いつも見て頂きありがとうございます!「エンプレス」の編集部:エンプレス編集部です。活動報告書の書き方を知っておけば、あなたがどのような活動を行ったのか、しっかり相手へ伝えられるようになります。
活動報告書とは、個人や会社、団体などが行った活動を第三者へ伝えるための資料を指します。
そんな活動報告書の提出を求められたけれど書き方がわからない方に向けて、評価される報告書の書き方を解説します。
本記事でご紹介するテンプレートにそって作成するだけで完成するので、例文を参考に活動報告書を作成してみてください。
活動報告書とは
活動報告書とは、個人や会社、団体などが行った活動を第三者へ伝えるための資料のこと。
総合型選抜(旧AO入試)など大学入試や部活、就職活動、そしてボランティアなどさまざまなシーンで作成されます。
またビジネスシーンでも、活動報告書を通して自社の取り組みを発信する企業が増えています。
では、なぜ活動報告書を書くのでしょうか。
活動報告書を書く理由と、第三者が読んだ時に評価されるポイントもあわせて解説します。
なぜ活動報告書を書くのか?その目的
活動報告書とは、大学入試や就職活動、ビジネスシーンなどにおいて、活動内容を伝えるための資料のこと。
大学入試や就職活動などでは、活動報告書をもとに志願者の人柄や意欲などを見て、合否を判断する材料の一つとしています。
ビジネスシーンでは、活動報告書を自社のホームページなどで発信し、ステークホルダーに対して自社の活動内容を伝えたり、イメージアップを図ったりする効果があります。
さまざまなシーンで活用される活動報告書ですが、共通して言えるのは、第三者が読むことを想定して書くことが重要な点です。
次にご紹介する評価されるポイントを理解して文章を書いてみてください。
活動報告書の評価されるポイント
活動報告書をどのように書けば、第三者へ良い印象を与え、良い評価を得られるのでしょうか。
それは、前述した通り、第三者へ活動内容を伝えることが目的になるため、誰が読んでも理解できるようにわかりやすく書くことが重要です。
自分にとっては当たり前の知識であっても省略してしまうと、読み手には伝わらないことも。
提出する前にあえてその分野に精通していない人へフィードバックを依頼するのも有効です。
前提知識がない人には、どのように解釈されるのか意外な気付きを得られます。
また、事実だけではなく、その活動をすることによって、どのような学びや経験に繋がったのかなどを書くことで自分や自社の考えを明確に伝えることも重要です。
活動報告書の記載内容
活動報告書では、活動した結果学んだことや得られたことをわかりやすく書くことが評価されるポイントになるとご紹介しました。
次に、活動報告書には具体的にどのような内容を書く必要があるのか容をご紹介します。
活動を始めた経緯と目的
活動を始めた経緯と目的は、活動報告書の作成者の考え方が表れる部分です。
はじめに報告書を読む第三者へ、なぜその活動をしようと考えたのかその経緯や目的を伝えることで、興味を持って読み進めてもらうことができます。
課題に対して目的を持ち、意欲的に行動できることは評価されるポイントと言えます。
活動の参加者数等の客観的に規模が伝わる情報
活動への参加者数などの定量的なデータを用いて、活動の内容を伝えましょう。
報告書を書く際、参加した経験を思い出しながら書いているので、ついつい前提条件を省略してしまいがち。
曖昧な表現をすると、読み手に正しく伝わりません。
活動内容が正確に伝わるように客観的な情報を入れることが重要です。
特に、活動して良い結果を得られた場合、数字を使って表現することで説得力が高まります。
具体的な活動内容
活動を始めるにあたって解決したい課題や目的があったはずです。
それに対して、どのような行動をしたのか活動内容を具体的に書きましょう。
工夫した点や意識した点などをあわせて説明すると、課題解決に対する熱意が伝わります。
また、長時間・長期間行う活動の場合は、スケジュールなども含めて書くと、読み手が全体像を把握しやすくなります。
わかりにくい点があると、読み飛ばしてしまう可能性もあるため、整理できるように順を追って説明しましょう。
具体的な活動の結果
定量的なデータを用いて活動の結果を書きましょう。
思うような結果を得られなかった場合でも、活動報告書に書いて問題ありません。
その経験も活動したからこそわかったことなので、表現を工夫して書けばネガティブな印象を与えるのを避けることができます。
良い結果を得られなかった原因やその対策などを踏まえて書けば、失敗も今後の糧にできる能力があることが伝わります。
活動の所感・今後に活かすこと
活動報告書を作成する際に最も重要な項目が、所感や今後に活かしたいことに関する記載です。
活動した人の意見は、活動していない第三者にとっても参考になります。
活動をした結果、考えたことや学んだことなどを書きましょう。
活動を始めた目的から、活動中に気付いたことや学びなどを振り返ると一貫性を持って書き進められます。
また、アクションプランなどをあわせて書くと、より課題や目的に対して継続して取り組んでいきたい姿勢が伝わります。
具体的に、何をいつ実行するのか考え記載してみましょう。
わかりやすい活動報告書を書くコツ
ここまで、活動報告書の評価されるポイントを解説しましたが、適切に表現・記載しなければ相手に伝わりません。
次に、活動報告書を読む第三者に理解してもらえるように、わかりやすい活動報告書を書くコツをご紹介します。
5W1Hで第三者にもわかるように書く
報告書は、体験した内容を書くため自分の感想を中心に書いてしまいがちです。
第三者が読むことを考え、5W1Hを意識して書きましょう。
- When(いつ)
- Where(どこで)
- Who(誰が)
- What(何を)
- Why(なぜ)
- How(どのように)
この6つを問いかけながら書くと抜け漏れしにくくなります。
具体的な数値を出して表現する
例えば、「多くの人に喜んでもらえた」と書かれていても、30人なのか100人なのか、その受け取り方はさまざま。
正確に伝えるために、数値などで具体的に表現しましょう。
グラフを使ってその変化をわかりやすく説明したり、表や箇条書きを用いると、よりわかりやすくなります。
第三者が読んだ時に誤解なく読めるかどうかの視点が重要です。
事実→主観の順で書く
活動内容を正確に伝えるために、事実と主観ははっきりわかるように区別して書きましょう。
混同しやすい場合は、事実→主観の順を意識すると書きやすくなります。
読み手に伝わるように「○○(事実)を体験し、○○と考えました。」などと所感であることを示すようにしましょう。
学んだことをどのように活かすか書く
解決したいと考えた課題は解決できたのか、達成したいと考えた目的は達成できたのか具体的に書きましょう。
特に、思うような成果を得られなかった場合、書く内容に困ることがあります。
その場合は、少しでも前進できた内容や学んだことを書きましょう。
この時、無理に褒める必要はなく、そのような結果になった原因を分析することも学びの一つ。
その経験を今後どのように活かすか書くと、自身のことを客観的に評価し、成長できる人材であることが伝わります。
その活動だからこそ学べたこと・気づきを書く
活動して学んだことを正確に書くことは重要ですが、すべて羅列するとアピールしたい内容が伝わりにくくなります。
課題や目的と照らし合わせて、その活動を通して効果が高い学んだことや気づきを優先してアピールすることが重要です。
何がしたかったのか理解されない可能性もあるので、一度書き出し、内容を整理して重要な内容をメインに記載するようにしましょう。
誤字脱字や文体など文書作成のマナーに注意する
誤字脱字や文書の作成マナーを守れていないと、文章が読みにくく読み手に伝えたいことが伝わりません。
また、真剣に取り組んでいないのではないかとマイナスの印象を与えてしまいます。
書き終わった際は、活動報告書を読み返して必ず誤字脱字をチェックしましょう。
ドキュメントに写したり、誤字脱字をチェックできるサイトを利用して、ミスがないように注意してみてください。
また、文末は、「です・ます調」に揃えるのが一般的。
指定がない限りは、「だ・である調」は避けるのが無難です。
その他、指定がある場合は、その内容は必ず遵守するようにしましょう。
活動中の気付きや学びは箇条書きでメモする
活動後にまとめて報告書を書こうとしたら内容を忘れてしまう可能性があります。
活動中は、適宜メモを取るようにしましょう。
一方で、メモすることに集中して活動がおろそかにならないように、箇条書きでメモするのがおすすめです。
特に長時間・長期間の活動の際は目的を忘れやすいため、目的もメモしておくと、活動中に吸収できることが深まります。
一文一義で簡潔にまとめる
一文に伝えたい内容を詰め込み過ぎると、何を伝えたいのかが伝わりにくくなります。
一文につき一義まで、伝えたいことは一つまでにしましょう。
回りくどい印象になってしまったり、文章を上手く簡潔にまとめられずに困ったりした際は、箇条書きを併用すると書きやすくなります。
また、大項目→中項目→小項目と項目を分け、書く内容を分解していくことがわかりやすい文を書くポイントです。
伝えたいことより読む人が知りたいことを書く
自分が重要だと考えたことを中心に書くのではなく、読み手が読みたいことを書くのが重要。
ビジネスシーンであれば、自社のビジネスに活かせることは何かを中心に書きましょう。
就職活動や大学入試の場合は、自身の人柄や採用した際にどのように活躍できるのか想像できる内容が好ましい傾向にあります。
読み手を想定して、何を知りたいのか考えてから活動報告書の作成に取り組みましょう。
活動報告書のテンプレート
活動報告書に書くべき内容や書くコツを理解できたところで、テンプレートをご紹介します。
活動中に学びたいことや得たいことをあわせて記載しておき、その内容にそって活動中にメモしておくと報告書の作成が楽になります。
活動報告書のテンプレート
【作成日】
【所属部署・役職(学校名・学年・学部)・氏名】
【活動名】
活動名を記載します。
【活動目的】
活動の目的を記載します。
【活動概要】
活動の期間、場所など、簡潔に活動の概要を記載します。
【活動内容】
スケジュールで全体感を説明しながら、活動内容を具体的に説明します。
【実施結果】
活動の成果や結果を具体的に記載します。この時、数値や具体例を交えるとよりわかりやすくなります。
【課題と改善策】
活動中に起こった課題や改善が必要な点について、具体的な改善策を記載します。
具体的なアクションプランであるほど、解決したい熱意が伝わります。
【今後の予定】
成長するためには継続して学ぶことが重要です。今後の予定を記載し、成長できる人材であることをアピールします。
【所感】
活動を通じて得た感想や学びなどについて記載します。
活動報告書の例文|ビジネス向け
ここでは、具体的にビジネスシーンを想定した活動報告書の例文をご紹介します。
ビジネス向け活動報告書の例文
【作成日】20○○年○月○日
【所属部署・役職・氏名】○○部○○室 ○○○○○
【活動名】○○社のSDGsの取り組みに関する活動報告書
【活動目的】
当社は、SDGsを推進するため、以下の領域において具体的な成果を上げることを目指しました。
【活動概要】
20○○年4月から20○○年12月までの9ヶ月間にわたり、本社と生産拠点、サプライヤーとの協力を通じて、主にアジア地域で下記の内容を実施しました。
・SDGs 12(つくる責任、つかう責任)への貢献
サプライチェーンにおける環境配慮とリサイクルプロジェクトを通じて、環境負荷を削減します。
【SDGsとは】
SDGs(持続可能な開発目標)は、2015年に国連が採択した17の目標であり、2030年までに世界の持続可能な発展を目指すもの。当社は、SDGsによって定められた目標達成に向けて責任を果たすことを重要な使命と位置付けています。
当社はSDGsに向けて、環境への配慮と社会的責任の履行を企業活動の中心に据え、ビジネスを持続可能なものにすることを約束しています。
具体的な取り組みとして、以下の重点領域に注力しました。
【活動目的】
SDGs 12(つくる責任、つかう責任)、SDGs 13(気候変動への対策)、SDGs 15(陸地の生物多様性の保護)に貢献するため、サプライチェーンにおける環境配慮を強化し、持続可能な製造プロセスを確立します。
【活動内容】
・環境に配慮したサプライチェーン
サプライヤーと協力して、環境への影響を減らすための環境管理システムを導入。また、再生資源の利用や廃棄物削減を目指すリサイクルプロジェクトを展開しました。
【実施結果】・環境に配慮したサプライチェーンによる貢献
環境に配慮したサプライチェーンの強化により、温室効果ガスの排出削減と地球上の生物多様性の保全に寄与し、SDGs 12、13、15の目標に向けた貢献を達成しました。
【課題と改善策】
環境配慮の強化による成果を定量的・定性的な観点から評価しました。以下は、活動評価における主な課題点と改善策です。
・課題点
・サプライヤーの環境対応に課題
一部のサプライヤーが環境対応の改善に遅れが見られました。特に、再生資源の利用や廃棄物削減において改善の余地があります。
・改善策
サプライヤーの環境対応の強化
サプライヤーとのコミュニケーションを強化し、環境対応の重要性を再確認する共同ワークショップを実施します。また、環境に配慮した生産技術の導入をサポートし、再生資源の有効活用と廃棄物削減を促進します。
【今後の予定】
・環境に配慮したイノベーションの推進
環境に配慮した製造技術の導入や再生資源の利用を推進し、環境負荷をさらに削減します。また、サプライチェーンの透明性を高め、持続可能な材料の採用を進めます。
【所感】
当社のSDGsの取り組みの総括と、持続可能な未来に向けた責任を果たす決意を述べます。引き続き社会との共創を進め、持続可能なファッション産業の実現に向けた取り組みを推進します。
活動報告書の例文|大学入試向け
最後に、大学入試を想定した活動報告書の例文をご紹介します。
なお、大学入試で採用されている活動報告書は3種類の形式(原稿用紙型・自由記入型・項目記入型)があり、下記は原稿用紙型を想定しています。
記載内容が指定されている場合もあるため、試験要項など確認するようにしましょう。
大学入試向け活動報告書の例文
【学校名】○○高等学校○○科
【学年】○年
【学生氏名】○○○○○
私は、高校1年次と2年次の2年間、英語学習の一環として外国の方々との交流を重ねました。国際交流イベントや英会話クラブに参加し、はじめはヒアリングも難しく、反応することも上手くできませんでしたが、会話の中でわからなかった点を復習するうちにヒアリング力がアップする結果に。
また、交流会で知り合った外国人と友達になり、お互いに教えあうことで、スピーキング力を鍛える機会を積極的に作りました。その他日常会話ができるようになり、留学生との交流会や文化祭での国際展示イベントにも参加。その結果、TOEICのスコアは150点アップし、外国の方々との交流を通じて異文化に対する理解が深まり、国際的な視野を広げることができました。
私は、この活動を通して、どれほど苦手だと感じていたことでも挑戦を通して成長できることを学びました。苦手なことを努力で克服できた経験を活かし、今後も自分の夢に向けて挑戦を続けていきます。
まとめ
活動報告書は、個人や会社、団体が活動した内容を第三者に向けて発信する重要な資料です。
読み手にとって知りたい内容を意識しながら書きましょう。
本記事でご紹介したわかりやすく書くコツを参考に、テンプレートを用いて活動報告書を作成してみてください。