
いつも見て頂きありがとうございます!「エンプレス」の編集部:fukuyamaです。複数のグラフを組み合わせて作る「複合グラフ」を使えば、複数の値を一つのグラフにまとめて見せられます。
パワーポイントにはグラフを作れる機能があるため、データを分かりやすく伝える資料が簡単に作れます。
また、グラフそのものに様々な機能がある中で、複数のグラフを組み合わせる「複合グラフ」も作れるんです。
複合グラフは、複数のデータを一つのグラフで表現できる。
作り方を知っておくと、データをもっと思い通りに表現できるので、複合グラフの作り方を私と一緒に見てもらえると嬉しいです。
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パワーポイントで複合グラフを作る方法
早速、パワーポイントのグラフを組み合わせて複合グラフを作ってみましょう。
- 「挿入」をクリック
- 「グラフ」をクリック
- 「組み合わせ」をクリック
- 「OK」をクリック
- グラフのデータやデザインを編集する
1.「挿入」をクリック
「挿入」をクリックします。

2.「グラフ」をクリック
「グラフ」をクリックしましょう。

「グラフの挿入」ウィンドウが表示され、様々なグラフの種類が選べます。

3.「組み合わせ」をクリック
一番下にある「組み合わせ」をクリックすると、複数のグラフを組み合わせた複合グラフが作れるので、グラフの種類を選びましょう。

選択肢としてはデフォルトで次の4種類から選べますが、「ユーザー設定の組み合わせ」はグラフの組み合わせを自由に設定できるため、実質4種類以上選べます。
- 集合縦棒 – 折れ線
- 集合縦棒 – 第2軸の折れ線
- 積み上げ面 – 集合縦棒
- ユーザー設定の組み合わせ
今回は、一番左にある「集合縦棒 – 折れ線」を選択します。
4.「OK」をクリック
グラフの種類を選んだら「OK」をクリックします。

スライド上にグラフが配置され、同時にグラフのデータとなるエクセルも開きました。

5.グラフのデータやデザインを編集する
グラフの元になるデータを入力したり、色などデザインを変えれば完成です。
今回の例では、次のように編集しました。
- 系列を3つから2つへ変更(縦棒グラフを2つから1つに変更)
- 縦棒グラフの色を緑色へ変更
- 折れ線グラフの色をオレンジ色へ変更
- グラフタイトルを変更
- 系列・カテゴリを正しい情報へ変更
- 軸ラベルを表示させて入力(万円/℃)
- 折れ線グラフに第2軸を設定
グラフの数値を変える時は、グラフの棒や線を直接触るのではなく、エクセルのシートで数値を編集します。
カテゴリ名や系列名も同じように、エクセルのシートを編集して変更しましょう。

ここからは、各部位の見方や編集方法についても見ていきますが、まずは複合グラフで使われやすい「第2軸」について見ていきましょう。
複合グラフの第2軸

グラフの「軸」とは、グラフのカテゴリや目盛を指す軸のことで、縦軸や横軸、3Dグラフの場合は奥行き軸もあります。
- 縦軸(値軸・Y軸)
- 横軸(項目軸・X軸)
- 奥行き軸(系列軸・Z軸)
第2軸の必要性
複数のグラフを組み合わせる複合グラフは、元々ある軸に加えて第2の軸が必要になることが多いです。
グラフの種類によりますが、今回のように縦棒グラフで左の縦軸・下の横軸が主軸となっている場合、第2軸はグラフの右側に設定するのが一般的。
下の2つのグラフは、どちらも縦棒グラフと折れ線グラフを組み合わせた複合グラフですが、左が第2軸を設定しており、右は第2軸を設定していません。

各グラフに第1軸・第2軸を設定でき、左のグラフでは緑色の縦棒グラフを第1軸、オレンジ色の折れ線グラフを第2軸に設定している状態です。
右のグラフは、オレンジ色の折れ線グラフに対して第2軸を設定していないため、第1軸に合わせて折れ線グラフが配置されています。
緑色の棒グラフは売上を表しており、数値も100万円200万円と大きいですが、オレンジ色の折れ線グラフは気温を表しているため、20~30℃のような2桁の数値。
100万円のような大きい数値の軸に合わせて気温の折れ線グラフが配置されることによって、棒グラフと折れ線グラフが重なっていますね。
このように、グラフが重なることは複合グラフにおいて珍しくありませんが、それ以前に、各月で気温が何℃なのか分からない状態です。
左のグラフのように第2軸を設定してあげると、気温がわかるのはもちろん、グラフ同士が重ならないため少し見やすくなっています。
第2軸の設定方法
実際に、複合グラフへ第2軸を設定してみましょう。
スライドへ複合グラフを配置したところから始めます。

- 第2軸を設定したいグラフをダブルクリック
- 「系列のオプション」で「第2軸」をクリック
1.第2軸を設定したいグラフをダブルクリック
第2軸を設定したいグラフをダブルクリックします。
今回の場合は、折れ線グラフの軸を右側に作りたいので、折れ線グラフをダブルクリックしましょう。

画面右側に「データ系列の書式設定」メニューが表示されます。

「データ系列の書式設定」メニューは、グラフのどこをダブルクリックしても表示させられますが、今回のように設定したい部分をダブルクリックすることによって、設定項目を直接表示できるんです。
2.「系列のオプション」で「第2軸」をクリック
「系列のオプション」が開かれているので、「第2軸(上/右側)」をクリックします。

少しグラフの見た目が変わりました。

右側に新しくできた軸(目盛)が第2軸で、折れ線グラフの位置が第2軸に沿って配置されたため、最初よりも上に移動していますね。
第2軸はグラフ選択時でも設定できる

一番最初にグラフを挿入する際、「組み合わせ」ではグラフの種類を選べるほか、第2軸の設定もできます。
そのため、最初から第2軸が必要と分かっている場合は、挿入時に設定しておくとスムーズです。
複合グラフの見方・編集方法
複合グラフで使われやすいものとして第2軸について見ていただきましたが、ほかの部位の見方や編集方法は通常のグラフとほぼ変わりません。
とくに使う機会が多いものをピックアップしたので、それぞれ確認しておきましょう。
グラフ要素
グラフに表示させる要素は「グラフ要素」から設定できます。
- グラフをダブルクリック
- 「グラフ要素を追加」または「+」をクリック
1.グラフをダブルクリック
どこでも大丈夫なのでグラフをダブルクリックすると、上部の編集メニューが自動的に「グラフのデザイン」へ切り替わり、グラフの右上には3つのアイコンが表示されます。

2.「グラフ要素を追加」または「+」をクリック
上部の編集メニューから一番左にある「グラフ要素を追加」をクリックするか、グラフ右上のアイコンのうち一番上にある「+」をクリックします。


ここでグラフ要素の設定ができ、各要素について表示・非表示を変えられたり、様々な表示方法が選べるので、グラフに合わせて設定してみてください。
多すぎるグラフ要素に注意

グラフ要素には様々な種類があり、適切に表示・設定することでもっと読み取りやすいグラフになりますが、グラフ要素があればあるほど良いというわけでもありません。
資料は出来る限り不要な情報を減らすことで、読み手はどこに注目すればいいのか迷わず、情報がスッと頭に入りやすくなります。
とくに表やグラフは情報が多すぎるとごちゃごちゃしてしまうため、本当に必要な情報なのか考えながら、表示させるグラフ要素を選びましょう。
グラフの色
グラフは、数値が羅列された表と違い、数値の差や変化がパッと見て分かりやすいのが大きなメリットの一つですよね。
その際、より分かりやすい見た目にするためには色の設定も大切。
資料全体のデザインに合わせて、ブランドカラーを使った配色で作るのもお勧めです。
グラフの色は次のように設定します。
- 色を設定したいグラフをクリック
- 「書式」をクリック
- 「図形のスタイル」から色を選択
1.色を設定したいグラフをクリック
色を設定したいグラフをクリックしましょう。

棒グラフのように複数あるグラフの場合は、一つクリックするだけですべての棒グラフが選択された状態になります。
2.「書式」をクリック
「書式」をクリックします。

3.「図形のスタイル」から色を選択
「図形のスタイル」で色を選択します。

塗りの他にも線の設定や、影・3Dデザインも設定できますが、あまりゴテゴテしすぎると逆に見づらくなってしまうため、デザインが苦手な場合は塗りだけにしておくのがお勧めです。
また、折れ線など線グラフの場合は、塗りを設定しても反映されないため、代わりに線の色を設定しましょう。

軸ラベル
軸ラベルは、各軸の補足情報として使われ、何を表す軸なのか示す場合もあれば、軸に単位だけ付けたい場合にも使える要素です。

それぞれの軸に対して設定できるため、複合グラフで使われやすい第2軸にも軸ラベルが付けられます。
位置はマウスドラッグで自由に調整でき、テキストも直接編集OK。
また、次の操作で軸ラベルの文字について詳しく設定できます。
- 軸ラベルの枠をダブルクリック
- 「文字のオプション」をクリック
1.軸ラベルの枠をダブルクリック
軸ラベルの枠をダブルクリックします。

枠ではなく軸ラベルのテキストをダブルクリックすると、テキスト編集状態になってしまうため、テキストの外周にある枠をダブルクリックしましょう。
画面右側に「軸ラベルの書式設定」が表示されるので、ここで様々な設定ができます。

2.「文字のオプション」をクリック
最初は「タイトルのオプション」が開かれているので、「文字のオプション」をクリックします。

一番左にある「文字の塗りつぶしと輪郭」では文字色などを設定でき、一番右にある「テキストボックス」では文字列の方向が変えられるので、縦書き・横書きの変更もここで行えます。


真ん中にある「文字の効果」では、影や反射などの効果を付けられますが、軸ラベルなどあくまでグラフの補足情報を、目立つデザインにするのはお勧めではありません。
凡例
凡例とは、それぞれのグラフが何の数値を指しているのか補足するための情報です。

赤色の棒グラフは○○、青色の棒グラフは△△、折れ線グラフは□□…このように補足してあげることで、グラフを見やすくできます。
グラフタイトル・軸の単位・系列などの情報だけで、それぞれのグラフが何を指しているのか分かれば、無理に凡例を設定する必要がない場合もあります。
ただし、複合グラフの場合は複数のグラフが一つにまとまっているため、凡例を設定した方が親切です。
グラフの組み合わせ
複合グラフの種類を選ぶ画面では、使うグラフの種類を自由に選択できるため、どのようなグラフでも組み合わせられます。

だからと言って、何でも組み合わせていいかというと、そうでもありません。
例えば、下のような組み合わせのグラフは、恐らくあまり見たことがないですよね。

なぜかというと、円グラフと棒グラフは組み合わせる必要がないからです。
そのため、グラフを組み合わせる時は「組み合わせる必要があるのか」を考えるようにしましょう。
これを踏まえて、よく使われるグラフの組み合わせも続けて見ていきます。
複合グラフでよく使われる組み合わせ
複合グラフで使われることが多い組み合わせは、縦棒グラフ×折れ線グラフです。

値Aの増減と平行して、値Bはどのように変化しているのかがパッと見て分かるため、使いやすい組み合わせ。
また、縦棒グラフ×面グラフも使われることがあります。

ただし、縦棒グラフ×折れ線グラフに比べて、棒グラフも面グラフも、線ではなく塗りで表現するため、使う場合は上手く色分けして見やすくしてあげましょう。
最後に。
ここまで私と一緒に見ていただきありがとうございます。
一つのグラフで複数の値の変化が分かる複合グラフを使えば、情報の伝わりやすさも変わってくるので、データの内容に合わせて使ってみましょう。