コンテンツマーケティングの失敗原因とその事例

  • | 公開 2020年09月01日
マーケティング
コンテンツマーケティングの失敗原因とその事例

いつも見て頂きありがとうございます!「エンプレス」の編集部:sugiyamaです。コンテンツマーケティングの失敗原因を事前に知ることで、オウンドメディア運営の成功確立を高めることができます。

コンテンツマーケティングに「成功」するのも「失敗」するのも、ある1点を意識できているかできていないかが、運命の分かれ道。

いくらお金をつぎ込んだとしても、いくら優秀な人材に任せたとしても、失敗する時は失敗します。

なぜ、コンテンツマーケティングに失敗するのか、その理由を見ていきたいと思います。

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コンテンツマーケティングの失敗原因とは?

コンテンツマーケティングの失敗は、たった一つの原因から始まる。

コンテンツマーケティングで失敗してしまう原因、それは全てを自社(自分)都合で考えてしまっているからです。

自社(自分)都合とは、

  • ビジネスのためにコンテンツマーケティングを始めた
  • ホームページを使ってユーザーを集客したい
  • 宣伝費を浮かせるためコンテンツを活用したい
  • 自社プロダクトの認知を広めたい
  • 営業に頼らないでも商談を増やせる仕組みを整えたい

など、企業がコンテンツマーケティングを行う場合、必ず自分たちの目的があって始めているはず。

コンテンツマーケティングのきっかけが、これらの理由でもいいですが、自社(自分)都合のままコンテンツマーケティングを行うと、失敗する確率が高くなります。

「かなりのコストを掛けた!」
「優秀な編集者を引き抜いた!」
「信頼できるコンテンツのプロダクションにお願いした!」

しかし、いくら頑張ったとしても、コンテンツマーケティングのやり方を間違えていたら、成果も出ません。

また、PVやUUが伸びたけど、本当に欲しかったCVが全然取れない…こんな状況にもなる場合もあります。

企業が行うコンテンツマーケティングのほとんどは、ビジネスを加速させるための手段として始めると思いますが、その場合は自社(自分)のためだけにコンテンツを作ってしまいがちなので、結果として失敗する確率が高まるんです。

自社のためにコンテンツを作ることは、もちろん良いことだと思いますが、少し意識が違うだけで「成功」にも「失敗」にもなる。

その違いを、もう少し詳しく見てみたいと思います。

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なぜ、自社(自分)のためだけにコンテンツを作ってはいけないの?

まず、コンテンツとは何かを考える必要があります。

私の中でコンテンツとは「縁をつなぎ感情と行動を変化させる存在」と定義しているため、この内容からだとコンテンツは作り手だけではなく、読み手であるユーザーさんの存在が非常に重要になっています。

もしここで、ユーザーさんの存在が小さくなって意識下から外れてしまっていた場合は、

  • 自社の自慢や実績だらけ
  • ユーザーさんの心情を考えない売り込みトークだらけ
  • 必要な情報が揃えられていない

結果、ユーザーさんが求めている情報が手に入らないだけでなく、こちらは買う気もないのにズカズカと人の家に入り込んで、商品を売り込んでくる訪問販売員のような悪い印象を持つはずです。

PVを増やすためだけにSEO対策やコンテンツマーケティングをしたのなら話は別ですが、CVを獲得してその後の成約まで繋げていきたいと思っているのであれば、コンテンツから受ける印象の悪さは致命的。

アクセスを伸ばすためだけだったとしても、嫌な印象を受けるコンテンツには、リピートしてまで見たくありませんし、スワイプしてすぐに消され、別のコンテンツへ移動されてしまいます。

コンテンツには様々な側面があり、その中の一つとして、ユーザーさんが初めて御社と接点をもつ最初の入り口の役割もしています。※ ユーザーさんと企業の接点をタッチポイントと呼びます。

例えば入口を玄関にたとえてみると、汚かったり開けたくてもドアノブが壊れてたら、中に入っていくのをためらいませんか?

それだけ、コンテンツから受ける印象はすごく大事で、初対面であればなおさら良い印象を持ってもらう必要がありますよね。

玄関の他にも、ユーザーさんはコンテンツから企業の中の人をイメージしているので、無機質でロボットのような人よりも、明るくて笑顔な人に相談(問い合わせ)をしたいと思うはず。

これら全て、自社のためだけにコンテンツを作っていると、全てが悪い方向へ向かってしまい、負のスパイラルのせいで、いくらコストを掛けたとしても成果が出ないんです。

ビジネスとして始めた場合は、どうしても成果(収益)を求めるため、すぐに結果がでるよう自分アピールばかりになりやすいんですが、お互いが初対面なのに「結婚してください!」といってもプロポーズが成功しないのと一緒。

どんなに業界で有名だったとしても、大手企業だったとしても、博士号を持っていたとしても、ユーザーさんとあなたのコンテンツは初めましての状態です。

ユーザーさんとあなたのオウンドメディアの信頼関係はゼロの状態だと認識し、いかにしてユーザーさんからの信頼を得られるかが、成功の分かれ道となります。

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コンテンツマーケティングで失敗しないためには意識改革が必要

コンテンツマーケティングは、もちろん自社(自分)のため、そしてユーザーさんのための方法でもあります。

コンテンツの作り方などをインターネットで検索すると、よく「ユーザーを第一に」と書かれていることが多いですが、コンテンツはそもそも作り手と読み手の両方のためのものだと私は考えているため、どちらかに偏った意識はあまりオススメしていません。

結婚生活においても、奥さんと旦那さんの力関係がどちらかに偏り過ぎると、うまくいきませんよね。

コンテンツを見てくれたユーザーさんが、その情報がキッカケとなって行動を起こしてくれることによって、自社へのメリットが得られるため、ユーザーさんの満足を第一に考えることは間違いではない。

たぶんこれは、意識の持ち方なんだと思います。

コンテンツ
→作り手・読み手、両方のためのもの。

コンテンツマーケティング
→まず最初は、読み手へ焦点を向ける、その後に自社へ焦点を移す。

インターネットの接続料金は除いて、インターネットで検索できる多くの情報は無料なので、無意識ですぐ手に入れられる身近な存在だと感じており、どこかの誰かがコンテンツを作っても、インターネットに上がった時点でみんなのものという感覚になるのではないかと思います。

そのような状況の中で「これはわが社が作ったコンテンツだ!」などアピールしていると、どんどんユーザーさんから見放されていることに…。

インターネット上で閲覧できる状態にした以上、そのコンテンツは一旦、大衆的な存在となります。

だからこそ、ユーザーファーストと言われる言葉ができるくらい、ユーザーさんのことを考えられたコンテンツが評価をされ、Googleも検索の上位に掲載してくれる。

ユーザーさんが満足してもらって初めて次のステージに移ることができ、その状態になってやっと商談の機会(ボタンのクリック・お問い合わせ・資料請求など)を得る事ができます。

飛び込み営業をしても、なかなか相手にしてもらえないのと一緒で、まず初めは相手の信頼を得ることから始め、その信頼を活用して次に進んでもらえる状態を作るのがコンテンツマーケティング。

コンテンツマーケティングをビジネスのために始めたとしても、最初から飛び込み営業をするような自社売りコンテンツは止めて、ユーザーさんの信頼を勝ち取る事ができるコンテンツ作りに、焦点を向けて頂く意識がなによりも大切です。

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その他に言われているコンテンツマーケティングの失敗事例

意識の持ち方以外にも、失敗すると言われる原因があります。

一番の失敗はコンテンツマーケティングへの意識的な問題ですが、他にも知っておきたい情報があるので、私の経験談を元に下記を書かせて頂いています。

全てを外注化

自社にコンテンツの制作体制がなかったり、固定費を削るため全てのコンテンツ作りを外部パートナーに任せた場合、失敗する確率が高まるかもしれません。

外部パートナーに任せるのは悪いことではありませんが、コンテンツは自社(自分)とユーザーさんを繋げる大事なタッチポイントの一つ。

自分たちにとってコンテンツは、ユーザーさんとの繋がりを作ったり、継続的にユーザーさんからの支持や信頼を得るため、非常に重要な役割を担っています。

もしパートナーさんが、コンテンツを単なる「納品物」として扱っている場合は、文章をただの情報としか考えていないため、コンテンツマーケティングを実践したとしても成果がでない。

納品されたコンテンツを自社で編集して、品質を高められるのであればいいですが、全てを外部パートナーに任せている状態では、編集者さえいない場合も。

コンテンツは、自社とユーザーさんが初めて出会うキッカケの場でもあるため、それなりの力を注ぐ必要があります。

また、外部パートナーがさらに外部のフリーランスのライターさんなど、専門性が低くコストが安い人に依頼をしていた場合、現在検索上に掲載されている他社コンテンツの真似で書いたりして、二番手三番手のコンテンツがあがってくる場合もあるため、しっかりと品質のコントロールや、想いの共有ができるパートナーさんを探す必要があります。

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制作・マーケター・営業・会社方針などで思惑が異なり連携がうまくとれていない

よく起こるのが、部署内の関係性や思惑の違いで対立が発生することです。

例えば、コンテンツマーケティングで集客できたお客様を、自社サービスの申し込みへ誘導したいと考えている場合。

制作
→メディアを成長させるため1記事ごと時間をかけて作りたい

マーケター
→見込み度が低くてもアクセスや問い合わせさえ増えればいい

営業
→すぐに契約できる案件のみ対応したい

会社方針
→コストを抑えて効率重視で事業運営したい

どこも思惑が違ってくると、力を入れる焦点がずれてしまってリソースが分散してしまい、コンテンツマーケティングから始まる成約獲得までの一連のフローが、正常に働かなくなるので、結果的に事業の失敗確率が高まってしまいます。

これはコンテンツマーケティングだけの問題ではないですが、顧客獲得の最初の入り口であるコンテンツマーケティングの方向性を間違うと、あとから修正するのが大変なので、部署が違っても、意思統一を図り、向かうべきゴールをしっかりと定め、全ての力がスムーズに流れる状態を作る必要があります。

社内事情を反映させすぎる

個人で運営するメディアであれば話は別ですが、企業がコンテンツマーケティングをするのであれば、必ず周りを巻き込んでの運営になると思います。

コンテンツマーケティングを実施しているメディアが、事業の要になっていたり、複数の部署からメンバーをアサインしている場合など、色々な状況が考えられますが、社内を巻き込んだプロジェクトがデメリットとなる場合も。

例えば、

「新しいLP作ったから誘導するためのリンクを付けてほしい!」
「自社メディアを使った広告提案したいのでバナー設置できませんか?」
「このアクセスがいいページの内容、お客様用に使わせてもらってもいい?」

など、集客性があるメディアを利用しようと、様々な人からお願いが入ってきます。

有名人やお金を持っている人に近づくことで、自分にメリットがあるかもと思う感覚に近いかもしれません。

全てこのような打算的な気持ちで近づくわけではないと思いますが、その人の持っている魅力にあやかりたいと思うのは、自然なことだと思います。

それが、自社の集客性のあるメディアでも同じことが言えて、当初の確立させた立ち位置(ブランド)から、色々な社内要望を反映させていくことでブレていくことがあります。

最初はコンテンツマーケティングによって得られた評価や信頼があるから、なんともなかったものが、時間が経つにつれて段々と成果が悪くなってくる。

気付いたときにはもう遅い状態になっている場合も。

社内事情を反映させすぎると、コンテンツマーケティングの力を削ぐことになる場合もあるため、メディアの方針をブラさず運営していくことが必要です。

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成果が出るタイミングまでモチベーションが続かない

Googleなど検索流入を主体にしたコンテンツマーケティングの場合、なかなか成果がでなくて不安ばかりが増えるかもしれません。

上司からは「いつアクセス伸びるんだ!」と言われ、
部下からは「全然成果でないですね…。」と投げやり感を出され、
あなた自身でも「今日も15pvだ…。」と意気消沈。

色々言われたり、成果が出ない事への不安やプレッシャーがどんどん積み重なると、モチベーションは減っていきますよね。

そして、コンテンツ提供側のモチベーションは、品質に大きく影響します。

モチベーションの低さがコンテンツの品質を落とし、さらにコンテンツマーケティングの成果を遠ざけてしまう負のスパイラルに。

このような状況を脱しようと、コンテンツ制作のプロダクションへ依頼したり、手あたり次第コンテンツを増やしていったりしていきますが、どんどん方向性を見失っていく。

最悪、成果がでないことで会社から運営の打ち切りを言われる場合もあります。

モチベーションの維持ができないことも失敗原因の一つなので、成果が出るまで耐えるか、何かしらモチベーションを高める方法も必要です。

最後に。

せっかくコンテンツマーケティングをするのであれば、失敗なんてしたくないですよね。

コンテンツは企業(人)と人を繋げる役割を持っているので、コンテンツの届け先が人であることを深く理解しておく必要があります。

また、自分たちのためだけでなく、相手のためにとった行動によって大きく変わるので、コンテンツマーケティングで失敗しないためには、ユーザーさんのことを考え続けることを忘れないで頂くのがオススメです。

著者:エンプレス編集部 sugiyama(運営会社ファングリー
住所:東京都渋谷区南平台町15-13 帝都渋谷ビル5F
2012年よりwebデザイナーとしてデジタルマーケティングの支援を開始。その後はマッチングプラットフォームの立ち上げ、売上ゼロからグロースに携わり黒字化後に事業譲渡。現在は「エンプレス」にてプロジェクトマネージャーを務め、コンテンツ制作から運用、100社以上のお客様支援を通して得たノウハウもコラムで投稿中。
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