「エンプレス」の編集部:エンプレス編集部です。ビジネスをするなら、目の前には必ずお客様が存在しています。だからこそ、お客様から見える自分たちのことには気を付けなければいけません。
すぐにクレームへ発展したり、せっかく契約をもらえたのに単発受注になっている場合、お客様との間に何かしらの不満・不快・不便・不安が発生している可能性は高いと言えます。
親切丁寧にお客様から愛をもって指摘してもらえればいいですが、付き合っていたくない人にそこまでの助言をする気にはなれない。
たいていの場合は、依頼がパタッと止まったり、連絡にそっけなくなったりと、離れていきます。
一体なぜお客様が離れてしまうのか、それはお客様と直でやりとりする現場担当者の言動・行動に問題があるかもしれません。
この記事では、お客様から「ダメ社員」と思われてしまっている、ダメ社員化の特徴をまとめているため、確認しておくのもオススメです。
- 目次
- 1. 深夜・休日にお客様へメールの返答をしている
- 2. 自分都合の連絡手段をもちいる
- 3. お客様への電話の際に足を組んでいる
- 4. お客様が望む回答をしない
- 5. 自分都合のお願いばかりをする
- 6. 助けを求めず全て自分でやろうとする
- 7. 質問に対して返事のみで自分の意見が出てこない
- 8. 分からないのに知ったかぶりをしてしまう
- 9. タスクの優先度が決められず仕事だらけ
- 10. 自分の当たり前を相手の当たり前にしている
- 最後に
1. 深夜・休日にお客様へメールの返答をしている
お客様との連絡手段で、もっとも頻度が多く使われているのはメールですよね。
送るのも受け取るのも、両社とも簡単で、文章で簡単に要件を伝えられるのが魅力。
しかし、使いやすい反面、送信時間やタイミングを間違えると、お客様の不安・不快が増えて、悪い印象を持たれてしまう場合も。
- 深夜帯の時間に送信している(※21時以降も同様)
- 休日に送信している
たとえば、自分が受け取る側で考えた場合、相手が毎回深夜・休日に返答をしてきたらどう思いますか?
仕事上、緊急性があったり1日を通しての仕事であれば、深夜も休日も連絡して不自然さはありませんが、サラリーマンで考えれば、朝8~21時あたりくらいまでが、通常の業務時間だと言えます。
それなのに、深夜12時にお客様がメールを受け取れば「この会社大丈夫か?」と思われたり、休日に受け取れば「休みないのかな?」と、信頼感を徐々に落としていく。
ささいなことかもしれませんが、ビジネス上の関係であれば失敗したくないと考えるのが通常なので、不穏な働き方をしている会社に、何か頼もうと思う意思決定は、なかなかしづらい。
結果として、商談を進められなかったり、途中で関係が切れてしまうか可能性を高めています。
2. 自分都合の連絡手段をもちいる
自身がどの方法で普段からコミュニケーションをとっているかで、連絡方法に違いが出てきます。
普段から電話で連絡をとっている
→まずは電話連絡で考える
普段からメールで連絡している
→まずはメール連絡で考える
普段からチャットツールで連絡している
→まずはチャット連絡で考える
これ自体はいいのですが、お客様によっても、どの方法だと連絡しやすいかが変わってくる。
普段からメール連絡をコミュニケーション方法として使っている方に、毎回電話で連絡していれば、電話は相手の都合を無視して、時間を奪ってしまう場合もあるため、かけられた方はあまりいい気がしませんよね。
このように、お客様に合わせた連絡手段を前提に考えないと、状況によっては「めんどくさいな」と印象付けてしまい、今後の関係に亀裂を生む場合も。
また、文章情報として残した方がいいのに、電話などすればお客様がメモを取る手間も出てきてしまいます。
緊急性や多くの情報をやりとりしなければ伝わらない場合は電話、残した方いい情報であればメール・チャットを使うなど、シーンに合わせて連絡手段も変えていきましょう。
3. お客様への電話の際に足を組んでいる
見ない部分も、実はお客様には伝わっています。
これは実際にうちの会社で言われたことなのですが、お客様へ電話をしている際に社長から「足を組まないで」と言われたことがあります。
その理由は、見えない部分こそ、それが影響してお客様に伝わっているから。
たとえば足を組んで電話をしていれば、お客様に対して誠意ある精神で臨んでいないとも言えて、言葉の一つ一つに配慮が欠けていく。
電話は「言葉」で情報や気持ちを伝えなければいけないため、何かしら言葉に悪影響を及ぼす状態になっていれば、お客様にも悪影響が伝わっている可能性もあります。
もし商談中だったり、大事な話をしている最中にそれが起きれば、商談中止・契約撤回など、チャンスを逃してしまう場合も。
見られていないからと言って、不誠実な態度・精神でいると、お客様に伝わってしまうため、足を組んだままの電話は止めておきましょう。
4. お客様が望む回答をしない
お客様からの質問に対して、望まれている回答が出来なければ、だんだんと信頼を落として付き合いも無くなっていきます。
これは当然のことで、現場担当者同士のやりとりではあるものの、会社同士で見た時に、信頼できない会社には依頼ができないと考えるから。
しかし、お客様が望む回答とは、そこまで難しいものではありません。
- 質問に対して具体的かつイメージしやすい情報で返答する
- 回答がすぐ出せない場合はメールを読んだことを返答する
逆の立場になれば分かりやすいですが、質問した内容の回答が曖昧だと、自身の次の行動が決められないので、すごく困ってしまいます。
結果として後手後手の対応となり、トラブルも起きやすくなる。
具体的な回答がすぐ出せない場合は、曖昧にせずいつまでなら回答が出せるのか、具体的に出せる時期を提示したり、返答の方法は色々あります。
自分がされて嫌なことは、お客様にもしないと考えれば、自ずと回答内容にも配慮が出てきて、良いコミュニケーションが取れるようになってくると思います。
5. 自分都合のお願いばかりをする
付き合いたくないと思わせる担当者の特徴に、自分都合ばかりで話してくるケースが存在します。
- 今急いでいるから急ぎで返答がほしい
- 間に合っていないので納期を伸ばしてほしい
- 注文したが状況が変わったのでキャンセルしてほしい
お客様に対してのご提供であれば自社が受注側になるため、そこまで露骨に自身の都合を押し付けるようなことはしないと思いますが、自社が依頼側になった途端変わってくる。
どうしても依頼側と依頼を受ける受注側になれば、依頼側の方が主導権を持つケースが多いため、バランスが崩れてしまいます。
そこで、自分都合のお願いばかりをしていると、たとえば依頼してくれたとしても、受注側の現場負担が増えたり付き合いきれない相手となり、どんどん疎遠になっていく。
受注側は売上になるものの、何かあれば真っ先に関係を切る相手として認識するため、どんなに優良な会社であっても逃げられてしまいます。
自分都合の押し付けになっていないか、一つ一つのコミュニケーションを見直すことも大切です。
6. 助けを求めず全て自分でやろうとする
あなたの部下に、完璧主義の方がいれば、注意して見ておいた方がいいかもしれません。
完璧主義は悪いことではなく、品質を高めたりお客様との関係向上にも、役立つ要素の一つ。
しかし、自身で抱えきれない仕事量を持ってしまったり、最終的なアウトプットの段階で間違いに気づきやり直しで大幅な時間ロスが発生してしまう場合もあります。
- 最後まで作らず6割ぐらいで確認を入れる
- 誰かに助けを求めて分散する
- 優先度を決めてやるべきことから対応していく
全てを1人で対応したい気持ちは分かりますが、時間も足りませんし、アイデアなども1人だけでは出てこない場合も。
完璧主義な方ほど、周りとの連携を止めてしまうケースがあるため、連携しやすいように取り計らってあげるのがオススメです。
7. 質問に対して返事のみで自分の意見が出てこない
上司が部下へ何か質問したとします、返ってきた返答内容が返事のみで止まってしまっている場合は、注意が必要な場合も。
- 質問内容が分かっているのか分かっていないのか判断できない
- 質問した内容に対して次のアクションが見えない
- コミュニケーションを取りたくないのかと考えてしまう
色々な負が発生してしまいます。
コミュニケーションが止まり、再度別の形で指示・質問しなければならず、コミュニケーション回数が必然的に増えてしまう。
たとえば経営者であれば、ご自身の時間もムダにできないため、やりとりは最小限に抑えたい。
しかし、返事のみのコミュニケーションをされると、次のアクションが取れないため、何度も往復したやり取りが発生してしまいます。
なかなか難しいところですが、自ら考え行動してもらえるような関係性を作り、不要なコミュニケーション回数を減らすことが大切かもしれません。
8. 分からないのに知ったかぶりをしてしまう
仕事をしていれば、常に新しい情報を取り入れて、自身の知識やスキルをアップデートしていく必要があります。
また、今までの知識を一旦忘れ、新しく覚えなおすアンラーニングも求められてくる。
それだけ私たちの仕事現場は目まぐるしく変わり、昨日のことが今日には役立たないことも。
また、新しいことをやろうとすれば、分からない情報がたくさん出てくるので、正しく理解していないのに分かったようなふりをしていると、大きなトラブルになる可能性があります。
素直に分からないことは分からないと相手に伝えて、その後正しく理解する学びを行っていくのがオススメです。
分からないことを怒るまたは指摘するような文化があると、余計に知ったかぶりが発生してしまうため、失敗などを許容できる寛大な社風作りも必要かもしれません。
9. タスクの優先度が決められず仕事だらけ
常に仕事でいっぱいいっぱいの方は、タスクの優先度が決められていない可能性があります。
たとえば、メールが来たら即レスするような考え方を持っていると、こんな事が起こる場合も。
影響範囲が大きいのに深く考えず普段通りの即答をしてしまった
→その結果、解決が進まず混乱が長引く
他にも重要度の見極めをせず業務を行っていると、全てのタスクを同時進行するような状態となり、どれも進みが遅くて周りにも迷惑がかかってしまいます。
忙しそうにしている方ほど、優先度が甘くなっている可能性大。
また、今やっておけば後が楽なのに、ズルズル後回しにして、結果として遅れを取り戻すために余計な時間を使ってしまう。
何を、いつまでに、どうやればいいのか、スケジューリングが出来ていないので、一つ一つを確実に解決していくスタイルの検討もオススメです。
10. 自分の当たり前を相手の当たり前にしている
ダメ社員化している方に、自分の当たり前を相手も当たり前だと思っているケースがあります。
間違った当たり前の例
自分:全ての返答は即レスが基本
相手:時間の空いたタイミングで順次返答
自分の考え方が全て正しい・当たり前と考えていれば、上記の状況になった時、相手からの返答が遅くてイライラと余計にストレスを感じてしまいます。
他にも、お客様へ製品・サービスの説明をする際に、自身は専門的に分かっているからこそ発した単語は、お客様は初見で見聞きしたことが無い場合があります。
このようにズレたまま進んでいると、結果としてお客様は説明内容が頭に入らず印象にも残らず、検討テーブルにも載せてもらえない。
自身の考え方・価値観・経験は自分だけのものであり、相手とは違うことを認識できないと、意思疎通ができずに社内外のコミュニケーション全てにおいて困ることになります。
常に相手の目線・立場でモノゴトを考えるクセを付けるだけでも、ダメ社員から卒業できます。
最後に
ダメ社員化してしまっている原因は多岐にわたりますが、ちょっとした対応で解決できることも多いです。
たとえば他にも、ミスが続く・遅刻早退を繰り返す・空気が読めないなどありますが、主な原因としては全て自分中心で考え、他人を見ていないことに起因。
仕事の多くは、1人ではなく社内の誰かと組み、社外の誰かと一緒に進めるため、必ず自分以外が存在します。
誰かの存在を念頭において考えるだけで、ダメ社員ではなく付き合いやすい優秀な社員に変わっていくため、まずは心の持ちようから変えていくのがオススメです。