いつも見て頂きありがとうございます!「エンプレス」の編集部:fukuyamaです。SaaS企業さんは、どんなNo1を獲得して、それをアピールしているのか気になったので、調べてまとめてみました。
新たな市場が確認されたら、どの企業さんも覇権を獲りたいので、SaaSを開発して参入してくる場合も多いですよね。
そのため、カオスマップなどと呼ばれて、同じカテゴリー内で似たようなSaaSが複数ある状況に。
その中でどのような差別化をするのか難しいですが、手段の一つとして「表彰」や「No1」など業界の中でもトップを示す情報を示すのが人気です。
100社のSaaSを調査
以前レポート化した【SaaS業界レポート】導入社数のランキング表の情報を使って、表彰に関する情報を集めました。
結果としては100社中34社がNo1を示す情報を掲載していたので、調査した結果をグラフ化してみます。
No1表記(n=100)
項目 | 母数 | 確認 | 割合 |
---|---|---|---|
No1表記を付けている会社 | 100 | 35 | 35% |
約3割のSaaS企業さんはNo1の表記を、ウェブサイト上に掲載している状態でした。
No1のカテゴリはそれぞれ違いますが、特定分野において1位を示せると、それだけでも安心感・信頼感は変わってきますよね。
特に、SaaSは比較検討を経て導入されるため、検討材料の一つとして効果が高いと思います。
後ほど見て頂きますが、導入社数が10万社超えのSaaS企業さんの約9割は、No1をサイト上に掲載していました。
導入社数別のNo1表記の有無(n=100)
項目 | 母数 | 確認 | 割合 |
---|---|---|---|
導入社数10万社以上 | 7 | 7 | 100% |
導入社数5万社以上 | 12 | 9 | 75% |
導入社数1万社以上 | 28 | 17 | 61% |
導入社数1万社以下 | 75 | 19 | 25% |
導入社数5千社以下 | 53 | 11 | 21% |
導入社数が多い企業さんほど、No1表記を出している割合は多いです。(10万社以上の場合は10割)
出せる実績があるなら、確実に出していく。
ウェブサイトは導入検討者にとって、情報収集の場所でもあるので、No1表記をしているSaaS企業さんは、選んでもらうための意識が強いと言えます。
No1を示す調査会社・根拠(n=35)
項目 | 母数 | 確認 | 割合 |
---|---|---|---|
調査会社・根拠がある | 35 | 29 | 83% |
調査会社・根拠がない | 35 | 6 | 17% |
多くのSaaS企業さんは、No1を示す情報をどこで得たのか明示しているのですが、調査会社の存在や根拠を示されていなかったのが約2割。
あまり気にしない方も多いのですがNo1は変な話、嘘でも出せてしまえるため、どうやって出されたのか根拠があった方が、検討側としては安心できますよね。
No1表記のカテゴリ
項目 | 件数 |
---|---|
ジェア(導入社数、利用者数、導入実績など) | 21 |
満足度 | 5 |
不明 | 3 |
送信数 | 1 |
認知度 | 1 |
資料請求数 | 1 |
ユーザー評価 | 1 |
セキュリティ | 1 |
サイトイメージ | 1 |
費用対効果 | 1 |
使いやすさ | 1 |
役立ち度 | 1 |
カスタマイズ性 | 1 |
検索項目数 | 1 |
部門評価 | 1 |
DX推進 | 1 |
1社で複数項目を掲載している場合もありますが、No1表記をしていた35社が何に対するNo1なのか、それぞれのカテゴリを集計しています。
シェアについてのNo1表記が一番人気でしたが、やはり利用している方の多さを出すのが見せ方としても強いですよね。
No1表記の調査手法
項目 | 件数 |
---|---|
デロイトトーマツ ミック経済研究所 | 7社 |
不明 | 6社 |
富士キメラ総研 | 5社 |
ゼネラルリサーチ | 3社 |
日本マーケティングリサーチ機構 | 3社 |
株式会社ショッパーズアイ | 2社 |
Nielsen Netview | 1社 |
自社調べ | 1社 |
ITトレンド | 1社 |
パイルアップ株式会社 | 1社 |
ダイヤモンド働き方研究所 | 1社 |
テクノ・システム・リサーチ | 1社 |
MM総研 | 1社 |
ITレビュー | 1社 |
ボクシル | 1社 |
複数の調査会社を利用されている場合もありますが、一番多かったのがデロイトトーマツ ミック経済研究所さんの調査結果を元に、ウェブサイトでNo1を掲載していました。
他にも自社調べだったり、大手SaaS比較会社の情報を元にしたNo1も。
調査筋は複数あるので、求めた情報が得られる会社さんを選んで頂くのがオススメです。
導入社数10万社以上の会社が利用している調査情報
項目 | 件数 |
---|---|
富士キメラ総研 | 3 |
Nielsen Netview | 1 |
デロイトトーマツ ミック経済研究所 | 1 |
MM総研 | 1 |
自社調べ | 1 |
導入社数5万社以上の会社が利用している調査情報
項目 | 件数 |
---|---|
富士キメラ総研 | 3 |
デロイトトーマツ ミック経済研究所 | 2 |
Nielsen Netview | 1 |
自社調べ | 1 |
ITトレンド | 1 |
パイルアップ株式会社調べ | 1 |
導入社数1万社以上の会社が利用している調査情報
項目 | 件数 |
---|---|
富士キメラ総研 | 5 |
デロイトトーマツ ミック経済研究所 | 5 |
ゼネラルリサーチ | 2 |
Nielsen Netview | 1 |
自社調べ | 1 |
ITトレンド | 1 |
パイルアップ株式会社調べ | 1 |
ダイヤモンド働き方研究所(人事部) | 1 |
不明 | 1 |
導入社数1万社以下の会社が利用している調査情報
項目 | 件数 |
---|---|
不明 | 6 |
日本マーケティングリサーチ | 3 |
ゼネラルリサーチ | 2 |
ショッパーズアイ | 2 |
デロイト トーマツ ミック経済研究所 | 2 |
ITレビュー | 2 |
テクノ・システム・リサーチ | 1 |
全国賃貸管理ビジネス協会WEBアンケート調べ | 1 |
ボクシル | 1 |
まとめ
No1の表記に関する傾向としては、導入社数が高いSaaS企業さんほど、絶対的な数値を使ったアピールをしていました。
導入社数の他にも、満足度やカスタマイズ性など、自社が一番になれるポイントを見極めて調査結果を出し、それを活用していく。
今までの成果を余すこと無く、活用する意識の高いSaaS企業さんほど、No1を活用しているのかと思いました。
あまり気にしない方も多いNo1表記。実は調べてみると、面白い結果になりました。今後もマニアックな調査を続けて、業界レポートとして公開していきたいと思います。