
いつも見て頂きありがとうございます!「エンプレス」の編集部:sugiyamaです。ホワイトペーパーの活用方法について、多様なアプローチをご紹介しながら、それぞれ深掘り解説していきます。
ホワイトペーパーは、企業や個人が持つ専門知識、調査データ、独自のノウハウなどを体系的にまとめた信頼性の高いコンテンツです。
これをどのように「活用」するかで、得られるビジネス成果は大きく変わります。
単にまとめた情報を公開するだけでなく、セールス・マーケティング戦略へ適切に利用することで、集客、見込み顧客の育成、ブランディング、さらには収益化まで、幅広い目的に貢献させることができる。
本記事では、ホワイトペーパーの様々な活用方法を目的別に整理し、それぞれの具体的な手法、効果、そして実践上のポイントについて解説しているため、あなたの参考になれば幸いです。
もし、明日Googleがなくなったら?
それでも顧客と繋がれる「備え」を。
極端な例えですが生成AIの発展により検索エンジン主導の情報収集が終わりを迎えているため、これからはいかにして見込み顧客との接点を作れるか難易度が高まっています。そこで役立つのがホワイトペーパーですが、すでに準備はできていますか?
ホワイトペーパーはマーケティング活動に必要な優秀アイテムである
あなたがイメージしているホワイトペーパーの活用方法とは、どのようなものでしょうか?
・webサイトに設置する?
・セミナーの特典にする?
・展示会で配布する?
どれも適切ですが、これらの用途はホワイトペーパーが扱えるほんの1シーンのこと。
実はもっとたくさんの場面でホワイトペーパーが活用できるため、他の活用イメージが思い浮かばない場合は、本来のポテンシャルを引き出しきれていないかもしれません。
たとえば、社内業務が分業であったり、目の前の施策に集中しすぎるあまり、活用幅を狭めている可能性も。
少し視野を広げれば、ホワイトペーパーの使いどころがたくさん見えてくるため、下記で活用シーンを確認していきましょう。
ホワイトペーパーの6つの活用方法
ホワイトペーパーは、1つ制作すれば複数の用途で使えるため、一石二鳥いや…一石三鳥四鳥ともいるほど、ポテンシャルが高いマーケティングアイテムです。
そのため、仮に1つ30~50万円で制作したとしても、費用対効果としてかなりのコストパフォーマンス。
むしろ制作していないと、マーケティング活動時にチャンスを逃す可能性も高くなるため、どのようなシーンで活用できるのか把握できるように、6つに分類した活用方法を確認していきましょう。
- ホワイトペーパーの活用シーン
- 1. 集客・リード獲得の最大化
- 2. 顧客育成(ナーチャリング)と商談化プロセスの強化
- 3. 既存顧客との関係強化とLTV(顧客生涯価値)向上
- 4. コンテンツの二次利用・多角展開による情報リーチの拡大
- 5. ブランディングと信頼性構築の基盤として
- 6. その他の活用法・収益化の試み
1. 集客・リード獲得の最大化
見込み顧客(リード)の獲得は、BtoB向け製品・サービスを展開している企業にとって、マーケティング活動の中でも特に大事なこと。
ホワイトペーパーは、見込み顧客が求める質の高い情報を盛り込むことで、興味関心の高い顕在層、またはこれから検討してくれる可能性のある潜在層の、社名・氏名・電話番号・メールアドレス等の連絡先情報を取得する強力なアイテムとなります。
オウンドメディア記事からの自然なリード獲得(フォーム必須)
ホワイトペーパーの一般的な活用方法としては、自社が運営するブログやキュレーションサイトの記事コンテンツで、特定のキーワードやテーマに関心を持つユーザーをまずは引き寄せます。
これらの記事内容と関連性・親和性の高いホワイトペーパー(例:記事で触れた情報のさらに上位の情報、調査データの詳細、解説した手法の具体的な手順ガイドなど)のダウンロードページ(URL)を、記事の文脈に沿って自然な形で設置し、フォーム送信=ダウンロードと引き換えに、メールアドレスなどの情報を得る設計は、効率的なリード獲得手法です。
ユーザーは既に記事で情報に対する興味が高まっている状態であり、「もっと深く知りたい」「具体的な資料が欲しい」とニーズの発現によって、たとえフォームに個人情報を入力する手間があっても、心理的ハードルを感じにくい傾向があります。
もし可能であれば、一つの記事に一つの専門性の高いホワイトペーパーが用意できれば、ユーザーの期待値に応えやすく、記事の読了率やフォーム通過率を高められます。
⇒参考記事:リードナーチャリングとは?方法・ポイント・役立つツールを徹底解説
広告+ランディングページ(LP)との連携
特定の課題解決や情報収集ニーズを持つ顕在層・準顕在層・潜在層に対し、リスティング広告・ディスプレイ広告・SNS広告・動画広告などで接点を持ち、広告のリンク先としてホワイトペーパーのダウンロードに特化したLPを用意します。
LPでは、ホワイトペーパーの表紙・タイトル・概要・目次・そしてダウンロードによって得られるメリットなどを簡潔かつ魅力的に提示し、ユーザーの興味を最大限に引きつけた上で、ダウンロードへと誘導。
ターゲット選定、広告クリエイティブ、LPの構成要素(キャッチコピー、デザイン、フォーム項目数など)すべてに一貫性を持って設計することが成功の鍵であり、この手法によって、短期間で大量のリードを獲得をしたい時に有効です。
ただし、広告によるプロモーションは使える予算次第であり、競合他社も同じように広告を出していることから、うまく進められないと費用は高いのに、獲得リードが少なくなる恐れもあるため注意しましょう。
セミナー(ウェビナー)参加者への限定特典
オンライン・オフラインを問わず、自社が開催するセミナーやウェビナーは、開催テーマに対する関心がとても高い人々が集まります。
セミナー内容の補足資料、質疑応答で扱えなかった専門的な内容、参加者だけに向けた特別な調査レポートなどをホワイトペーパーとして提供することは、参加者満足度を高めるだけでなく、参加者の情報を確認・管理し、その後のナーチャリングプロセスへと繋げる自然な流れが作れる。
資料配布を特典とすることで、セミナー参加登録の促進効果も期待でき、作って損はないのがホワイトペーパーです。
補足
当日参加できない方もいますが、人気のセミナーなどはアーカイブ配信などで二次利用しても視聴者(見込み顧客)の情報が獲得できるため、ぜひ開催時は撮影をしておきましょう。
メールマガジン新規登録者へ特典配布
自社は発行しているメールマガジンの購読者増加を目指す際、登録フォーム内に「今ならご登録特典として、最新の市場レポート(ホワイトペーパー)をプレゼント!」など、特典形式を用いることで登録者が増やせます。
調査レポートや高度なノウハウコンテンツを、ホワイトペーパーとしてプレゼントにできると、単なる情報収集目的ではない、ある程度サービス(または関連事項)に関心を持つ層のリスト獲得に繋がりやすくなります。
リストが増えるごほど、その後のマーケティング活動にも役立てられるので、登録者へ向けた特典ホワイトペーパーもぜひ検討してみてください。
会員向けサイトにおける限定公開コンテンツ
顧客や特定のコミュニティメンバーなど、既に一定の関係性がある人々向けの会員制サイトで、限定コンテンツとして高度な専門知識や詳細なデータを含むホワイトペーパーを提供します。
新規会員獲得を促すだけではなく、既存会員に対する付加価値提供にもなり、継続性や満足度の向上から退会を防ぐことにも繋がります。
資料・製品比較サイトへの積極的な掲載
仕事で課題を感じているビジネスパーソンが、情報収集や解決策として製品比較のために利用するポータルサイトや比較サイトに、自社の製品・サービスに関連するホワイトペーパーを掲載します。
これらのサイトは、不安の解消を目指し購買意欲の高いユーザーが訪れる傾向があるため、効率的に見込み顧客にリーチし、ホワイトペーパーのダウンロードを起点としたリード獲得が期待できます。
サイトによってビジネスモデルが違うため、ダウンロードに会員登録が必要な場合もありますが、プラットフォーム自体の仕組みを活用したリード獲得も可能です。
補足
資料・製品比較サイトでは、無料または有料で掲載するのですが、1リードの獲得に2000円~15,000円ほどかかるため、資金力勝負にもなります。ただし、費用はかかりますが、見込みがある程度高い状態であるため、ホワイトペーパーの品質やセールス活動によっては、商談・契約機会が増えるため売上に貢献します。
掲載サイトの例
⇒参考記事:欲しい資料がすぐ見つかるダウンロードサイトまとめ
業界特化型広告媒体での露出
ターゲットとする業界に影響力のある専門メディアや広告媒体に、ホワイトペーパーの存在を告知する広告を出稿します。
媒体の読者層に合うホワイトペーパーであれば、高い関心を引き出し、ランディングページ(LP)への誘導や直接ダウンロードを促すことで、自前の集客がなくても求めたターゲットリードが獲得できます。
⇒参考記事:オススメしたいweb広告媒体のPV・料金まとめ
展示会での物理的な配布やオンライン誘導
多くの来場者が情報を求めて訪れる展示会は、ホワイトペーパーを物理的に手渡ししたり、ブース内に設置したQRコード・URLからダウンロードを促したりする絶好の機会です。
特に、自社ブースに立ち寄ってくださった方は既に一定の興味を示しているため、関連性の高いホワイトペーパーを提供することで、後日のフォローアップに繋がる確度の高いリード情報を取得できる可能性が高まります。
注意事項
名刺交換・取得をした後にホワイトペーパーを送る場合は、必ず事前に送付することを伝えるのと、メールマガジンを送るなら事前の説明と許可(承諾)を得てから配信しましょう。なぜならば、特定電子メール法により同意を得ていない相手へ一方的にメールマガジンを送信することが禁止されているからです。
インフルエンサーと連携&配布による拡散
自社のサービスと親和性の高いビジネスパートナー、または業界内で影響力を持つインフルエンサー・専門家・記者にホワイトペーパーを提供し、それぞれのチャネル(Webサイト、SNS、メルマガなど)を通じて紹介・配布してもらうことで、新たな経路からのリード獲得が狙えます。
自社でアピールするより、第三者から推奨した方が信頼性も高く、自社では持ちえなかったネットワークを通じたリーチが可能なので、試しておきたい方法。
注意事項
インフルエンサーや業界人を通じた拡散を狙う場合、純粋な行為で拡散してくれればいいですが、状況によっては曖昧になるため企業からの「依頼」「指示」「対価の提供」が少しでもあるなら広告表示が必要になり、ステルスマーケティングとならないよう気を付けなければいけません。
2. 顧客育成(ナーチャリング)と商談化プロセスの強化
獲得したリードは、あくまで「見込み顧客」の段階なので、何もコミュニケーションを取らなければ、相手から連絡してくれる確率は低いまま。
そのため、ホワイトペーパーを効果的に活用して、リードの興味・関心を維持・向上させなが購買意欲を高め、営業担当者がアプローチしやすい「ホットリード」へと前向きなアクションが起きるよう働きかけていきます。
ダウンロード内容に連動したステップメール・メールマガジンでの段階的アプローチ
リードがダウンロードしたホワイトペーパーのテーマ(例:「〇〇業界の課題と解決策」「最新技術△△の導入ガイド」など)に合わせて、関連性の高い追加情報、活用事例、サービス紹介コンテンツを含むメール(ステップメールや通常メルマガ)を計画的に配信します。
これにより、リードの関心度を高めながら理解を深め、抱える課題と自社サービスとの関連性を認識してもらい、購買検討プロセスを後押しします。
一通ごとに異なるホワイトペーパーやコンテンツへの導線を設けることも有効です。
送り過ぎは逆効果ですが、適度なコミュニケーションにより関係性を作っていきましょう。
ホワイトペーパーの閲覧・ダウンロード履歴に基づくリードスコアリング
マーケティングオートメーション(MA)ツールなどを活用し、どのリードがどのホワイトペーパーを何回ダウンロード・閲覧したか行動履歴を追っていきます。特定のキーワードを含む資料や、より詳細な情報を含む資料へのアクセスが多いリードには高いスコアを付けて、行動に応じたスコアリングルールを設定。
スコアが高まったリードを「ホットリード」として自動的に営業担当者に通知することで、優先度の高いリードへのタイムリーなアプローチが可能になり、商談化率の向上に貢献します。
ただし、スコアリングをしてもイメージ通りの見込みにならないこともあり、常に改善を繰り返しながらリードの反応を見て、最適なアプローチを検討し続けることが重要です。
ABM(アカウントベースドマーケティング)における個別最適化コンテンツ
上場大手企業、または年間を通して高額になりやすい製品・サービスの場合、特定の戦略的なターゲット企業(アカウント)ごとに、その企業が置かれている状況、業界特有の課題、あるいはキーパーソンの関心事に深く関連する内容のホワイトペーパーを提供した方が、角度が高いこともあります。
リソースの空き具合にもよりますが、余裕があるならターゲットアカウント向けに内容をカスタマイズしたホワイトペーパーを作成することもアリです。
パーソナライズされた専門性の高い情報は、ターゲットアカウントの担当者の関心を強く引きつけ、信頼関係構築や、複雑な組織内での情報共有・合意形成を促進し、高単価商談へと繋げる強力なツールとなります。
「量」より「質」を目指したホワイトペーパーの活用方法。
営業プレゼンテーションの補助資料
商談の場やお角様への提案活動において、口頭での説明やスライドだけでは伝えきれない専門的なデータ、詳細な事例、理論的背景などを補足するための資料としてホワイトペーパーを活用します。
信頼性の高い客観的な情報を提示することで、提案内容の説得力や信頼性を高め、顧客の意思決定を後押しできる。
プレゼン後に資料として提供することで、顧客社内での検討材料としても役立ちます。
プレゼンの補足としてホワイトペーパーの提供を考えたいのは、やはりプレゼン時に聞けなかったことや聞き逃したことがあると、あとで担当者に聞きにくいので、お客様自身で解決できるように情報としてお渡しすると分からないことが減れば、商談を有利に進めることも可能です。
顧客向けの勉強会・研修プログラムでの活用
見込み顧客や既存顧客に対して、自社サービスの活用法や、関連する分野の専門知識を深めてもらうための勉強会や研修プを開催し、その際にホワイトペーパーを教材資料として使用します。
参加者の理解度向上だけでなく、自社の専門性を直接伝えることで、講師や企業への信頼感が増し、より深い関係構築や今後の商談・契約継続に向けた前向きなな影響を与えやすくなります。
3. 既存顧客との関係強化とLTV(顧客生涯価値)向上
顧客獲得後も、ホワイトペーパーはお客様との継続的な関係構築や顧客満足度の向上、さらにはクロスセルやアップセルといった追加のビジネス機会を作ることに貢献してくれます。
ホワイトペーパーの活用方法としては、リード獲得をイメージされやすいのですが、実際にお客様となってくださったあとの関係維持・強化にも活用できるので、使い方次第でとても費用対効果が高いマーケティングアイテムとなります。
さらに、製品・サービスの利用促進ができれば、満足度の向上によって継続利用も促せるので、より効果的な活用方法・応用事例・最新機能・業界のベストプラクティスなど、多くの価値が引き出せる情報を提供して、「買って終わり」ではなく、ずっと役立ち続ける状態を作ることで、解約の防止にも繋がります。
クロスセル・アップセルを促進
より上位のプラン、または別サービスの追加契約頂けるように、投資対効果を解説できるホワイトペーパーを継続提供して、次のご契約に繋げるアクションをとっていきましょう。
カスタマーサポートにおける自己解決促進ツールとしての提供
お客様から頻繁に寄せられる問い合わせや、サービス利用中につまずきやすいポイントに関する詳細な解説、トラブルシューティングガイドなどをホワイトペーパー形式でまとめ、FAQページやサポートサイトで公開します。
お客様自身が必要な情報をすぐに入手できるようになるため、問題解決までの時間が短縮され顧客満足度向上だけでなく、カスタマーサポートチームへの問い合わせ数と負担を減らし、業務効率化にも貢献します。
4. コンテンツの二次利用・多角展開による情報リーチの拡大
一つのテーマで作成したホワイトペーパーは、その内容を様々な形式に加工し、色々なチャネルで展開もできるため、一つ作れば形を変えてより多くの人々に情報を届けられます。
オウンドメディアでの全文公開(フォーム送信なし)
リード獲得を直接の目的とせず、お客様満足度や自社の専門性を認知してもらうコンテンツとして、ホワイトペーパーを自社サイト上で公開します。
公開方法
・スライド形式で掲載
・ダウンロードリンクの掲載(フォームなし)
これは、自社のwebサイトを見に来てくれたお客様に対する、価値提供を重視するアプローチであり、専門性の高いコンテンツが集まることでサイト全体の信頼性や権威性が向上し、間接的にSEOの向上にも繋がりやすくなります。
企業の知識やノウハウをオープンにすることで、業界内でのポジションを高める効果も期待できます。
ホワイトペーパーを基にしたブログ記事やコラムの制作
ホワイトペーパーで扱ったテーマを改めて分解し、それぞれの内容に専門的な情報を追加しつつ、より読みやすいブログ記事やコラムとして、複数本作成・公開することもできます。
専門的な内容を簡単な言葉で表現したり、特定のデータに焦点を当てたりすることで、ホワイトペーパーよりも広範な読者層に情報を届けることができ、記事の最後に元のホワイトペーパーへの導線を設けることで、さらに深い情報に関心を持った読者を誘導することも可能です。
動画コンテンツへの変換
ホワイトペーパーで伝えたかったメッセージや重要なデータは、言葉だけでは伝わりにくい場合もあるため、インフォグラフィックやアニメーション、図解などを用いた視覚的に分かりやすい動画コンテンツへ変えることで、さらに見てくれる方の幅が広がります。
YouTube・TikTok・Instagramなどの動画プラットフォームで公開したり、テキストを読む時間がない方にはSNS用にショート動画としての配信。
ターゲットの属性に合わせて動画コンテンツ化すれば、効果的にリーチできます。
音声コンテンツへの変換
ホワイトペーパーの内容を読み上げたり、著者自身が内容について解説を加えたりした音声コンテンツを作成し、Podcastなどの音声配信プラットフォームや動画プラットフォームで公開します。
通勤・移動中や作業中など、耳からの情報収集ニーズがある層にリーチできる新しいチャネルを開拓でき、インタビュー形式でホワイトペーパーの内容を深掘りするエピソードなども企画すれば面白いと思います。
文字だけで情報を取得するよりも、耳から入ってくる情報の方が、多く理解できる方もいるので、音声コンテンツ化も検討したいですね。
SNSで目を引く「バズコンテンツ」へ加工
ホワイトペーパーに含まれる衝撃的な調査結果、意外な事実、強いメッセージ、あるいは共有したくなるようなインフォグラフィックスなどを切り出し、画像、動画、短いテキスト投稿など、SNSの形式に最適化されたコンテンツとして発信します。
拡散力を意識した表現やデザインを取り入れることで、多くのユーザーの目に触れさせ、ホワイトペーパーの存在や企業・個人への興味関心を短時間で高めることができます。
ただし、SNSの投稿テクニックが日々進化しており、何がバズコンテンツになるか分からないため、トライ&エラーを繰り返すことが大事です。
5. ブランディングと信頼性構築の基盤として
ホワイトペーパーは、自社の専門知識や市場に対する深い理解を体系的に示すことで、企業や個人の権威性、信頼性、そして業界におけるリーダーシップを確立・強化するための重要な手段です。
企業としての専門性・権威性の確立(企業ブランディング)
業界の最新動向分析、技術的な深い解説、特定の課題に対する独自の解決方法の提案など、自社の強みや独自データを反映した専門性の高いホワイトペーパーを継続的に公開します。
これにより「この分野といえば〇〇株式会社」と、ターゲット市場における専門知識を持つ信頼できる企業としての確固たる地位を築き、企業全体のブランドイメージ向上に貢献します。
専門家の第一想起獲得とキャリア形成(個人ブランディング)
特定の技術や分野に関する深い知識、豊富な経験、独自の視点などをまとめたホワイトペーパーを個人の名前で作成・公開します。
これにより、その分野における専門家としての認知度や信頼性を高め、個人のブランドを構築できます。
結果として、講演依頼の増加、書籍執筆の機会、キャリアアップ、転職活動、あるいはフリーランスとしてのビジネス獲得など、個人の活躍の幅を広げる上で非常に有効です。
協業先・パートナー候補への専門性アピール
潜在的なビジネスパートナーや協業候補となる企業に対し、自社の技術力、市場理解度、具体的なプロジェクト遂行能力などを専門的な視点から解説したホワイトペーパーを提供します。
自社とビジネスパートナーになるメリットや、強みが相手にどのような価値をもたらすかを具体的に示すことで、有意義な議論・接触を促し、パートナーシップ構築に向けた信頼の基盤が築けます。
6. その他の活用法・収益化の試み
一般的なマーケティングやブランディング以外にも、ホワイトペーパーは様々な形で活用でき、中には直接的な収益に繋がるアプローチ方法もあるため、ぜひ覚えておきましょう。
有料コンテンツとして販売
非常に価値の高い調査データ、専門家レベルのノウハウ、実践的なテンプレート集など、有料級の情報を含むホワイトペーパーは、電子書籍販売プラットフォームや自社サイト上で有料コンテンツとして販売することが可能です。
特にニッチな分野で質の高い情報が少ない場合や、ビジネスの根幹に関わるノウハウなどは、直接的な収益源となり得ます。
販売プラットフォームの例
株主や投資家への情報提供
企業の事業内容、市場環境、将来性、技術開発の進捗などを専門的かつ分かりやすくまとめたホワイトペーパーを、株主総会資料の補足や、投資家向け説明会(IR)の際に提供します。
事業への理解を深めてもらい、企業の透明性や将来性に対する信頼感を高めることで、株価の安定や資金調達の円滑化といったIR活動に貢献します。
最後に
ホワイトペーパーの活用方法は、考えれば考えるほど多様です。
重要なのは、「誰に」「何を目的として」ホワイトペーパーを届けるのかを明確に定義し、それぞれの目的に最適な方法を選択・実行すること。
複数の活用方法を組み合わせることで、相乗効果を生み出すことも十分に可能なので、ぜひ自社の戦略に合わせて、ホワイトペーパーの持つ可能性を最大限に引き出す参考情報となれれば幸いです。