いつも見て頂きありがとうございます!「エンプレス」の編集部:sugiyamaです。営業しすぎると、お客様が離れてしまうので、営業を感じないメール文章が私的にはスキです。
「どうすれば、お客様との商談が進むんだろう…。」
何度もやりとりしているお客様、一向に心を開いてくれず、話しが先に進まない場合もありますよね。
あなた自身は丁寧に文章を作ったと思っても、あまり良い反応が得られていないことも。
ほんの少し文章を変えただけで、お客様に振り向いてもらえる可能性があるなら、その方法を試してみませんか?
普段私が気を付けているメール文章のコツを、今すぐできる3つに絞りまとめてみたので見て頂けると嬉しいです。
たった1%の努力がお客様を振り向かせる
『1%の努力』とは、あなたが自分思考ではなく相手思考になる些細な一歩のこと。
実は頑張って書いた文章、相手に伝わっていると思っても、その大半が伝わっていない場合も。
または、受け取った相手が一生懸命、文脈や意図を理解しようと時間を使っているかもしれません。
文章は手軽に行えるコミュニケーション手段の一つですが、説明する手間を省いて伝わっていなかったり、丁寧に書いていたとしても一向に関係性が縮まらないこともあります。
あなたが「言葉」を「気持ち」を伝えたい相手がいるなら、ほんの少し頑張るだけで相手にとって嬉しい言葉や文章が作れるようになるため、その手助けとなる考え方をまとめました。
難しいことはなく、少し思考を切り替えるだけでご理解頂けると思うので、見て頂けると嬉しいです。
注意!「伝えた」と「伝わった」は別物
頑張って丁寧に書いた文章、いい反応が返ってくると思ったら、お客様から何事もなかったかのように、そっけなく返信が来た経験はありませんか?
実はその頑張り、お客様にとって「自分事」にならない無駄な情報だった可能性も。
「伝えられた」と感じるは、書き手の勝手な思い上がりで、1/10くらいしか伝わっていないのが現実であり、「伝わった」としても3/10くらいであり、頑張ってもこのくらいの伝達率。
単なる情報として文章を送ると、お客様にとって無駄な情報が多くなり「自分事」から離れていきます。
お客様を振り向かせるためには「心の理解」「自分事」「頻度」の3つを意識して、「伝わった」をどんどん増やしていくことが大切です。
1. お客様の心を理解する
メールを送りたいお客様に対して、今までどのような文章を送っていましたか?
- 伝えたいことだけを文章化していた
- 丁寧に丁寧に長文を送っていた
- ビジネス文章を多用していた
一般的にこのようなメールが多く当たり前の送り方だと思われてきましたが、「文脈の賞味期限」「文章の後味」に対する意識が欠けていることでチャンスを逃していた場合も。
お客様を知ろうとせず、文章テンプレートを使ってメールを送っていると、いつまで経ってもお客様との距離は縮まらず、あなたの目的も達成できません。
お客様を知ることの重要性について、もう少し詳しく見てみましょう。
文脈には賞味期限がある?
文章における正しい文脈とは、文章の「書き手」と「読み手」が同じ時間軸の中で、同じ意識を向けあって意思伝達が成立することですが、実は文脈を読み間違えると、あなたと相手の関係性は一向に進展しません。
この読み間違えの多くは、文脈の賞味期限を見落としている場合が多いです。
例えば、仕事で出会った初対面の方には警戒心もあって、かしこまったビジネス文章で返事をしていきますが、あなたの仲の良いご友人に対しては、ビジネス文章で返事なんて書きませんよね。
関わってきた時間の多さ、信頼を築いてきた相手に対して、いつまで経ってもよそ行きの伝え方をしていると、それだけで相手もあなたに対して踏み込んでこれなくなる。または単なる仕事上の相手として、いつでも「切り替えていい存在」だと思われてしまっているかもしれません。
文脈の賞味期限切れは、相手との関係性を文章に取り入れていない事を指します。
賞味期限の例
例)すでに関係性が良い相手に対して送る文章
× ご確認のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
○ ご確認頂ければ幸いです。
ビジネス的な返しは確かに丁寧でよいのですが、すでに何度も言葉を交わした相手からすれば「心理的距離を感じるな」と寂しく思うのと同時に、関係性を前に進められなくなっている場合も。
このちょっとした文脈の読み間違えが、後々大きくビジネスに影響してくる。
例えばBtoBは、実際には担当者対担当者の人同士の関係性が大きく影響するため、その繫がりが太く強固であれば継続的な関係性を築けますが、そうでなければすぐに終わってしまいますよね。
文脈の賞味期限は、相手との関係性を築く考え方の一つとなります。
賞味期限とは常に変わる読み手の「心」を考えること
文章は「丁寧」「分かりやすい」を念頭において書かれることが多いですよね。
しかし、そこに「心」の理解を追加してほしいです。
文章で伝えたい相手に対して、的確に情報を書くことは大事ですが、どんなに良い情報でも、そこに心が伴っていなければ、無機質なマニュアルを読んでいるようなものなので、わざわざあなたから伝える必要はなく、AIによって自動で返答してくれるような回答で済んでしまう。
あなただからこそ、読み手の気持ちや状況を理解して、その情報をもとに文章が作れるはずです。
文章は「人」と「人」のコミュニケーション手段の一つであり、言葉から思いやりや感情を読み取る力が人間には備わっています。
お客様を振り向かせるなら、「あなた」だから返せる言葉で文章を書きましょう。
文章の後味=文末
あなたが何気なく使っているビジネス文章、たくさんありませんか?
- 引き続き何卒よろしくお願い致します。
- 今後とも何卒よろしくお願い致します。
- いつでもお気軽にご連絡ください。
丁寧な返しであり、みんなが使っている文章なので、ついつい使ってしまいますが、文末をこれらの定型文で終わらせるのは、すごくもったいない気がしています。
文末こそ、お客様との関係性をグッと近づけて、両社の関係性を向上できるチャンス。
文末=文章の後味を良くすることで、お客様を振り向かせる例を次で見てみましょう。
後味の例
例)関係性が築けていない相手に対しての文章
× 引き続き何卒よろしくお願い致します。
○ ●●様へ今後も有益な情報をお届けできれば幸いです。
例えばメールを1~2通しただけの相手から「引き続き」と言われても、関係値の低さからこの言葉は素直に受け取れませんよね。あまり仲良くない友人から「また遊ぼうね」と言われて苦笑いをしているような感覚かもしれません。
後味を良くするには、簡単な下記の3つを抑えておきましょう。
- 誰宛かを示す「名前」を入れる
- メリットを示す
- ポジティブな言葉で終わらせる
後味を良くして余韻を残す
関係値が低いからこそ、まずは相手にとってのメリットを見せていくのと「終わり良ければすべて良し」の状態にするため、文末を好印象で終わらせる。
後味がいい、余韻が残る文末にできると良い印象のまま、次のコミュニケーションがお互い始められます。
ビジネス文章は使い勝手もよく、誰に対しても使えるため多用しがちですが、それは逆に伝えたい相手を見ていないことにも。
ビジネス文章は言わば、思考停止の側面もあるため、相手だからこそ合う言葉で締めくくれるように、文末にも気を配って頂くのがオススメです。
やり取りが多い文章でのコミュニケーションだからこそ、後味を良くするのは効果が高いです。
2. 自分事になってもらう
今の時代、動画や音声など大量の情報が一気に得られる媒体が増えおり、文字から情報を取得するのがストレスになっていませんか?
例)情報の取得量(最大値を10と仮定)
動画 → 10(文字・画像・音)
音声 → 7 (音)
画像 → 5 (文字・画像)
文字 → 1 (文字)
視覚と聴覚から入ってくる情報は膨大ですが、大量の情報は分かったつもりになって実はその多くがすぐに忘れてしまい、記憶にも定着していない。
多すぎるからこその弊害です。
例えば映画で字幕が入っていると、ついつい字幕(文字)を見てしまっていませんか?
画像・動画・音のみでは理解できず、文字に頼っているのが私たちの日常です。
情報のストレスは「自分事」ではないから
あなたが情報の読み取りで感じているストレスの原因、情報量の多さではなく、必要としていない情報が多いからかもしれません。
- 求めている情報はどれ?
- これは自分に関係ある内容?
「求めていない」または「他人事」と感じる情報が多いからこそのストレス。
普段使っているビジネス文章の多くは、相手にとって不要な情報であり、他人事に感じやすい内容なので、その思考のままコミュニケーションを続ければ続けるほど苦痛を感じさせてしまう。
丁寧にしているつもりでも、お客様との距離が一向に縮まらず、離れてしまう原因はここにあります。
読み手の「心」を理解しないと「他人事」を生む
誰だって自分に関係ない情報が多ければ、見たくも聞きたくもないですし、その情報を送ってくる相手に対して嫌な感情が湧きますよね。(あまり仲良くない人から、興味のない話を延々と聞かされている状態)
普段当たり前に行っているビジネスコミュニケーションの多くは、無駄が7割ほどで大事な話が3割。(数値は感覚値です)
このバランスを続けていると、お客様との関係性は広がるばかり。
文章を読んでくれる相手が求めていることはもちろん、その情報を受け取った際の「心の動き」を考え、「自分事」になる嬉しい情報を届ける意識が大事です。
こう言ったらどう思うかな?あの情報を加えたら喜んでくれるかな?
テンプレートのビジネス文章で思考停止せず、読み手であるお客様の「心」を考えるのがオススメです。
3. 頻度で縁を太くする
日頃から大量の情報を浴びている私たちは、受け取った情報全てに対して深く熟考することは無いですよね。必要なものだけ取捨選択して、あとは深く考えないようにしている。
欲しい情報だけを拾って、あとは全部捨てている状態です。
そんな中で送られるメールが、お客様自身が欲しい情報であり、何度もそれが続いていれば、あなたから送られてくる情報をどんどん待ち遠しくなってもらえます。
文章を使ったコミュニケーションは、簡単なので手軽さゆえに軽視されがちですが、その一つ一つがあなたとお客様の「縁」を太くしていく。
繰り返されるコミュニケーションだからこそ、望まれる情報を、文章を、入れていくことが大切です。
文章は「ライター」だけの専売特許ではない
普段、社内の方とのコミュニケーションはメール・チャットなどを使った文章を介して行われていませんか?
それが社外に対して、または長文を書こうと思うと、苦手意識を持つ方も多い。
文章のプロであるライター業をしているわけではないため「文章が苦手です。」と言う方もいますが、ライター業をしている事と、お客様が喜ぶ文章を書くスキルに繫がりはありません。
お客様が求めている文章を書くには、どれだけ読み手の「心の動き」を理解できるかであり、プロライターが身につけている文章の言い回しや言葉の選択のスキルは必要ないと思っています。(著者的に)
相手の立場にたち、心を理解し、嬉しいを作っていく。
誰だって求められる文章は書けるので、ライター業をしていないあなたでも、お客様を振り向かせる文章を十分書けるようになります。
最後に。
メールはお客様を振り向かせる手段の一つ。
- お客様の心を理解する
- 自分事になってもらう
- 頻度で縁を太くする
この3つのポイントを意識して頂けると、今までのメールとは違った内容となり、お客様にも喜んで頂ける機会が増えるため、ビジネスも動いていく。
目上の方であったり、役職の違いが思考停止のビジネステンプレートを使わせてしまいますが、少しでもお客様が求める文章が作れるように思考を切り替えられる機会になれれば嬉しいです。