パワーポイントで使える2種類のルーラーを解説

  • | 公開 2025年02月20日
資料ノウハウ
パワーポイントで使える2種類のルーラーを解説

いつも見て頂きありがとうございます!「エンプレス」の編集部:fukuyamaです。パワーポイントには、文章の並びを綺麗に整理するルーラー・まっすぐな線を引くルーラーの2種類があります。

パワーポイントにはルーラーと呼ばれる機能があります。

定規や目盛の役割を持ちますが、実は2種類のルーラーがあるため、それぞれの機能や使い方についてまとめました。

ルーラーを使うと綺麗な資料が作りやすくなるので、この情報があなたの資料づくりに少しでも役立てば嬉しいです。

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パワーポイントには2種類のルーラーがある

パワーポイントには、次のように「ルーラー」と呼ばれる機能が2種類あります。

2種類のルーラー
ルーラーの種類表示方法表示のされ方
文字の先頭を調整するためのルーラー「表示タブ」からスライドの上部・左側に固定されている
ステンシルを思った通りの直線で引くためのルーラー「描画タブ」から定規のような見た目で位置や角度を自由に動かせる

マイクロソフトさんの文書作成ソフト「Word」をよく使う場合、スライド上部・左側に表示されるルーラーは馴染みがあるかもしれません。

それぞれのルーラーについて、順番に詳しく見ていきましょう。

文字の先頭を調整するためのルーラー

スライドの上部と左側に表示されるルーラーについて、表示方法や機能、役割を詳しく見ていきます。

文字の先頭を調整するためのルーラーを表示する方法

  1. 「表示」をクリック
  2. 「ルーラー」にチェックを入れる

1.「表示」をクリック

「表示」をクリックします。

「表示」をクリック

2.「ルーラー」にチェックを入れる

「表示」グループにある「ルーラー」にチェックを入れます。

「ルーラー」にチェックを入れる

これだけでルーラーを表示できました。

ルーラーを表示
文字の先頭を調整するためのルーラーのショートカットキー

ルーラーを表示/非表示させるショートカットキーは、次の通りです。

Shift+Alt+F9

インデントやルーラーの役割

そもそもインデントとは、文章の開始位置を揃えたり調整できる機能のことです。

例えば、箇条書きで文章の開始位置を揃える時に使われます。

インデント機能では、文字の位置を調整するための目盛が必要になり、そこで使われるのがルーラー。

ルーラーに様々なマーカーで基準点を設置することによって、文章を読みやすく整理できるんです。

ルーラーの各機能と名称

そもそも、スライド上部・左側に表示されるルーラーはどのような役割があるのか、またルーラーに関わる部位の名称についても詳しく見ていきましょう。

ルーラー

ルーラー部分は、次の3つで構成されています。

ルーラー部分
水平ルーラースライドの上部にあり、スライドに対して平行に配置される目盛。
垂直ルーラースライドの左側にあり、スライドに対して垂直に配置される目盛。これから見ていく「インデント」機能では、ほぼ使わない。
タブセレクタースライドへ配置したテキストの編集中に、スライドの左上に表示されるボタン。文章の開始位置の基準を決めるもので、クリックする度に4段階切り替わる。

マーカー

水平ルーラー上にはマーカーを付けたり移動させられます。

マーカー
タブマーカータブセレクターの基準に合わせて水平ルーラー上に付けられるマーカー。Tabと連動し、文章をタブマーカーの位置に整列できる。
インデントマーカー砂時計のような形のマーカーで、3つの部位に分けられる。
インデントマーカーの部位
インデントマーカーの部位
1行目のインデントマーカーインデントマーカーのうち、上の三角形部分。文章の1行目をこのマーカーに揃えられる。論文などの字下げ(段落や一文ごとに文字を一つ下げる)によく使われる。
ぶら下げインデントマーカーインデントマーカーのうち、下の三角形部分。基本的に左インデントマーカーとくっついている。
左インデントマーカーぶら下げインデントマーカーの下にくっついている四角形部分。基本的にぶら下げインデントマーカーとくっついているが、ぶら下げインデントマーカーと違って、移動させると1行目のインデントマーカーも同じ間隔で追従してくる。

ルーラーを使ったインデントで文章を読みやすくしよう

実際に、ルーラーを使ったインデント機能で文章を読みやすく調整してみましょう。

今回は下の画像のように「:」に沿って文章の並びを整頓していきます。

ルーラーを使ったインデント
  1. 文章を入力
  2. 「:」の前後にTabキーを入力
  3. 文章をすべて選択する
  4. タブセレクターを確認
  5. 水平ルーラー上をクリックしてタブマーカーを付ける(1か所目)
  6. 水平ルーラー上をクリックしてタブマーカーを付ける(2か所目)
  7. 2つのタブマーカーを調整
  8. ぶら下げインデントマーカーを2か所目のタブマーカーまで移動

1.文章を入力

まずはテキストボックスへ、文字をすべて入力しましょう。

文章を入力

各項目は改行を入れて一行ずつ離していますが「:」の前後はスペースなど空けずに入れてしまってOKです。

2.「:」の前後にTabキーを入力

「:」の前と後ろにTabキーを入力します。

「:」の前後にTabキーを入力

「:」の後ろだけを調整する場合もありますが、今回はインデントの仕組みがより分かるように、一つの項目につき2か所の調整ポイントを作りました。

Tabキーの機能

この時点で6か所にTabキーが入力されましたが、「:」の位置や、説明文の開始位置が、縦軸に整列されています。

Tabキーの機能

そもそもTabキー自体に「文章の開始位置を揃える」機能があるため、このようにTabキーだけで整列はできるんです。

しかし、このままでは間隔が空きすぎているので、インデント機能を使ってもう少し調整をしていきます。

似ているキーにSpaceキーがありますが、Spaceキーは一文字分の空白を作る機能、Tabキーは文章の開始位置を揃える機能と覚えておきましょう。

3.文章をすべて選択する

ここからはルーラーやインデント機能を使って文章の位置を整えていきますが、選択している文章にしか調整内容が反映されないため、必ず調整したい文章を選択してから進めます(忘れやすいので注意)。

今回はテキストボックス内のすべての文字を調整するので、すべて選択しましょう。

文章をすべて選択する

4.タブセレクターを確認

左上にあるタブセレクターを確認します。

タブセレクターを確認

今回は左揃えにするので、タブセレクターがL字マークになっていればOK。

もし別のマークになっている場合はタブセレクターをクリックして、左揃え(L字マーク)に設定しましょう。

5.水平ルーラー上をクリックしてタブマーカーを付ける(1か所目)

「:」の前後に入力したTabのうち、まずは「:」の前に入力したTabの空き具合を調整するために、タブマーカーを付けます。

タブマーカーは、水平ルーラー上をクリックするだけで付けられますが、今回付ける位置は「:」の前にTabで空いた範囲を目安に付けましょう。

水平ルーラー上をクリックしてタブマーカーを付ける(1か所目)

タブマーカーはタブセレクターと同じマーク(今回の場合はL字マーク)で、水平ルーラー上にとても小さく表示され、設置された時点で「:」の位置がタブマーカー沿って調整されます。「:」の位置がタブマーカー沿って調整される

設置後もマウスドラッグで位置を調整できるので、動かしてみると「:」の開始位置がタブマーカーに追従するのが分かります。

「:」の開始位置がタブマーカーに追従する

6.水平ルーラー上をクリックしてタブマーカーを付ける(2か所目)

次に「:」の後ろに入力したTabの空き具合を調整するタブマーカーを付けます。

1か所目と同じ要領で、下の画像の辺りに付けましょう。

水平ルーラー上をクリックしてタブマーカーを付ける(2か所目)

7.2つのタブマーカーを調整

設置した2つのタブマーカーの位置を、マウスドラッグで調整しましょう。

「:」の前のタブマーカーは、項目の名前が一番長い「コットン」から少し離した位置に置き、「:」の後ろのタブマーカーは、前と同じ間隔が空くように置きます。

2つのタブマーカーを調整

これで「:」前後の間隔は調整できましたが、続けて各説明文の折り返しも揃えていきましょう。

8.ぶら下げインデントマーカーを2か所目のタブマーカーまで移動

インデントマーカーのうち、ぶら下げインデントマーカーをマウスドラッグして、2か所目のタブマーカー(:の後ろを調整するマーカー)と同じ位置に移動させます。

間違えて左インデントマーカー(四角形のマーカー)を移動させると、テキスト全体が動いてしまうので、ぶら下げインデントマーカー(下の三角形のマーカー)だけをマウスドラッグしましょう。

ぶら下げインデントマーカーを2か所目のタブマーカーまで移動

また、ぶら下げインデントマーカーを動かすと、左インデントマーカーも一緒にくっついてきますが、そのままでOKです。

左インデントマーカーも一緒にくっついてきてOK

ぶら下げインデントマーカーの移動に合わせて、折り返している文章の開始位置も移動するので、2か所目のタブマーカーと位置を揃えることによって、綺麗に整えられました。

完成

ステンシルを思った通りの直線で引くためのルーラー

ステンシルを思った通りの直線で引くためのルーラーについて、私と一緒に詳しく見ていきましょう。

ステンシルを思った通りの直線で引くためのルーラーの表示方法

ステンシルを思った通りの直線で引くためのルーラーは、次のように表示させます。

  1. 「描画」をクリック
  2. 「ステンシル」の「ルーラー」をクリック

1.「描画」をクリック

「描画」をクリックします。

「描画」をクリック

2.「ステンシル」の「ルーラー」をクリック

あとは「ステンシル」のグループにある「ルーラー」をクリックするだけで、ルーラーが表示されます。

「ステンシル」の「ルーラー」をクリックルーラーが表示

ステンシルを思った通りの直線で引くためのルーラーの役割

このルーラーは、見ての通り定規のような役割を持っています。

定規は長さを測ったり、線をまっすぐに引けますが、ルーラーは主に後者の「線をまっすぐ引く」ためにある機能です。

一般的な定規と同じように目盛があるので、等間隔を測る時にも使えますが、数値は振られていません。

もちろん、まっすぐな線を様々な角度で引けるように、1度ずつ角度調整もできます。

どのように使うのか、実際に見ていきましょう。

ステンシルを思った通りの直線で引くためのルーラーを使って綺麗な線を引こう

パワーポイントの描画は、マウスドラッグによる手書きで線が書ける機能です。

もちろん自由に色が選べるほか、鉛筆や蛍光ペン、虹色、キラキラした色なども使えたり、手書きの状態からテキスト・図形・数式に変換する機能も備わっています。

描画機能のルーラーを使えば、手書きでもまっすぐ綺麗な線を引けるので、下の画像を例に線を引いてみましょう。

  1. ルーラーを表示させる
  2. Shiftキー+F6でルーラーの操作を開始
  3. Altキー+左右方向キーで角度を調整
  4. 描画ツールで線を引く

1.ルーラーを表示させる

まずは「描画機能にあるルーラーの表示方法」で見ていただいたように、「描画」の「ルーラー」をクリックしてルーラーを表示させます。

ルーラーを表示させる

ルーラーはマウスドラッグで位置を動かせますが、どれだけマウスドラッグさせても、ルーラーの端には辿り着けません。

実際の定規と違って末端が存在せず、スライド外まで延々と続いているため、長い線でも途切れずにまっすぐ引けるんです。

2.Shiftキー+F6でルーラーの操作を開始

今のままでは、マウスドラッグでルーラーの位置を動かすことしかできません。

ShiftキーとF6キーを同時に押すと、ルーラー操作モードに入り、ルーラーの周りが太いグレーの線で縁取られます。

Shiftキー+F6でルーラーの操作を開始

ルーラー操作モードでは、キーボードの↑↓→←でルーラーを動かせたり、角度を変えられるようになるんです。

3.Altキー+左右方向キーで角度を調整

Altキーを押しながら、方向キーの←または→を押すと、ルーラーの角度を15度ずつ変えられます。

Altキー+左右方向キーで15度ずつ角度を調整

また、Altキー+Ctrlキーを押しながら方向キーの←または→を押せば、角度を1度ずつ変えられるので、細かい角度調整も可能です。

Altキー+Ctrlキー+左右方向キーで1度ずつ角度を調整

方向キーは、↑や↓を押すとルーラー操作モードが解除されてしまうので、間違えて押さないように注意しましょう。

4.描画ツールで線を引く

角度を調整してルーラーの角度を水平にしたら、マウスドラッグや方向キーで線を引きたい場所へルーラーを移動させ、描画ツールで線を引いてみましょう。

「描画ツール」のグループでペンの種類や色を選び、定規を使って紙に線を引くのと同じように、ルーラーの近くでマウスドラッグして線を引きます。

描画ツールで線を引く

この時、ペンの先端(マウスカーソル)がルーラー上にあると、ルーラーを移動させてしまうので、ルーラーに重ならないようマウスカーソルを置いて引きましょう。

ルーラーからある程度離れた位置でも、ルーラーに沿って線が引けます。

ルーラーからある程度離れた位置でも線が引ける

また、ルーラーを消したい(非表示にしたい)場合は「描画」の「ルーラー」をクリックすればOKです。

このように、描画ツールとルーラーを使って、実際に定規とペンを使う感覚でまっすぐな線が引けました。

完成

最後に。

ここまで私と一緒に見ていただきありがとうございます。

2つのルーラーについて、役割や使い方を見ていきましたが、どちらも覚えておくと、綺麗な資料を簡単に作れたり、見せ方の幅が広がるので、ぜひ実際に試してみてくださいね。

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2018年よりマッチングプラットフォームを運用支援。事業譲渡後は「エンプレス」にて、お客様支援のために外部パートナーと協力する傍ら、自らもコラムを執筆して日々有益な情報発信に努め、すでに220万字を突破。
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