaaS | SaaSは継続的な契約によって金額も大きくなり、企業としては慎重な姿勢を取るため、企業としての信頼獲得やブランドの認知が欠かせません。また、既存顧客に対しては導入後のフォローやプロダクトのアップデート、成功事例などを共有することで、さらに継続利用を検討してもらえます。 |
小売り | 新商品やお買い得な情報を迅速に伝えながら、リアルな店舗とネットショップなどオフラインとオンラインを連携させて新規・リピートを促します。 |
不動産・住宅 | 単価が高くすぐに判断できないケースが多いため、常に顧客にとって有益な情報を発信し続けて、顧客のタイミングやパーソナライズさせたメルマガで、行動をサポートしていく。 |
BtoB | BtoBは企業間の取引を前提にした製品・サービスの提供ですが、社内決裁がすぐに降りなかったり、行動を起こすタイミングがそれぞれ違います。見込顧客を獲得したあとは継続的な情報提供を行い接触機会を増やしながら、ブランド認知によりセールスを効果的に進められる状態を作っていきます。 |
BtoB(企業対企業)・BtoC(企業対個人)のどちらであっても、メルマガによる継続的なコミュニケーションは、売上創出に大きく関わってきます。
メルマガ成果の低下をチェック
メルマガ実施のためにメール配信システムを使っているなら、各種のデータが溜まっていると思います。
データ | 説明 |
---|---|
開封数・率 | メルマガを開封してもらえた数や割合 |
クリック数・率 | メルマガ内のリンクをクリックしてもらえた数や割合 |
解除数・率 | メルマガの配信解除・解約がされてしまった数や割合 |
CV数・率 | メルマガ配信側が目標としていた数値に届いた数や割合 |
これらの数値を見ながら、パフォーマンスが低下しているか判断しますが、指標がなければ良し悪しは分かりません。
そのため、世界的に使われているメール配信システム「Benchmark」が調査・集計した各指標を参考にしてみます。
世界から見たメルマガのパフォーマンス
Benchmarkが35,400のユーザーデータ・15の業種・21の地域からメールの開封率について調査・集計したデータ(2024/9/27時点)を見ていきます。出典:平均メール開封率・クリック率レポート (2024年度版) 業種別・地域別(国別)の最新情報
代表的な地域 | 平均開封率 | 平均クリック率 | 平均配信停止率 |
---|---|---|---|
日本 | 31.75% | 1.30% | 0.15% |
中央アメリカ | 20.53% | 0.61% | 0.07% |
ヨーロッパ | 16.56% | 0.62% | 0.24% |
中東 | 25.15% | 0.89% | 0.19% |
UK | 10.59% | 1.63% | 0.24% |
世界的にみた場合の開封率・クリック率・配信停止率はこちら。
平均開封率 | 平均クリック率 | 平均配信停止率 |
---|---|---|
10~30% | 0~2% | 0.1~0.3% |
あなたが実施しているメルマガが、上記の平均的な割合よりも上回っていればいいですが、下回っている場合は改善の優先度が高いと言えます。
一般企業のメルマガ実績
実際に企業として行っているメルマガは、どのくらいのパフォーマンスが出ているのか、私たちが実際に送付しているメルマガの数値で確認してみましょう。
用途 | 配信数 | 開封率 | クリック率 | 配信停止率 |
---|---|---|---|---|
お知らせ | 10,079 | 20.3% | 3.4% | 0.2% |
出典:株式会社ファングリーが2024/9/26に送付したメルマガの結果 |
定期的に配信をしているため、常にこの数値になっているわけではありませんが、日本や世界的な平均から見ても、まずまずのパフォーマンスが出せています。
しかし、配信相手・用途・タイミング・タイトルなどが毎回変わるため、何か歯車がかみ合わないと結果が低下する場合もあります。
常に配信相手の状況を考えつつ、前のめりに開封・閲覧・クリックしてもらうには、それなりのノウハウが必要なので、メルマガ改善するための施策を確認していきましょう。
メルマガ改善の施策
メルマガを部分的に改善するだけで、開封率もクリック率も上昇する場合があります。
ただ、テクニック的なことよりも、配信相手の状況・心理・タイミングに合わせることが、もっともパフォーマンスを向上させるので、そのサポートとして色々な施策をまとめてみました。
大きく分けて5つのポイントで見ていきます。
① 開封率の改善
メルマガを配信するに至った経緯を整理
配信相手の状況を踏まえてメルマガを設計しないと、適切な情報が届けられずパフォーマンスは著しく下がっていきます。
改めて、メルマガの配信相手が、どのような経緯を得て配信できるようになったのか整理しましょう。
経由 | 温度感 | 配信内容 |
---|---|---|
ユーザー自らメルマガを購読 | 高 | 興味関心があり自らの意思で企業からの情報を取得しようとしている状態 |
名刺交換 | 低 | 信頼関係が構築できる前にお互いの簡易的な情報だけを交換している状態でありメルマガを受け取りたいと思ってはいない |
資料ダウンロード | 低 | 「企業」ではなく「企業が発信する情報」に興味があるだけの状態なのでメルマガを受け取りたいと思っていない |
セミナー・ウェビナー・カンファレンス | 中 | 一歩踏み込んだ情報を得たいと思い参加するくらい関心度が高まっている状態なのでメルマガによる情報提供は好意的 |
相談前提のお問い合わせ | 低~高 | お問い合わせ後の企業対応次第であるが見込み顧客が望むメルマガであれば好意的 |
たとえば温度感が低い状態の配信対象者に、自社の製品・サービスやキャンペーン情報をいくら送っても無反応です。
温度感が高い状態の配信対象者へ、無難な情報ばかり送っても行動変容は促せません。
温度感が低い相手:相手の興味関心のある内容から信頼を高めるメルマガを設計
温度感が高い相手:直球で勝負していくメルマガを設計
やり方がまったく違ってくるので、改めて配信対象の情報が獲得できた経緯を整理しましょう。
配信対象者をグルーピング
メルマガを作る時、よく陥り勝ちなのが、企業側の都合で設計してしまうこと。
経緯も温度感もタイミングも何も考慮せず、ただ情報を送っているだけになっていれば、反応が薄いのも当然です。
配信対象者一人一人に合ったメルマガを送れればいいのですが難しいため、ある程度グルーピング(またはセグメント化)して共通性のある方々でまとめます。
パーソナライズしたメルマガは送れなくても、共通した興味関心へ最適化したメルマガが配信できれば、反応率も高くなります。
配信タイミングの調整
メルマガを配信するタイミングにはいくつかポイントがあります。
経由 | 配信内容 |
---|---|
曜日 | 月・火・水・木・金・土・日・祭日など |
時間帯 | 9~18時(基本的にはビジネスタイムの間) |
季節ごとのイベント | 春・夏・秋・冬・台風・雪・交通マヒなど |
企業の状況 | 決算月・四半期 |
担当者の状況 | 役職・昇格・降格・転職など |
一般的なビジネスマンであれば月~金曜の週5日働き、土日が休みになっているケースが多いと思います。
たとえば、月曜にメルマガを送る企業も多いですが、月曜はモチベーションが高い・低いまたは仕事が土日で溜まっている状態など、比較的集中して仕事こなさなければいけなかったり、他にもメールが溜まっていれば、メルマガにかまっていられないのが現実。
他にも、集中して取り組みたい時間帯である10-12・14-16時あたりより、少し気が抜ける9時や17時あたりの方がいいかもしれません。
配信相手がメルマガを見てくれる状況を考え、適したタイミングで送りましょう。
件名の改善
開封率にもっとも影響があるのは、メールを開封したくなる件名(タイトル)です。
誰だって営業を受けたくないため、セールスだと分かるようなメールは開かずブロックするかゴミ箱行きの確率が高い。
いかに相手の興味を引いて、スルーさせないか、件名作りはメルマガにおける重要な要素の一つです。
あなたがいつも届くようなメルマガの中から、素通りしたり開封する気も起きない件名のメールはありませんでしたか?
セールス感のある例
【ご案内】webサイトのパフォーマンスを高めて売上を増やす改善事例と方法
企業としては情報提供のつもりでも、受け手としては営業される気が少しでも起きてしまえば、それだけで開封率が下がってしまうため、そうはならない件名作りのコツをまとめました。
件名のコツ
・短くまとめる(20字くらいまでに抑える)
・数字を入れる(数字があることで内容へのイメージがしやすい)
・紹介(案内・説明)にしない
・企業寄りの言い方をしない(例:お知らせです!など)
・漢字を減らす
・ひらがなとカタカナを効果的に入れる
件名改善Before・Afterの例
× 毎月の営業ノルマがきついと感じる方でも未達が防げる業界最新の営業手法
〇 営業成績の未達ほど怖いものは無い
コツを参考にして再考していますが、配信相手の状況によって最適な言い回しなども変わってきます。
自社が確保している配信相手はどのような件名だと開封傾向があるのか、何度もテストを行い最適化を行っていきましょう。
配信メールアドレスの最適化
送る側ではなく受け取る側の心理を考えた場合、製品・サービスを求めてもいないのに営業は受けたくないので、営業要素を感じるものは件名はスルーします。
その中でも、意外と気づいていない方も多いのが、配信メールアドレスの命名について。
配信メールアドレスの例
× sales@xxx.xx.jp
〇 enpreth@xxx.xx.jp
違いは、自ら「営業」だと言っている点です。
たとえば「〇〇会社の〇〇です。」と個人名まで名乗っているのに、メールアドレスが「sales@」だったらどうでしょうか?
勘づきやすい方であればすぐに「営業だな」と思ってしまうので、開封すらしてくれないかもしれません。
受け取り側の心理的ハードルを下げるテクニックとして、salesやmarketingなどのメールドメインは使わないようにしましょう。
個人名を名乗るなら、メールアドレスは個人名の入ったものがお勧め!
② クリック率の改善
ファーストビューの改善
配信を受け取った方が、メールを開いた時のファーストビュー(最初から見える部分)には気を付けていますか?
メルマガを作成していると、メールの本文内の情報に意識が向けられがちですが、届いた際の見え方にも注意が必要です。
※ Gmailで見た場合のファーストビュー
改善内容:タイトルを短く / 画像の縦幅短く / 本文を段落分け
上記のように、メーラーを開いた状態で見る場合は、ファーストビューの情報量にかなり違いがありますよね。(メーラーの機能による表示域の制限が入る)
画像単体で興味関心を引ければいいですが、相手によってはメールの全体像がスクロールしないと分からない状態なら、そもそも読むのを止めてしまう場合も。
クリック率の低下に関わってくるため、画像メインでいくなら、画像にもリンクを仕込んでおいたり、ファーストビューで表示される情報を何にするか精査も必要です。
配信者とクリエイティブの担当が別々の場合に起こりがちなことなので、両社ですり合わせながらメルマガを作りましょう。
目的の絞り込み(1つだけ)
メルマガ作成時に企業の目的が先行しすぎると、webサイトへの流入も、ブランドのロイヤリティも、商談獲得も、色々と目的を詰め込んで作ってしまう。
しかし、メルマガは開封してもらうのがそもそも難しく、その先のクリックしてもらうまで考えれば、割合としてはさらに低くなっていきます。
そのような前提がある中で、目的を3つも4つも含めたメルマガにしていれば、どれも叶えられません。
メルマガ一つに対して、目的は一つだけに絞り、目的達成の割合を高めていきましょう。
CTAの最適化
CTA(コールトゥーアクション)とは、目的達成に対して相手の行動を促す情報を入れること。
例:電話番号、お問い合わせボタン、遷移先リンク、フォロー文章、特典の提示など
メルマガを送るのにCTAが入っていないことは論外ですが、文章一つで受け取り手のアクションも変わってきます。
ボタンテキストの例
× お問い合わせ
〇 今すぐ相談する(無料)
行動が促せない場合は、単なる説明になっているのかもしれません。
メルマガの受け取り手の心理やタイミングに合わせて、行動を抑制させないような表現を試していきましょう。
リンクの最適化
メルマガ内にクリックできるURLを入れているケースも多いですよね。
計測するためにも、パラメーターなどを仕込んでいる場合も。
しかし、メルマガの受け取り側からしたら、長いURLには不信感が増えるので、クリック確率を低下させる原因になっているかもしれません。
URLリンクの例
× https://enpreth.jp/media/email-magazine-tips/?utm_source=mailmag&utm_medium=email&utm_campaign=sales_20xxxxxx
〇 https://enpreth.jp/media/email-magazine-tips/
メール配信システムを使えば、HTMLメールを送れるのでaタグにリンクを仕込み、表示上は通常のURLだけにできるため、心理的にもクリックできる安心感が生まれます。
テキストメールしか送れない場合はしかたありませんが、可能であればメール配信システムを活用して、パラメーターの非表示化を検討してみましょう。
クリック確率の向上
メルマガの目的が資料ダウンロードであれば、当然資料ダウンロードができるページへの誘導または資料ダウンロード用のURLを入れておきます。
しかし、メルマガの読み手が「ボタン」または「テキストリンク」の存在に気づけなければ、目的達成に繋がる行動を起こしてもらえません。
CTAは可能であれば複数用意して、確率を高めることが大切です。
CTA最適化の例
・ファーストビューに表示される画像にリンク先を仕込んでおく
・本文の前半にテキストリンクを仕込んでおく
・本文の最後にボタンでリンクを仕込んでおく
このように、1つの行動を促すため、複数のリンクを設置しておくことで、クリックしてもらえる確率が高まります。
メッセージの一貫性
メルマガを送信したい相手は、常日頃メールだけではなく、店舗・公式サイト・看板・ネットニュース・SNSなど、さまざまな機会で貴社の情報と接触している状態です。
仮にリアルな店舗で買いたいと思った商品があり、手荷物になるため購入するまでには至らなかった場合でも、商品を買いたいと思った情報はまだお客様の記憶に残ったまま。
購入を促そうとメルマガを送った際に、お客様が心を動かした商品の情報(キャッチコピーなど)が含まれていなければ、買いたいと思っていた商品だと気づかれず、せっかくの購入意欲を活用できません。
メッセージの一貫性を保つことで、お客様の記憶をすぐ呼び起せるような状態を作っておきましょう。
パーソナライズしたメッセージ
個人の心理・行動・状況に最適化することをパーソナライズと言いますが、メール配信システムを活用すると配信先相手の個人的な情報(社名、氏名、年齢、性別、地域など)と行動履歴(メルマガの反応率、webサイトの閲覧、購入履歴など)を紐づけて、その方に最適化したメルマガを配信できます。
たとえばメルマガは開封したものの、パーソナライズされていない内容であれば「自分のことではない」と思わせてしまい、心理・行動が抑制されてクリックも発生しません。
個人ごとに最適化が行えなくても、配信対象者をセグメント化して、ある程度共通性を持ったグループに分ければ、大人数に対してもパーソナライズがしやすくなります。
可能な限り、パーソナライズできる状態を作り、メルマガのパフォーマンスを高めていきましょう。
文字サイズの最適化
メルマガは見やすさも重要なポイントです。
年齢層が高めの方に配信するのであれば、視力の衰えも見られる頃なので、文字が小さすぎると読みづらく、見てほしいポイントがスルーされてしまう場合も。
配信相手によって、最適な文字サイズは変わってくるので、相手に配慮した文字サイズを心がけていきましょう。
文字サイズはHTMLメールを送る時のみ、配信側からメール配信システムを使えば指定できるため、基本的な文字サイズは14~18pxで調整していきましょう。
本文の読みやすさ(カタカナ・漢字・改行)
普段の仕事中において、時間は限りあるものなので、送られてきたメルマガの一字一句じっくりと読んでもらえる暇はありません。
そのような状態の中、少しでもメルマガの本文を読んでもらうには、読みやすさを担保しなくてはいけない。
読みづらいメルマガ
現在弊社が今まで提供しておりましたメールの配信・作成・代行事業は
ありがたいことにご好評を頂きご利用の大手・中小企業様が千社を超え
累計五万件に達しました。
読みづらい原因:中央寄せで読みづらい / 1行が冗長的で長い / 漢字が多い
読みやすいメルマガ
私たちが提供しております
「メルマガ代行サービス」をご利用の企業様が1,000社を超え
累計50,000件のメルマガ配信をサポートできました。
読みやすい解決:左から右の視線に変更 / 1行分を短く / 数字やカタカナを活用
たったこれだけでも、読みやすさはだいぶ変わりました。
少しの工夫で読みやすくなるため、メルマガを見てくれる相手に配慮した文章を心がけましょう。
情報量
メルマガでたくさんの情報を伝えた方がいい場合もありますが、多くは読んでもらえないため、情報量は少ない方がいいと言えます。
企業都合で情報量を多くさせてしまっているなら、改めて受け取り側の気持ちになって調整をしてみましょう。
見た目としても、情報量が多いと黒い塊(長文)は、見る気を失わせてしまうため、最適化を図っていきます。
ポイント
自らメルマガを購読したユーザーでないかぎり、メルマガを好意的には受け取ってもらえないため、メルマガを受け取るユーザーの前提を理解したうえで情報量を考えていきましょう。
③ 解除率の改善
配信頻度
配信頻度は日・週・月で、何通配信するのか回数のこと。
企業としては毎日1通でも送って、たくさんの情報を提供したいと考えますが、受け取り側が望んでいない、またはメルマガ制作に時間がかかり量産できない場合は、配信頻度を抑えないといけません。
仮に大量のメルマガを送れば、受け取りたくないと思われて、解除率は右肩上がりにあがってしまう。
解除の意思を自ら示してくれる方ならいいですが、サイレント解除(メーラーのブロック機能・迷惑メールの設定)をされていれば、ムダに送り続けてしまい、正確なメルマガのデータも取れません。
たとえば下記のデータは、私たちが送っている配信頻度の違いによる解除率になります。
配信対象 | 配信予定 | 配信頻度 | 配信数 | 配信停止率 |
---|---|---|---|---|
見込顧客※ 経営者 | 週 | 3通 | 794通 | 0.5% |
見込顧客※ 営業 | 週 | 2通 | 678通 | 0.7% |
見込顧客※ 全般 | 週 | 3通 | 58通 | 3.5% |
既存顧客※ マーケター | 週 | 1通 | 139通 | 0.7% |
基本的に週1~3通で私たちは設定していますが、企業側のサービス特性やリードの確保数によっては、週に5通や多いところは日に3~5通も送っている場合もあるようです。
興味関心が高いのであれば、日に何度送ってもいいかもしれませんが、メルマガは基本的に自ら購読したユーザー以外は求めていないものなので、頻度としては週に1~3通ほどを目安にする方がいいと思います。
配信頻度の心理
配信頻度を増やすと配信停止率が高まるのは、求めていないメルマガばかりが増えたからにほかなりません。自ら求めてメルマガを受け取っている、または興味関心が高い方は、配信頻度が高くても自身に有益な情報が入ってくるため、あまり不快に感じず、むしろ好んでメルマガを見てくれます。メルマガを送っている相手と、どのようにして出会ったのか(連絡先を手に入れたのか)、その状況によって配信頻度の適正さが変わってくるため気を付けましょう。
解除率が高いとパフォーマンスは悪いのか?
解除するようなユーザーであれば、自社や自社の製品・サービスに興味がないと判断もできるため、解除率の高さは一概に悪いとは言えません。
また、配信対象者の情報を獲得した経緯でも割合は変化します。
メルマガ購読ユーザー:解除率は低い傾向
マーケティングリード:解除率は高い傾向
解除率の良し悪しを判断するには、配信相手の連絡先を獲得した背景を把握しておかなければ、誤った判断をすることに繋がります。
分析がしやすいように、ある程度はセグメント化して配信するのがお勧めです。
顧客フィードバックの収集
直接コメントなど頂ければ分かりやすいですが、親切に回答してくれる方はほぼいないので、開封率・クリック率・解除率などから、顧客の心理を掴もうとすることも大切です。
また、ビジネス関係の相手であれば、あえて褒めるようなコメントをすることがあり、本音を言ってくれない場合もあるため、客観的に判断することも必要。
可能であれば、配信したメルマガに対するフィードバックを、色々な手段で収集してみましょう。
フィードバックの収集手段
・コメント有のアンケート回答をお願いしてみる
・数字評価のみのアンケートを仕込んでおく
・直接聞いてみる
・データから心理を探る
④ CV率の改善
ランディングページの見直し
メルマガの目的の一つに、商談やお問い合わせの獲得があります。
理想を言えば、本文に興味を持ち読み進めてそのまま問い合わせに…となればいいですが、そもそも読んでもらえる確率が低く、情報量も多く掲載できず、デザインにも制約があるため、そう簡単にはいきません。
パターンとして多いのは、オウンドメディア内のキラーコンテンツやランディングページへの誘導ですが、メルマガからの誘導はできたとしても、結果的にお問い合わせ獲得に繋がらないのであれば失敗になる。
そのため、メルマガの効果を最大限高めるには、連動したランディングページの見直しも必須だと言えます。
見直し例
× メルマガをランディングページの内容に乖離がある
〇 メルマガとランディングページの内容が連動している
メルマガに合わせてランディングページを一つずつ用意するか、ランディングページに合わせたメルマガにします。
ここが連動しておらず、どちらの単独で考えていると、せっかくメルマガで誘導できた流れが分断されて、結果に繋がらなくなる。
CV(コンバージョン)率の改善を行うには、ランディングページとセットにしましょう。
⑤ その他
獲得リードを増やす
見込み顧客一人一人の心理・動向に合わせ、個別最適化したメルマガを配信できれば効果もありますが、一人一人に合わせたメルマガ作成をする場合、100人いれば100通りになるため、企画・制作が追いつかず現実的ではありません。
ある程度セグメント化して、共通したグループに対して配信するならまだ可能なので、このような方法を取りたいですが、メルマガのメリットは効率的に多くの見込顧客(または既存顧客)に情報を配信できること。
つまり、配信できる相手が多いほど効果を発揮する施策と言えます。
また、すでに獲得している見込顧客の連絡先だけでは、日が経つにつれて配信停止・ブロック・迷惑メール・ゴミ箱行きで配信先がどんどん枯渇していく…。
常に新しい配信先を増やし続けなければ、メルマガで得られる成果が減っていくので、獲得リード増加のためにリードジェネレーションを活性化させていきましょう。
リード獲得チャネルの見直し
見込顧客の連絡先(※リード)は、どのような経路で獲得していますか?
- 公式サイトからのお問い合わせ
- イベント等で出会った方との名刺交換
- 資料ダウンロードサイトへ掲載
他にもたくさんありますが、チャネルごとで獲得リードの質も変わってきます。
たとえばオフライン(リアル)とオンライン(ネット)なら、オフラインの出会いは数は少ないものの信頼感が芽生えやすく話を聞いてもらいやすいですが、オンラインは出会いを多くできる反面関係性が薄くなりやすいので商談までに時間がかかる。
自社の営業・マーケティング戦略を考えれば、求められる見込顧客との出会い方も変わってくるため、適切なリード獲得チャネルへ見直していきましょう。
成果を判断する時期の見直し
メルマガは配信すればすぐに反応が返ってくるので、やっていて楽しいかもしれません。
しかし、短期間の成果だけで見ると、最終的な売上達成には繋がらない可能性も。
メルマガは短期(数日・数週間)よりも長期(数カ月・数年)で考えなければならず、継続的な良質のコミュニケーションを取っていくことで、相手との信頼関係が築けてやっと成果が手に入る施策です。
成果の判断時期の違い
× 開始して1か月だが売上に貢献しないので辞める判断をした
〇 開始して1年が経ち売上に貢献したので継続していく
メルマガは短期施策ではなく長期施策であるため、成果の判断には少し長い目で見ていきましょう。
コンテンツ制作の見直し
メルマガは主に2種類あります。
① 単体型 :状況に合わせて都度配信するメール
② ストーリー型:事前に企画をして最終地点のあるメール(ステップメール)
ストーリー型なら、一度作ってしまえば使い続けられるので、追加のコンテンツはあまり必要ありません。
しかし、単体型で最新情報や見込顧客のニーズに合わせて都度送るなら、コンテンツを毎回作る必要もあります。
毎回作るネタを探すのは大変ですが、オウンドメディアへ掲載している既存コンテンツも流用できますし、フォーマット化すれば作り手の属人性を取り除けるので、比較的スムーズな制作も可能。
コンテンツ制作の過程を見直すことで、スピーディーにメルマガを用意でき、見込顧客の心理・行動のタイミングに合わせて配信できるため、機を逃しません。
外注化の検討
メルマガを送る場合、調査・企画・制作・配信・分析と、一連の業務が必要です。
今現在、メルマガによる成果が出ているなら問題ありませんが、一向に見えてこない場合は進め方が間違っていたり、品質が見込顧客の求めるレベルに達していない場合も。
結果を大きく変えたいなら、プロに頼むのも一つの手です。
たとえば、月間1,000通送り年間12,000通のメルマガを送る場合のシミュレーションをしてみます。
開封率 | クリック率 | 反応数 | |
---|---|---|---|
改善前 | 30% | 1% | 36件 |
改善後 | 30% | 2% | 72件 |
たった1%の改善でも、見込顧客からの反応が2倍になります。
あなたが配信しているメルマガのパフォーマンスは、まだまだ引き上げられるので、メルマガの外注化も検討頂くのがお勧めです。
>> メールマガジンの配信・作成代行サービス「エンプレス」はこちら
メルマガ改善の成功事例
私たちが送っている”あるメルマガ”は、一定の数値を保てていましたが、さらに成果が出せないか色々と探っていました。
配信数を週に2通から3通に変えたり、インパクトのあるヘッダー画像を用意したり、このページに書いた「メルマガ改善の施策」も、これらのトライ&エラーによるものです。
見込顧客の心理・行動の変化や、メール配信システムにも大きく数値改善に関係してきますが、全てを実行したからといって結果が良くなったわけではなく、特定の組み合わせによって下記の数値まで引き上げることができました。
開封率 :20%UP
クリック率:10%UP
簡単な一手間でも、数値の改善が見られた方法を資料にまとめたので、無料ダウンロードしてご活用ください。
最後に
メルマガの開封率・クリック率・解除率の改善には、多くの手段があります。
成功している事例をそのまま真似てもいいですが、やはり自社の状況や配信相手の違いによって、うまくいかないことは多いです。
メルマガは長期的な施策でもあるので、このページの情報を活かして、改善の糸口になれれば幸いです。