サブスクリプションとは?意味や活用事例など基礎知識まとめ

  • | 公開 2021年05月08日
サブスクリプションとは?意味や活用事例など基礎知識まとめ

「サブスクリプションって、一体何ができるの?」

もっと聞き慣れた言葉だと「サブスク」だと思いますが、いきなり周りのみんなが言いだすので驚いているかもしれませんね。

企業のホームページや、何かのサービスへ加入する時などもサブスクリプションの単語をよく目にするようになり、世の中ビジネスが大きく変わろうとしています。

100年に一度の大変革期、サブスクリプションを味方につけるための知識をまとめたので、あなたに見て頂けるとうれしいです。

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サブスクリプションとは?

サブスクリプションとは、分かりやすく言えば「顧客」と「企業」が継続的な関係を築きつつ、関係性の向上によって収益を高め続けるビジネスモデルのこと。英語:subscription

上記の定義は企業寄りのものなので、お客様側からしたら定期購読・月額・レンタル・リース・チケット制など「一定期間の利用による一定金額を支払うサービス」の方が、イメージしやすいかもしれませんね。

しかし、間違ってはいけないのが、サブスクリプションを単なる定額サービスだと思ってしまうこと。

参考:サブスクリプションとは単なる定額サービスではない理由

その認識だと、大きな失敗を引き起こす可能性があります。

認識の違い
顧客:定額制のサービス
企業:覚悟を持って継続的に顧客の想いに応え続けること

似ているけど意味が違う言葉

サブスクリプションの直訳としては「購読」ですが、似たような言葉が色々あるので、深く理解できるよう似たような言葉別の比較表を見ておきましょう。

単語英語期間意味
サブスクリプションsubscription月間・年間定期購読(名詞)
サブスクライブsubscribe月間・年間定期購読する(動詞)
レンタルrental数日・数か月一時的に借りる
リースlease数年間長期間借りる
ライセンスlicense半永久的ずっと使い続ける

それぞれ意味合いは似ていますが、示している期間や意味が違うので、覚えておくのがオススメです。

あなたの身近なサブスクリプション

一生懸命探さなくても、実はサブスクリプション形式のサービス、あなたの身の回りに溢れるほど存在しています。

毎月一定の金額を支払って使わせてもらっているサービスありませんか?

個人
・携帯電話
・飲み放題
・賃貸契約
・定期券

企業
・オフィス
・インターネット
・複合機
業務効率化ツール(SaaS)

などなど、これら全て “期間×金額” で一定の支払いが発生しているサービス。

言葉としては新しく聞こえますが、実は至る所で私たちはサブスクリプション形式のサービスを知らずに受けている状態です。

なぜサブスクリプションが求められてきたのか?

何だか最近、サブスクリプション形式のサービスが “流行ってきた” とあなたも感じていますよね。

まずは簡単にサブスクリプションの良さを見てみると、

個人:初期コストの負担が少なく少額でサービスが受けれる
企業:定期的に一定額入ってくるため売上の予測が立てやすい

個人・企業どちらにも恩恵があり、WinWinの関係になれます。

また、時代の流れもあるので、なぜサブスクリプション形式のサービスが増えてきたのか、もう少し詳しく見てみましょう。

① 「所有」から「利用」への変化
② 顧客体験価値の勝負
③ リスクの高さ
④ 成熟産業からの脱却

① 「所有」から「利用」への変化

日本は昔からモノ作り分野で特に力を発揮してきた国で、高い技術をもち、尚且つ一つ一つの品質も高く人気でしたが、技術の発展で他国も同じような品質が作れるようになってきた。

これは国際レベルだけの話ではなく、国内の一般企業にも言えることで、どの企業も比較的同じ製品・サービスが作れるようになり、モノが溢れてお客様の選択肢が大幅に増えている状況です。(コモディティ化)

そのため、売り切り思考のモノ売りが通用しなくなってきた現状があります。※ モノが供給過多の状態

他にも、モノを「所有」するには管理コストが掛かり、車であれば維持費、服であれば置き場所など、モノの扱いに対する消費者の思考が大きく変化。

所有による心の満足を得ていた時代は終わり、使いたい時だけ使う「利用」の発想が定着しつつあります。

「利用」の時代だからこそ定額サービスがマッチする

人間はわがままなもので、もちろん私もですが、自分の時間とお金の使い方に「自由」を求める気持ちが強くなっていきます。

  • 好きな時に好きなことをする
  • 何かに縛られたくない
  • リスクは抱えたくない

特に「自分の時間軸で生きたい」こんな発想がより強くなり、自分の時間軸とやりたいことの時間軸が合わないことへのストレスが多くなってきました。

例)時間軸のズレによるストレス
課題:見たいテレビはあるが、その時間帯は見れない。
解決:Netflix (ネットフリックス)で好きな時に見る。

自分の時間軸に周りを合わせていくと、より幸せに生きていけるので、多くを持たずに身軽でいられる、一定額払えばいつでも簡単に使えるサブスクリプション形式と時代の流れの相性が抜群なんです。

② 顧客体験価値の勝負

インターネットによって情報は簡単に取得でき、ロボットやAIなどによる効率化・生産性の向上、データによる行動予想など、テクノロジーの発達が加速。

誰もが簡単に何か作れたり実行できる状況が整っているため、今まで資金をたくさん持っていた企業有利な状況だったものが、企業と個人の関係値がもっとフラットな状態になりつつあります。

一方的に企業から出された製品・サービスを使っていた私たちは、そのことに疑問を持ち、モノが言えるようになってきた。(SNSなどで悪い噂もすぐに広まります)

企業はお客様とよい関係を築きつつ満足を高め続けないと、すぐにそっぽを向かれてしまうため、お客様が体験する「コト」への意識が強まっています。

サブスクリプションは体験価値を高めるのに最良の方法

サブスクリプション形式にすると、お客様とは継続的に関わり続けることになるので、以下のような情報が手に入りやすくなります。

  • なぜ契約してくれたのか
  • なぜ満足しているのか
  • なぜ不満足なのか

感情と行動に関するデータが取得しやすく、お客様のことが本当の意味で理解できるようになってきた。

良いことは伸ばし悪いことは直す、この改善PDCAを回しやすくなるため、さらに顧客体験価値を高め、自社のファンを増やすことができます。

③ リスクの高さ

モノを作るのは比較的簡単にはなりましたが、新しい製品・サービスを生み出すには、それなりのお金が必要ですよね。

例えばゲーム会社は、絶対にヒットするか分からないけど、巨額の資金を投入してゲーム機・ゲームを作って、ヒットすれば大きな収益が得られる反面、ヒットしなければ赤字にもなる。

ゲーム会社以外も、この構造は同じであり、どこも新しく生み出すことには、それなりのリスクの高さを覚悟しなければいけません。※ リスクを怖がって、新しい挑戦ができない企業さんもたくさんある。

ギャンブル的な製品・サービス開発は、経営に対しては諸刃の剣だったりします。

サブスクリプションがリスクを抑えてくれる

個人はもちろんのこと、サブスクリプションが企業さんにも求められているのは、経営リスクを抑えてくれるからです。

定額でサービスを提供しつつ、お客様の満足度を満たしていくサブスクリプションですが、月額・年額など支払いと期間が可視化しやすいためスケジュールが立てやすい。

今まで一発当たれば収益を得られていた構造はリスクの高さもあり、会社経営で言えば避けたいので、資金計画が立てやすいサブスクリプション形式は、安定した経営を手に入れる方法でもあります。

④ 成熟産業からの脱却

市場規模は大きいけど、新規参入が少なかったり、競合他社の顔ぶれがあまりかわらない業界もありますよね。

安定しているように見えますが、実は着実に下がり続けている場合もある。

より高みを目指すには、今の収益構造では難しい場合、ビジネスモデルなどを変え、社内の意識を変えるサブスクリプションへの転換が求められています。

昔は企業の平均寿命が30年など言われていましたが、今のテクノロジーが発達した時代は、ゲームチェンジャーと呼ばれる業界を一気に変えてしまう存在がいつ現われるか分かりません。

ゲームチェンジャーが出てからでは遅い

ゲームチェンジャーが出てしまえば、既存のビジネスモデルが古くなり、すぐに追い越されて生き残っていけなくなる。

確実に企業の寿命は短くなってきており、30年という幻想は無いに等しい状況、そして15年10年とドンドン短くなっていきます。

今の事業を保つことがリスクとなるため、新規事業を作るための活動としてサブスクリプションが時代とも合うので、サービスとしても定額制のものが多くなっています。

サブスクリプションは単なる定額サービスではない理由

今まで売り切り型の製品・サービス提供が、ビジネスの基本だと当たり前のように思っていたものが、そのような事を言っていられない状況になっています。

そんな焦りを無意識に感じていた時に「サブスクリプション」と呼ばれる新しいビジネスモデルの形が出てきて、さらに売上を高めたり安定経営の実績も結果としてあるため、どの企業さんもサブスク化に乗り出している。

しかし、単なる定額サービスだと認識していると、失敗する可能性を高めるため、サブスクリプションとはいったいどのようなビジネスモデルなのか詳しく見てみましょう。

大事なポイントを4つにまとめてみました。

① 事業の見直し
② 意識改革
③ 組織体制
④ 顧客の体験価値を高め続ける覚悟

① 事業の見直し

企業ごとで、色々な事業を展開されていますが、大きく分けると下記2つだと思います。

「モノ」を売るのか
「サービス」を売るのか

どちらにしても、サブスクリプションはビジネスモデル自体が、今までの売り切り型とはまったく異なるため、根本から事業の見直しが必要となります。(新規事業とほぼ同じ)

例えば製品主導で利益を上げていた会社が、いきなり「月額10万円のサブスクにします!」と言ったとしても、

  • ターゲット訴求の方法が今までと違う
  • 顧客のニーズが今までと違う
  • 販売の仕方が今までと違う

いくら多くのお客様を抱えている状態だったとしても、ビジネスモデルが変われば、営業・マーケティング・オペレーションなど、何もかもが変わるため、簡単に「定額制サービスを始めます!」とやってもうまくいかないんです。

売り切り型と定額型には、それだけ大きな違いがある。

モノ売りからサブスク化の注意点

モノ売りで収益をあげていた企業は、長年育てた製品の良さを知っているため、作り出すモノを中心に考えがちです。

しかし、悪い言い方をすれば売り切りなら最初の印象だけをよくすれば買ってもらえて、企業側に利益が入ってきますが、定額にするなら少額だけど毎月継続的にお客様と関わるため、一回限りの関係ではない。

それなのに「モノ」を軸とした全ての発想は、定額のサブスクリプションの思考と合わず、結果的に顧客満足度が上げられないので失敗に向かってしまう可能性もあるんです。

サブスクリプションで一番大事なのは、継続的に顧客の満足度を高めること。

売り切り型の既存事業は対応が後手後手に

単純な「売った買った」を繰り返す売り切り型の事業は、買ってもらったあとのお客様の状況が可視化されずらかったので、いつもお客様の声が届くのは最後(解約や返品の後など)。

リアルタイムに、どのタイミングで、何が起こっていたのか分からないからこそ、改善の対応が後手後手になり、どんどんスピードが速い企業に先を越されてしまっていた。

サブスクリプションは、継続的に関わり続けることで、誰が・いつ・どこで・何を・どうしたのかがデータとしてもリアルタイムで分かる。

② 意識改革

定額形式のサブスクリプション事業を運営したことが無い企業さんであれば、継続的な顧客との関係性を築くための意識、マインドセットを持ち合わせていないことが多いかもしれません。

「継続性」がポイントとなりますが、一回売れば終わる関係性ではなく、言い換えれば長年連れ添った仲の良いご夫婦のような関係性を築いていく。

相手との距離を空けてもいけない、近づきすぎてもいけない、ちょうどよい距離感を保ちつつ、サービスを体験してもらいながら、安心や期待を感じ続けてもらう。

言葉にすれば簡単ですが、これをお客様相手に実践しようと思ったら難しいですよね、一朝一夕で出来ることではありません。

  • 関係性を保つ
  • 関係性を高める
  • 期待を感じさせ続ける

常にお客様と共に歩み続ける意識が組織に根付いていないと、または会社のTOPがこの意識を持っていないと、短期的な売上を伸ばそうと体験価値を下げてしまい、サブスクリプションが失敗しやすくなります。

今までの意識から脱却が必要

マーケティングのフレームワークである、4C分析・3C分析・ファイブフォースなど、戦略作りの上流で必要なことを行い、進めることもあると思います。

その段階で顧客思考を持てればいいですが、サブスクリプションにしたら、そもそも今までの既存顧客とはニーズも違うし、行動プロセスも同じではないので、多くは足りない情報だらけになる。

相手が誰か分かっていない、解像度が悪い状態のまま、ライバルは誰か?競合との違いは何か?など差別化ばかりを考えてしまうと、的外れなサービスになる場合も。

改めて泥臭いユーザーインタビューなど、顧客の声に耳を傾け、意識を切り替えることが大切です。

③ 組織体制

サブスクリプションは継続的にお客様の満足を高め、新たな期待を生み出して、それを叶え続けるサイクルを回しますが、お客様との関係性も日々変わっていくため、1日として同じ状態はありません。

そのためお客様対応をするために、

  • フロントスタッフの営業・契約後のカスタマーサクセス※ カスタマーサクセスとはお客様の願いを叶える手伝いをすること
  • お客様と直接関わらないサービス開発者
  • 運営スタッフをサポートする経理や総務

など、組織体制のあらゆる部署がお客様の満足度・サービス品質に影響するため、組織の健全化もサブスクリプションでは大事なポイントになります。

むしろ、組織が定額制を実現するために心も身体もシフトできなければ、必ずどこかしらが満足度を下げるポイントとなり、サブスクリプションが実現できなくなる。

売り切り型から定額型へ切り替えるのであれば、組織改革は絶対的に必要なことを覚えて頂きたいです。

④ 顧客の体験価値を高め続ける覚悟

サブスクリプションでは、お客様が感じる体験・感情を良いものにし続け、満足の価値を提供していく「覚悟」が必要です。

それは、お客様が感じたことが全てだから。

「覚悟」と強い言葉を使った理由としては、単なる定額サービスだと認識していると、この状態は顧客へ意識が向いているのではなく、先に自社の利益へ意識が向けられているので、体験価値が低くなりやすい。

結果としてサブスクリプションが破綻する可能性を高めます。

体験価値を高め続ける「覚悟」は、

  • 売り切り
  • 先に利益をもらう

これらの思考を切り替えるスイッチでもあるんです。

体験価値を高める方法も、お客様へ直接聞いて得られた回答の中に入っておらず、インサイトと呼ばれる内なる行動の動機を見つける必要があり、常にお客様へ対してアンテナを張っておく。

競合他社もサブスクリプションを始めている中、どれだけお客様の体験を良いものにできるかにかかっています。

サブスクリプションができること

あれもこれも、周りには定額制のサービスが増えているものの、実際に何がどうできるのか、イメージしずらいですよね。

まずは簡単に “できること” の参考例を見てみたいと思います。

販売     → レンタル
購入     → ~し放題(見る・使う・聞く・食べるなど)
固定の場所  → どこでも
対面     → オンライン
オンプレミス → クラウド
都度選択   → オススメが届く
買いに行く  → 届けてくれる・補充される
捨てる    → 交換する
実行する   → 代わりにやってもらう
一つずつ探す → まとめて探してもらう
一つずつ買う → まとめて使える

などなど、人が何か行動を起こすとき、そこには不安・不満・不便・不快など負の感情が生まれやすいですが、サブスクリプションによってサービス提供方法が変われば、解決できることも多い。

何ができるのか?と考えた場合、人の手間を無くせるポイントが見つけられると、それはサブスクリプションとして “できること” に繋がってくると思います。

業界別のサブスクリプション事例

一体何に対してサブスク化できるのか、実際の事例として各企業さんが行っているサブスクリプション形式のサービスを見てみましょう。

業界テーマ詳細
英語オンラインDMM英会話Kimini英会話産経オンライン英会話Plus
音楽ストリーミングSpotifyLINE MUSICApple MusicAmazon Music Unlimited
美容エステじぶんdeエステBODY ARCHIミュゼ
食品オフィスオフィスグリコオフィスおかんOFFICE DE YASAIネスレ
レンタルKINTO(トヨタ)タイムズカーシェアオリックスカーシェア
ホテルテレワークニューオータニ
携帯定額制NTTドコモauソフトバンク楽天モバイル
書籍解説・要約本の要約サイト flier(フライヤー)D-Lab
健康サプリ・食品ファンケル定期便DHCぶっとび定期便オイシックス定期ボックス
雑誌定期購読少年ジャンプ+産経新聞BRUTUS(ブルータス)
マンガアプリマンガワンサイコミマンガUP
出会いアプリPairswithOmiaiHOP
ビジネスソフトウェアMicrosoft365ChatworkSalesforce
定期便ブルーミー(bloomee)ハナノヒLIFULL FLOWER
洋服レンタルairClosetメチャカリRcawaii(アールカワイイ)
預かり収納Minikuraサマリーポケット宅トラ
住居定額ADDressHafH(ハフ)OYO LIFE(オヨライフ)
交通定額定期券
映像見放題NetflixHuluU-NEXTAbema
家具レンタルCLAS(クラス)subsclife (サブスクライフ)airRoom
娯楽ゲームPlayStation NowNintendo Switch OnlineApple Arcade
オンラインサロン定額Salon.jpnote(サークル機能)CAMPFIRE Community

たくさんのサブスクリプションがありますね。

これもほんの一部なので、サブスクリプションの形が多種多様となっていったり、favyサブスクなどのサブスクリプション化するためのサービスなども増えてきました。

サブスクリプションの市場規模

矢野経済研究所によると、2020年度のサブスクリプションサービスの国内市場は8,759億6,000万円。

矢野経済研究所 2020年度のサブスクリプションサービス国内市場規模(7市場計)は8,759億6,000万円出典:矢野経済研究所 2020年度のサブスクリプションサービス国内市場規模(7市場計)は8,759億6,000万円

四捨五入して約9千億円の市場規模と考えるとかなり大きくて、2023年には約1.1兆円規模まで成長するとみられています。

サブスクリプション市場がどのくらい大きいのか、まだあまりイメージできないと思うので、別業界の規模と照らし合わせてみます。出典:業界動向サーチ(2021年5月10日時点)

業界規模業界規模
アパレル業界6.0兆円インテリア業界1.3兆円
飲食業界5.6兆円ファーストフード業界1.1兆円
住宅業界5.1兆円スポーツ用品業界1.1兆円
医療機器業界4.4兆円教育業界1.0兆円
ビール業界3.2兆円教育業界1.0兆円
化粧品業界2.2兆円ファミリーレストラン業界0.9兆円
文具業界2.1兆円サブスクリプション市場約0.9兆円
カメラ業界1.7兆円アウトドア用品業界0.2兆円
冷凍食品業界1.4兆円カフェ業界0.1兆円

身近な業界の市場規模を抜き出して表にしましたが、サブスクリプションの市場規模が、どれも身近な業界規模と同じくらいなので、あなたの日常にサブスクリプションがあると言えます。

しかもサブスクリプション、どの業界でも定額制は取り入れやすいため、予想よりも大きくなっていくかもしれませんね。

サブスクリプションの市場規模は予想よりも増えている?
2019年の段階では2023年には約8624億円と予想されていますが、すでにその予想をはるかに超えていますので、今後も成長が楽しみな市場ですね。参考:広がる「サブスクリプション」とは 加藤綾子【3分でわかる】

サブスクリプションはソフトウェアと抜群に相性がいい

サブスクリプション形式でサービス展開をするなら、ソフトウェア系にするのがオススメです。

SaaS:サース(Software as a Service)
→インターネットを介してソフトウェアを提供する
PaaS:パース(Platform as a Service)
→インターネットを介してプラットフォームを提供する
IaaS:イァース(Infrastructure as a Service)
→インターネットを介してインフラを提供する
MaaS:マース(Mobility as a Service)
→インターネットを介して交通手段を提供する

これらはすべて、ソフトウェア・アプリなどデジタルに関係するサービスであり、定額サービスにもしやすいジャンル。

一つ一つを売るのではなく、インターネットを介して大勢に対して同じ規格でサービスを提供できるため、販売や契約がしやすいだけでなく、利用者としても使いやすい。

もし、サブスクリプションの事業を考えているなら、まずはSaaSなどITサービスとして考えるのがいいかと思います。

サブスクリプションの仕組み(ビジネスモデル)

製品・サービスがサブスク化された場合、一体どのような仕組みになるのか。

すでにあなたもいくつかサブスクリプション形式のサービスを利用していると思うので、その契約サービスを思い出しながら見て頂くと分かりやすいかもしれません。

サブスクリプションの仕組み(ビジネスモデル)

サービス契約をしてから、お客様は様々な体験をしますが、その体験ごとでフィードバックをしたり、SaaSなどのクラウド型のソフトウェアを使っている場合は、行動データが溜まっていくので、定性・定量の両方のデータを活用して改善を継続的に行っていく形。

支払いもサービスごとで異なり、

  • 日別(例:1日ごと)
  • 週別(例:1週間ごと)
  • 月別(例:1ヶ月ごと)
  • 年別(例:1年間ごと)

など様々ですが、少額を定期的に支払う形はどこも同じです。※ BtoCなら少額が基本、BtoBなら金額が高めな場合もあります。

サブスクリプションは安定した利益構造を作り出す

売り切り型だと、ヒット商品・サービスを一発ドカンと出すことで利益が大きく入りますが、ブームが終わったり鮮度が古くなると売れなくなるため、何度もヒットを生み続けなければいけません。

しかし、研究開発費や準備するのに大きなコストと時間もかかるだけでなく、確実に売れるわけではないため、失敗した場合は損失に。

その反面、サブスクリプションのビジネスモデルは、売り切り型と違って継続的な収益が入ります。※ 契約後に継続的な収益が入る状態をリカーリングレベニューと言います。

売り切り:スポット(単発の収益)
サブスク:ストック(継続した収益)

また、一定期間契約してもらう前提なので、収益予測もしやすく、事業投資もしやすい。

サブスクリプションはストック型で安定した収益確保と、収益予測が立てやすい

経営者としては、毎月安定して収益が入り、さらに将来の予測も立てやすいサブスクリプションは、経営の不安を大きく取り除いてくれます。

収益計算の方法

定額制サービスにした場合の計算方法は簡単で、人数×金額=収益となります。※ もっと正確に出す場合は解約数なども含めますがこのページでは割愛します。

計算方法も簡単なのがサブスクリプションのいいところですが、金額設定を決めるのはそう簡単にはいきません。

サブスクリプションの多くが少額で設定されていますが、金額設定する際の参考表を見ておきたいと思います。※ 少額とは、このページの場合は1万円に満たない金額を指しています。

項目分類金額
利用期間長い安い
短い高い
頻度日常的安い
たまに高い
需要(価値)高い高い
低い低い
行動自分で実行高い
自動で実行安い

簡単に計算するなら、利用頻度の多さと需要(価値)で決めるのがいいですが、そう簡単に決められないので、上記の表のような要素も加えて考えてみるといいかもしれません。

また、サブスクリプションは単価が低いので、周りからみれば収益が低いと思われがちですが、

単価  10万(売り切り)
単価  1万×12回(継続)

このように継続が前提となるため、結果的には続けてもらえた分だけ生涯頂けるお支払い金額は増えていきます。

金額シミュレーション

サブスクリプション形式でサービスを展開した場合、どのくらいの収益が見込めるのか金額シミュレーションをしてみます。

人数単価合計
1千人500円500,000円
1万人500円5,000,000円
10万人500円50,000,000円
100万人500円500,000,000円
100万人600円600,000,000円

100万人の場合は100円値上げすると1億円も収益が増える…とんでもないですね。

サブスクリプション形式は人数が増えれば増えるほど収益を増やせるため、契約して頂ける人を獲得することに意識が向けられやすいです。

まとめ
・人数が増えるほど利益が高くなる
・小さい値上げでも人数の影響で収益が増える

サブスクリプションではないけど定期的に収益を上げるビジネスモデル

サブスクリプションとしてサービス化しているわけではないですが、上手く日常的に使用するものとして定着させ、継続的な収益をあげているビジネスも多いです。

例)サブスクリプション形式に似ているビジネスモデル
プリンター → インクが無ければ印刷できない
シェーバー → 替え刃が無ければ剃れない
シャーペン → 芯が無ければ書けない

サブスクリプションは「契約」が前提としてありますが、上記の例は契約をしているわけではなく、必要だからこそ毎回購入されています。

契約なしでもサブスクリプションになっているビジネスもあるので面白いですよね。

サブスクリプションで感じる「顧客」と「企業」のメリット

少額の定額制なら、もちろん利用者さんにとっては嬉しいですが、提供する企業側にもメリットが多いビジネスモデルなんです。

顧客側のメリット
・自分の時間軸で行動を起こせる
・モノの管理コストが減る
・少額なので精神的な安心感がある
・すぐに解除できる
・導入コストが安い

企業側のメリット
・安定的な収益が得られる
・将来的な収益予測が立てられる
・収益予測により投資判断がしやすい
・顧客のインサイトを掴みやすい
・組織改革のキッカケになる
・単年度の売上ばかりを追わなくていい
・データ分析によるUX改善がはかどる
・ファンを増やし自社のコミュニティを拡大できる
・コミュニティが拡大すれば広告費が減らせる

お互いにとってメリットが多ければ、やらない手はないですよね。

そんなに儲かるなら、うちの会社もサブスクリプション始めた方がいい?

サブスクリプション事業を軌道に乗せれば、安定して利益を積み重ねていけますが、「トレンドだから」「流行っているから」で始めようとすると痛い目をみます。

  • サービス、製品の良さが絶対的に必要
  • 売り切りではなく継続的な改善をより求められる
  • 単価が低いため初期フェーズは赤字覚悟
  • 組織改革そのものが必要

これらが対応できなければ、定額サービスは難しいと言えます。

特に、初期フェーズの費用対効果が悪く、コストがかかりやすいコンテンツマーケティングとも似ていて、我慢の時期がある程度必要です。

経営者や現場が我慢できなくなって、短期的な売上確保に走ってしまい、結果的に失敗する場合もあるため、単純にビジネスモデルを変えただけではうまくいかないことは、覚えて頂くのがオススメです。

サブスクリプションのデメリット(問題点)

定額制のサービスは「顧客」にも「企業」にもうれしいメリットは多いですが、実はデメリットも存在しています。

顧客と企業のそれぞれで分けて見てみたいと思います。

顧客のデメリット
・パッケージ提供が多いため一部使わないものにも金額がかかる
・少額だからと何個も契約してコストが膨らんでしまう場合も
・サービス提供会社の意向によって解約しずらい仕組みの場合もある
・月額ではなく年間契約をしなければ使えないものもある
・中には無料トライアルの後、自動的に有料契約になるものもある
・知らない間にサブスク契約(定期購読)になっている場合もある
・途中解約に罰金が高く設定されている場合がある
・少額だと思ったのに長期利用だとコストが増える場合もある
・品質を上げるため値上がりされる場合もある(例:Amazon・コストコなど)

企業のデメリット
・必ず改善にかかるコストは確保しなければいけない
・会社全体で売り切り思考を切り替える必要あり
・SaaSの場合は永遠に完成することはない(継続的なアップデート)
・初期フェーズは費用対効果が悪い
・撤退時期を誤ると損失が増える
・解約が多いと継続収益のメリットを活かせない
・アップセルするのが大変(既存の内容で満足しているから)
・どの国でも契約できるのでグローバルで戦うことにもなる
・無理やり契約へ進めた顧客はすぐに離れていく
・継続的に満足度を高め続けなくてはいけない

かなり厳しい目で出してみましたが、意外と多くなってしまいました…。

メリットよりデメリットの方が多く書かれていますが、これはサブスクリプションで事業展開しようとするなら避けて通れないこと。

どうやってデメリットを克服して、お客様へ価値を提供し続けられる仕組みが作れると、安定して収益を高めることができると思います。

最後に。

サブスクリプションの良いところは、いくら少額だと言っても「期待」や「価値」を感じないと加入してもらえない。

だからこそ、サービスに入ってもらえたのであれば、それは良いサービスである証明にもなります。

モノ売りからコト売り、そして所有から利用へ変化した時代に対応できるビジネスモデルがサブスクリプションなので、ぜひお客様と継続的な関係を築くサービスを考えるキッカケになれば嬉しいです。
著者:sugiyama

運営会社
enpreth(エンプレス)は、コンテンツ制作(記事・動画など)のクリエイティブ領域を得意としている株式会社ファングリーが運営しています。他にもオウンドメディアの戦略・構築・運用なども行っているため、オンライン集客で不安が一つでもあれば、まずは無料相談をご利用頂けるとうれしいです。