採用に「失敗」or「成功」する会社、何が違うのか?

  • | 公開 2023年08月20日
採用に「失敗」or「成功」する会社、何が違うのか?

「エンプレス」の編集部:エンプレス編集部です。人がいなければ組織も作れない、会社も経営できない、とても大切な採用のことをまとめています。

労働人口が減っている日本にとっては、どの会社も人手不足の話で持ち切りだと思います。

そんな中、採用を進めたとしても、人材が欲しい会社は山ほどあるので、ものすごい戦いに巻き込まれる。

今まで通りが通用しない採用ですが、お断りをされ続ける会社もあれば、どんどん人が来てくれる会社もあります。

その違いは何なのか、失敗・成功それぞれ3つに絞ってまとめてみました。

採用に失敗する会社3つの特徴

採用の「失敗」とは、どのような状態を指すのか。

採用前:応募者が集まらない
採用中:合格を出しても断られてしまう
採用後:すぐに辞められてしまう

他にもひっぱり出せば切りがありませんが、会社にもたくさんの人がいますし、応募者それぞれ価値観・スキルも違うので、両者が噛み合うのは奇跡のようなこと。

どんなに採用を頑張っても、うまくいかないことは多いと思います。

それでも、採用に失敗している会社には、共通している特徴があるため、3つのポイントに絞ってみます。

1. 採用者または既存メンバーより優秀な人が雇えない状況

採用の判断軸は、既存メンバーとの相性や、今後の事業戦略にとって必要なスキルを持っているか、そして人柄などさまざまな部分を見て判断し最終決定されますよね。

また、成長を促していくのであれば、既存メンバーへ刺激を与える存在や、自社には持っていない考え方などを持っている方がいい。

つまり、採用者または既存メンバーよりも何か突出するスキル・思考・体験を持っている方を採用したいと言えます。

しかし優秀な人ほど、職場環境・年収のいいところを選ぶので、それに見合う見返りが出せなければ合格を出しても入社してくれません。

そこがクリアできないのであれば、自分たちと同じまたはスキルが足りない方を選んでしまうため、現場の爆発力にはならない。

職場環境や年収が全てではないですが、優秀な人を雇えない状況そのものが、採用の失敗になっています。

2. 良いことばかりを伝えて事実を隠す

採用には、応募側・採用側の両者が誠実な形で進めなければいけません。

たとえば、面談時に話した内容は、いわば応募者と採用者との約束でもあり、それが守られるからこそ応募者は入社の意思を表明してくれます。

仮にこの約束が守られていないと感じれば、せっかく入社してもらえたのに1年待たずに辞められてしまうことも。

他にも、良いことばかりを伝えたり、応募者のすべての希望が叶うような口ぶりだったのに、実際はそうではなかった。

入社さえしてもらえればある程度企業側の思惑通りに、入社者を管理できるものの、やはり事前に言われたことと事実が違えば、不安になって去っていきます。

長続きしない、結局パフォーマンスが発揮できない、入社者のトラブルは事実を隠したまま、入社までこぎつけてしまうことが原因です。

3. 組織の負を解決しないまま人数を増やそうとしている

退職者を継続的に出してしまい、万年欠員補充のために採用をしている場合、元を正さなければ負のスパイラルは一向に解決しません。

人が辞めてしまうのには、必ず何かしらの理由が存在しています。

そこを深く知らずにいると、入っては辞め入っては辞めの繰り返しで、採用活動のすべてのリソースが無駄にもなる。

たとえば、特定部署で毎回退職者を出してしまう場合、上長からは本人の都合だと聞かされていたのに、現場へ確認したら上長のパワハラが原因だったりと、辞めてしまう原因が隠れていることも。

現場の負を正してからでない限り、すべての採用活動は退職者製造機となり果てるため、採用前にやるべきことは対応してからがオススメです。

採用に成功する会社3つの特徴

採用の「成功」とは、どのような状況を指すのか。

採用前:どんどん応募者からの連絡が入ってくる
採用中:合格を出せば承諾してもらえる
採用後:定着して長年勤めてパフォーマンスを発揮してくれる

失敗する状況の反対とも言えますが、採用がうまくいく会社ほど、良い循環が回っています。

1. 欠員補充ではなく成長要員としての採用

採用においては、大きく分けると2つに分類されます。

  • マイナスな出来事に対応するための採用
  • ポジティブな出来事に対応するための採用

たとえば、毎回すぐに辞めてしまう部署のために採用を続ける行為は、マイナスな出来事をプラスに変えようとするための採用です。

どうしても気持ちが後ろ向きになり、結果としてもプラマイゼロになるため、採用の恩恵も少ない傾向に。

しかし、成長を促すための人員補充となれば話は別で、前向きな姿勢で採用に取り組んでいるため、より良い人の採用にも繋がってくる。

採用活動している側のマインドや状況によっても、採用できる方が大きく違い、成功している会社ほどポジティブな理由による採用を行っています。

2. 社長自らが口説く

通常の採用活動は、求人を出して、その条件に当てはまる方からの応募を待つスタイルです。

しかし、これではある程度限定しているものの、無差別に求職者を集めている形になっている。

本当は書いてある条件に合うのに、自己判断で合わないと思えば応募してもらえませんし、逆に求めている方以外からの応募によって採用に至らない面談も多くなってしまう。

採用活動の多くは、可能性を引き当てる活動と言えますが、ほんの小さな可能性を引き当てるのに多大な時間を使っていては、時間とお金ばかりがかかってしまいます。

そのため、本当に来てほしい人がいれば、社長や現場担当者が自ら声をかけて口説き入ってもらう形をとっている。

他にも退職した元従業員を引き入れるアルムナイ採用も同じく、来てほしい人に来てもらうための全力を尽くしている会社ほど、採用によって成長を遂げています。

3. 受け入れる体制が整っている

採用活動では、求職者を引き付け入社してもらうまでに力を注ぐことが多いです。

そこを頑張らねば、人が増えないので当たり前のことですが、結局入ってくれた方を退職へ追い込む状況になっていると、入っては出ての繰り返しで、採用活動のすべてが無駄にもなってしまう。

入社してもらうまではもちろん、入社後のフォロー・教育など、受け入れ態勢を整えている会社ほど、採用がうまく進んでいます。

なぜなら定着とパフォーマンスの発揮は、入社後のコミュニケーションに全てかかっているから。

今在籍しているメンバーの多くは、数週間・数カ月・数年前にいる先輩方。

入った当時の不安や悩みは忘れてしまい、入社者としての感覚を忘れていることが多いです。

そのため、入社者の気持ちを理解できず、その感覚でコミュニケーションをとっていると、入社者の不安やストレスが増えて、仕事への影響もあり、成果が出せない。

するとマイナス感情がどんどん育っていき、辞めていく方向へ自然と向いてしまいます。

受け入れる体制があるだけで、入社者の不安は減り、それが仕事へ好影響を与えて社内のポジティブな反応が増えていく。

「採用」単体で考えるのではなく、人材との関わり方、またはコミュニケーション設計まで考えている会社は、強い人材が残り成長を加速させていきます。

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