「エンプレス」の編集部:fukuyamaです。今のお仕事を辞めたいのに、辞められない...こんな状況で動けなくなっていませんか?
今の仕事、辞めたいんだけどなぁ...
転職したいのに、動くに動けない...
あなたは今、このような状況に陥っていて毎日もどかしいと思いますし、八方塞がりでどうにもならず困り果てているかもしれません。
自分のしたいことが出来ないのはストレスになり、心や身体にも悪影響が出て体調を崩してしまうことも。
あなたが今のお仕事を辞めたいと思っていながら辞められずにいるのは一体なぜなのか、一つ一つ整理しながら考えてみると、どうすればいいのかが見えてくるので、対処法も併せて私と一緒に見てもらえると嬉しいです。
あなたの人生の時間を無駄にしないように、あなたのための選択をしていきましょう。
辞めたいのに辞められない、たった一つの理由
仕事を辞めたいのに、辞められない。
一体なぜ、あなたの身にこんな現象が起きてしまっているのかというと、あなたの持つ「やさしさ」が邪魔をしてしまっているんじゃないかなと、私は思っています。
「え?やさしいのって良くないの?」
「自分はそんなにやさしい人間じゃないけど…」
こんなふうにちょっとピンと来ないかもしれませんが、今のお仕事を辞められない理由のほとんどが、あなたの「やさしさ」かもしれないんです。
一緒に考えていく前に、そもそもお仕事ってどうすれば辞められるのかを、まずは一緒に確認してもらえればと思います。
仕事を辞めるための条件
そもそもお仕事って、どうすれば辞めることができるのか…一旦、日本の法律を一緒に確認していきましょう。
民法 第627条
電子政府の総合窓口e-Gov イーガブ
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。
この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
簡単に言うと、
雇用期間が決められていない場合は、いつでも退職を申告することができて、申告してから2週間経てば、辞めることができますよ。
こんな感じの法律です。
「雇用期間が決められていない場合…」とありますが、この例として、契約社員さんなどは会社と契約する期間(雇用期間)が決められていて、一般的な正社員さんであれば、ほとんどの場合雇用期間は決められていません。
そのため、もしあなたが一般的な正社員さんであれば、いつでも退職を申し出ることができるだけでなく、申し出てから2週間後には実際に退職することができるんです。
法律と就労規則
法律から見てみると、あなたの退職を邪魔するものは何もないことが分かりますが、あなたの所属している会社には「就労規則」と呼ばれる決まり事があるはず。
多くの会社の就労規則には「退職日の○ヶ月前までに、退職を申し出る」といった内容が決められていて、1~3ヶ月前までになっているのが一般的です。
法律上は2週間前に申し出ればOKでしたが、就労規則では1ヶ月前などになっているのは、ゆとりを持って引継ぎできるようにするため。
お仕事を辞めるのはダメな事ではないけれど、引継ぎをせず突然辞めてしまうのは、単純に会社の人たちに迷惑を掛けてしまっているため、しっかり引継ぎをしてから辞められるように、法律とは別に就労規則として期間が決められているんです。
あなたのやさしさは無意識に発動している
法律上では…
「2週間前までに言えば、お仕事を辞められるよ」
会社の規則では…
「1~3ヶ月前までに言えば、お仕事を辞められるよ」
こんな感じです。
こうして見ると、お仕事を辞めるのってすごく簡単そうですが、あなたは辞められずに今の会社に留まっていますよね。
最初にお話ししたように、あなたのやさしさが、あなたをその場から動けなくしてしまっているかもしれないので、辞められない理由にあなたのどんなやさしさが含まれているのか、私と一緒に確認してもらえると嬉しいです。
怖くて上司に言えない
あなたのやさしさ:「怒らせたくない」
仕事を辞める事を上司に話すのはものすごく勇気が必要ですし、転職活動や退職手続きの中で、ここが一番の難関になる場合もあると思います。
怒られたらどうしよう… 。
引き留められたらどうしよう…。
引き留められて断れなかったらどうしよう…。
こんなふうに、不安でたまらないですよね。
こうして見ると、ただ怖くて怯えているだけに思えますが、これらの恐怖はあなたのやさしさが元になっている可能性もあるんです。
上司に怒られるのが怖いというより、上司を怒らせたくない。
怒らずに、穏やかな気持ちで過ごしてほしい。
引き留める=辞められてしまうと困る。
だから、困らせたくない。
辞めないでと思う上司の要望を断らずに、応えてあげたい。
どうでしょうか?すごくやさしい心の持ち主ですよね。
罪悪感
あなたのやさしさ:「迷惑を掛けたくない」
仕事を辞めるのは、とくに悪いことではありません。
しかし、なぜか「やっちゃいけないこと」のように感じてしまうかもしれませんね。
自分がするはずだった業務を、誰かに代わってもらわなければいけない。
みんなの輪から外れることで、裏切ったような気持ちになる。
このような感覚が付きまとい「迷惑を掛けたくない…」「裏切るなんて酷いことはしたくない…」と考えてしまいます。
会社に引き留められた
あなたのやさしさ:「求められているなら力になってあげたい」
引き留めてくる…つまり、あなたを必要としている、辞められては困る、とも言い換えることができると思います。
必要としてくれてるのに断るなんて。
辞めて困らせたくない。
あなたのやさしさが、あなた自身の望みを抑えつけてしまい、会社の望みを優先させてしまうんですね。
人手不足
あなたのやさしさ:「これ以上人手が減って苦しい思いをしてほしくない」
人手不足の中、退職するのはとっても勇気がいりますね。
ただでさえ人が足りないのに、さらに人を減らしてみんなが苦しむわけです。
あなたのやさしさが、あなた自身の退職にストップをかけてしまうのも、無理はないと思います。
脅された・言いくるめられた
あなたのやさしさ:「辞められると困るから止められている・・・困らせたくない」
「損害賠償を請求する」
「どこにも採用されないように手回しする」
こんな脅しをかけられたり、うまく言いくるめられてしまうと、ひたすら怖くてたまらないですよね。
もちろん、純粋に恐怖で辞められない可能性もありますが、それだけ退職を止めてくるのは、退職されたら困るとも言えるため、困らせたくない気持ちが働いているのかも。
やさしさなんてない、ただ怯えているだけだとあなた自身では思っていても、無意識のうちにやさしさが働いている場合もあるんです。
転職先が決まっていない・年齢が心配
あなたのやさしさ:「周りに心配を掛けたくない」
今のお仕事を辞めても、次のお仕事先が決まっていなければ、辞められない場合もあると思います。
辞める事だけなら出来ても、転職先が見つからないままでは無職の状態になりますが、経済的に苦しくならない限りは、一旦無職になってから次のお仕事を探しても私はいいと思います。
同じくあなた自身は大丈夫だとしても、家族や友人には心配を掛けたくなくて「辞めるのは転職先を決めてから」こんな縛りを作ってしまっているかもしれません。
30代後半、40代以上と歳を重ねていけば、転職先がなかなか決まらない事も増えてくるかもしれません。
次の仕事を任されてる
あなたのやさしさ:「誰かに押し付けるのはかわいそう」
「来期はこれを担当してもらうから」
「今のが終わったら、この案件に移ってもらうよ」
お仕事が常にあなたの元へやって来れば、辞めるタイミングなんてありませんよね。
しかし、もう決まっているお仕事は、あなたが辞めればほかの誰かがやらなければならず「誰かに自分の仕事を押し付けるなんて…。」やさしいあなたは、こうして辞め時を失ってしまいます。
お金がない
あなたのやさしさ:「家族に心配を掛けたくない」
一度無職になってから転職活動したい場合は、お金に余裕がないとなかなか辞められないですよね。
お金がない中で無理にお仕事を辞めれば、あなた自身の生活が苦しくなるだけでなく、最終的には家族に心配をかけてしまうことに。
あなた自身が困る…その奥には、家族への配慮も潜んでいるんです。
契約期間がある
あなたのやさしさ:「辞められる事情があっても、会社のために規則を優先してしまう」
あなたが契約社員の場合、契約期間が満了になるまでは基本的に退職することができませんが、やむを得ない事情があれば、契約期間の途中でも退職できる場合があります。
ご家族の介護が必要になったり、あなたが病気で仕事を続けられなくなった場合など。
しかし、このような事情を抱えていたとしても「基本的な決まりは守らなきゃ…」と考えて、退職を我慢してしまうかもしれませんね。
とくに、心がうつになってしまった時などは、あなた自身で病気だと気が付かなかったり、うつなまま無理にお仕事を続けて、症状が悪化してしまうこともあるんです。※参考:仕事を辞めたいと思うのは「うつ」のせい?現状から抜け出すためには
同僚や家族と約束してる
あなたのやさしさ:「約束を破るわけにはいかない」
会社の同僚さんやあなたのご家族と、退職について約束をしている事が原因で「辞めたいのに辞められない」状態に陥っている場合もありますよね。
この場合、次の二通りが考えられます。
- 同僚や家族と「辞めない約束」をしているけれど、あなたは辞めたい
- 同僚や家族と「辞める約束」をしているけれど、あなたは辞めたくない
約束とまではいかないとしても、新卒の同期に「3年は一緒に頑張ろうね」なんて言われたり「転職先ちゃんと決めるまでは辞めちゃダメ」と、家族に言われたり。
逆に「今年で一緒に辞めよう」と同僚に言われたり「今の仕事は合ってないから辞めなさい」と親に言われたりして、本当は今の仕事を続けたいのに退職を迫られているかもしれませんね。
自分を頼ってくれたり心配してくれている人たちの想いを、無駄にしたくないな…このようなあなたのやさしさによって、八方塞がりになってしまう事もあるんです。
ローンの審査が控えている
あなたのやさしさ:「家族との暮らしのため」
住宅ローンを組む時、今の会社の情報で審査してほしい場合や、今の会社に長く勤めていれば、勤続年数が評価されて審査に通ることが出来る場合もありますよね。
そのため、今の仕事を辞めたくても、すぐには転職できない状態を強いられているかもしれません。
もちろん、そのお家に住むあなた自身のためでもあると思いますし、一緒に暮らす家族を想ってのことだと思います。
やりたくないのにやってる
辞めたいのに会社へ向かう事は不思議なことでもあって「やりたくないのにやってる」という、ちょっと変な状況。
レバーが嫌いで食べたくないのに、なぜか食べてる状況です。
大人になると、やりたくない事をやらないといけない場面が、数えきれないほどたくさんありますよね。
仕事もその一つだよ、なんて考えるかもしれませんが、本当にそうなんでしょうか。
何があなたを縛っている?
確かに、宝くじでも当てたりしない限り、働かなければ生きていくお金を得ることはできないですが、どんなお仕事をするかはあなたの自由。
ただし、違うお仕事や会社へ移りたいのに、住宅ローンの審査を待ったり、お金を貯めてから辞めたかったりと、どうしても動けない場合もあります。
でも、それは一生続くものではないはず。
やりたくない事を一生耐え続ける必要なんてなくて、飛び出せる時が来たら、外へ飛び出すんです。
「やさしさ」は誰のためのもの?
あなたはもしかすると、もうすでに飛び出せる状態なのに、一番初めに見てもらったように周りへの「やさしさ」で自分を抑えつけてしまっているのかもしれません。
やさしさは、誰かのためだけにあるものではなく、あなたのためにもあるものです。
目の前で泣いている人は誰?
仕事を辞めたくて泣いている人が目の前に座り込んでいたら、あなたも隣に座って、抱きしめてあげたくなりませんか?
泣いている人は、あなた自身です。
あなたは、あなたにやさしくできるはずです。
あなたが周りのみんなばかりを労わって、自分の気持ちを無視し続けてしまえば、あなたはボロボロになって、みんなにやさしく出来なくなってしまう可能性もあります。
周りを優先することに、慣れすぎてしまっているかもしれませんが、どうか、あなたのことをもっと大事にしてあげてください。
ちょっとずつで大丈夫です。
やさしさの方向
お金やローンなどで今のお仕事を辞められない場合、一定の期間は、そのまま辞めるのを我慢しなければいけないかもしれません。
しかし、罪悪感や人手不足といった、そのほかの理由で会社を動けずにいるなら、やさしさの方向を少し考え直してみるのがオススメです。
「やさしさなんて自分にはないよ」と思っていても、ちょっとだけ一緒に考えてみてほしいです。
本当に会社のことを想うなら
あなたのやさしさは、辞められると困ってしまう上司や、ほかの社員さんたちに向けられていますよね。
しかし、それは本当に、上司や社員さんたちのためになるのでしょうか?
辞めたいままお仕事を続けていれば、ミスが増えるかも。
辞めたい原因がパワハラ上司なら、パワハラ上司の被害者は今後も増え続けるかも。
納得できない評価制度なら、退職者が多く出ない限り、会社の方針は変わらないかも。
このように、我慢して今の会社に行き続けるのは、本当の意味で会社のためになっていないんじゃないかなと、私は思います。
あなた一人の退職は、ほかの誰かが退職する勇気となり、会社全体を動かすきっかけになるんです。
「お仕事を辞めること=悪いこと」この固定概念を、ちょっとずつなくしていきましょう。
エンプレス編集部:fukuyama(@pl_enpreth)
仕事を辞められない理由と対処法
お仕事を辞められない理由の多くは、あなたのやさしさかもしれない…このようなお話を一緒に見てきましたが、もしそうだとしても、どうすればいいのか分からず行き詰まってしまっていますよね。
今のお仕事を辞めるための対処法を、辞められない理由ごとに、私と一緒に確認してもらえると嬉しいです。
辞めたいのに辞められない…どうすればいい?
あなたのやさしさによってお仕事を辞められずにいる場合は、やさしさを「みんな」のために使ってほしいです。
「みんな」って、誰だか分かりますか?
会社の上司や先輩、同僚さん、家族、友達…頭の中に「みんな」が浮かんでいるかもしれませんが、忘れないでください。
あなたも「みんな」の一人です。
そうすれば、これまでと考え方がちょっと変わってくると思うので、辞められない理由ごとに具体的な対処法を一緒に見ていきましょう。
【1】怖くて言えない
上司に「辞めます」なんて言ったら、一体どんな反応をされるか…想像が付いても付かなくても、すごく怖いですよね。
そもそも「怖い」という感情は、恐怖の対象があなたより優位な位置に立ってしまっている状態に起きるものです。
でも、それはあなたの頭の中だけのお話。
上司は確かに目上の人かもしれませんが、一人の人としては上も下もないですし、もちろん年齢も関係ありません。
辞めること自体は全く悪いことではない
仕事を辞める辞めないだって、上司がどう言おうが関係ないんです。
こんなふうに考えれば「申し訳ないんですが…」「とても言いにくいんですが…」と、過度にへりくだる必要もないですよね。
へりくだるのは、あくまで話す相手が目上の立場だから。
また、人が減ることで少し負担を掛けてしまうかもしれないから。
辞めること自体は、何も悪い事ではないので、堂々とした気持ちで大丈夫です。
退職代行も検討しよう
退職代行サービスを、あなたも一度は聞いたことがあるかもしれませんが、退職手続きに必要な会社とのやり取りを、あなたに代わって行なってくれるサービス。
サービス料金は約3~5万円が相場ですが、どうしても上司に伝えるのが怖ければ、退職代行を利用するのも一つの手段だと思います。
スムーズに進めば、上司や会社の人と顔を合わせることなく退職することができますが、退職代行サービスが行なってくれるのは、あくまであなたの代わりに必要な情報を会社へ伝えたり、逆に会社から受け取ってあなたへ伝えたりといった橋渡し。
あなたの電話番号へ会社が直接電話してくる可能性もありますし、もし退職の時期を伸ばしてほしいと交渉してきても、退職代行サービスがあなたの代わりに話し合うことはできません。
ただ、中には法律上交渉する権利を持つ退職代行もあるので、状況に合わせて見てみるのもオススメです。
【2】罪悪感
自分が抜けたら、みんなに負担が掛かるよね…。
このような罪悪感でいっぱいになれば、辞める決心がなかなか付かないと思います。
しかし、あなたの同僚さんがお仕事を辞める事になった場合、あなたはその同僚さんを恨んだりしますか?
むしろ、転職先でも頑張って!と、応援する気持ちが出てくるんじゃないでしょうか。
会社として当たり前のこと
誰かが辞めれば、それを誰かが引き継ぐのは当たり前の事。
引き継ぐ負担が嫌なら、それを解消する対策を会社が取ればいいですし、会社が対策を取ってくれなければ、もっといい会社に行けばいいだけです。
あなたが今の仕事を辞めることになった時、恨みの目で見てくるような人は、自由に飛び立つあなたを妬んでいるだけ。
今のお仕事を辞める事は、決して悪い事ではありませんよ。
【3】会社に引き留められた
交渉を持ち掛けられるなど、退職の引き留めに合うとすごく断りづらいですよね…。
まるで「助けて!」と言っている人の手を振り払って、見捨ててしまうような感覚になりますが、あなたの人生はあなただけのもの。
今の会社のために、あなたの人生があるわけではないですよね。
辞めるパワー
「辞めるんだ!」
「次の会社で頑張るんだ!」
このような強い意志があれば、キッパリ断ることが出来るはず。
辞めたいと思っていて…と、フワフワした感じで伝えてしまっては、あなたの気持ちもフワフワしたまま。
辞めたいのではなく、辞める。
あなた自身の心に、今のお仕事を辞める意思をしっかり留めておくためにも、辞めたい理由をハッキリさせておくことでそれが原動力となり、あなたの信念となり、辞めるパワーになっていきますよ。
【4】人手不足
人手が足りない中でみんな頑張っているのに、ここで辞めたら自分だけ抜け駆けするみたい…なんて思ってしまいますね。
会社の環境や上司の教育が悪いと、みんな辞めていって人手不足。
人がどんどん辞めていっても会社は何も悪くないと思って、方針や制度を何も変えようとしなければ、人が辞めるだけでなく新しい人も集まって来ないですし、来てくれてもすぐに辞めてしまいます。
キッカケになってあげる
残された人たちは、同じ境遇に立たされているわけですから、謎の結束感が生まれているかもしれません。
その結束感が、辞めにくさを増長させてしまっている理由の一つでもありますよね。
でも、ほかの人だってどんどん辞めていったはずなのに、なぜあなたは辞めちゃだめなんでしょうか。
あなたも今のお仕事を辞めることによって、なぜその会社で人手不足が起きているのか、考えるきっかけを作ってあげてほしいです。
【5】脅された・言いくるめられた
損害賠償請求するよ、なんて言ってくる会社もあるかもしれませんが、基本的にはルールを守っていれば大丈夫です。
辞めると申し出てから2週間後に退職できる…これは法律で決められているものですが、辞めると伝えた翌日に突然退職してしまうのは法律違反なので、損害賠償を請求されても文句は言えません。
同じように、会社の就労規則に反していたり、会社の利益を大きく損なうようなことが起きない限り、損害賠償を請求されることはないはず。
不安であれば人事に相談してもいいですし、退職代行サービスを挟んでアドバイスをもらいながらやり取りするのもオススメです。
【6】転職先が決まっていない・お金がない
次の会社が決まっていない状態だと、辞めようにも辞められないかもしれません。
しかし、一度無職になってから転職活動をするのもアリだと思いますし、派遣やアルバイトをしながら正社員のお仕事を探すのもいいんじゃないでしょうか。
繋ぎでやっていた派遣やアルバイトが思いのほか楽しくて、頑張っていたら「社員にならないか」と誘われるケースもあります。
一度無職になるのは、ある程度お金に余裕がなければ難しいと思いますし、家庭を持っていればもっと難しいかもしれません。
その場合は雇用保険を利用したり、もし病気やケガが理由で今の仕事を辞めたい場合は傷病手当金を申請するなど、お金の制度を有効活用するのがオススメです。
年齢の壁がある場合
あなたが30代後半、40代以上といったミドル手前やミドル層の場合、年齢が壁となって今の会社を辞められていないかもしれませんね。
もし「今から転職なんて現実的じゃないよね…」と思って、まだ何もしていないのであれば、転職サイトに登録して求人を見るだけでもいいので、始めましょう。
今はミドル向けの転職サイトも増えており、それだけ求めている企業もあると言えます。
また、もし新しい職種に就きたくても、年齢が高くなると未経験での採用はどうしても厳しくなってきますよね。
しかし、スッパリ諦めるのではなく、何とか入り込めそうな会社を探しながら、あなたがこれまで培ってきたスキルを活かせる方向のお仕事も、同時並行で探しておくのがいいかもしれません。
「会社」が「仕事」に与える影響はとても大きいので、職種は同じでも、会社が違うだけでお仕事の幅が広がったり、新しい魅力が見つかる可能性も十分あると思います。
【7】次の仕事を任されてる
今担当している業務が終わった後の業務をすでに任されてしまっていると、辞めづらいですよね。
しかし、それではいつまで経ってもお仕事を辞めることができず、その会社に閉じ込められてしまいます。
引継ぎのことを考えずに突然退職するのではなく、期間に余裕をもって辞めることを伝えれば、会社側も代わりの人を探す期間がもらえますよね。
会社の就労規則にある「○ヶ月前に退職の意思を伝える」といった期間をしっかり守って、辞める事を伝えれば大丈夫です。
【8】契約期間がある
あなたが契約社員さんの場合は、勤める会社との契約期間があるはずなので、基本的には契約期間が終わるまで退職することができませんよね。
しかし契約社員さんは、やむを得ない事情がある場合に限り、契約期間内でも会社を辞めることができます。
やむを得ない事情とは、あなたが病気やケガをしたり家族の介護が必要になった場合。
また、会社側がお給料を不正に支払わなかったり、何かのハラスメントが認められる…などもそうです。
該当するものがあれば上司に相談してみたり、もし上司からパワハラを受けていて相談できないような場合は、上司の上司や人事に相談してみましょう。
【9】同僚や家族と「辞める約束」をしている
会社の同僚さんとの間で「今年いっぱいで一緒に辞めよう」と約束したり「○○までに転職だからね!」と、家族に転職を迫られていたり。
もしあなたがまだ今のお仕事を続けたいと思っていても、このような状態では続けにくくなりますよね。
約束は破りたくないけれど、自分の本心では続けたいと思ってる。
同僚さんや家族へのやさしさで心苦しいかもしれませんが、ここはあなたの気持ちを最優先してほしいです。
あなたが、まだ今のお仕事を続けたい理由や想いを、しっかり伝えましょう。
今のお仕事を辞めたくないのに辞めてしまったら、あなた自身はもちろん、同僚さんや家族のためになるのかどうか…やさしさの方向を間違えないよう「後悔しない選択」をよく考えてもらえればと思います。
【10】同僚や家族と「続ける約束」をしている
同僚さんや家族と「3年は続けよう」といった約束をしたけれど、1年も経たないうちに辞めたい…このような場合は、まるで裏切るような気持ちになって胸が苦しいですよね。
辞めたい気持ちを持ったまま無理にお仕事を続けていると、あなた自身でも気づかないうちに、心も身体もボロボロになってしまう可能性があります。
約束をしていたとしても、自分を追い込んでまで誰かに合わせる必要はありません。
交わした約束のせいで、あなたが辛い気持ちでいっぱいになっていたら、同僚さんや家族に罪悪感が生まれてしまうかもしれませんよね。
あなたにとっても、周りの大事な人たちにとっても、良い選択は何なのか、考えてみてほしいです。
【11】住宅ローンの審査が控えている
住宅ローンの審査では、所属している会社の情報や勤続年数なども確認されます。
そのため、今勤めている会社が審査に通りやすいような会社だったり、あなたの勤続年数も長ければ、ローンの審査が終わるまで動けないですよね。
すごくもどかしい状況ですが、今の会社の情報で審査を受けたい場合は、審査が終わるまで会社を動かないでいるしかありません。
しかし、その間に出来ることはたくさんあるはずですし、それこそ転職活動をじっくり進めておくのもいいですよね。
もし職種を変えたいなら、就きたい職種についての情報をどんどん仕入れておいたり、転職に役立つような勉強や、動けない期間によっては資格を取っておくのもいいかも。
できるだけで大丈夫なので、後ろではなく前を見るようにすると、ただ立ち止まって待つような状態を抜け出すことが出来ますよ。
そもそもなぜ仕事を辞めたいのか
辞めたいのに辞められない…無限のループに閉じ込められてしまっていて、毎日がとても辛いと思います。
どうしようもなくグルグルと考え続ける日々から、抜け出すために大事なのが「今のお仕事を辞めたい理由」が何なのかをハッキリさせること。
本当に辞めたいのか…というと「辞めたいから悩んでるんだよ!」こんなふうに怒られてしまいそうですが、一旦、ちょっとだけでいいので、冷静にあなた自身の気持ちを客観視してみてほしいんです。
出来ることを潰していく
- 本当に今のお仕事を辞めたいのか
- 本当に辞める必要があるのか
もし、辞めずに解決できそうな方法があれば、まずはそれを試してから、辞めることを考えた方がいいんじゃないかなと思っています。
今の環境で出来ることを、一つずつ潰していく感じ。
また、辞めたい理由をハッキリさせると、もし辞めることになった場合、ハッキリさせたあなたの「想い」が、前に進むための大きな力となるんです。
なぜ、あなたは今のお仕事を辞めたいのか、ご自身の気持ちと照らし合わせながら、一緒に見てもらえればと思います。
辞めたい理由1.お給料が低い
お給料は、あなたがこなすお仕事の内容・量に、比例していなければいけません。
しかし、業務はきつくなるばかりで、お給料は一向に上げてもらえない…納得できないですよね。
家庭を持っているのであれば、暮らしを豊かにするために毎日頑張っているのに、このままでいるのは我慢できないと思います。
お給料に不満はあるけど、その前に試してほしいこと
昇給の交渉をまだ行なった事がなければ、やってみてほしいです。
ふわっと話すのではなくしっかり会議室などで時間をもらったり、文章で伝えるならきちんとした文章はもちろん、「自分はこれだけ仕事をしています」といった昇給の理由となる部分を、数字や成果物も添えて伝えましょう。
もし、交渉してもお給料を上げてもらえなければその理由を聞いて、納得できなければ会社を辞める方向に切り替えてもいいと思います。
辞めたい理由2.評価に納得できない
一つ前の「お給料が低い」に繋がるところですが、あなたの仕事ぶりに対する評価をきちんと行なってもらえなければ、お仕事をしていても怒りが湧いてきますよね。
頑張ったら、誰だって褒めてほしいです。
「こんなに頑張ったのに、何もなし?」
「残業して誰よりも努力したのに、評価はこれだけ?」
このままでは、お仕事を頑張れる理由がどんどんなくなってしまいそうですね。
納得できない、辞めてやる!…その前に試してほしいこと
会社の評価制度をいきなり変えてもらう事は難しいと思いますが、昇給の交渉と同じように「なぜ自分はこの評価なのか」を、上司に詳しく聞いてみましょう。
また、どうすれば今よりも評価が上がるのかも聞いておき、できそうであればやってみてほしいですが、納得できない場合は別の会社へ移ってしまうのがいいかもしれません。
辞めたい理由3.職場の人が嫌だ
上司や先輩、同僚など、職場の人たちに苦手な人がいたり関係が悪いと、職場に行くだけでも嫌だと思います。
パワハラやセクハラなど、ハラスメントを受けているのであれば、会社での一分一秒が本当に苦しくて、逃げ出したくなりますよね。
どんな会社にも苦手な人はいる事が多いですが、頼れる人や、気軽に話せる人がいない場合は、あなた一人で耐え続けなければいけない事に…。
人間関係に耐えられない…辞める前に試してほしいこと
もし、ハラスメントで心がうつな状態になってしまっている場合は、上司や人事など、あなたが相談できそうな人に相談してみてほしいです。
また、心療内科やクリニックなどに行って、お医者さんから症状が認められると、傷病手当金といった給付金を受け取ることができます。
条件を満たしていれば、退職後も傷病手当金を受け取ることができ、退職して一旦無職になる場合に、金銭面の負担を軽くすることができるので、病院を受診することも考えてみましょう。
辞めたい理由4.楽しくない
会社が嫌っていうよりも、今のお仕事そのものにあまり楽しさを感じない…
もっと成長できる会社に行って、この仕事をもっと出来るようになりたい…
このような場合は、もっと楽しいと思えるお仕事に移りたいですよね。
「仕事は楽しくないのが当たり前」と思っているなら、それはまだ、あなたが楽しめるお仕事に出会えていないだけだと私は思っています。
もちろん、楽しいと思えるお仕事でも辛い事はたくさんありますし、むしろ楽しさを感じる時なんて一時的で、辛さを感じる期間の方が多いかも。
それでも、楽しい・好きだなと思えるお仕事は「楽しい」気持ちがとても濃いので、一瞬の喜びが長期間の辛さを超える場合もあるんです。
あなたが今のお仕事に対して、楽しいと思えないなら、辞める選択肢は間違っていないと思いますよ。
楽しいと思える仕事へ移る前に、試してほしいこと
なぜ楽しくないのかを、よく考えてみてほしいです。
やっている業務が、好きじゃないから?
好きな業務をやっているのに、会社のせいで思うように動けないから?
もしかすると、今の社内で解決できることもあるかもしれません。
例えば、社内の違う部署に興味があるなら部署異動させてもらったり、会社の制度に不満があるなら上司に相談してみたり。
突き詰めてみて、どうしようもないな…と思ったら、あなたが楽しいと思えそうなお仕事ができる会社へ行きましょう。
辞めたい理由5.成長しない
職場の上司や同僚さんたちはみんないい人だし、社内設備や福利厚生もしっかりしてるけれど、正直この会社の仕事内容だと、自分の成長が止まってる。
周りがいい人ばかりだと辞めるのもためらうと思いますが、成長が止まったままなのも、今後のキャリアを考えると焦ってしまいますよね…。
もっと成長できるところへ!その前に試してほしいこと
今の環境で学べることは残っていないか、この状況でまだ出来ることがないか、一旦よく考えてみてほしいです。
転職活動は、意欲があればどんどん進めることができますが、それでも転職活動自体が大変なことに変わりはないので、あなたの成長の元となるものを吸収し尽くして、後悔のないようにしましょう。
辞めたい理由6.ほかにやりたい仕事がある
今のお仕事以外に、興味のあるお仕事があるなら「転職しようかな…」こんな気持ちが、あなたの中でずっとグルグルしているかもしれませんね。
さらに、今のお仕事に不満があるわけでもないと、もっと迷ってしまうと思います。
やりたい事に思い切って進む前に、試してほしいこと
もし、今のお仕事が楽しいと感じていれば、気になっている別のお仕事については、面接や面談だけ、試しに行ってみるところから始めてみるのがオススメ。
または、あなたの友達や知り合いに、そのお仕事に就いている人がいれば、話を聞いてみましょう。
今のお仕事も捨てがたいなら、捨てないままの状態で、できる限りの情報収集をしてみて、あなたの気持ちと相談してみると、納得のいく答えが出しやすくなります。
辞めたい理由7.家族や同僚に転職を勧められた
あなたの家族や友達に転職を勧められたり、同僚さんに「今年で一緒に辞めようよ」と言われたりして、今のお仕事を辞める予定になっているかもしれません。
あなたが納得しているなら、予定通りに進めて全然いいと思います。
しかし、周りの人たちの勧めに応えてあげたい反面、あなた自身はまだ今の会社で続けたいと思っていれば、どうすべきなのか迷ってしまいますよね…。
周りに勧められるまま転職する前に、試してほしいこと
確かに、親しい人や家族の言ってくれた事を断るのは気が引けると思いますが、実際にお仕事をするのって、あなたです。
あなたの人生を、誰かに決められてしまって、あなたは大丈夫ですか?
後悔しないよう、納得できる選択をしましょう。
あなたの気持ちがハッキリしていれば、どんな答えであっても、転職を勧めてきた人は分かってくれると思います。
あなたの人生は、あなただけのもの。
エンプレス編集部:fukuyama(@pl_enpreth)
会社を辞めたいのになぜ出勤してしまうのか
あぁ、仕事辞めたいな…このような気持ちが確かにあるのに、朝になればなぜか目が覚めて、なぜか支度をして、なぜか会社へ足が動いてる。
辞めたいのに足が会社へ向かうのは、あなたがきちんとご両親に育てられて、様々な経験を通してたくさんの常識を学んで、
「社会人なんだから頑張って働かないとな」
「無断で休んじゃダメだな」
「ちゃんと将来のこと考えてから辞めないとな」
このように、しっかりと物事を判断できる人だからです。
しかし、そこから思うように動けないのは、
- なぜ辞めたいのか
- 辞めて何がしたいか
この2つがあなた自身でも分かっていないのが原因かもしれないので、私と一緒にそれぞれ詳しく見てもらえると嬉しいです。
辞めたい理由が分かっていない
辞めたい理由がハッキリしていないと「なんで自分は今日も仕事に行くんだろうなー…」といった事態が起きます。
今の仕事を辞めたい気持ちは確かにあるのに、理由を聞かれると、バシッと答えられないかもしれませんね。
慌てて辞める前に、まずは辞めたい理由をあなたの中でハッキリさせるところから。
理由を無理に作る必要はない
辞めたい理由を無理やり作る必要はなくて、ハッキリした理由が見つからなければ、それでOKです。
もしかすると、一時的に辞めたいと思うことが起きているだけで、実はそこまで辞めたいと思ってはいない可能性もあります。
本当に辞めたいのかどうかを知るためにも大事なことなので、なぜ今のお仕事を辞めたいのか、じっくりと考えてみてほしいです。
辞めて何がしたいか分かっていない
もしあなたの中で、今のお仕事を辞めたい理由がハッキリしていても、辞めた後の事はハッキリしていますか?
「辞めても、これから何の仕事すればいいんだろ…。」
「やりたい事なんてあるのかな…。」
「先のことなんて、今は考えられない…。」
「なぜか」出勤してしまうのは「辞めて何がしたいのか分かっていないこと」を、あなた自身が気付いていないのかも。
自分自身を把握しておくことは、人生の動きをスムーズにしてくれます。
今の仕事を辞めたらどうしよう?あなたのやりたい事を考えてみてほしいです。
まずはあなたが、あなた自身を理解してあげましょう。
エンプレス編集部:fukuyama(@pl_enpreth)
辞められずに「うつ」な状態になっている場合
辞めたいのに辞められない。
やりたくない事を強いられ続ける状態が続けば、心は自分の届かない声にただ虚しさを感じながら病んでいき、いつしか壊れてしまいます。
あなたが今、うつな状態になってしまっているなら、言葉になんて出来ないくらい、毎分毎秒が辛いですよね。
独りで宇宙を抱える苦しみ
私も新卒の頃、会社で上司からパワハラに遭い、3ヶ月目で辞めようと思い上司へ伝えたものの、結局1年続けることになってしまい、どんどんうつな状態になっていきました。
そのため、あなたの気持ちをわかってあげられるような気もしますが…あなたの想いや苦しみは、あなただけにしか分からない、あなただけのもの。
それだけ「想い」は言葉という枠に入りきらない、宇宙のようなものだと思います。
うつな状態になると、その宇宙がいくつもいくつも迫ってきて、沸き起こってきて、あなたの許容範囲を超えて、もう苦しくて「助けて」って…一人ではどうしようもなくなりますよね。
助けてくれる制度をとことん活用しよう
もし、心療内科やクリニックへ行っていないなら、一度行ってみてもいいと思います。
もちろん、抵抗があれば無理に行く必要はないですし、実際私も行きませんでした。
ただ、病院でお医者さんから病気が認められると、休職したり手当をもらうことができるので、私と一緒にもう少し詳しく見ていきましょう。
休職には診断書が必要
診断書とは、
あなたはこういう症状に掛かっていて、こういう治療がこのくらいの期間必要ですよ
このようなものを、お医者さんが診断した証明となる書類のこと。
病院でもらう紙といえば、処方箋や領収書が思い浮かぶと思いますが、この2つと違って診断書は発行にお金が掛かります。
金額の相場は2,000~3,000円ほどで、内容が細かくなる場合は5,000円前後になる事も。
また、診察してもらった当日に発行してもらえる場合もあれば、発行に数日かかる場合もあるため、病院やあなたの症状によって変わることを覚えておいてほしいです。
退職だけでなく休職も視野にいれておく
うつな状態になってしまった場合、お医者さんからの診断書があると、会社へ休職を申請することができます。
診断書は「こういう状態なので、休職が必要です」という、お医者さんからの証明になるんですね。
あなたは今「会社を休みたいんじゃなくて辞めたいんだ!」このような状態だと思いますが、一度休職して、辞めるかどうかなど、ゆっくり考える期間をもらってみるのもいいと思います。
「退職のための休職」でもOK
休職期間中は、いつものお給料よりも金額が下がる場合が多いですが収入を得ることができるので、あなたの心持ち次第で有効活用してみてほしいです。
ただ、休職しても最終的には退職する道を選ぶ場合が多いため、休職中に辞めたい気持ちが揺らがなければ、辞めたら何がしたいのかを考える時間にしたり、転職活動を進めるのもいいですよね。
ただ辞める道だけでなく、一度休職してみる選択も頭に入れてもらえればと思います。
診断書がない場合
お医者さんに診てもらったけれど、病気として認められず、診断書をもらえない場合もあるかもしれません。
うつな状態であっても診断書がないと、辞めたい気持ちに耐えながら、辞められない日々を過ごさないといけないのでしょうか?
診断書がないと出来ないのは、あくまで休職の申請などであって、診断書がない状況でも出来ることはあるはずです。
あなたの無理のない範囲で前に進む方法を、一緒に確認していきましょう。
傷病手当金を申請する
傷病手当金とは、あなたの心や身体の症状をお医者さんに診てもらい、働くことが難しいと判断された場合に、加入している保健機関から受け取ることができる給付金です。
国民健康保険には傷病手当金の制度がないため、社会保険(会社で加入する健康保険)に加入していなければ申請できませんが、退職後でも、下記の条件を満たしていれば傷病手当金を申請することができます。
- 社会保険の被保険者ではなくなる日(退職日)の前日までで、その会社の社会保険に加入している期間が1年以上の場合
- 社会保険の被保険者ではなくなった時も、傷病手当金をもらっていた場合
- 社会保険の被保険者ではなくなった時も、傷病手当金を受け取る条件を満たしていた場合
手続きは、保健機関からもらった専用書類に、あなた・会社・お医者さんの三者が必要な情報を記入をして、保健機関へ提出する必要がありますが、まずはお医者さんから症状を認めてもらえなければ申請できないため、病院を受診しましょう。
傷病手当金をもらえる期間の計算方法に注意
傷病手当金は1年6ヶ月の間もらうことができますが、一度受給をスタートすると、この1年6ヵ月はノンストップで経過し続けます。
例えば、2020年5月1日から休職して傷病手当金をもらい始め、7月1日からお仕事に復帰、8月1日からまた休職して傷病手当金を受給しようという場合。
最初、手当を2ヶ月間もらっているので、8月からもらえる手当は残りの1年4ヶ月分…と考えてしまうかもしれませんが、これは間違いです。
7月~8月の、お仕事をしていた1ヶ月分も、傷病手当金の期間は含まれているため、8月から手当をもらえる残りの期間は1年3ヶ月となります。
一旦退職してから転職先を探す
うつな状態で、今の辞めたいお仕事を続けながら転職活動は、心にも身体にもかなりの負担が掛かりますよね。
ただでさえ心が苦しい状態なのに職場へ行かなければいけないし、そこで仕事をしなければいけないし、退勤後や休みの日は転職活動。
私が新卒でうつな状態になった時は、そんな事はとてもできる状態ではなかったので、ひとまず退職することから始めました。
転職の形はたくさんある
転職は、会社から会社へ移るのが世間的な考え方かもしれません。
しかし、会社から一度降りて、お休みやアルバイトなどをして、それからまた会社に就職するのだって転職ですし、正社員から派遣さんやフリーターに転身するのも転職です。
あなたに合った生き方があるはずなので、世間体にとらわれずに、あなたの歩幅やサイズに合った靴を履いて、前に進みましょう。
雇用保険の利用
無職になると雇用保険を利用することができ、働きたい気持ちはあるのに職に就くことができない人が申請できる保険です。
ハローワークで手続きをすると給付金をもらえるのですが、待期期間というものがあり、会社都合の退職でない限りは、申請してから一週間+3ヶ月経たなければ給付金をもらうことができません。
…ちょっと長いですよね。
そのため、この期間を待つことが出来るなら利用してもいいと思いますが、待てないと思ったら、派遣やアルバイトでお仕事を始めてしまうのがオススメ。
実際に私は、雇用保険は利用せずに、派遣で繋ぎながらアルバイトを探しました。
転職エージェントさんに手伝ってもらいながら転職
あなたが転職サイトを見ているなら、かなり見かける言葉かもしれませんが、昨今の転職では、転職エージェントと呼ばれるものが主流になってきています。
簡単にいうと、あなたの転職を手伝ってくれる執事さんみたいなもので、しかもどのサービスでも利用は無料。
そのため、一人での転職活動が辛い場合、エージェントさんのようなサポートしてくれる人がいると、ちょっと頑張れるかもしれません。
ただし、うつの状態によっては、エージェントさんとのやり取りが嫌だったり、面倒に思う場合もあると思うので、無料だとしても抵抗がある…このような場合は、無理に利用しなくて大丈夫ですよ。
転職エージェントさんって何者?
転職エージェントさんは、転職先を一緒に探してくれたり、履歴書などの添削や面接対策など、様々なことをお手伝いしてくれます。
しかし、これが無料って怪しい…って思いますよね。私も最初に知った時は思いました笑
エージェントさんは、企業側から収入を得ていて、企業さんはお金を払う代わりに、人を紹介してもらうといった感じです。
…そうするとエージェントさんは、あなたと企業の相性はそっちのけで、高いお金を払ってくれる企業ばかり紹介してくるんじゃないか?と、心配になりますよね。私も初めはそう思いました笑
見当違いの企業を紹介したりしない
エージェントさんにもノルマがあるため、収益を優先する場合があるのは否定できないですが、マッチしていない人と企業を引き合わせ続けると、利用する転職者さん側にも企業側にも不満が増え、口コミで広がります。
企業はそのエージェントサービスを利用しなくなりますし、転職者さんも、見当違いの企業ばかり紹介されれば利用しなくなりますよね。
そのため、基本的にはあなたとのマッチングを考えて企業さんを紹介してくれるはず。
もし、転職エージェントサービスを利用するなら、エージェントさんにすべて任せるのではなく、転職エージェントを上手く利用する。
このような使い方であれば、あなたの転職活動が効率的に進められるかもしれません。
転職エージェントさんは、頼るのではなく利用する!
エンプレス編集部:fukuyama(@pl_enpreth)
仕事を辞める時にやること
お仕事を辞める時は、いろいろとやる事がありますよね。
上司へ伝えたり、退職届を出したり、有給休暇の消化など…
しかし、事務的なことだけでなく、あなたに考えておいてほしい事もあるので、私と一緒に確認してもらえると嬉しいです。
辞めたい気持ちに振り回されない
あなたの中で、今の会社を辞めたい理由がハッキリしていれば、それが退職するためのガソリンになり、気持ちがグラグラしにくくなります。
ただ、辞めたい気持ちに振り回され、暴走しないように気を付けてほしいです。
辞めたい理由がハッキリしていたとしても、例えば引継ぎのことをよく考えずに、早々と退職してしまえば、会社に迷惑を掛けて辞めることになりますよね。
間違えないで欲しいのは、会社を辞める事が悪いのではなく、余裕を持ったスケジュールで引継ぎをせず、中途半端に押し付けて駆け足で辞めてしまう事。
「辞めたくても辞められない状況」から、辞められる状況に変わったとしても、自分勝手に突っ走ってしまわないようにしましょう。
本当に辞めるべきか冷静に考える
例えば、今の会社に対してあなたが思っている、良いところ・悪いところをあげて見てほしいです。
辞めたい辞めたいと思っていても、いざ一つずつ挙げて見ると、良いところの方が多いかもしれません。
もちろん、数が少なくても、一つ一つの濃度が高ければ、辞めるべきかもしれませんが、一度は冷静になって、自分を俯瞰(ふかん)して見るようにしましょう。
辞める準備が出来ていないまま走ろうとしていないか
なぜ辞めたいのか、辞めたら何をするのかなどが、あなたの中でフワッとしたまま走ろうとすると、途中でガス欠を起こして躓いてしまうかもしれません。
走り出す前は、しっかりと辞める準備を整えてから、慌てず一つ一つ丁寧に進めていきましょう。
忘れ物をして、辞めたい会社へ戻るのは、できれば避けたいですよね。
辞める時の流れ
「辞めたいのに辞めらない!」
あなたは、この状況に悩まされていると思うので、いざ辞められる状況になった時「この後どうするんだっけ…?」このように立ち止まってしまうかも。
スムーズに退職できるように、お仕事を辞める時の流れを、私と一緒に確認してもらえればと思います。
1.辞めたらどうするか決めておく
ここの工程は、あなたがお仕事を辞められずにいた理由によっては、辞められる状況になったタイミングですでに終えているかもしれませんが、今のお仕事を辞めた後どうしたいのかをしっかりと決めておいてほしいです。
ここまでずっと一緒に見てもらったあなたなら「またそれ?!」と思うかもしれませんが、口を酸っぱくして言いたいほど大事なこと。
在職中に頑張って転職先を探して、退職と同時に新しい環境でスタートするのもいいですし、すぐに働く気持ちがないなら「お休みする」で全然大丈夫です。
私も、うつな状態で新卒の会社を辞める時は、転職なんて考えず「とにかく心と身体を休める」ことを目標に決めて、退職まで突っ走りました。
例え「お休みする」であっても、目標があるからこそ、迷わず退職まで着実に進めます。
2.上司へ伝える
会社を辞める意思を上司へまだ伝えていない場合は、2人切りでお話しする時間をもらって伝えましょう。
辞めたくても辞められない理由が何であっても、上司へ伝えるのは誰でも緊張しますし、場合によっては一番怖いところだと思いますが「1.辞めたらどうするか決めておく」で目標をしっかり決めておけば、気持ちをしっかり持ってお話ししやすくなるんです。
また、退職理由は言えるのなら正直に言って大丈夫ですが、言いづらければ建前の理由でもOKだと私は思っています。
「正直に話して気持ちよく辞めたい」こんなふうに考えるかもしれませんが、もし正直に話してトラブルに発展した場合、また辞められない状態へ逆戻りして、退職がズルズルと延びてしまうかも…。
今の会社をスムーズに辞めて、先のこと、次の会社、未来について時間を使った方が、あなたのためになるはずです。
診断書があれば辞める理由は正直に伝える
あなたが病気やケガで、お医者さんから診断書をもらっている場合は、正直に話すのがオススメ。
とくにうつなど心の疾患であれば、目に見えず伝わりにくい分、診断書が確かな証明となるため、診断書を一緒に見てもらいながらお話ししましょう。
退職願・退職届
あなたが今回初めて会社を辞める場合は、退職願や退職届をどうやって書けばいいのか、そもそも必要なのかどうかも分からないと思います。
しかし、どちらも会社によって有無や提出方法は変わるため、辞める意思を上司へ伝えた時に確認しておいてほしいです。
退職願 | 退職をさせてくださいと「願い出る」ための書類で、提出しただけでは会社を辞めることができない。 |
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退職届 | 退職しますと「届け出る」書類になり、退職が決まってから提出するのが一般的。 |
ちなみに、私が辞めた会社では、退職願は提出しませんでしたし、退職届は会社側で用意された文書に、署名と捺印をするだけで済みましたが、自分で用意する必要がある会社もあると思うので、上司へ確認するのを忘れないようにしましょう。
もし、あなた自身で退職願や退職届を用意する場合は、下記を参考にしてもらえればと思います。
右下に記載する「私儀」は「個人的なことで恐れ入りますが…」といった意味があり「わたくしぎ」と読みますが、漢字に注意。
似た言葉に「私議(しぎ)」があり、こちらは「議」がごんべんですが、正しくは「私儀(わたくしぎ)」で、こちらの「儀」はにんべんです。
退職日の設定
あなたが会社を辞めた後すぐに新しいお仕事へ就かない場合は、退職日はいつでも大丈夫かもしれませんが、もしすぐに転職先で働きたい場合は、転職活動での採用面接を受ける前から退職日について考えておく必要があります。
まず最初に、会社の就労規則を確認して、会社に退職の意思を伝えてから、何ヶ月後に辞めることが出来るのかを把握しておきましょう。
余裕を持って業務の引継ぎを行なうために、多くの会社は1~3ヶ月後に設定されていることがほとんど。
- 会社の就労規則
- あなたが受け持つ業務の内容や量
- 残っている有給休暇の日数
これらを考えて、転職先にいつから入社できるかを、ある程度頭に入れてから、採用面接に挑むのがオススメです。
退職・入社スケジュールの例
退職日について、一つの例を一緒に見てみましょう。
例
- 今勤めている会社の就労規則…退職の意思を伝えてから1ヶ月後に退職できる
- 残っている有給休暇の日数…17日
- 1月から転職活動を開始
- 1月20日に受けた採用面接で「いつから入社できますか?」と聞かれた場合
↓
「もし、1月中に採用結果を知らせて頂ける場合は…」
1月末 | 退職する事を上司へ伝える |
---|---|
2月 | 業務の引継ぎ |
3月 | 営業日が23日間であれば、最初の6日間は出勤(6日目=最終出勤日) |
残りの17日間は有給休暇を消化 |
↓
早くて4月1日から入社できそうかな?
このような感じで退社日や入社日を考えておきますが、これはあくまで一例です。
上司には出来る限り早めに伝える
退職する事を上司へ伝えるのは、できれば余裕を持って事前に話しておく方が、上司もお互いが動きやすい準備をしてくれるはずです。
そのため、転職活動を始める前の、辞める意思が固まった時点で「もし転職活動が上手くいけば、○月くらいに辞めようと思っています」このように、あなたの気持ちを軽く伝えておくのがオススメ。
話しにくかったり、確実に辞めるには話さない方が良さそうな場合は、採用が決まってからでもいいと思います。
また、上記の例ではスケジュールがピッタリですが、場合によっては無職の期間が数日、または数週間生まれるかもしれません。
さらに、会社によって、最終出勤日と退職日が、有給休暇を挟んで別日になっている場合と同日の場合があったり、15日締め、月末締めなど切りのいい日付でしか退職・入社手続きができない会社も多いので、よく確認しておいてほしいです。
3.返すもの・受け取るもの
最終出勤日までに、会社へ返すものと会社から受け取るものの漏れがないかを、きちんと確認する必要があります。
会社へ返すもの
- 社章・社員証・制服・名刺
- 備品
- 会社関係の書類やデータ
- 定期券
- 保険証
会社から受け取るもの
- 源泉徴収票
- 雇用保険被保険者証
- 年金手帳
- 一旦無職になる場合は離職票
ただし、最終出勤日の後に有給休暇を消化し、退職日を迎える場合は、保険証を退職日以降に返す必要があるため、会社に持ってくるのが嫌なら、郵送でも大丈夫です。
郵送方法などは、最終出勤日までに担当者さんへ確認しておきましょう。
最後に。
長くなってしまいましたが、ここまで一緒に見ていただきありがとうございます。
あなたの持っているやさしさは、時にあなた自身を抑えつけてしまう事もありますが、だからといってやさしさを捨ててしまうのではなく、そのまま持っていてほしいです。
自分以外の誰かにやさしくできるなら、その中に、あなた自身も入れてあげてください。
「みんなにやさしくできる」
この「みんな」は、あなたのことも含めて「みんな」です。
あなたにだけ、やさしくしちゃいけない理由なんてありません。
辞めたい仕事を辞める、やりたい事をやる。
これは、決して自分勝手な事なんかじゃなく「みんな」のためになるはずです。
辞めたいお仕事を辞めて、あなたが活き活きできる場所へ行けるように、願っています。
エンプレス編集部:fukuyama(@pl_enpreth)