かくれんぼう(確連報)とは?ほうれんそう(報連相)との違いや使い方

  • | 公開 2021年05月13日
かくれんぼう(確連報)とほうれんそう(報連相)との違いとは?

「かくれんぼう?ほうれんそうとは違うの?」

仕事の基本と言われていたのは「報告」「連絡」「相談」の“ほうれんそう”ですが、今やこのやり方よりも「確認」「連絡」「報告」の“かくれんぼう”の方が大事だと言われるようになりました。

どのような違いがあるのか、または使い方や目的など、かくれんぼうを詳しく知るための情報をまとめたので、見て頂けると嬉しいです。

こんな方にお勧め!
・最近、部下とのコミュニケーションに悩んでいる
・組織の成果があがらないので新たな施策を試したい
・指示待ちではなく自走するスタッフを育てたい

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かくれんぼう(確・連・報)とは?

かくれんぼうとは、「確認」「連絡」「報告」の頭文字をとった、上司・部下が共に成長するコミュニケーションの流れを作り、組織力を高めること。※ 一般的に言われている定義は、部下の自立を促す仕組み。

上司・部下の上下関係をつなぐコミュニケーションであり、上司が部下のパフォーマンスを最大化・部下が上司を成長させて、お互いにとってメリットがあるプロセス。

仕事の成果を高めるには、一人だけでは難しく、組織・チームを作り複数人で進めた方がより強いパワーを生み出せますが、みんながバラバラに動いたら力は分散しますよね。

そのため、ある程度は力を向ける方向を統一しながら、個々の状況に合わせて最適な判断をする、上司(調整者)の存在が欠かせません。

上司と部下も、お互い何をしているのか分からず仕事を進めていたら、組織としてのメリットを活かせないので、連携するために”かくれんぼう”でコミュニケーションを促すことが、変化の速い今の時代に求められています。

トラブルが成果へ早変わり?かくれんぼうの実力

例えばあなたが部下から「すみません、お客様とトラブルになりました」と事後報告を受けた場合、どんなことを思いますか?

心の中
「え、もっと早く言ってよ…」
「トラブルが発生する前に、何か手を打てたんじゃない?」

たぶん、これが正直な気持ちなのかなと。心ではそう思っていても、頭ごなしでは怒らず、今後の対策や改善策へ思考を巡らせているあなたは部下にとって仏のような存在。

しかし毎回このようなトラブルが発生しては身が持たないですよね。

仕事のトラブルの多くは、コミュニケーションミス・ロスによるもので、実は防げたことばかり。

かくれんぼうは、コミュニケーションの仕方・思考を根本的に変えるため、トラブルを防ぎ、関係値の向上から成果へと変化させることも可能になります。

かくれんぼうが求められている目的・背景

上司と部下のコミュニケーションプロセスの一つが「かくれんぼう」ですが、なぜ確認→連絡→報告の仕方が求められているのか。

例えばあなたの部下にAさん・Bさん・Cさんがいた場合、それぞれ生まれも育ちもスキルも知識も何もかも違いますよね。

一般的な組織体制だと、ピラミッドのヒエラルキー型となり、上から下に指示が落ちてきますが、一人一人違う部下へ一方的な指示をしても、理解度は数%程度が正直なところ。

それだけでなく、一方的な指示は「やらされている感」を持ちやすく、自分事ではない他人事の仕事となってモチベーションどころかパフォーマンスも発揮できません。

何人もいるのに個々の実力が発揮できないと、

  • 個人の貢献度が低くなる
  • 組織成長が低迷

結果的にお客様への価値提供が下がり、売上・利益が上がらない状況を作ってしまう。

また、ダイバーシティなど多様性を重要視した働き方を、国が推し進めていることもあり、軍隊のような命令ばかりを聞く組織や仕事に嫌悪感を示す人が多くなってきました。

他にも、人手不足なのに競争が激化している中、競合他社と渡り合っていくには、今まで以上に迅速な行動が必要であり、従来のほうれんそう(報告・連絡・相談)では遅いため、組織・個人ともにスピードを速める必要があるからこそ、かくれんぼう(確認・連絡・報告)へ感じる期待が大きくなっています。

かくれんぼうの「確認」「連絡」「報告」では何をすればいいの?

かくれんぼうを行うには「確認」「連絡」「報告」の順番となりますが、それぞれどんなコミュニケーションをとればいいのか。

各フェーズの行動を詳しく知ると、もっとイメージが付いてくると思います。

確認フェーズですべきことは?

確認とは、行動を起こす前または行動中の内容に対して、部下が上司の判断を確認するための行為。

上司:このまま進んでOKなのか判断する(判断)
部下:進むべき道が合っているのか確認する(確認)

「確認」の対比として「報告」を例にあげますが、報告は予め指示があった上で実行した結果(事実)、または行動の結果を伝える事後報告となります。

事後報告だと、結果が出るまで状況が分からず、結果が出た後に色々対策や改善を進めることになるので、全ての対応が後手後手となりスピードを遅くする。

しかし、確認の場合は結果が出る前に、部下が進めようとしている方向性や内容が合っているのか上司が確認するため、事前に対策がとれます。

部下自ら行動に移して自立・自責を育てる

確認では「~していいですか?」と、やろうとしている事の確認はもちろんのこと、そこに対して部下自身の思考や意思の確認も行います。

「私は〇〇の方がいいと思っており、こちらを進めたいですがいかがですか?」
「経験から言えば〇〇の方が効果が高いと推測できますので、進めていいですか?」

など、「~したい、~します」だけではなく、そこに部下自身がどうしたいのか、自己主張を織り交ぜ、一方的に指示された内容ではなく、自分で選ぶ感覚を持ってもらう。

そこに対して、上司がアドバイスや進んで良い・悪いの判断を添えてあげることで、「自立」と「自責」を部下に身に付けてもらうんです。

指示がないと動けない、主体的な行動ができない部下は、指示を受けて行動することに安心や楽さを感じています。そうではなく、自分自身の発言・行動によってモノゴトが動いていく楽しさを感じてもらうためにも、自分事になりやすい確認フェーズを挟む意味があります。

連絡フェーズですべきことは?

連絡とは、実行している内容に対する細かいフィードバックを上司からもらうこと。

上司:部下の頑張りに共感し、実行内容のフィードバックをしながら進捗確認する。
部下:行動が合っているのか確認してもらい、細かい改善サイクルを回すため。

連絡が多すぎても上司・部下の両方に負担がかかるので、頻度は考えものですが、主に進捗確認・改善を行うためのフェーズです。

事前に立てた計画、または実行プランが必ずイメージ通りに進むことはほぼなくて、現場でトラブルやら課題やらが山のように出てきますよね。

一旦何もかも終わったあとに報告するのでは遅いため、途中途中で連絡を入れて調整を繰り返していきます。

現場の状況は目まぐるしく変わっていきます。少し現場から離れる上司は尚更分からないので、部下はこまめに共有して上司は迅速な判断を下していく。このスピード維持と改善サイクルの速さを作り出すのが連絡フェーズ。

事実と感情は分けて連絡する

何かが発生したとき、この先どうすればいいのか聞きたい時に上司へ連絡を入れますが、その中で「事実」と「感情」は分けて言わないと、正しさが分からなくなります。

事実と感情の例
× メンバーへ依頼したのに全然対応してくれないんです!
→ 依頼の内容や頻度などが曖昧で、感情が先走っている。

〇 メンバーに毎朝報告するよう伝えていますが対応してくれない状況です。今後どうすればいいでしょうか?
→ 何をどうしたのか事実をいれて、現在悩んでいる感情面を別にしている。

よく、事実と感情を混ぜて連絡する方もいますが、これが一緒になっていると事実が捻じ曲がって、上司に正しい判断をしてもらえなくなる。

連絡する際は一旦冷静になったうえで、事実と自分の感情は分けて伝えてもらうのがオススメです。

報告フェーズですべきことは?

報告とは、計画に対する実行にて得られた結果をまとめて伝えること。

上司:一連の行動と結果を評価する
部下:一連の行動と結果を伝える

想定していた結果よりも、上回ったのか下回ったのか、それらの要因と原因はどこにあるのかまとめます。

事前に「確認」「連絡」のフェーズを挟んでおり、日々調整を繰り返し上司のアドバイスを活かしながら進めてきたので、部下と上司には大きな認識違いはないものの、求めていた結果が違う場合もある。

途中途中の臨機応変な判断と、結果的なまとめを評価しながら、改善サイクルを回していくことで、仕事の能率UPや結果の向上が見込めると思います。

確認→連絡→報告は繰り返す

かくれんぼう(確連報)のコミュニケーションサイクルの図解

かくれんぼうのコミュニケーションプロセスは、一度で終わるものではなく、ぐるぐると繰り返し行われます。

繰り返しが必要な理由も、社内に溜まっている情報を円滑に流すため。

誰か特定の人だけしか分からない情報があったり属人的な仕事環境ができてしまうと、組織がうまく循環しません。

もっともコミュニケーションがとりやすい上司・部下間でかくれんぼうを使い、適度に組織内の情報流通度を高めることが大切です。

どのフェーズもそうですが、すべて上司が細かく指示を出すのではなく、まずは部下に「どうすべきなのか?」やり方や判断を考えてもらうことによって、より自主性が生まれます。(部下のレベルによって手助けの量は調整)

かくれんぼうの効果(メリット)・問題点(デメリット)

実際にかくれんぼうを実行した場合はどうなるのか気になりますよね。

  • かくれんぼうの効果
  • 上司のメリット、デメリット
  • 部下のメリット、デメリット

この3つに分けて見てみたいと思います。

かくれんぼうの効果

確認・連絡・報告によるコミュニケーションを行うと、様々な効果を期待できます。

まずは上司・部下両方にとっての良い効果から。

・上司と部下間の情報格差がなくなる
・属人化を防ぐことができる
・関係性向上による心理的安心が得られる
・骨太な組織が作れる
・会社の売上を伸ばせる

会社へのメリットはさておき、一番は自分達の成果が可視化されて、給料に反映されやすくなることだと思います。

上司のメリット・デメリット

上司として、マネジメントする側の人間には悩みも多いですが、特に部下の成長に関する内容が多いかもしれませんね。

かくれんぼうは、部下の成長に対して大きな好影響を与えてくれます。

メリット

・部下との関係値を築ける
・トラブルの予兆に気付きやすくなり先回りして解決できる
・迅速なフィードバックにより機会損失を防ぐ
・部下の初動(一歩目)を早くできる
・部下の自走を促せる
・頑張ってくれている人を見つけやすい
・部下に手がかからなくなり自分の仕事に集中できる
・マネジメントスキルが強化される

自分のことはもちろん、多くは部下の行動・意識が変わることの影響が強そうです。

結果的に、マネジメントに対する時間を減らしながらも成果が高まる組織となるので、上司自身の評価も上がっていく。

デメリット

・こまめに部下との時間を作る必要がある
・いつでも受け答えできる体制が作れていないといけない

部下は「確認」「連絡」をする機会が多いため、その分の時間を確保したり、受け答えをするための心の余裕も、常に持っていなくてはいけません。

怒る・否定する・助けない・指示しないなど、時間がないからと部下との時間をないがしろにしていると、そもそも話てこなくなるので、かくれんぼうは機能しなくなる。

部下のメリット・デメリット

かくれんぼうは、一方的に部下を成長させるものではなく、上司が成長するためのプロセスでもある。

お互いが作用して効果を高めていくため、上司・部下のどちらかが、偏った意識を持っていると効果を発揮させるのが難しい場合もあります。

メリット

・自律心が鍛えられる
・上司依存から脱却して自立できる
・自責を持ちオーナーシップを発揮できる
・上司が何も言わずとも自走できるようになる
・上司のノウハウを学べる
・パフォーマンスが発揮でき成果が上げやすくなる
・仕事の出戻りが少なくなり工数削減できる
・上司に稼働が把握されて昇給や昇進がしやすい
・すぐにフィードバックをもらえて改善できる
・上司の理解が進み自分にあったマネジメントへ調整してもらえる

上司よりも、部下自身のメリットが多いですね。一般的にかくれんぼうは、部下のためのコミュニケーションプロセスと言われているのでメリットも多いのかと思います。

しかし、一番の難点は上司の力量次第なこと…ダメな上司だと部下が受けられる恩恵は半減します。

デメリット

・伝達すること自体が目的になってしまう場合もある
・上司のマネジメントによって関係値が築けない場合もある
・上司からの報告要求が多すぎると精神的苦痛へ変化する
・上司の忙しさによっては”かくれんぼう”が機能しない場合もある

常に忙しい、または部下のことも育てようとしない上司の場合、そもそも”かくれんぼう”の恩恵は受けられません。

他にも返事が遅すぎる上司も同じ。

こればっかりは運としか言いようがありませんが、上司のレベルによって部下の成長度合いは変わってきます。

「ほうれんそう」と「かくれんぼう」の違い

かくれんぼうを理解するには、従来使われてきたほうれんそう(報告・連絡・相談)の存在は避けて通れません。

似ているように見えて実は違う、ほうれんそう・かくれんぼうの違いを見てみましょう。

かくれんぼう(確連報)とほうれんそう(報連相)の各コミュニケーションタイミングの違いコミュニケーション順番の違い
ほうれんそう:報告 → 連絡 → 相談
かくれんぼう:確認 → 連絡 → 報告

かくれんぼう(確連報)とほうれんそう(報連相)の根本的なコミュニケーションの仕方の違い根本的な違い
ほうれんそう:上司の指示から始まるコミュニケーション
かくれんぼう:部下の自主的な判断で進むコミュニケーション

かくれんぼう(確連報)とほうれんそう(報連相)の時系列を表す図解時間軸の違い
ほうれんそう:スピードが遅い
かくれんぼう:スピードが速い

かくれんぼう(確連報)とほうれんそう(報連相)の改善サイクルの違い改善サイクルの違い
ほうれんそう:PDCA
かくれんぼう:OODA

かくれんぼう(確連報)とほうれんそう(報連相)の成長度合いの違い成長度合いの違い
ほうれんそう:成長率が低い
かくれんぼう:成長率が高い

もちろん、従来のほうれんそう、現代のかくれんぼう、どちらにもメリットがあります。

しかし、世の中や顧客ニーズの変化、テクノロジーの発達によるビジネスの変化など、迅速に対応するためには、かくれんぼうの方が適した組織にできます。

改めて「ほうれんそう」と「かくれんぼう」を比較して表にまとめました。

項目ほうれんそうかくれんぼう
流れ報告→連絡→相談確認→連絡→報告
効果発揮整っている環境変化が激しい環境
組織タイプピラミッド型(ヒエラルキー)フラット型(ホラクラシー)
行動モデル指示待ち(依存)自主的
タイミング事後報告事前報告
スピード遅い早い
モチベーション低い高い
成長率低い高い

かくれんぼう実践の難しさ

確認・連絡・報告は、言葉だけで見れば簡単そうですが、そう簡単にはいかない場合も多いんです。

例えば、部下のキャリアによっても対応が変わってきます。

新卒:やれることが少ないのでサポートが必須
中途:ある程度できるのでアドバイスする範囲を考慮する

他にも、経験している業界や持っているスキル・知識によって異なるので、誰もが同じような接し方でやろうと思うと合わない部分がたくさんでてくる。

Aさん:話ながら解決して進めていきたい性格
Bさん:自分でどんどん進めたい性格

個人の性格や思考でも違うため、ある程度は部下によって調整する必要があります。

上司としては、みんな一括して同じような接し方の方が楽だし、人によって変えると「あの人だけ特別だよね」と周りから見られてしまう場合も。

会社の文化や組織の在り方にも関係してくるため、まずは試しながらかくれんぼうを進めて頂き、自分達に合う形を見つけるのがオススメです。

上司が気を付けること

とにかく”かくれんぼう”では、上司がどう発言・行動するかによって、得られる成果が大きく変わってきます。

普段から話しやすい雰囲気を持つ、返答や決断が速いなどは当然のものとして、細かい以下のことも気にしておくといいかもしれません。

・いつでも迅速な判断で最適解が導けること
・求められなくても進捗を把握してフォローを入れる
・部下には自由に動いてもらって責任は自らとる意思を持つ
・部下を信じて任せる意識を持つ
・毎回怒っていると今後は隠されたり真実を報告しなくなる

また、かくれんぼうがうまく機能していないことを、個人のせいにするよりまずは、組織そのものに問題がないか、周りから確認してみましょう。

雰囲気だったり、少し変われば大きな変化を生むことだってあります。

かくれんぼうを組織へ浸透させるには?

かくれんぼうを行うためには、前提として下記を意識する必要があります。

話しやすい雰囲気作り
・上司が怒らない、否定しない
・上司に心の余裕がある
・上司が笑顔でいること
・かくれんぼうを強制にしない
など

かくれんぼうができる仕組み
・朝礼
・終礼
・日報
・定例MTG
・1on1
など

上司から常に共有を求めようとすると、義務化して嫌々になる場合も。

上司自身もそうですが、部下が話しやすい雰囲気を作り、日常業務の中で上司と部下、または現場同士でコミュニケーションがとれる仕組みを作ることが大切です。

また、普段から仕事の話だけでなく、少しプライベートや趣味にも広げて、仕事モードだけにならないこともオススメです。

最後に。

かくれんぼう(確連報)の意味や使い方、ほうれんそう(報連相)との違いなども見て頂きましたが、どちらも状況により使い分けるのがいいかと思っています。

ほうれんそう:状況が安定して変化が少ない環境
かくれんぼう:変化が激しくスピード重視な環境

それぞれ使いどころが違うので、あなたの職場や業界に合う方を活用して、上司・部下ともに成長する組織を作るキッカケになれれば嬉しいです。

かくれんぼう(確連報)、聞き慣れない言葉ですが、今後はもっといろんな人に使われていきそうですね。
著者:sugiyama

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かくれんぼう(確・連・報)とは一体何なのか。意味や組織への取り入れ方などをまとめています。