上司が改めて知っておきたいリモートワーク下の管理の難しさ

  • | 公開 2022年02月28日
上司が改めて知っておきたいリモートワーク下の管理の難しさ

エンプレス」の編集部:sugiyamaです。リモートワークでの部下との付き合い方、その意識を少しでも変えると、イイ関係が築けます。

時代の変化と共に一般化してきたリモートワーク(テレワーク)と呼ばれる、オフィス外での環境による業務が当たり前になってきました。

オフィス代や交通費が掛からず、出社のストレスを軽減させるだけでなく、様々な恩恵をもたらしてくれます。

しかし、上司として部下にリモートワーク環境を用意するのであれば、意識から抜け漏れがちな、ある欠点を認識しておくことが大事。

在宅環境によって、どんな欠点が生まれているのか解説しています。

こんな方にオススメ
・部下が複数人いる
・人事など社内制度の取り決めをしている
・リモートワーク(テレワーク)を実施している

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リモートワーク(テレワーク)のメリット・デメリットは?

どんなことでも、良い面・悪い面は持ち合わせており、リモートワークでも同じことが言えます。

簡単にメリット・デメリットを比較してみると、

項目メリットデメリット
コスト通勤代・オフィス代が掛からないリモート用の設備や環境用意が必要
管理体制場所関係なくコミュニケーションできる誰が何をしているか把握しづらい
精神面一人で集中して行える周りに聞ける人がいない不安感
給料コストがかからない分上げやすい残業などがしずらい
家庭家族との時間を増やせる家族の面倒を見ることで時間がとられる

良い悪いどちらも存在することが分かります。

リモートだからとい言って、絶対的にメリットばかりではなく、デメリットもあるため極端な考え方はできません。

また、業界・雇用形態・業務内容によってさらに変わってきて、中にはリモートワークをしたくても状況的にできない方もいる。

その反対で、リモートをしたことによって、新たな不便を感じている方もいる。

どちらがいいのか、このような論争はまったく不毛なものだと言えます。

参考:業務の「負」を解消する行動・意識調査サポート(N=1098)

リモートワーク(テレワーク)は日本だと難しい?

世の中には全員リモートワークの成長し続ける企業さんもありますが、それはリモートワークを前提とした働き方が文化(当たり前)となっているから。

しかし、日本企業の多くは出社を前提とした働き方が基本であったため、リモートワークと出社を行ったり来たりして、まだ掴みきれていない。

  • リモートワークの環境下を新たに整えるための問題
  • リモートワークだからこそ新たに発生した問題

これらを対応していると、目の前の問題解決ばかりに意識が向けらてしまって、他に手が回らない状況です。

上司が感じるリモートワークのやりずらさの本体

今までは、物理的な目の届く範囲で部下を管理できていましたが、リモートワークになると物理的な距離がそもそも離れてしまう。

よく「コミュニケーションが取れなくなった」「部下が何をしているか分からない」といった声を聞きますが、よくよく考えると出社していた状況でも、見れていなかった可能性があったかもしれません。

出社して見れている=管理できている、本来の意味でのマネジメントが出来ていなかったため、状況が変わったことで本当の姿が見えてしまった。

マネジメントを語るには、私自身は知識も経験も不足しているため言及することはできませんが、状況を考えるとやはりマネジメントが機能していなかったと思われます。

だからこそ、今まで通りのやり方に戻そうと、出社へ戻したり、リモートワークだから管理できない、このような不安が出てきてしまっている。

物理的・精神的な距離によるエラー発生

出社を前提としたマネジメントと、リモートワーク下のマネジメントは、まったく別ものだと言えます。

料理にたとえるなら、同じ食べ物ではあるけど肉と魚、調理方法はそれぞれ違う。

その中でも問題視したいのが、物理的距離と精神的距離について。

物理的距離:場所で感じる距離
精神的距離:心で感じる距離

たとえば、出社をすれば近くに存在を感じられるので、物理的距離は確保されていますが、上司部下の仲が悪くて精神的な距離が離れていた。

こんな状況の場合、リモートワークになった途端、上司が部下を信じられない、部下は上司を信じられない、心が離れていたところに加えて物理的距離も離れたことで、マネジメントエラーが発生。

事前に、上司が部下に踏み込めてなかったために起きる、必然のエラーとも言えます。

状況が違えばマネジメント方法も変わってくる

今までのマネジメントをそのまま使えれば、特に新しいことを覚える必要もなく、時間が余計にかかることもありません。

しかし、出社とリモート環境では状況がまったく変わるため、同じマネジメントを繰り返すだけでは合わないことが多々出てくる。

状況に合わせてマネジメントを変えなければ耐えられない。

出社に戻そうとすると、さらに部下との精神的距離が離れていく一方なので、びっくり退職離職の兆候なども出てきて、組織に人がいなくなります。

自分の首を絞めることにもなるため、マネジメントを変える術を知っておくのがオススメです。

上司こそ部下へ踏み込んでいく勇気を

組織崩壊は、リモートワークによって徐々に進行している場合があります。

上司は部下を信じきれず、何もかも報告させるマイクロマネジメントを行ってしまったり、部下は上司の厳しすぎる言動や管理に、精神をすり減らしていく。

理想とする関係にならず、お互いのパフォーマンスは落ちていきます。

結果的に組織から経営に「負」が波及して、売上も作れず会社全体を巻き込んだ成長低下を招く場合も。

まずは出来ることから改善できるよう、上司・部下が普段行っているコミュニケーションから改善していきましょう。

負の連鎖を止める

上司部下の中で、もっとも負の感情を感じる場面は、コミュニケーションシーンだと言えます。

たとえば、忙しそうだから話せない、すぐに返答がないから自分の仕事が進まない、上司自身も業務をたくさん抱えているため身動きが取りづらいですが、それが部下への悪影響を及ぼしていることも。

これらをまとめると、フィードバック時に負を発生させていることに。

  • 判断が遅くなる
  • 行動が遅くなる
  • 指摘が曖昧になる
  • 指示が雑になる

フィードバックの質が下がれば下がるだけ、部下は疲弊し、成果が上がらないので上司は成果を求め、お互いの関係は更に悪くなっていきます。

まず直すのは、部下へのフィードバックに対して、思いやり・愛をもって行うこと。

思いやり・愛のあるフィードバックとは?

一度壊れた関係性は、そう簡単には元に戻りません…関係性を良くしようと思えば思うほど、ドツボにもハマってしまう。

また、部下が素直に聞いてくれない場合も考えられるので、時間がかかる人間関係の回復ではなく、フィードバックの方法を変えていきます。

上司・部下のコミュニケーションの全てがフィードバックと言えるので、普段のやりとり・会話の全てで以下を意識してみる。

  • ネガティブからポジティブに感じる言葉に変える
  • どんな小さなことでも感謝を含めて伝える
  • 返答はなるべく早くする

相手は部下だとしても、会社を離れれば何もしがらみのない、自分と同じ人。

今の状況は、会社の中だからこその環境であり、何か状況が変われば、関係性がひっくり返ることもある。

上司だから、部下だから、そのような意識は不要で、お互い同じ目的に沿って仕事をしている仲間同士であるため、言われて嫌なことは言わない。

言い方も同じく、上司は部下を鼓舞することが求められているため、モチベーションを下がるようなことも言わない。

最低限、上記の3つを意識して頂くだけでも、フィードバックは大きく変わっていくため、ぜひ試して頂くのもオススメです。

参考:フィードバックを変える方法「マネディク」

リモートワーク下でのマネジメントに不安を感じている方へ

リモートワーク・テレワークでは、関係性の作り方も、コミュニケーションの取り方も、今までのようにはいきません。

前に戻せれば楽ですが、すでにリモートワークの便利さや仕事のしやすさを感じてしまった人は、出社に対して否定的な感情を持ちやすい。

ここで無理して戻そうとすれば、反発は必須なので、マネジメントの仕方を少しずつ調整しながら、今の状況に合う形にして頂くのがオススメです。

リモートワークは、仕事の仕方をガラリを変えてしまったので、戸惑うことも多いと思いますが、状況に合わせて変化できれば、もっと成長の機会を増やせる。この記事が、改めてリモートワーク下でのマネジメントについて考える機会になれればうれしいです。
エンプレス編集部:sugiyama

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著者:エンプレス編集部 sugiyama(運営会社ファングリー
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2012年よりwebデザイナーとしてデジタルマーケティングの支援を開始。その後はマッチングプラットフォームの立ち上げ、売上ゼロからグロースに携わり黒字化後に事業譲渡。現在は資料サービス「エンプレス」にてプロジェクトマネージャーを務め、コンテンツの制作から運用、100社以上のお客様支援を実施。そこで得たノウハウをコラムとして投稿中。
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