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BtoB企業が新規引き合いを増やすための「量と質」の戦略的アプローチ

  • | 公開 2025年10月16日
マーケティング
BtoB企業が新規引き合いを増やすための「量と質」の戦略的アプローチ

いつも見て頂きありがとうございます!「エンプレス」の編集部:sugiyamaです。新しいお客様が増えれば増えるほど、会社も成長しますし、お給料だって増えていきますよね!

BtoBビジネスで事業を伸ばしたいと思ったら、「新規の引き合い」を増やすことが欠かせませんよね。

しかし、「引き合いを増やせ」と言われても、具体的に何をすればいいのか、どう始めればいいのか、わからずに手が止まってしまう場合も多いのではないでしょうか。

「とりあえず広告を出してみようか」
「SNSをやってみようか」

と試してみたものの、なかなか成果につながらず、時間と費用だけが過ぎていく…。

この記事では、BtoBビジネスにおける新規引き合い獲得の考え方から、状況に合わせた具体的な方法まで、一つひとつ丁寧に解説していきますので、参考になれば幸いです。

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なぜBtoBビジネスでは引き合いが生命線なのか?

そもそも、なぜBtoBビジネスにおいて、新規の引き合いがそんなにも重要なのか。

それは、BtoBビジネスの取引が、低単価と高単価の2つに分かれ、特に高単価の取引には特有の難しさがあるからです。

低単価の製品やサービスは、担当者一人の判断で比較的スムーズに導入が決まることがありますが、高単価になると話は別です。

たとえば、年間数百万円かかるようなSaaS(サブスクリプション型のソフトウェア)や、長期にわたるコンサルティングサービス、あるいは一度に大量の商品を仕入れるサプライヤーとの取引など、金額が大きい取引には、多くの人が関わりますよね。

範囲や関わる人数が多くなるほど、そこには慎重な判断が求められるようになります。

高単価ビジネスにおけるリードタイムの壁

関わる人数や部署が増えれば、その分、社内での検討や承認に時間がかかります。

しかも、BtoBの取引では金額が大きくなりやすい傾向もあるので、失敗したときのリスクも大きくなるため、「本当に大丈夫か?」と入念な事前検証が行われることに。

このように、お客様が製品やサービスに興味を持ってから、実際に契約へ至るまでかかる時間のことを「リードタイム」と呼びますが、BtoBビジネスではこのリードタイムが数ヶ月、場合によっては1年以上と長期間になりやすいのです。

もし、これだけ長い時間をかけて進めてきた商談が、最後の最後で失注してしまったらどうなるでしょう…。

その案件のために使った時間や費用が無駄になるだけでなく、新たな売上をすぐに生み出すことができず、経営を圧迫してしまう事態になりかねません。

リードタイムを意識していないと、ビジネス成長が止まる可能性を秘めています。

新規引き合いが事業の安定と成長を支える

このようなリスクを避けるために、BtoB企業は常に新しいお客様との接点、つまり「新規の引き合い」を継続的に生み出し続ける必要があります。

新規の引き合いがなければ、そもそも商談のチャンスは増えません。

だからこそ、常に引き合いを増やし続けることが、事業の安定と成長の基盤になる。

また、新しい製品やサービスを開発・立ち上げた時も同じで、ゼロからお客様を探し始めるよりも、事前にたくさんの見込み顧客や営業先を確保しておくことで、スムーズな営業活動を始められます。

つまり、新規の引き合いを常に作り出そうとする意識が、BtoBビジネスにおいて、とても重要だと言えるのです。

あなたの会社は「量」と「質」のどちらを追うべきか?

「とにかく引き合いを増やせばいいんでしょ?」と思うかもしれませんが、それは少し違うかもしれません。

引き合い獲得の戦略は、あなたの会社が今、どの段階にあるかによって変える必要があります。

たとえば、自社・事業のフェーズを考えず新規の引き合いだけを増やしても、求めた成果へたどり着くのが遅くなってしまい、時間も二度と戻せずムダにしてしまう可能性もあるため、引き合い獲得の前に状況整理がとても重要になります。

フェーズとしては大きく分けると2つ。

フェーズ1:探索
フェーズ2:拡大

どちらの状況なのか、そしてそれぞれどのような考え方で、新規引き合いを増やすのがいいのかを、解説していきます。

【探索フェーズ】新規事業は「量」を追って仮説を検証する

もし、あなたが新規事業や新サービスの立ち上げを担当しているなら、このフェーズにいます。

この段階では、「誰に」「何を」提供すれば喜んでもらえるのか、まだ核心的な正解が見えていないケースも多いですよね。

分からないことが多いのに、最初から「質の高い引き合い」にこだわると、大きな失敗につながる可能性があります。

なぜなら「質」を定義するための顧客像がボヤボヤで、まだ明確な状態ではないから。

たとえば「年商10億円以上の製造業」とターゲットを絞ってしまった結果、実は「年商5億円以下のサービス業」にこそ、自社のサービスが求められていた…なんて事態も起こり得ます。

探索フェーズにおける「良い引き合い」の定義

この段階で追うべき「良い引き合い」とは、単に商談へつながるものではありません。

それは「次に繋がる示唆を与えてくれるお客様」のこと。

もちろん、すぐ商談→契約と進められる新規引き合いであれば嬉しいですが、それはたまたまかもしれませんし、再現性が低いと次へ活かすことができない。

探索フェーズの良い引き合いは、それが商談・契約に至らなくても、お客様から得られた「こんな課題があったんだ」「この機能は使わないかもしれない」と頂ける生の声が、今後の事業の方向性を決める上で、何よりも貴重な情報となります。

量を増やすための具体的なアクション

探索フェーズでは、広く、そして多くの人から話を聞く機会を作ることが重要です。

「無料相談会」や「ウェビナー」で広く集める

特定の業界に絞らず、できるだけ多くの企業を対象に告知してみましょう。

告知は、SNS広告、プレスリリース、無料告知サイトなど、複数のチャネルを使い、リーチできる範囲を広げます。

お問い合わせ=相談・見積もりと考えてしまい、なかなか最初の一歩が踏み出せないお客様は多いので、無料相談会やウェビナーなど、気軽さを演出して、心理的ハードルを低くするのも有効です。

問い合わせフォームのハードルを下げる工夫

問い合わせや資料請求のフォームは、入力項目が多すぎると、途中で離脱されてしまう原因になります。

「会社名」「氏名」「メールアドレス」など、最低限の項目に絞ることで、記入の手間を減らし、気軽に問い合わせてもらえるようにします。

また、「資料請求」のような形式ばった言葉ではなく、「サービス概要のダウンロード」など、よりカジュアルな表現にすることも有効です。

【拡大フェーズ】「量」から「質」へ転換し効率的に受注を増やす

探索フェーズで様々な引き合いから学びを得て、「こういう顧客には、この価値が刺さる!」と勝ちパターンが見えてきたら、次のステップに進みます。

この段階は闇雲に量を追うのではなく、「量から質への転換」を図る必要があります。

質の高い引き合いを定義する顧客像の作り方

まず、あなたの会社にとって最も価値のある顧客像を明確にしましょう。

既存の成功顧客を徹底的に分析する

これまで契約に至ったお客様の共通点を、まずは洗い出してみます。

分析すべき項目は、業界、従業員規模、抱えていた課題、決裁者の役職などで、これにより「製造業で従業員数50名〜100名、経営企画部の部長が課題を感じている」と、具体的な顧客像が浮かび上がってきます。

ネガティブペルソナを設定する

逆に「絶対に商談すべきではない顧客像」も合わせて定義します。

たとえば、「予算が極端に少ない企業」や「自社サービスとは異なる目的で問い合わせてくる企業」などを明確にしておくと、貴重な営業リソースの無駄遣いを防ぐこともできます。

質を追求するための具体的なアクション

顧客像が明確になったら、その顧客に響く施策を集中して行います。

顧客像に響く「専門性の高いコンテンツ」を作成する

顧客像が抱える特定の課題に特化したホワイトペーパーや、似たような企業の導入事例記事を作成しましょう。

自社のWebサイトを訪れてくれる想定顧客は、「これは自分たちのために作られた記事だ」と感じ、引き合いにつながりやすくなります。

リードナーチャリングの自動化(MAツールの活用)

獲得した引き合いを放置するのではなく、MA(マーケティングオートメーション)ツールを使って自動で、見込みを引き上げる仕組みを構築します。

たとえば、Webサイトでの行動履歴を分析し、「特定の製品ページを3回以上訪問した人には、関連する導入事例をメールで送る」など。

可能な限りパーソナルな情報を組み込みつつ自動化することで、関心度の高い顧客を逃さず、単なる引き合いから商談角度を高める営業活動ができます。

引き合いを増やす5つの戦略的アプローチと成功の秘訣

引き合いを獲得するには、様々な方法があります。

まずは、絶対に知っておきたい効果的な5つのアプローチと、それぞれ成功のポイントを解説します。

見込顧客へ自ら接触しにいく(プッシュ型)

「プッシュ型」とは、こちらから能動的に見込顧客に働きかけ、接点を作る方法です。

ブランドや認知度が低い段階でも、積極的に引き合いを生み出すことができます。

項目説明
Web広告・動画広告ターゲットを絞り込んで、企業の課題解決を促すような広告を配信します。
展示会・セミナー(ウェビナー)リアルな場で名刺交換をしたり、オンラインで自社のノウハウを共有したりして、関心のある顧客を集めます。

成功の秘訣

プッシュ型アプローチを成功させるには、闇雲に広告を出すのではなく、ターゲットに合った企業や担当者に向けて配信することで、費用対効果を高めながら、予算配分を最適化すること。

また、成功すれば多くの集客ができるウェビナー(セミナー)では、 参加者の質問に答えたり、アンケートを取ったりすることで、より深い関心を引き出すことが、一方的な説明ではなく「対話」を促すと効果的です。

見込顧客からの接触を待つ(プル型)

「プル型」とは、見込顧客に自ら情報を取りに来てもらい、自然な形で接点を持ってもらう方法です。コンテンツが資産となるため、一度仕組みを作れば、継続的な引き合いの獲得が期待できます。

項目説明
オウンドメディア(公式サイト、ブログ)顧客の課題を解決するような記事を定期的に更新し、検索エンジンから見つけてもらうことを目指します。

成功の秘訣

プル型アプローチを成功させるには、ただの製品紹介ではなく、「〇〇の課題を解決する方法」など、読者が知りたい情報を提供するのは基本として、「読者の課題解決」に特化したコンテンツを作成します。

記事の最後に「もっと詳しく知りたい方はこちら」と資料ダウンロードのリンクを設置するなど、次の行動を促す工夫が重要で、作り手が読み手の「ゴール」を明確にすると、自ずと記事の構成やとってもらいたいアクションなどが考えられます。

見込顧客が集まる場所に張る・増やす(タッチポイント)

自社だけの力ではリーチできない顧客層にアプローチする方法です。

すでに多くの見込顧客が集まっている場所に出向いて、自社の存在を知ってもらいましょう。

項目説明
SNSでの情報発信X(Twitter)、Facebook、LinkedInなど、自社のターゲット層が利用しているSNSで情報発信を行い、ファンを増やします。
ポータルサイト・PRサイトへの登録業界特化型のサービス比較サイトなどに情報を掲載し、潜在顧客に接触します。

成功の秘訣

BtoBビジネスでは、個人の趣味趣向が中心のSNSよりも、ビジネス関連の情報が集まるプラットフォームの方が効果的の可能性もあるため、自社のターゲット層がどのチャネルにいるかを見極めることが重要です。

また、広告だけではなく、コミュニティへの積極的な参加を促し、一方的な情報発信だけでなく、コメントへの返信や、関連するコミュニティへの参加を通じて、信頼関係を築きましょう。

新規の引き合いにおいて「潜在顧客」は、リードタイムが長くなるため敬遠されがちですが、他のライバルがまだ手を出していない時からコミュニケーションを取ることで、第一想起(何か解決したい時一番に思い出される存在)を獲得できるため、結果としてコストパフォーマンスが高くなる場合もあるため、顕在顧客・潜在顧客のバランスを見極めることも大切です。

見込顧客をつなげてもらう(マッチング)

見込顧客をつなげてもらうとは、すでに顧客リストを持っている他社のサービスや、マッチングサービスを利用して、効率的に引き合いを獲得する方法です。

BtoB向けマッチングサービス: サービスに登録すると、自社のサービスを求めている企業と直接つながることができます。

成功の秘訣

マッチングサービスは、つなげてもらったことに対価(費用)がかかります。

その分、商談確度が高かったり、質の高い引き合いを獲得できるよう、サービス提供側が調整してくれるので、事前の条件設定をしっかり行ったうえで、角度の高い引き合いを獲得していきましょう。

失注した見込顧客へ再アプローチ(引き合いの復活)

失注した顧客は「一度関係がなくなった」と思われがちですが、実は大きなチャンスが眠っています。

失注顧客は、一度はあなたのサービスに興味を持った証拠であり、いわば「新規の引き合い予備軍」です。

それではなぜ、失注顧客への再アプローチが重要なのか?

それは、ゼロから見込み顧客を探すよりも、一度接点を持った顧客に再アプローチする方が、コストを抑えられるからにあります。

提案が刺さらなかったのは、もしかしたら「ちょうど今、必要ではなかった」だけかもしれませんので、潜在的な「タイミング」の問題が解消できれば、改めて商談機会が得られる可能性も。

再アプローチを成功させる3つのステップ

ステップ1:失注理由の徹底分析

「価格が合わなかった」「タイミングが悪かった」「競合に負けた」など、何が原因だったのかを正確に把握することで、次の一手が決まります。

ステップ2:最適な再アプローチのタイミングを探る

失注理由が「他社と契約したから」だった場合、契約更新時期の1〜3ヶ月前など、再検討しそうなタイミングを狙ってアプローチを試みてみましょう。意外と乗り換えの機運が高まっているかもしれません。

ステップ3:失注理由を覆す「価値ある情報」を提供する

単なる営業メールではなく、失注理由を考慮した情報を提供します。たとえば、「価格」がネックだった場合は「料金プランの変更」を、「機能」がネックだった場合は「新機能のリリース情報」を伝えましょう。

最後に

BtoBビジネスにおける新規引き合いの獲得は、決して簡単なことではありません。

しかし、闇雲に数を追うのではなく、「事業のフェーズ」に合わせて戦略を切り替えることで、効率的かつ効果的に引き合いを生み出すことができます。

まずは、あなたの会社が「探索フェーズ」にいるのか、それとも「拡大フェーズ」にいるのかを考えてみること、そしてフェーズに合わせて「量」を追うのか、「質」を追うのかを判断。

判断できたら、この記事でご紹介した5つの戦略的アプローチを参考に、まずは一つでも試してみてください。

BtoBビジネスにおいて、引き合いとは事業成長の核となるため、この情報が持続的な成長を支える、引き合い獲得の参考情報になれば幸いです。

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著者:エンプレス編集部 sugiyama(運営会社ファングリー
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2012年よりwebデザイナーとしてデジタルマーケティングの支援を開始。その後はマッチングプラットフォームの立ち上げ、売上ゼロからグロースに携わり黒字化後に事業譲渡。現在は「エンプレス」にてプロジェクトマネージャーを務め、コンテンツ制作から運用、100社以上のお客様支援を通して得たノウハウもコラムで投稿中。
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