いつも見て頂きありがとうございます!「エンプレス」の編集部:sugiyamaです。資料作成を外注したいなら、余計なコストをかけないために、見積もりのコツを知っておくのがオススメです。
9割の方が気づいていない資料作成の難しさ
資料を自社で作っているものの、
- 時間が足りない…
- 理想が再現できない…
- 見た目がよくない…
色々な問題が出ていませんか?
正直言えば、パワーポイントなど作成ツールさえあれば、誰でも簡単に作れてしまうので、最初はあまり気にしません。
しかし、作った資料が活かせなかったり、使ってみたものの成果が出せない状況を続くと、初めてそこで資料の難しさに気づきます。
それなのにプレゼン・提案・企画など、社内外問わず資料提出は待ってくれない。
結果として資料作成に追われてしまって、本来やるべき仕事ができなくなっている。
だからこそ、資料作成はプロに任せるのがオススメです。
資料作成代行は急ぎ過ぎると失敗する
このまま自分・自社で資料作成を続けていては、負のループから抜け出せないと感じると、その道のプロにお願いして作ってもらいたくなってきますよね。
資料は日々使うものなので、みんな急いで作成代行を探して依頼。
その結果、作る手間は無くなったものの、失敗をしているケースも多々ある。
単純にリソース不足で、そのリソースを補うために作成代行会社(または個人)へ依頼したとしても、出来上がってきた資料が、今までと何も変わらないような状況では、そもそも意味がありません。
目的にもよりますが、お金をかけて資料作成のプロに作ってもらうからこそ、普段作ってきた資料よりも1ランク2ランク上の資料でなければ今の状況が変えられない。
作ることだけが目的であればいいですが、作られた資料を使って、成果を高めたいのであれば、それに必要な代行会社の見つけ方が必要です。
資料作成代行でもっとも気を付けたいポイント
資料の作成代行をしてくれる方は、探せばわんさか出てきます。
たとえばGoogleで「資料作成 代行」と探せば一瞬で約10,200,000件もの情報が出てきました。※ 2023/4/3時点
- 広告掲載で上位表示されている作成代行会社
- おすすめの作成代行会社を紹介している記事
- 個人発注できるプラットフォーム
などなど、依頼先が山ほどある中で、多くの場合は検索結果の上から順番に情報を見て、良さそうなところへそのまま依頼をしているケースが多いのかなと思います。
しかし、資料作成代行の料金相場の記事でも書いたのですが、簡単に作成代行先を決めてしまうのは怖い部分があります。
安さには裏がある
資料の作成代行では、それぞれ対応してくれる依頼先によっても、大きく費用が変わってきます。
法人 > 個人
プロ > 素人
オリジナルのみ > テンプレートあり
これは単純な例ですが、法人が1スライド1万円であれば、個人であれば3千円ほどで済む。
それなら安い方がいいと思って、個人へ発注したくなりますよね。
安さとは逆に言えば高く出来ない理由がある
たとえば「金・銅」と聞けば、どちらが高いのかはすぐ判断できますよね。
もし「銅」が「金」よりも金額が高くなっているなら、当然疑いの目を持ちますし、信用できる情報がなければ買おうとは思えません。
これと同じで、安い資料作成代行は高くできないからこそ安くなっている。
「金」よりも何か劣っている部分があるからこそ、安く提供されているのです。
利益度外視の金額設定だったり、企業(個人)努力によって価格を抑えられている場合もありますが、相場と照らし合わせても安すぎる場合は、なぜ安くなっているのか理由を聞いて納得できるまでは、選んではいけないと言えます。
資料作成代行は目的ドリブンで考える
資料の作成代行を頼みたい状況は、人それぞれだと思います。
時間がない方、デザイン性を高めたい方、量産していきたい方など。
しかし、資料作成代行の依頼先を見つけようと思った途端に、そもそもの目的を忘れてしまい、作ることが目的になってしまう。
そうなると、どうしても安さに意識が奪われてしまうので、改めて作成代行を依頼する目的から考えて、依頼先を決める必要があります。
資料作成代行の依頼先「法人」VS「個人」
安ければ何でもいいなら、個人へ発注頂くのが断然いいと思っています。(法人へ依頼すれば倍はする…。)
今は優秀な個人が多く、副業などで資料作成を請け負ってくれる方もいるため、すごくありがたい時代となりました。
ただし、大事な資料作成を任せるべき相手を間違えると、とんでもないトラブルになる場合もあるため、法人・個人の違いを確認しておきましょう。
比較 | 法人 | 個人 |
---|---|---|
価格 | 1万円~/1スライド | 3千円~/1スライド |
対応量 | 組織対応なので多くできる | 1人だけなので限界がある |
スピード | 他の案件もあるためスケジュール次第 | |
解決力 | 組織だからこそ解決力がある | 1人なので範囲外は対応できない |
トラブル | 法人としての対応あり | 音信不通のリスクあり |
簡単に言えば、信頼度の違いかもしれません。
法人・個人どちらに依頼しても、結局何かトラブルが起こる時は起こります。
しかし、何かが起きた時の対応力や責任については、やはり法人の方が高くなるため、リスクを考えてどちらに依頼するかは検討が必要です。
資料作成代行の依頼先を一括見積サービスで探していい?
資料を作ってくれる方がたくさん存在する中で、どこへ実際に依頼すればいいのかは判断が難しい。
たとえば100社いるなら全てに見積もりをすればいいのか…こんなことをしては時間がいくらあっても足りませんよね。
そもそも見積もりとは、依頼側も受ける側も手間のかかることだからこそ、お互い時間はあまりかけたくないものです。
時間をかけたくないと考えれば、一括見積サービスを使い一気に見積もりをそろえるのが手っ取り早いですが、この考えになった時点で、あまり良いとは言えません。
一括見積サービスはダメなのか?
依頼先を見つけるために、一括見積サービスを利用する方も多いです。
運営側に要件を伝えれば、内容にマッチする会社を複数選んでもらえるため、見積もりがほしい側にとっては手間を減らせていいサービス。
しかし、ここで改めて考えたいのは、選んでもらえた資料作成代行の会社が本当に自社にとっていい会社なのか。
一括見積という特性上、このような前提が存在しています。
- サービス内で多くの料金を払ってくれる法人が優遇される
- サービス内に登録している法人のみが紹介される
つまり、完全中立ではなく、サービス運営側の思考に偏った資料作成代行会社が紹介されます。
一括見積した企業以外の選択肢もあることを認識しておく
一括見積サービスでご紹介頂ける企業さんは、ある一定の審査に合格しており、サービス内の評価も加わって、精査がされている状態です。
そのため、紹介=信頼できると思って頂いても大丈夫。
しかしながら、見積もりしてくれたからといって、必ず紹介企業で決めなければいけないわけではありません。
むしろ、あなたの状況・会社ともっとマッチする、そもそも一括見積サービスへ登録されていない資料作成代行の企業はたくさん存在しています。
時間がないからこそ、一括見積サービスをご利用頂くかと思いますが、そのまますぐ決定するのではなく、合わないのなら無理に選ばないのがオススメです。
資料作成代行の見積は何社もらえばいいのか?
資料作成を得意としている会社はたくさん存在しています。
- 資料作成を専門にしている会社
- 資料以外もデザインできる会社
- 営業主体で制作は外注している会社
など、資料作成はビジネス現場で一般的なものなので、ほぼどの会社でも請け負える前提があります。
このような状況の中、何社に見積もりを取ればいいのか。
デザイン性の高い資料が欲しい場合(1社のみに見積もり)
パターン1:A社 デザイン性:高い 費用:高い
デザイン性の高い資料が欲しい場合(3社に見積もり)
パターン1:A社 デザイン性:高い 費用:高い
パターン2:B社 デザイン性:高い 費用:普通
パターン3:C社 デザイン性:普通 費用:安い
もしA社だけに見積もりをしていたら、B社へ依頼するチャンスを逃してしまう。
また、希望はデザイン性でしたが、そこまで各社大きく変わらないのであれば、費用が安いC社を選んでもいいかもしれません。
つまり、複数を比較することで、要望に近しい会社が選べる、または要望を落としても同じであれば安い方を選べる。
選択肢の幅が広がることで、よりいい条件の会社を選べます。
見積もりは最低3社へお願いする
資料作成代行の会社選びでは、最低3社へ見積もり依頼するのを基本と考えておきましょう。
たとえば、もっと色々比較したいからといって、10社20社と行っては、時間が足りません。
一括見積サービスを活用して、一気に多くの見積もりを揃えるのもいいですが、もしかしたら競合が多すぎて見積もりをしてくれない場合も。
3社を基本として、プラス2~3社くらいまでに抑えるのがオススメです。
相見積の注意点
複数の会社へ見積もり相談することを「相見積り」と言いますが、注意点がいくつかあります。
① 各社見積もり条件を同じにする
② すべて見積もりが揃うまで価格交渉しない
③ 無理な値引きをお願いしない
④ 条件を途中で大きく変えない
⑤ 何度も条件を変えて再提出をお願いしない
見積もりが揃うと、少しでも有利に進めたいので金額交渉の意識が芽生えて、各社と駆け引きがしたくなってきますが、上記の5点に注意しないと、結果として誰も引き受けてくれなくなる場合も…。
大事なことなので、一つずつ詳しく見ていきます。
① 各社見積もり条件を同じにする
相見積りの基本は、全ての見積もり相手に対して、同じ条件でお願いすること。
もしここで、条件(基準・目的含む)が違う状態で見積もりへ進んでしまうと、出てきた費用の内訳がブレてしまい、結果として選べなくなります。
条件が違えば、見積もり相手からの提案がそれぞれ変わってくるため比較ができない…。
比較をするために、条件は同じにしましょう。
② すべて見積もりが揃うまで価格交渉しない
相見積をすれば、どんどん見積もりが揃ってきます。
提出が早い会社もあれば、遅い会社もある。
急いでいると待てないこともあるので、先に提出してくれた会社の金額を基準にしてしまい、提出が遅れている会社へ価格交渉へ入ってしまうことも。
価格交渉を無理に行えば、せっかく条件がピッタリで、希望通りの会社であったのに、お断りされてしまうこともあるので、価格交渉の急ぎすぎは禁止だと覚えておきましょう。
③ 無理な値引きをお願いしない
相見積りは「比較」することを目的で行います。
比較の意識があると、誰もがどうしても金額比較にばかり意識が持っていかれてしまい、安い・高いだけで判断してしまいがち。
安ければ安い方がいいと考え、無理に値引きを交渉するケースもあります。
しかし、相手も当然、利益を確保できる中での金額を出してきているため、理不尽な値引きなどには応じてくれず、どんなにいい会社でもお断りされてしまうため、チャンスを逃さないために無理な値引きはしないようにしましょう。
④ 条件を途中で大きく変えない
目的が変われば、当然条件も変わってくるため、それはしかたありません。
ただ、条件を大きく変えすぎると、見積もりの前提が変わってしまうため、改めて見積もりをしなおさなくてはいけません。
それに、要件が固まっていない中で見積もりを依頼していると認識されてしまい、付き合いづらい相手だと思われてしまう場合も。
⑤ 何度も条件を変えて再提出をお願いしない
見積もりを出すために、スケジュールや単価など、細かく調べて適正価格を出そうと先方は動いてくれています。
そんな中、手間のかかる見積もりを何度も条件を変え、再提出を依頼すると、信頼できない相手だと考えられてしまい、そもそも引き受けてもらえなくなります。
資料作成代行の見積の流れ
資料作成代行を成功させるためにも、失敗を防ぐ見積もりで進めていくのがオススメです。
STEP1 作成代行の目的をハッキリさせる
まず資料作成代行の見積もりを取る前に、やっておくべきことは、現状を整理して目的を明確にすること。
ここがハッキリしていない状態で見積もりへ進んでしまうと、途中で条件をコロコロ変えてしまったり、見積もり相手にビジネスパートナーとしてふさわしくないと思われ、お断りされてしまうことも。
まずは自分たちを知ることから始めていきます。
そして、社内的な共通認識が持てると、進めても軸がブレずに、ゴールまで同じ方向を向いて進んでいけるため、大きな出戻りも防げます。
STEP2 条件を洗い出す
資料作成代行の目的がハッキリしたら、目的達成をするための条件を洗い出していきます。
ただし、意識したいのは、自分たちが求める資料ではなく、見てもらう相手が求める資料は何なのかを考えること。
- 誰に見てもらう資料か?
- 何を見てもらう資料か?
- どこで見てもらう資料か?
- どう見てもらうのが一番いいか?
- 見てもらった後にどうなってもらいたいか?
実際に資料を使った際、相手にどんな感情を抱いてもらいたいのか、そしてどのような行動を起こしてもらいたいか。
内容がそもそも他人事になってしまうと、資料の効果は半減。
資料を見てもらう相手を徹底的に考えて、制作会社の条件を洗い出していきます。
どうしてもイメージが固まり切らなければ、STEP3へ進んで、各社の意見を聞きながらまとめていくのもいい方法だと思います。
STEP3 条件に合う制作会社を探す
洗い出した資料作成代行の条件に合う会社を探していきます。
主に、インターネットを使い各社の実績・対応範囲などと照らし合わせていく。
正直、ホームページの情報だけでは分からないこともあるので、合いそうな制作会社を何社か大まかに候補としてリストアップすれば大丈夫です。
どうしても探す時間がない時は…
資料作成代行の見積もりが一気に揃う、一括見積サービスを活用頂くのも一つの手です。
STEP4 制作会社を3~6社まで絞り込む
一度探した資料作成代行会社を、もう少し条件を厳しくして絞り込んでいきます。
ある程度精査した状態での絞り込みなので、そこまで作業時間としても長くはかかりません。
3社ほどに絞り込めればいいですが、決めきれない場合は最大で6社ほどまでが丁度いいかなと思います。
注意点
この段階で見積もり対象として外してしまった資料作成代行会社は、もしかしたらあとで改めて見積もり相談をする可能性もあります。一度話を聞いてみないと分からないこともあるので、絞り込むタイミングで各社に話を聞くのもオススメ。
STEP5 同じ条件で見積もりを依頼する
実際に見積もりを各社へお願いしていきます。
守っておきたいことは各社同じ条件で、見積もりしてもらうこと。
見積もりが受け取れるタイミングも1週間ほどかかるため、なるべくなら一気に各社へお声がけして、見積もりしてもらうと見積書を受け取れるタイミングも近しくなり、比較がしやすいです。
注意点
見積もりを受け取れるタイミングが、あまりにも開きすぎると、比較が十分に行えない場合も。なぜならば、早く進めたいのに待つ時間が長くなるためもどかしく、先に動いてしまうことがあるからです。
STEP6 見積もりが揃ったら比較する
見積もりが揃ったら、下記のポイントに沿って比較をしてみましょう。
最初にお伝えしておくと、金額だけの比較は失敗する確率が高いということ。
比較① 各社の内訳に違いがないか確認
比較② 見積書&提案内容は口頭で説明を受ける
比較③ 最後に金額の妥当性を踏まえて考える
ポイントとしては、最初から金額前提で考えてしまうと、本来大事な中身(内訳)確認がおろそかになって「こんなはずじゃなかった…」になりやすい。
だからこそ、金額以外の意識を持ち、比較していきましょう。
注意点
提案内容・金額も大事ですが、先方との相性も重要です。直感的に「この人と合わないな…」と思ったら、その不安があとで的中することも多い。自分の感覚も信じて選んでみてください。
STEP7 価格交渉へ挑戦してみる
見積もりはあくまでも、最初に伝えた条件(ヒアリング内容)を元に、資料作成代行会社ができる範囲を盛り込んでくれた内容となります。
つまり、ここから調整していくのが見積もりでは大切です。
- 過剰な提案になっていないか
- 足りない部分はないか
- 目的が達せられるか
求めている以上であれば減らし、足りなければ増やし、最終的なゴールを目指した内容へ調整していきます。
それと共に価格の交渉を行いながら、お互いにとって良きパートナーとなれるよう相互理解を深めていきます。
注意点
見積もりを受け取ったまま調整せずOKしてしまう方もいますが、まずは内容のすり合わせをしていきながら、ダメ元でも多少の価格交渉はしてみましょう。言わないより言った方がお得になることも。
STEP8 最終的に1社へ決める
最後は、提案内容と見合う金額になっているか確認し、納得できた制作会社へお願いをする。
ここまでくるのに時間もかかっており、正直へとへとになっている場合も。
そのまま契約へ進んでもいいですが、必ずしておきたいことがあります。
- 言った言わない
- ~だと思っていた
この2つを解決しておくことで、お互いの認識違いによるトラブルは大小問わず、必ずと言っていいほど出てきます。
だからこそ明確に「やる」「やらない」範囲をすり合わせて、認識のズレを無くしていく。
見積もりの最後は、認識合わせだと覚えておきましょう。
注意点
1社に決めるなら、他はすべてお断りとなります。しかし、絞り込んだ1社で進めようとしても、何かのトラブルで破断する場合もある。そんな時は、別の会社へお声がけしないといけないため、お断りは丁寧に行っておき、万が一のためにすぐ声かけできる関係性を作っておくのがオススメです。