
いつも見て頂きありがとうございます!「エンプレス」の編集部:fukuyamaです。パワーポイントの文字をアウトライン化する方法や、どのようなシーンで役立つのか、アウトライン化した後の編集方法についてもまとめています。
パワーポイントの文字はアウトライン化することによって、図形のように編集できるようになります。
そもそもアウトライン化とは何なのか、どのようにアウトライン化するのか、私と一緒に見ていきましょう。
この情報が、あなたの資料づくりに少しでも役立てば嬉しいです。
もし、明日Googleがなくなったら?
それでも顧客と繋がれる「備え」を。
極端な例えですが生成AIの発展により検索エンジン主導の情報収集が終わりを迎えているため、これからはいかにして見込み顧客との接点を作れるか難易度が高まっています。そこで役立つのがホワイトペーパーですが、すでに準備はできていますか?
アウトライン化とは?
アウトライン化は、文字を形として捉えることで、図形のように編集したり、形を保ったりできる機能。
下記のように、パワーポイント上での扱われ方が変わるんです。
- 文字として認識されなくなりテキスト編集やテキストコピーができなくなる
- 図形扱いになるため自由に形を変えられる
そのため、文字のアウトライン化は次のようなシーンで活躍します。
環境に左右されずフォントを保ちたい
外部サイトからダウンロードする必要があるフォントを使ってパワーポイントの資料を作ると、そのフォントがインストールされていないパソコンで資料を開いた時、代わりに別のフォントで表示してくれます。
しかし、この仕組みによって別のフォントで表示されると、意図したテイストではなくなり、資料全体のデザインが崩れてしまうこともあるんです。
文字をアウトライン化すれば文字ではなく図形になるため、フォントの概念もなくなり、形として保存されることによって、どのような環境でもフォントの形状を維持できます。
テキストを簡単にコピーできなくなるようにしたい
文字をアウトライン化すると、文字としての情報がなくなるため、文字入力モードにして文字を選択してコピー…このような操作もできなくなります。
そのため、資料の文章を簡単にコピーできないようにしたい時は便利です。
文字を変形させてオリジナリティあるデザインにしたい
文字のアウトライン化によって、文字は一つの図形として認識されるようになります。
図形は頂点ごとに編集できるため、文字も自由に形を変えられるようになり、あなただけのデザインで文字を装飾して、オリジナリティのある資料が作れるんです。
パワーポイントの文字をアウトライン化する手順
どのような手順で文字をアウトライン化するのか、詳しく見ていきましょう。
テキストボックスで文字を配置したところから進めていきます。

- 「挿入」をクリック
- 「図形」から「正方形/長方形」をクリック
- 文字全体を覆うようにマウスドラッグして長方形を作成
- 長方形全体を囲むようにマウスドラッグして選択
- 「図形の書式」をクリック
- 「図形の結合」から「重なり抽出」をクリック
1.「挿入」をクリック
「挿入」をクリックします。

2.「図形」から「正方形/長方形」をクリック
「図形」から「正方形/長方形」をクリックします。

3.文字全体を覆うようにマウスドラッグして長方形を作成
文字全体が収まるように、マウスドラッグして長方形を作りましょう。

長方形が作られると、文字は長方形の裏側へ隠れた状態になります。

4.長方形全体を囲むようにマウスドラッグして選択
作った長方形全体をマウスドラッグで囲みます。

長方形と、裏に隠れている文字、両方が選択された状態になりました。

5.「図形の書式」をクリック
上部の編集メニューに赤い文字で「図形の書式」タブが表示されているので、クリックします。

6.「図形の結合」から「重なり抽出」をクリック
「図形の結合」から「重なり抽出」をクリックします。

名前の通り2つのオブジェクトが重なっている部分だけ抽出され、これでアウトライン化は完了です。

見た目は文字でも図形と同じ扱いになったので、テキストボックスのような文字入力での編集はできなくなった代わりに、頂点を引っ張るなどの編集が出来るようになりました。
重なり順によって色が変わる
アウトライン化後の文字色は、文字と図形の重なり順によって変わり、手前に配置したオブジェクトの色が反映されます。
わかりやすい色で、文字が手前の場合と図形が手前の場合を比べてみましょう。

それぞれこのように反映されるため、元の文字色をそのまま残したい場合は、上の画像で見ていただいた右の例と同じように、文字を図形の手前に配置してから「重なり抽出」すればOK。
もちろん、アウトライン化した後でも色は変えられるので安心してくださいね。
オブジェクトの重なり順を変える方法
オブジェクトの重なり順は「ホーム」または「図形の書式」にある「配置」から変えられます。


最前面へ移動・最背面へ移動・前面へ移動・背面へ移動があるので、重なり順を変えたいオブジェクトを選択した状態でそれぞれクリックすれば、順序を変えられる仕組みです。
※スライド上にオブジェクトが一つ以上ないと、ボタンが表示されない・押せない状態になっています。
文字が収まれば図形の形は何でもOK
今回は長方形と文字を重ねてアウトライン化しましたが、文字がすべて収まれば、円や三角形などほかの図形でも大丈夫です。

ただ、デジタル上の文字は四角の中へ収まるようにできていたり、テキストボックスが四角いことから、長方形が一番アウトライン化に向いているとも言えますね。
パワーポイントでアウトライン化した文字の編集
アウトライン化した文字は、パワーポイント上で図形として認識されるようになります。
そのため、頂点を引っ張って自由に形を変えられるようになり、下記のような文字も作れるんです。

どのように編集するのか、私と一緒に詳しく見ていきましょう。
- 文字をアウトライン化する
- アウトライン化した文字をクリック
- 「図形の書式」をクリック
- 「図形の編集」から「頂点の編集」をクリック
- 頂点を移動・追加・削除しながら形を作る
1.文字をアウトライン化する
「パワーポイントの文字をアウトライン化する手順」と同じように、まずは文字をアウトライン化します。
2.アウトライン化した文字をクリック
アウトライン化した文字をクリックして、選択している状態にします。

3.「図形の書式」をクリック
「図形の書式」をクリックします。

4.「図形の編集」から「頂点の編集」をクリック
「図形の編集」をクリックして「頂点の編集」を選択すると、頂点が表示されます。


図形の頂点は、マウスで選択したり、マウスドラッグで引っ張れるので、この機能によって自由に文字の形を変えられるんです。
5.頂点を移動・追加・削除しながら形を作る
マウスドラッグで頂点を移動させて、自由に形を変えていきます。
頂点の編集には様々な要素があるので、それぞれ詳しく見ていきましょう。
各部位の名称
頂点を編集するうえで、各部位の名称を確認しておきます。

部位 | 名称 |
---|---|
黒い四角 | 頂点 |
頂点から伸びる青い線と白い四角 | ハンドル |
頂点を繋ぐ赤い線 | セグメント |
頂点とセグメント全体 | パス |
頂点の追加・削除のショートカットキー
各頂点を右クリックすると、頂点に関する編集メニューが開き、ここで頂点の追加や削除ができます。

頂点の追加・削除は、ショートカットキーを覚えておくと便利です。
頂点の追加 | 頂点を追加したいセグメント上でCtrl+クリック |
---|---|
頂点の削除 | 削除したい頂点をCtrl+クリック |

ハンドルの種類
頂点を右クリックして表示される編集メニューから、ハンドルがどのように作用するのかを変えられます。

- 頂点を中心にスムージングする
- 頂点で線分を伸ばす
- 頂点を基準にする



それぞれクリックすることで機能が切り替えられるため、状況に応じて使い分けていきますが、綺麗に形を作るうえで「頂点を基準にする」はあまり使わないのがお勧め。
ほかの2つは、ハンドルを動かしても、頂点とセグメントの境目が滑らかなまま保てますが、「頂点を基準にする」は、頂点から折れ曲がるようにセグメントが動きます。
もちろん角張った形を作りたい時は便利ですが、それ以外は基本的に「頂点を中心にスムージングする」「頂点で線分を伸ばす」を使うと綺麗です。
頂点は多すぎない方が綺麗に作りやすい
形を作っていく際、頂点は多くなりすぎないように注意しましょう。
特に、長いストロークで緩やかなカーブを作りたい時などは、カーブの中にたくさん頂点があると、頂点の数だけカーブがガタガタになりやすいです。


実際に文字のアウトラインを見てみると、頂点の数は必要最低限に抑えられていることが分かるので、文字に使われている頂点の数や位置を参考にして作ってみるのもいいと思います。
図形と組み合わせてさらにオリジナリティを出す
今回例にしたこちらの文字は、右下のしっぽ部分を頂点の編集で作りましたが、耳は三角形のオブジェクトをくっつけています。

ここまで見ていただいた編集方法のように、三角形も頂点のハンドルなどを調整して丸みのある形に変えました。
文字と三角形オブジェクトを同時に選択した状態で「図形の書式」の「図形の結合」から「接合」をクリックすれば、文字と耳がくっついて一つのオブジェクトになります。


ただし、一度くっつけてしまうと「戻る」ボタンやCtrl+Z以外では元に戻せなくなってしまうので、最終段階で接合するか、右クリックからグループ化でまとめると安心です。

最後に。
ここまで私と一緒に見ていただきありがとうございます。
パワーポイントで文字をアウトライン化すると、フォントの形を保ったり、テキストコピーを防いだりするだけでなく、自由に形を変えてオリジナルのデザインも作れます。
最初は頂点の編集操作が難しいかもしれませんが、慣れていくと自由自在に形を作るのが楽しくなるので、あなただけの文字にデザインしてみましょう。